デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

ニセ札つかいの手記

2012-08-31 22:57:09 | 買った本・読んだ本
書名 『武田泰淳異色短編集 ニセ札つかいの手記』
著者 武田泰淳 出版社 中央公論新社(中公文庫) 出版年 2012

高崎俊夫編集、装丁西山孝司という強力な組み合わせでできた面白本。
武田泰淳って、ずいぶん怖い小説を書くんだというのがいつわざる第一読後感。ここにはまさに異色の短編七篇が収められている。それぞれ持ち味がちがうなんとも奇怪で、変てこりんな味わいをもった作品ばかりである。語り口が上手だと思う。この語り口のさまざまなつかいわけで、読み物のトーンがいろいろ変わってくる。自分の中で圧巻の小説は、「ゴジラ」の来る日かな。
誰も見たことがないというゴジラの来襲に備えて、突撃隊としてそれぞれ技能をもった人たちが選抜されるというかなり馬鹿馬鹿しい設定で、そのグロテスクでなんとも黒い笑いの仕掛けがあちこちにあって、あまりもの馬鹿馬鹿しさに笑うしかないのだが、ラストの衝撃には打ちのめされる。まだ読んでいない人もいるだろうから、ここでは触れないでおくが、背筋が寒くなってくる迫力だった。
大島渚の映画にもなった『白昼の通り魔』もかなり凄かった。
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慌ただしく

2012-08-31 22:47:30 | お仕事日誌
朝ジョギング、今月はなんと月間走行距離が160キロを超える。いままでの最高記録。くそ暑いときによくこれだけ走ったもんである。
11時から打合せ。そのあと来年の企画書を書き直して、クライアントさんにメールで送る。わりとすぐに返事が来て、とても喜んでもらった。
とにかく明日から2週間強会社を留守にしてしまうので、出張先ではできないことをやってしまわないと。頼まれているメンバーの彼女の来日のための査証申請書類を作成する。
同時に本の制作の準備も。表紙に使う長谷川の一文を探す、こういう作業は楽しい。
毎回そうだが表紙をつくってもらうと、わくわくしてくる。今度もいい本になるだろう。もちろんたくさんの人には読んでもらいたいが、売れる売れないというよりは、本にしてもらったということの喜びの方が大きいし、今度はとてもいい出来なのではないかと思う。
18時前に会社を出て、帰宅。帰宅後荷造り。姫路に送るスーツケース用と、明日からもっていくものに分けてになるので大荷物になった。
明日は早いのでとにかくやれることだけ先にやる。

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二十世紀のパリ

2012-08-30 17:48:21 | 買った本・読んだ本
書名 『二十世紀のパリ』
著者 ジュール・ヴェルヌ 翻訳 榊原晃三 
出版社 集英社 出版年 1995 

死後90年経って発見された幻の原稿ということで当時はかなり話題になったらしい。タイトルが、「二十世紀のパリ」、19世紀に生きていたヴェルヌが20世紀のパリを舞台とした未来小説を書いていたとそのタイトルだけが知られていたのだから、これが見つかったということで、話題にならないはずがない。ただ序文を読むと、この原稿はヴェルヌを見いだした編集者エッツェルが、これを読んでかなりダメだしをだし、というか出版はできないとかなり辛辣に批判していたらしい。
評者たちはこの書が予言していことが、見事に当たっているというので驚嘆しているが、実際は編集者が言うようにかなり凡庸な内容の本であったといえる。科学というか技術がなによりも重要視され、芸術が軽んじられてしまうということを根幹にもってきているその内容自体が、まず暗く、カタルシスがない、他のヴェルヌの小説と比べたらまったく展開力もないし、わくわく感もない、科学・技術に対するペシズムが根底にあるせいなのかもしれないが、かなり期待外れの作品であった。

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いろいろあるわなあ

2012-08-30 10:31:04 | お仕事日誌
朝起きてラジオをつけると、宮城で強い地震というニュース。仙台で震度5強とのこと。昨日のおふくろのこともあったので、すぐに仙台に電話。おふくろが「どうなの?」というこっちの問いかけに、昨日の診断の結果を詳しく説明しはじめる。昨日打ってもらった鎮痛剤が効いたということもあってゆっくり寝られたのか、昨日の夜のようなしょげた声ではなく、原因がわかってよかったという話しに落ち着く。「ところで地震は?」というと、「強かったよ」で終わり。明日にでもっちへ行くというと、「それはやめてくれ」という話しになる。通常の生活をしているし、心配はないとのこと。
ちょっとほっとする。
出社して、今度は別なトラブルについてどうするかを話し合う。とにかくできる限りのことをしないといけない。
査証関係の書類つくり。それが終わって今度は、来年用の企画書をつくる。
オスマンから映像をおさめたUSBが送られてきたので、それをチェック。
なにか忘れていることがあるような気がしてならないのだが、また1日あるし、とりあえず今日は18時にて終了。
帰宅後今度出る本の西山さんの装丁した表紙がメールで送られてくる。さすが!とてもいい表紙になった。
7年ぶりぐらいに本を出すことになるが、ひとつひとつの行程が楽しくてしかたがない。


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最悪の日

2012-08-29 12:00:09 | お仕事日誌
通勤途中の山道で携帯を忘れたのに気づく。おふくろが今日精密検査する日なのでその連絡には必要かと思ったのだが、会社から電話すればいいかということで、戻らずにそのまま出社。
また土曜日からルスツに行くことになったので、しばらく不在となるため、やらなくてはいけないことをひとつひとつ片づけていく。
夕方実家に電話しても誰も出ず。ちょっと嫌な予感。
19時川崎駅前で小出と合流、近くの焼鳥屋で、恒例のタウンミーティング。
気になって小出の携帯を借りて仙台に電話。おふくろが開口一番、致命傷になったとぽつり、粉砕骨折していたことがMR検査の結果わかったという。かなりショックの様子。ただ電話の感度が悪く、ぽつりぽつり。また明日朝電話することにする。
安静にしてないといけないとかあれば、買い物とかも大変だろうし、明後日仙台に行くことに決める。
家に着くと、また悪い知らせが。最近は悪いことは連発で来るようになっている。最後はよくもこんなにと、笑うしかなかった。
いまはどうにもできない、あとは明日だ。

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