デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

道化と正岡子規

2008-11-30 00:58:46 | 観覧雑記帳
公演名 道化と正岡子規
出演 明川哲也&MITSU
会場 東京都民教会
観覧日 11月29日(土)午後5時開演(終演 午後7時)

心に沁みました。歌ってこうして人の心に届くのだろうなあ。熱く道化について語って焼酎2本を空けたのは、一カ月前。その時から彼の歌を聞きたかった。温かいのですよ、このライブ。温もり、みんないま忘れている温もりを感じました。みんなどこかで苦労している、悲しみを抱いている、そんな時に応援歌をうたってくれる、それもマンツーマンで。空疎な人生讃歌の歌がのさばっているとき、明川哲也は、生きようとしている人の顔をちゃんと見て、一生懸命生きましょうと歌う。生きる悲しみ、辛さが見えているから心に沁みるのだと思う。
最期の最期の一時まで一生懸命生きた正岡子規のことを歌った唄は、圧巻だった。彼は道化ですよと明川は言っていた。生きるということを大事にしているそんな奴がいることがすごくうれしかった。



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ダメじゃん小出『負け犬の遠吠え』第19回

2008-11-29 01:45:58 | 観覧雑記帳
公演名 「ダメじゃん小出 負け犬の遠吠え』第19回」
作・出演 ダメじゃん小出
会場 浅草・木馬館
観覧日 2008年11月27日午後7時半開演(終演9時15分)

明日から浅草は酉の市だという。師走の手前なのだけど世の中師走モード。こんな時期に一年の総決算ともいえる小出の恒例のライブ。酉の市の屋台が並んでいたことがあって、また道を間違えてしまった。そしてこの酉の市はライブにも影響を。ワイヤレスマイクの波長を妨害する電波が、この屋台の準備をしている連中から発せられるらしく、ハオリング。これはどうやら想定内だったようで、スタンドマイクを用意して対応していた。こうしたスリリングな状況を乗り越える、これって大事なことだと思う。これがクラウニングの原点。本人もこうした状況を楽しんでいる風であった。
麻生太郎がある意味主人公だったライブであった。新聞で読むだけでも笑ってしまうこの口ひんまがり軽薄宰相を、軽やかに茶化していた。これは受けていた。おかしかったのは、この軽薄宰相に対して、小出が茶化しながらも、あんまりにも馬鹿なので同情を寄せているようなフリをしていたことだった。トークでも言っていたが、6月のライブでは福田無責任首相のことを揶揄していたのに、そのわずか半年後にそれと同程度というか、それ以下かもしれない新しい首相に代わったことに、いまの情けない、笑うに笑えない日本の実体があるのかもしれない。
寿司食いねえの音楽にのっての、寿司屋ネタが馬鹿馬鹿しかった。いわいるショートコントなのだが、防衛省寿司と太郎寿司に笑わしてもらった。
フリーター集会、靖国神社掃除ボランティアに続く体験レポート、今回はなにをと思ったら、防衛省見学ツアーだった。俺も行こうかなあと思ったぐらい、知られざるエピソードが満載であったのだが、難をいわせてもらえば、体験の力の方が前面に出てしまい、笑いをつくる批評性が薄らいでいたことだ。批評性というのはつまり笑いをつくるための距離感なのだが、それよりも体験の方が先走っていたような気がした。
最後のゴルゴ13のネタはおかしかった。ただルパン3世との対話風に構成していたが、独白にした方が良かったかもしれない。いきなりゴルゴ13ということがわかるような仕掛けがあった方が良かったのではと思った。でもゴルゴ13、40年以上もビックコミックスの中でスパイナーをしているキャラクターを選んでネタをつくるという着眼はすごい。
小出の小出しショーは、毎回楽しみなのだが、今回は横浜にぎわい座で見て、衝撃を受けた拘禁服脱出。これはすごかった。二度見てもその凄さが伝わる。小話をいいながら脱出劇を演じる馬鹿馬鹿しさ、それが本当におかしいし、自虐的笑いの根本となっている。ただこれだけ凄いことをやっているのだから、小話ではなく、自分を追いつめる状況をつくった方が、もっともっと面白くなるのではないだろうかとも思った。
客をうまく使うことがヒントになるのでは・・・・・・
しかし観客の年齢層は高くなっている。新聞をいまだに読んでいる人たちなのかもしれない。これってちょっと面白い現象かもしれない。


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カンボジア組は明日帰国へ

2008-11-28 22:21:30 | お仕事日誌
雨だったが、家を出るときはあがりはじめていた。犬山にメール。やはり今日もダメ。今日の大韓航空は一杯で席がとれず、明日の大韓航空で帰ることに決定したという。余計な失費で痛いところだが、どうなるかわからない時当然の判断だと思う。
中国行きの準備。こちらが立て替えているので、その経費を整理してメールを送る。春用のアーティストに何度も連絡しているのだがつながらない。カンボジアの件で忘れていたわけではないのだが、こっちも早く解決したいものである。
18時すぎ会社を出て、浅草へ。明日から酉の市ということで屋台がいくつもできていた。尾張屋のとろろそばと決めていたのだが、とても食べる時間はなく、立ち食いそばをかっこんで会場へ。隣の席はハンガーマンだっいた。何でも来月中旬から日本人パフォーマーが大挙してバンコクで公演することになっているらしい。このバンコクの状況は気になるところだろう。
初日打ち上げに参加。モツ鍋。話題はバンコクのこと。気になるだろうが、小出はしっかり行く気でいた。
終電で帰宅。このところ出張続きで疲れているはずなのだが、3時まで起きていた。

