デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

BATTUTA バトゥータ

2009-02-04 11:38:59 | 観覧雑記帳
公演名 「ジンガロ バトゥータ」
出演: 作・演出:バルタバス
出演馬:38頭 出演者数:35人 演奏:ファンファーレ・シュカール/タラフ・ドゥ・トランシルヴァニア
会場 木場公園内ジンガロ特設シアター (東京都)
観覧日 2009年2月3日午後7時半~(公演時間90分)

3年前の日本公演を見逃すというチョンボをしてしまい、さらにその時次回作はジプシーをテーマにしていると聞いて、今度こそは生ジンガロ、フランスにでも行って見てやろうぐらいの気持ちだったが、その番組の日本公演が見れるとは何たる幸せ。
とにかく楽しいショーだった。豪華で贅沢な騎馬サーカスを、ジフシーの生バンド、しかもストリングスと、ブラスとふたつの楽団が奏でる生のジプシー音楽をバックに見れるなんて、こんな贅沢はない。極上のディナーをご馳走になった気分になった。出てくる馬がみな美しい、自分の中ではジプシー風のコスチュームを着た女性が艶かしいポーズをとっていた時乗っていた馬が一番好きだった。毛がふさふさしていて、脚もこのふさふさ毛に覆われていたし、尻尾もきれいだった。騎馬だけで90分も見せるからには、さまざまな曲馬のシーンがあるわけだが、それがひとつひとつ完璧で、洗練され、多彩なので、厭きることがない、終わったときえっもう90分経ったのという感じだった。ソロでリバティーホース(曲馬ではなく、高等馬術)なんかがひとつでもあるともっと良かったかなという望みもあったにはあったが、この「バトゥータ」はとにかく馬と一体となった曲馬の妙を存分に見せたかったのだろう。それにしても20mのリンクの回りは6頭以上の馬が等間隔の間をとって、走り回るというのは大変なことなのではないだろうか。スピードが狂ってもいけないし、一定のスピードを保ち、さらにはその上でアクロバットなどをするわけだから、相当な技術がないとできないだろう。サーカスは、馬からスタートしたわけだが、アストレイやフランコーニの曲馬サーカスの時代のサーカスというのも、こんな感じのショーをやっていたのではないかという気にもなってきた。女性アーティストが白馬の上に立って、リングを走るさまは、そのままスラーの絵にでも出てきそうだった。バルテバスはサーカスという言葉を嫌っていると、昨日の朝日新聞夕刊のジンガロ劇評に田之倉さんが書いていたが、このバトゥータは、サーカスの原点に立ち戻っているように思えた。騎馬と曲馬の極限の楽しさ、それが近代サーカスの原点であったはずだ。
やはり馬のサーカスはいい、文句なしに楽しめた。
満足度 ★★★★

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