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デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

王子彷徨

2013-11-30 11:36:29 | お休み日記
5時前に目が覚め、今日は走らず、タキエさんの回想文を校正しながら、もう一度読み直し。前にも読んでいるのに何度か涙する。40近く集まった回想を三つに分類する。
軽く昼飯を食べて、王子へ向かう。東横線横浜でちょっととした事故。駆け込んで乗ろうとしたおばあちゃんが転ぶ、そのまま乗ってきたのだが、目尻から血を流している。それを見たおばさんが、降りて治療した方がいいですよというものの、待ち合わせがあるからと言って降りようとしない。ただ明らかに治療が必要。ここでおばさんが非常電話をつかって車掌さんに事情を説明。自分はけがしたおばあさんのところに行って、どこで降りるかを聞いてみる。池袋より先らしい。近くだったらそこまで行ってもいいかと思ったのだが、そんな先では降りた方がいい。菊名で駅員がやってきて説得して下車。
王子ジャグリングナイトの会場へ。セクシー・ダビンチが折り込み中。セクシー君と一緒に京本の公演とシルブプレ、それに自分の本のチラシの折り込み。話をしていたらあっさり終わる。今度セクシーサーカス見に行かなくちゃという気になった。公演まで時間があるので王子散策。まだ日は高いところにあるのに、ついついなんとか小路に入ってしまう。小路がある街はいい街である。それから飛鳥山公園へ。家族連れで一杯。渋沢史料館を見学。彼は例のパリ万博に行っている。万博の絵がなかなか良かった。王子の駅まで下る。ここで線路をまたぐ歩道橋を渡る。ここから見る電車はなかなか壮観。小出君は知っているのだろうか。何人か鉄ちゃんが写真を撮っていた。
王子ジャグリングナイト会場へ。ほぼ満員。
前にやっていた門仲ジャグリングナイトが面白いって同僚が言っていたが、自分ははじめてみる。びっくりしたのは最初のコーナー、しんちゃんとたけちゃんの本を紹介するコーナーで、たけちゃんがいきなり「アートタイムズ」10号をとりあげ、ほめまくり。とても嬉しかったが、ちょっとこそばゆい感じも。
こういう公演を見るのは久しぶりだが、おもしろかった。あとで感想が別に書いてみよう。
17時半公演終了。もう次の回のお客さんが待っていた。
自分は気になっていた「松島」という居酒屋に直行。まず惹かれたのは、表に定食のメニューがあるのだが、そこに「女さんにサラダサービス」と書いてあったこと。「女」にさんづけ、面白い!入ってすぐに自分の目は節穴ではないことがわかる。まず店員さんかおばちゃんが2人であったこと、レジのところにいるおやじが頑固そう。いいねえ。そしてテレビがあり、カウンターもある。いい感じである。ちょっと裏切られた気がしたのは、瓶ビールが、一番絞りで、サッポロの赤じゃなかったこと。ただメニューを見て、またいい感じになる。刺身部、酢物部とか書いてある。部だよ。ここですぐに気になったキャベツ炒めと大根とイカ煮、しめサバ、白子ポン酢を頼む。びっくりしたのは付け出し、サラダなのだが、甘い!食べるのは小学校の給食以来ではないかと思うのだが、リンゴサラダ。ちょっとこれ苦手。キャベツ炒め、これはいい感じ。ただ全体的に味付けが甘い気がする。ビールと酒を三合を飲む。客層がいい!隣ではおじいちゃん2人に後で来たふたりよりはちょっと若いおばさんが常連さんだろう、にぎやかにやっている。あとからおばあちゃんを探しに若いお姉さんが入ってくる。店のおばちゃんが、おばあさんから何か言付かったようで、先に入ってて入れる。あとでおばあさんもやって来た。何人か帰る人たちが隣のおじいちゃんとおばちゃんにご挨拶。常連さんなのだろう。こんな様子を見物しながら、さらに買ってきた時刻表を見ながら、いい気分で飲む。最後に刺身部に載っていたとり煮が気になって頼む。なにかなんて聞かないで、まずは頼む。刺身部なんだから生系かと思ったのだが、家でよく奥さんがつくってくれる手羽先をきっちり煮たやつ、ここで突っ込むなんてヤボは言わない。何たって290円なんだから。家のよりやはりちょっと甘い。ただ一緒についていたポテトサラダが美味い。満足、満足。
もう一軒ぐらい回ろうかとも思ったのだが、ちょっと食いすぎてしまったようだ。そのまま帰宅の途へ。

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彗星が消えた?!

2013-11-29 05:23:15 | お仕事日誌
5時過ぎに目が覚める。そういえば新聞に明け方東の方向にアイソン彗星が見れるとあったことを思い出し、外に出て東の方を見てみる。雲がかかって見えず。ベイサイドまで走って東の方を確認、ここまで来たら彗星が見れるだろう。明日あたり明るくなる前にここまで来ようと決意。
今度来る芸人さんの道具の件でいろいろやりとりをしている。14時過ぎにスカイプで話をして、ものも見せてもらい何が欲しいかはわかった。でもこれをどうやって手に入れるかだな。
ネットを見ていたら、驚くべきことにアイソンが消滅したらしいとのニュースが・・・
そのあとにひとつ提案していた企画がダメになったという連絡が携帯に入る。昨日連絡がなかった時点でたぶんダメだろうという気はしていた。不意に浮上した企画だったが、ちょっと残念だったな。彗星と同じ運命だったかも。
今日も22時半すぎに眠くなり、就寝。まあ健康的なこと・・・

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メキシカンスーツケース

2013-11-28 18:07:21 | 観覧雑記帳
作品名 「メキシカンスーツケース」(原題The Mexican Suitcase )
監督 トリーシャ・ジフ 製作年2011年
製作国 メキシコ・スペイン・アメリカ合作

