デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

孤児たちの城

2008-09-30 16:00:47 | 買った本・読んだ本
書名 「孤児たちの城―ジョセフィン・ベーカーと囚われた13人―」
著者 高山文彦
出版社 新潮社  出版年 2008年 定価 1600円(税別) 

ジョセフィン・ベーカーの評伝「ジャズ・クレオパトラ」(平凡社)を読み、1920年代から30年代にかけてヨーロッパのキャバレーで褐色のダンサー、そして歌姫として活躍ししていたジョセフィン・ベーカーが、世界中から親のない子を引き取り、その中のひとりが日本人だったということを知り、いま彼はどうしているのだろう、それを追いかけたら面白いのではないかと思ったことがあった。ただ思っただけで取材もしなければ、資料を集めることがないままのいつも思いつきではあった。「花火」で北条民雄の生涯を美しく綴った評伝で、おおいに泣かさせてもらった高山文彦が、それをとりあげるというので、すぐに飛びついたのだが、ちょっと期待はずれだった。
高山はパリ、ニューヨーク、モナコと現地にとび、孤児たちに会い、特にアキオと呼ばれた日本人を中心にして現地で取材、インタビューを重ね、ジョセフィン・ベーカーの夢に翻弄された孤児たちの呪われた運命を描く。期待外れだったのは、著者高山の立ち位置がいまひとつ明確でなく、孤児たちの生きざまそのものが、時折挿入される著者の感情によってかすんでしまうことだ。なかなかはっきりと答えてくれないアキオから本音を引き出すために、それに迫る自分の感情も描きこまなければならなかったのかもしれないが、それがあまりにも感傷的なため、時々とまどうことがあった。
ジョセフィン・ベーカーの暴露本を書いてアメリカでレストラン経営を成功させているかつての孤児にしても、アキオにしても、なにか救いようのない話の連続に、ちょっと辛くなってくる。唯一救われるのは話は、アキオが捨てられた川崎のかつてはタバコ屋さんたちが、その時のことをよく覚えていて、アキオが元気でいることを知って喜んでいたというエピソードであった。
満足度 ★★


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会報完成

2008-09-30 11:26:25 | お仕事日誌
今日も肌寒く、雨が降ったりやんだり。秋というにはいまいちの天気である。
春の企画の件で、またあちこちに連絡。プログラムの編集の仕事をやっているのだが、この原稿と写真の整理をする。フール祭で呼ぶことになっているクラウンチームの企画書をプリンアウト。これの営業もやらないといけない。
デスクの大野から会報が今日届くとの連絡。
18時退社。帰宅すると会報が届いていた。今回はブラジルにも100部送ることになっているので、段ボール2箱分。今回はブラジル特集の部分は総ルビになっている、大野は大変だったと思う。ブラジルの人たちに早く読んでもらいたいのだが、100部を送るとなると送料が結構かかる。でも船便というのもなんだし、ネットでいろいろ調べて印刷物航空便でふたつにわけて送るのが早くて、コスト的にもいい感じ。ということで梱包作業に取りかかる。20年以上前に、東ドイツの動物サーカスをやった時にバイトしていた女性からメール。懐かしいものである。ダンサーになりたいという夢をかなえたという下りに、思わずホロッとする。

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寒む!

2008-09-29 11:17:58 | お仕事日誌
先週の金曜日で夏はやっと終わったようだ。それにしても突然だよなあ。涼しいを通りすぎて、寒む。朝小雨降る中ジョギングしていると、銀杏並木には、銀杏が落ちている。そんな時期だっけ・・・
出社して、軽くミーティング。懸案事項を確認。それに基づき、あちこちにメール。やっと落ち着けると思ったのだが、10月もなにかといろいろありそう。スケジュールをコンクリートしていかないと・・・
ローマがメールを受け取れなくなってしばらく経つ。これはこれで不便。別なアドレスからメールを出しておく。念のために電話しておく。この日の夜チェックしたら受け取れたとのこと。どうも腑に落ちないのだが、これでメールのやりとりができるので、まずは一安心。
午後糖尿の検査。
18時すぎに退社。冷たい雨はやまない。一挙に秋モードというところか。