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ZED

2008-11-28 12:57:26 | 観覧雑記帳
公演名 「シルク ドゥ ソレイユ ZED」
[クリエーター・リスト]
ギー・ラリベルテ        ガイド&ファウンダー
ジル・サンクロワ        クリエイティブ・コンテンツ部門担当役員
フランソワ・ジラール     作/演出
リン・トランブレー       ディレクター・オブ・クリエイション
フランソワ・ セガン      セット・デザイナー
ルネ・アプリル         衣装デザイナー
レネ・デュペレ         作曲/編曲
デーヴィッド・フィン      照明デザイナー
デボラ・ブラウン       振付
ジャンジャック・ピエ     振付
フランソワ・ベルジュロン  サウンド・デザイナー
スコット・オズグッド      アクロバティック装置デザイナー
フロランス・ポ         アクロバティック・パフォーマンス・デザイナー
エレニ・ウラニス       メイクアップ・デザイナー

[上映時間] 約135 分(途中休憩30 分を含む)

[公演名義]
特 別 協 賛 : 株式会社ジェーシービー
協 賛 : 株式会社ファミリーマート
後 援 : カナダ大使館、ケベック州政府在日事務所
特 別 協 力 : 株式会社日本航空インターナショナル
企 画 協 力 : ディズニー
製 作 : シルク・ドゥ・ソレイユ
主 催 : 株式会社オリエンタルランド

観覧日 2008年11月27日(木)午後7時半開演

まず驚いたのは、常設サーカス劇場だけが可能にするそのセットの凄さ。フライング・トラピーズのセット、ハイワイヤーのセットが、まさに一瞬のうちに用意されてしまうのだから驚き。金かけているなあ。大空間を最大限に生かすために重層的なセットをつくっている。
内容もさすがに充実している。量感でごまかすのではなく、ひとつひとつのアクトがしっかりしたものを厳選して演出している。珍しかったのはロープくぐり、単純な芸でどちらかというつなぎの芸を見事にひとつのショーにしていた。バンキングも最初はただ大人数でやっているだけじゃないかなんて思っていたのだが、最後の離れ業は凄かった!ジャグリングは、ボリショイサーカスやリトルワールドにも来ているギルバドーリンだと思うが、いつも最後にやっている皿投げをあっさりと真ん中に持ってきて、ファイヤートーチのパスをメインにもってきた。この公演が終わってもこの演出でやればいいと思う。フライング・トラピーズもシャングリラ3と同じようにシンクロさせてやっているが、交互に見せていたので、さまざまな飛行が楽しめる。シングルのシフォンも上下の動きをダイナミックに見せていたし、デュオのストラップも旋回技を多用して、十分に空間を利用、見ごたえがあった。自分の中での圧巻アクトは、男女ペアのハンドアクロ。女性パフォーマーの腹筋の凄さに度肝を抜かれた。遠くからでも彼女の5段だか6段だか知らないが、分かれている腹筋が見えた。シンプルなのだが、サーカスの醍醐味を存分に味あわせてくれるアクトであった。
クラウンふたりも、いい味をだしていた。
さすがシルクである。
満足度 ★★★★

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魔術師

2008-11-28 12:25:12 | 買った本・読んだ本
書名 「魔術師(イリュージョニスト)」上・下
著者 ジェフリー・ディーヴァー  翻訳 池田真紀子
出版社 文藝春秋(文春文庫) 出版年 2008年

はやく文庫にならないかと思っていたディーヴァーのマジシャンを犯人にしたミステリー。ディーヴァーの小説らしく、どんでん返しの連続の超高速ミステリーになっている。飛行機の中で読むにはまさにうってつけの本である。別にディーヴァーのファンではないので知らなかったのだが、シリーズものらしく、映画で見た『ボーンコレクター』のリンカーン・ライムとパートナーのザックスのコンビが事件の解決にあたる。このシリーズは初めて読んだのだが、レギュラー陣をうまく配して、軽快にストーリーを運んでいく。
今回のみそは、犯人が現役マジシャンというところ。これが理由で読んだようなものだが、さまざまなイリュージョンを殺人にいかしているのが、マジックファンには応えられないかもしれない。立て続けのどんでん返しが
うっとおしくないのは、イリュジョニストが犯人ということもあるのかもしれない。ディーヴァーがマジシャンを犯人というアイディアのもとは、ビックアップルサーカスで見たクイックチェンジだという。おそらくイタリアのブラケッティなのではないだろうか。その他にも重要な役割を果たす「シルク・ファンタスティーク」という新しいサーカス団(これに近いサーカス団が確かあったかと思う)も登場するので、読んでいて楽しかった。
満足度 ★★★

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