沢木耕太郎の「キャパの十字架」は、あざとさが目立ってどうにも好きになれない作品だった。キャパを一躍有名にした「崩れ落ちる兵士」は、やらせの写真であったことを実証するノンフィクションで、かなりセンセーショナルな内容だった。実証のしかたや、やらせの写真という根拠についてはともかく、なぜそれを今とりあげるのか、正直どうでもいいじゃないかという気さえした。
そんなときにこの映画のことを知り、気になり見に行った。つまりキャパたちが撮影したネガがまだ残っていて、スーツケースに入れられ、最近これがメキシコで発見されたことを追いかけたドキュメンタリーだというのだ。
沢木も「キャパの十字架」で、「メキシカンスーツケース」について触れているところがある。
「一九三九年、キャパはドイツ軍がパリへ侵攻してくる前にネガと書類の入ったスーツケースを友人のチーキ・ヴェイスに託した。それから何人かの手を経るうちに行方がわかなくなってしまった。
ところが、それがメキシコにあることがわかり、持ち主とICPの長い交渉の末、二〇〇七年に入って、ようやくICPの手に渡ることになったのだ。
そして、それは二〇一〇年、『メキシカン・スーツケース』というタイトルのもとに、どっしりとした二分冊の写真集として公刊されるに至った。
そこにはネガがそのまま密着写真として焼き付けられ、詳細な分析結果とともに掲載されている。その写真の総数は実に四千五百枚に達する。
しかし、ススペレギ教授の言うように、私たちが期待していた「崩れ落ちる兵士」の写真に新しい光を与えてくれるカットは含まれていなかった」
なかなか興味深いエピソードであり、歴史発見のドキュメンタリーであろうと思っていたら、大間違い。この写真が撮影されたスペイン内戦で犠牲になった人々、スペインを離れざるを得なくなった人々の歴史にフォーカスがあてられている。その意味でネガを撮ったキャパやゲルダのことはまったくの背景になっている。内戦のため国を追われた人々が逃げ延びたフランスではゴミくずのように扱われていたこと、こんなときメキシコが救いの手をさしのべ、多くのスペイン人が海を渡りメキシコに渡ったこと、そうした事実をインタビューで積み上げていく。沢木の「キャパの十字架」でなにか違和感を感じたこと、つまりあの写真が演出で撮られたものかどうかということより、なにかもっとなにか見落としてないかという疑問の回答がこの映画にあったのではないかと思う。ひとりの英雄カメラマンの真実よりも、内戦で犠牲となった人々の事実、その悲劇がここでは浮き彫りにされている。そしてメキシコにいま住むその人たちの子孫が、そうした悲劇を自分のものとしてとらえていく、それにも胸を打たれた。



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風立ちぬ

2013-11-28 10:29:20 | お仕事日誌
春あるところに提出している企画に関して出演者の情報が届く。これをもとに簡単な企画書を作成。道具の確認のために再度映像をチェックしておく。
「明治のサーカス芸人はなぜロシアに消えたか」を読んでくれた人から、あるところで講演のお願いが舞い込む。これが二件目。もちろん大きな講演会ではないが、やはりインパクトはあったのかもしれない。
トゥイチーに頼んでいた映画のダウンロード、さすがにネット無法地帯のロシアもダウンロードはできなくなったようだ。ただで映画が見れるサイトを教えてもらう。
今日は「風立ちぬ」を横浜ブルクで見る。19時10分からの上映。2回目なのだが、今回はタキエさんのガンとの闘う文章をずっと読んできたせいか、奈穂子が懸命に結核と闘う姿を見て、胸がつまってきた。
最後の夢のシーン、ずっと夢の中で二郎のことを待っていた奈穂子が、ただ「生きて」って言うところ、あれは最後のメッセージではなかったのか。そして夢とは美しいものをつくること、その原点はゆるぎなかった。一回目では見えなかった細かいところも見れて良かった。
横浜から冨岡までの間に4本の通過電車を南太田と上大岡で待たされた。ほんとうにひどいよなあ。



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神の杖

2013-11-28 05:33:08 | 買った本・読んだ本
書名 「神の杖」
著者 鄭棟柱 根本理恵訳 出版社 解放出版社 出版年 1997

朝鮮の被差別民衆白丁(ペクチョン)出身で大学教授朴異珠が書いた小説がベストセラーになる。その中で彼女は自分の妹と恋人が差別のために自殺したという事実に基づいた話を書いたのだが、恋人側の家族から名誉毀損だと訴えられる。このことを中心に三世代にわたる白丁たちの女性たちが、差別のために無残な運命をたどることになったのか語られる。血脈ものが苦手な自分にとっては時代が錯綜しながら三世代の女性たちの運命が語られるのでちょっと理解がついていけないところもあった。小説がスキャンダルをもたらしたというところからあっさり過去の、三代前の主人公の曽祖母の話にいったほうがわかりやすかったのかもしれない。
それにしてもここで語られる差別の凄惨なさまに、非情さに圧倒される。白丁に生まれただけでなぜこんな差別をうけなければならないのか、それがこれでもかこれでもと訴えかけてくる。差別を生み出したものが、人びとのなかにある意識であること、だからこそいまも残るものであることをまざまざと見せつけてくれる。
表題となった「神の杖」とは、牛のに携わる白丁が使用する刃物を、天に送るための道具で、代々伝えられていったものである。小説のなかで、この牛のに関わる儀式が細部にわたって描かれている。するだけでなく、天に送るための聖なる儀式ともいえる。聖なるものを執り行うために差別されるというその意識が差別のひとつの根源になっている、そんな示唆が、この表題に込められているのかもしれない。


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