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Wil Fit

2008-09-28 10:33:47 | お休み日記
久々の完全休養日。家人は午後からみな外出。8月自分の誕生日のときに買っておいたWil Fitの設置をする。クラブハイツのお姉ちゃんがあれなかなかいいよという話をしていたので気になっいたのだが、何故か下の娘があれ欲しいと言い出して、買う気になった。Wil本体は、義妹の持っているのを借りていたのだが、ずっとそのままになっていた。最初の身体の測定で、バランス感覚は75歳と出て、ショックを受ける。確かにバランスはいい方ではないと思っていたが・・・独りで40分ほど遊ぶ。結構汗をかいてしまう。
久しぶりに4人そろっての夕飯のあと、娘たちに使用方法を伝授。上の娘が試しでやってみる。キャーキャーいいながら、結構はまっている。すぐに飽きるとは思うが、まあいい玩具であることは間違いなさそう。
今日は何もする気にならず、酒も飲まず、24時には就寝。

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ダメじゃん小出の黒く塗れVol.6

2008-09-27 23:12:07 | 観覧雑記帳
公演名 「ダメじゃん小出の黒く塗れ Vol.6」
作・出演 ダメじゃん小出
会場 横浜にぎわい座小ホール
観覧日 2008年9月27日(土)午後6時開演(終演午後7時40分)

久しぶりの黒く塗れを観覧。福田辞任、相撲の大麻騒ぎ、金正日の重病説、オリンピックと話題が尽きない昨今の世相を見事にさばいてみせ、存分に笑わせてもらった。最近安定してきたトークはさらに安定感を増し、構成もヴァラエティに富んでいた。1週間後に控えている大須公演とネタがかぶっているのもあるかもしれないので、細かくネタにはふれないでおくが、相変わらず面白かったのが、体験シリーズ。木馬亭ではフリーターのデモに参加した体験を面白おかしくしゃべくっていたが、今回の体験談も笑わせてくれる。体験の濃さよりも、目線がいいのだろう。他の参加者との明らかな温度差があるから、そこにおかしさが生まれる。いいのかなこんなネタにしようとしている俺が、こんな場にいてみたいなところを感じさせるのは小出のまじめなところなのだろう。
感心したのは、拘禁服を着て、落語をして、拘禁服を外してしてしまうネタ。よくこんなことを思いついたものである。ちょっと袖に引っ込んだが、あの時なにか細工をしたのだろうか?ただこれはクラウニングの文法に基づいたもの、自らを困難な状況に追い込んで、それをどう脱するという過程をいかに面白く見せるかに準じている。ただあまりにもこの過程での話し(落語)があまりにも面白いものだから、そっちに耳が傾いているので、その脱しかたの面白さがわからなかった。これはもったいない。こんな馬鹿馬鹿しい状況を設定しているのだから、その脱し方でもがきくるしみもだえる中に、もっと笑いをとられたのではないだろうか。
最後にやった事故米と新米教師ネタは、小出が得意とするアレゴリーネタ。あの落しかたでも良かったと思うが、実はのりの材料は米なんかじゃないという突き放した落しかたもあったのかも。
個人的に面白かったのは、中田市長がさかな君に似ていたという下り。ひとり馬鹿受けしてしまった。
前回やっていたかどうかはわからないが、「小話かたる」での横浜をいじくるところは、ちょっとおそるおそるという気がしたが、もっと遠慮なくやればいいと思う。自虐的な名古屋人なんかは、名古屋ネタをやると、本当に喜んでいる。横浜の客もたいして変わらないと思う。
客層がずいぶん変わっているのにもちょっと驚いた。年齢層高くなっている。面白い現象だと思う。


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