今、人間社会は、転機を迎えている。

今日もいい天気だ。良いとか悪いとかいってはいけない、と昔人に窘められたことがあった。聞けば、雨の日がなければ作物ができないではないか、と言われて、その通りであるが、どこか意地悪めいたものも感じた。

それでも、その人は真面目に言っているので、以来いい天気とは言わなくなったのだが、それもこれも含めて、晴れた日はやはり「いい天気だ」と言いたくなる。

なにもやせ我慢をする必要はない。天候については、別の理解があってもいいと思う。

世の中も、そのように変化してほしい。製造業は生きていくために、人を道具として扱わないと生きていけないと経営者はいう。そんな製造業は、自分のことしか考えていない。何のために、生産するのか、それで、全体がやっていけるのか、そこまでは考えていない。

政治も考えなかった。それで、今の事態が生まれた。介護の分野は、人手不足で困っている、だが、生きていけない様な低賃金である。それでは、やっていけない。どう手直しするのか。

競争がすべて解決するようにいうむきもある。それで、自然の手が、働いて、うまく行くと考える。本当にそうだろうか。政治のやり方で、世の中おおきく変化する。

一旦有利な立場になると、ますます有利となる仕組みがあるとすれば、不満は当然溜まる。そんな仕組みは公平でないのは明らかであるが、では、どのようにしていくのか。

その目標、方向性は、人間についての深い洞察がいる。その上で、設計ないしは政策が立案されなければならない。今、そういう時代を迎えたようである。

人間をどう捉え、どう考えるのか、今、すべての人々にとって、重要な転機を迎えている。それぞれが全体を考えて、方策を探らなければならない。根本から考え直す時期を迎えている。