デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

コメディアーダ2日目

2017-03-31 17:06:16 | デラシネ日誌
昨日はノンアルコールだったので目覚めるのが早い。そして腹が減っている。8時に一番乗りで朝食会場へ。しっかりと食べる。今日は10時ホテル発。予報では寒くなるとのことだったので用意していたセーターにジャケットという冬仕様。クラウンの館に到着するとそこはすでにお祭騒ぎ。ロビーでは室内楽の演奏。12時から記者発表ということでクラウンらくしにぎやかにレッドカーペット風に入場。我々は壇上へ。いろんな取材が来ているようだ。審査員紹介のなかでスピーチをさせられる。昔はそれなりにロシア語で言うので緊張したもんだが、この会はもうナチュラルにいくしかない。横浜とオデッサの関係について触れたスピーチをする。
このあとキエフの「舞台裏から」という番組のためにインタビューを受けることに。場所はオデッサらしいところがいいということだったので、自分のリクエストでポチョムキンの階段まで行く。改装工事中に資金がなくなって崩壊したままになっているというニュースを見たので気になっていた。やはり改装中ということで立入禁止になっている。中まではのぞくことができなかったが、滞在中にもう一度トライしたいものだ。場所はオペラシアターの前になった。クリューコフは黒海の海浜公園で。カメラさんがあちこち景色を撮っているうちに2時半すぎに。マスキショーは3時から。ちょっといらいらしたが、運転手さんはぴったり3時に劇場までつける。10分押しでショーがはじまる。このショーについてはちょっとまとめて書きたい。ただ最後の方は涙がでそうになっていた。ほとんど期待しないで見たショーだったが、クラウン芝居の素晴らしさを満喫した。20年以上前に見たとき以上に数段良くなっている。みんながんばっているなあ、クラウン芝居は年季が入ると良くなるものなのかもしれない。
この興奮を覚ますために劇場周辺を散歩。両替をして寝酒用のウォッカを購入して劇場に戻る。
プロデューサーのナターシャの娘が、さかんに自分のことを気にしてくれる。とにかくこのイベントは身内がとにかくがんばっている。デリーエフの義理の妹のナターシャがプロデューサー。その娘が自分らの送迎の手配とかもろもろの手配をやって、デリーエフの娘のヤーナがショーの司会をしている。東京で会ったデリーエフの新妻の姿が見えないのが気になるのだが・・・
7時からコンペション部門の二日目。昨日以上にエキサイティングなステージになった。まず二番目に登場したルーマニアのコミック皿回しに、犬が登場したのにはびっくり。場内ももりあがる。コンペッション以外のゲスト公演も間に入るのだが、圧巻は以前豊島園で働いてもらったボリスの人形振りのマイム。あんなきれいな身体の動きは見たことがない。素晴らしい演技だった。ボリスは3年前のグランプリ受賞者。
すごいなあと見ていたら、とんでもないクラウンが現れた。ハンガリーのチュバスというクラウン。爆笑の連続。隣でみていたクリューコフが、彼がグランプリだと断言。こんなにクラウンニングで笑ったのは何年ぶりなのだろう。彼は昨日劇場から帰るときのバスに乗っていたが(おそらく昨日着いたのだろう)、バイオリンケースを抱え暗い感じがしたのだが・・・・お客さんの反応もすごかった。出演者観客審査員全員一致のグランプリということになったといっていいだろう。
公演後審査員は全員デリーエフが世話になっているレストランに連れて行かれ、ここでまずは受賞者を決める。グランプリは文句なしにハンガリーのクラウンに決定。あと3つの賞を誰にするか喧々囂々の議論。それぞれ好みとかもあると思うのだが、決定の段階でナターシャが全面的に政治介入。これがまたあまりにも露骨なのでかえって気持ちがいい。このフェスティバルは思いやりとハートでもっている。モルダワから来たふたりは貧しいので、お金をみんなで集めて送りましょう、しかも彼の方は末期がんらしい、どうしてもこのフェスに出たいからとわざわざやって来た、なにか賞をやりましょうとこんな感じである。みんな異論なくナターシャの言う通りに受賞者が決まる。このあと食事。クリューコフは手術後3カ月は酒は飲めないというので食い気に走っている。ここでもまたスピーチ大会。自分はコメディアーダにやっと来れたということでひとつ夢がかなったが、ここに来てまたひとつの夢ができた。この素晴らしいフェスティバルに日本のクラウンを連れてきたい、そして必ずグランプリをとれるようにそのアーティストと共同でネタをつくりたいと酔った勢いでまくしたてる。みんながミキオ(ここでは自分をみんなミキオと呼んでいる)が第二の夢のために乾杯してくれた。
久しぶりのウォッカ気持ちよかったな。1時過ぎにホテルに戻る。


