8月14日木曜日。社台から普通と快速を乗り継いで札幌へとやってきました。札幌駅では構内のラーメン屋がそば屋に変わってしまい、気軽に札幌ラーメンを楽しめなくなりました。仕方ないので立ち食いで朝飯を済ませて、帰省シーズンで混み合う旭川方面行きの特急の列に並びました。特急スーパーカムイを待つ人の列はかなり延びており、新千歳空港から来る列車には当然ながら旭川方面へ向かう人も乗車しているので、座れるかどうか微妙です。やきもきしながら列車を待ちます。追い打ちをかけるように列車は5分ほど遅延との案内が…滝川での滞在時間は1時間を切るとまずいということがあったので、少々焦りも入り、さらにやきもきしながら列車を待ちます。座席はなくとも、遅れは10分以内でという願いが通じたのか、列車は5分遅延で到着。方向転換のため、すぐには発車しませんが、乗り降りが終わり、乗務員後退が終わったところで出発。何とか通路側の席に座ることができました。
スーパーカムイはスーパーホワイトアローの後継車で、俊足自慢の列車でしたが、高速無料化や高速1000円の時代に大打撃を受けて、30分毎から一部時間帯では60分毎の運転となり、さらにJR北海道の度重なる安全不祥事によりスピードダウンを強いられることとなり、俊足自慢が薄れてきた感がある走りでした。
寝過すのが怖いので、寝るでもなしに滝川までの時間を過ごして、滝川にて下車。5分延です。隣には貴重な711系が停車していたので、時間がない中撮影してから改札へと向かいました。
711系にも目もくれずに改札を出たのはここから新十津川まで歩いて秘境駅新十津川から数少ない札沼線列車に乗るためです。711系にはこれに乗って旭川までという気もしましたが、ここは初志貫徹で札沼線です。もっとも後々考えれば、711系の方が、次回訪問では確実に姿を消していると思うので、そちらを優先した方が良かったかもしれません。
何はともあれ札沼線と決めたからには歩いて新十津川まで到達して12時59分発の列車に乗らなければなりません。これに乗れなければ滝川までまた歩いて引き返す羽目になります。2003年夏の北海道遠征時にも同様のことをやっており、その時は迷いながら1時間ほどかけて歩いた記憶があります。今回は文明の力を使用しての道中だったので、目安の時間まで出てくるので少し安心です。JRの線路を渡って、石狩川沿いに出ました。河川敷に飛行場があり、セスナが離着陸してました。気が遠くなるほど対岸が遠い石狩川を渡り、道中の半分を想定以上のスピードで
通過して一息つきます。ここからも気を緩めることなく歩き続けて、新十津川駅に到着。1日3往復しか列車が来ない秘境駅ではありますが、駅の周りは町が広がっており、住宅街の中に駅があるという様相です。こと終点の新十津川に関しては意外に都会?に駅があります。しかし、1日3往復だけに列車が地域に根付いているかと言えばそうではなく、たまに地域のお年寄りの姿は見られるものの、大半が乗り鉄が折り返し乗車するありさまでした。これでは1日3往復しか列車は来ないわなと思いました。新十津川の駅前には馬の置物が…よく見ればポニーでした。ぼぉ~っと突っ立っているだけだったので置物かと思ってました。さすがは北海道。この旅では馬によく出会います。
新十津川から札沼線の旅を始めます。実はここ2回目で、乗り潰しはすでに完了しています。なんで乗ったかというと…全線全駅を撮るための乗り直しです。乗っただけでは記憶から消えれば何も残りませんが、記録しておけば記憶から消えても残るものがありますから…記録の整理が追い付かないこともあり、曖昧な記憶とともに再度乗り直してしまう路線も少なからずありそうですが…。新十津川からは石狩平野の田んぼの中をしばらく走ります。秘境路線ですが、飯田線のような山奥の秘境を走るわけではありません。平坦な秘境路線というのもいまいちイメージできませんが、列車本数が少ない秘境路線なので、ただ単に過疎路線と言ってもいいのかもしれません。浦臼以北では踏切に引っかかると幸運が訪れる幸運の踏切とかあってもよさそうな気がします。浦臼で多少の乗車があったものの、それ以外は乗降ともに少なく、運転本数が少ないのも仕方ないという感じです。さすがに浦臼以南は乗車はポツポツ増えてきますが、北海道医療大学前以南とは利用者数が雲泥の差です。
列車は石狩当別まで向かいますが、手前の北海道医療大学前で下車。ここから電車に乗り換えて札幌へ向かいます。北海道医療大学前に停まっていた電車はなんと721系。札沼線は733系が運用されるイメージでしたが、733系を本線系統に投入して、その玉突きで札沼線に721系や731系が回ってくる構図のようです。
北海道医療大学前からはガラ空きの状態で発車。次の石狩当別で多少乗車があり、列車として恰好がついてきました。さすがに電車になって走りはよくなったものの、それでもスピードは本線系統に比べるとかなり見劣りします。札幌に近づくにつれて列車は混雑してきました。八軒を出る頃には立客も出ました。まぁ3両編成なので混み合うのも仕方ないところですが、札幌都市圏に入ったなという感じがしますね。桑園から函館本線と合流して3線になり札幌駅に到着。札沼線はあいのさと教育大~八軒間は複線化されていますが、肝心な札幌~八軒間が単線のため、ボトルネックになっています。
札幌到着後は、前日とほぼ同一の行程で苫小牧方面へ向かいます。違うのは札幌から2784M普通苫小牧行きに直接乗車したことぐらいでしょうか。苫小牧からは東室蘭行きに乗車。この日は東室蘭に宿泊します。東室蘭まで各駅停車の旅を楽しみました。東室蘭到着前に残念ながら日没を迎えました。日没後の残光で北斗星を撮影しました。カマ出しのため、入線シーンとケツ討ちぐらいしか撮れませんでしたが、貴重なブルートレイン(思えばブルートレインと呼ばれる夜行列車では唯一の存在となりましたね)なので、しっかり押さえておきたいところです。