書名 『武田泰淳異色短編集 ニセ札つかいの手記』
著者 武田泰淳 出版社 中央公論新社(中公文庫) 出版年 2012
高崎俊夫編集、装丁西山孝司という強力な組み合わせでできた面白本。
武田泰淳って、ずいぶん怖い小説を書くんだというのがいつわざる第一読後感。ここにはまさに異色の短編七篇が収められている。それぞれ持ち味がちがうなんとも奇怪で、変てこりんな味わいをもった作品ばかりである。語り口が上手だと思う。この語り口のさまざまなつかいわけで、読み物のトーンがいろいろ変わってくる。自分の中で圧巻の小説は、「ゴジラ」の来る日かな。
誰も見たことがないというゴジラの来襲に備えて、突撃隊としてそれぞれ技能をもった人たちが選抜されるというかなり馬鹿馬鹿しい設定で、そのグロテスクでなんとも黒い笑いの仕掛けがあちこちにあって、あまりもの馬鹿馬鹿しさに笑うしかないのだが、ラストの衝撃には打ちのめされる。まだ読んでいない人もいるだろうから、ここでは触れないでおくが、背筋が寒くなってくる迫力だった。
大島渚の映画にもなった『白昼の通り魔』もかなり凄かった。
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著者 武田泰淳 出版社 中央公論新社(中公文庫) 出版年 2012
高崎俊夫編集、装丁西山孝司という強力な組み合わせでできた面白本。
武田泰淳って、ずいぶん怖い小説を書くんだというのがいつわざる第一読後感。ここにはまさに異色の短編七篇が収められている。それぞれ持ち味がちがうなんとも奇怪で、変てこりんな味わいをもった作品ばかりである。語り口が上手だと思う。この語り口のさまざまなつかいわけで、読み物のトーンがいろいろ変わってくる。自分の中で圧巻の小説は、「ゴジラ」の来る日かな。
誰も見たことがないというゴジラの来襲に備えて、突撃隊としてそれぞれ技能をもった人たちが選抜されるというかなり馬鹿馬鹿しい設定で、そのグロテスクでなんとも黒い笑いの仕掛けがあちこちにあって、あまりもの馬鹿馬鹿しさに笑うしかないのだが、ラストの衝撃には打ちのめされる。まだ読んでいない人もいるだろうから、ここでは触れないでおくが、背筋が寒くなってくる迫力だった。
大島渚の映画にもなった『白昼の通り魔』もかなり凄かった。
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