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コメディアーダ初日

2017-03-30 13:24:26 | デラシネ日誌
29日の夜9時30分発のトルコ航空でまずはイスタンブールクに向かう。夜便は便利なことは便利なんだろうが、それもこれも機内で寝れるか寝れないかにかかっている。ほとんど寝れず。イスタンブールには朝3時に到着。えらい大きな空港である。乗り継ぎ便のゲートが飛行機がでる一時間前にしかわからない。オデッサ行きの飛行機はほぼ満杯。ずっと黒海に沿って飛んでいた。久しぶりに見るオデッサの空港だが、ほとんど印象は変わらない。迎えの車に乗ってホテルへ。「マルスカヤホテル」まさに海のホテルということで黒海に面したホテル。ホテルにチェックインしたのが10時半、11時にバスが「ドームクラウン(クラウンの館)」劇場に向かうというので、荷物をばらし髭だけ剃って下におりる。まずは最初のウクライナサーカスの演出家のビスコフ夫妻と再会。ビスコフがえらい太っていたのにはびっくり。偉くなると太るそうだ。そしてそして「ミーキオ」と呼ぶ声。クリューコフとナージャ夫妻だった。クリューコフが松葉杖をついていたのにはびっくりしたが、なんでも膝に金属を入れたのでそれに慣れるためだという。ナージャとは久しぶり、キエフでオレンジ革命があったときだ。あのあとタイで交通事故に遭ったと聞いていたが、いまはすっかり完治したという。劇場到着。すばらしい劇場だ。マスキのデリーエフたちがつくった劇場だという。劇場前で主催者たちから熱い歓迎を受ける。そのあとフェスティバル参加者全員がそろってのオリエンテーション。今回は16組70人がコンペッションにエントリーしているという。このあとビッフェでランチ。そのあとホテルに戻って休憩。少し横になる。熟睡はできなかったようで10本近くの夢を1時間半ぐらいの間に見ていた。
17時ホテル出発。劇場前ではクリューコフ夫妻の一人息子ヴォーバが待っていた。あのやんちゃ坊主がいま29歳になったという。
19時すぎてからいよいよコメディアーダ初日のコンペッションがはじまる。ゲスト出演者4組の他9組の演技を見る。正直あまり期待はしておらず、ほとんど寝れてないので寝ちゃうんじゃないかと心配していたが、いやいやなかなか面白かった。特ににわとりをつかった芸にはびっくり、イスラエルの傘のコメディーマジックショーやキエフのサーカス学校の4人組のクラウンなんかもよかった。なかなか見応えがあった。
以前豊島園で働いてもらったボリスも明日ゲスト枠でショーをするらしい。公演後ロビーでパーティー。ただアルコールなし。今日は休肝日にできる、なによりである。23時近くにホテルに戻る。そのままホテルでバターン。キーをセットした途端に電気のブレーカーが落ちてしまい真っ暗になったのにはびっくり。いやあさすがに疲れた。

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お土産

2017-03-28 09:52:06 | デラシネ日誌
冨岡総合公園の桜はまだまだかな。自分がオデッサから帰って来たあたりに満開という感じではないか。
出社してから午前中早稲田へ。図書カードの更新、待っている間に特別展示をのぞく。なんとなんと早稲田図書館所蔵の大槻玄沢の肖像画とオランダ正月が展示されていた。実物を見るのは2回目かな。
会社に戻る途中原宿のオリエンタルバザールでお土産を購入。いまは春休みということもあって表参道・原宿はとんでもない人人人。うんざりする。渋谷図書館に寄って予約図書を受け取り、「演劇のジャポニズム」をリクエストしておく。クリューコフからメール、去年あんなことになったから、まだオデッサで会えるということが信じられないようだ。五人囃子の映像資料をデーターにしてくれということだが、今回は無理との返事をしておく。
19時過ぎに帰宅。タイとの試合を見る。川島いいなあ、やはり川島が守護神でいいと思う。
さあいよいよ明日出発だ。どんな旅になるんだろう。

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今日も雨

2017-03-27 15:48:49 | デラシネ日誌
さすがに疲れた。ちょっと寝坊。今日もまた冷たい雨が降り続ける一日になった。
オデッサ行きの支度といっても特にないかと思っていたら、講演しなければならなかった。ロシア語に訳してもらったテキストが送られてきた。この前のサンクトの時もそうだが、オリガの翻訳はパーフェクト。助かる!
新宿の大黒屋へ。ウエスタンユニオンの名前を訂正に行く。意外に簡単な手続きだった。原宿のウェスタンユニオンの人も感じがいいが、ここの人もすごく感じがいい。リトルに電話、手続きが完了したことを連絡。
今日は早退させてもらい、ジャック&ベッティで韓国映画「お嬢さん」を見る。なかなか官能的な場面が多かったが、プロットがしっかりしているから面白い。
帰宅してデラシネの号外を配信したところで今日はもうダウン。

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雨の中での大道芸

2017-03-26 13:36:11 | デラシネ日誌
やはり雨、ただ微妙な雨足。外でもできるかなという感じもするのだが。ただ予報は夕方まで雨。それも段々強くなるらしい。現場についてから代替地の場所を確認。11時たけちゃんしんちゃんの駅前広場とそのあとチッタブリッジの下の目黒君の演技を見る。ありがたいのは大道芸ファン。みなさん熱心に見てくれ、雨でテンションが下がっても不思議がないときに、あげてくれる。
オンザマークスに行ってサーカス映画大全集。客は2人、それもサーカス学ゼミの人たち。前編はうまく解説できなかったが、後編はわりと気楽に話せたような気がする。聞いていた人が少なかったのは告知ができなかったということもあるが、やはりマニアックすぎたのかもしれない。
このあとルフロンの小出君、アトレの番台屋感謝の公演を見る。今回はたくさん見れなかったのが残念。
19時から打ちあげ。みんなこの雨の中よくやってくれた。映画をテーマにした大道芸もずいぶん定着した感じがする。みんなこれに参加することを喜びながら、楽しんでいるのが一番だ。
今日もほぼ終電で帰宅。これで一段落かな。

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