デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

京都へ、そして関西炊き

2016-10-31 09:31:17 | デラシネ日誌
今日も外堀川沿いを走る。号外を配信。雑用を片づけてから、部屋を出る。
12時岡田劇場の長男さんの取材。ひとつ大きな繋がりが見つかったような気がした。会えて良かった。自分の本業の話しをしていたら、うちの会社のイベント担当に会ってということになった。もしかしたらここからまた新展開が生まれるかもしれない。
18時に知人と約束があるのだが、それまで時間があるので、いま特別公開中の京都ハリストス教会に行くことに。
いや素晴らしいイコノスタであった。そして山下りんの画も素晴らしかった。
18時中津の常夜灯という関西炊きの店で知人と一杯。具はほとんど手作りというおでん、絶品であった。駅前近くのバーでウォッカとスコッチで仕上げ。楽しい夜だった。

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ソウル秋の旅5-映画『密偵』を見る

2016-10-31 06:28:57 | 
ホテルから歩いて行ける映画館で8時45分から映画「密偵」を見る。今日はいい天気になりそう。少し早めに映画館に行って切符を買ってから、近くのコンビニをのぞいてみる。こんな早くから映画をやっているということも不思議だったのだが、見るお客さんもいるのにも驚く。
字幕なしで韓国映画を見るので、朝早いし寝ちゃうかと思ったのだが、セリフなんかわからなくても展開が早く、見どころも多いのでまったく退屈せずに楽しむことができた。
最近見た「暗殺」と同じように占領下の韓国が舞台。日本軍に雇われている密偵の韓国人にソン・ガンホが扮し、上海からソウルまで爆弾を運ぼうとする抗日団体の実施リーダーにコン・ユ、その恋人にハン・ジミンという名優が出演、しかもイ・イヴョンホンまで特別出演しているというアクション映画。日本人悪役として鶴見辰吾が出てくれているので彼の日本語で大体と筋書きがわかったことも大きいが、映像だけでも見どころ満載だから面白いのなんのって。上海の場面も良かったし、上海からソウルまでの列車でのアクションシーンも迫力があった。いい役者が揃っていてこれだけ映像の迫力でせまってくればセリフなんかわからなくても十分楽しめるということだ。「暗殺」よりもおもしろかった。
映画を見終わって外にでる。お昼近くになったのでここは空港まで行ってロッテモールで食事しようということに。ソウルフードの最後は石焼きビビンパで絞めた。
観光地は見ることもなかった今回の旅だったが、イ・ジュンソプと映画、そしてチュルタギも見れたということで、十分楽しめた旅となった。

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ソウル秋の旅4-ソウルのタシケント

2016-10-31 06:20:21 | 
展覧会を見終わって徳寿宮を少し散歩する。心地よい疲労感につつまれる。遅い昼飯となるところだが、ジョンスプの絵ですっかり満腹してしまったのかあまり食欲はない。どこかカフェで軽く食べようかということになる。市庁前付近を散歩しながらカフェに入る。ワッフルがあったのでそれを妻と食べる。俺らしくない気もするが、昨日のチョコパフェといい、そんな気分になっているようだ。
雨がふる通りを眺めながら、ワッフルというのも悪くないかも。
いったんホテルに戻って少し休むことに。
ふたりとも疲れたようで、少し寝る。目が覚め、外を見ると、傘をさしている人が少なくなっている。
今晩は昨日目をつけていたチゲ鍋の店でとることに。最初に頼んだチャミスルが甘いやつだったので、スイスイ、すぐに二本目を頼む。絞めのこげ飯がめちゃうまかった。チョミスルを2本飲んだこともあってすっかりいい気分になっていた。昨日も歩いた中央アジア系の店が並ぶ通りをまた歩く。店の人にロシア語で話しかける。入りたい中央アジア風のカフェがあったのだが、妻は嫌そうだったのでやめとく。
腹ごなしの散歩も終えてホテルに戻る。かくして2泊3日の短いソウルの旅の最終日も過ぎていった。

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ソウル秋の旅3-イ・ジュンソプ展2

2016-10-31 06:15:16 | 
第一コーナーは若い時に描いた絵から戦後戦乱から逃れ家族そろってひっそりと生きていた済州島での絵画、さらには朝鮮動乱の兵士を描いた画や、ポストカードなどが並んでいる。その他に彼の書いたエッセイや彼について書かれた評などが載っている雑誌なども展示されている。さまざまなタッチの絵がある。風景画、人物画、スケッチ、故郷の絵、家族でひっそりと貧しく過ごしていた済州島の海辺の絵、なにかの流派には括ることのできないあふれるような創造のひらめき、描くことへの情熱、くねるような線でなんとか描こうとする愛のかたち、兵隊さんを描くときの冷めた視線、この画家がさまざまな可能性をもっていたことがよくわかる。それは描きたいという情熱、描こうとするものへの限りない愛、それをかたちにしたいと筆をもったときに一心不乱に紙に立ち向かうその思いが、びんびん伝わってくる。「俺は描きたいんだ、描くんだ」という情熱のほとばしりが迫ってくる。
このコーナーのメインとなっていたのは済州島での彼の創作活動を紹介するところ。彼が家族3人と一緒に住んでいた家がどんな狭いところだったかを、実際の間取りを再現してくれる。そして映像でその住まいを見せてくれる。自分がとても印象に残ったのは、朝鮮戦争の兵士を描いたスケッチだった。彼のそれまでのタッチはまったくちがう現実への冷めた目線がある。それとやはりポストカード。わずか1年未満のなかで描き続けるハガキ、そこには妻への愛を語りかける日本語と挿絵が一体となっている。執拗に彼が描き続ける家族への愛のかたちがはっきりとここで確立されているような気がする。
第二コーナーは、戦争と戦後の混乱のなか画用紙もカンパスも手に入れることができなかった彼が、タバコの包装紙となる銀紙に、刻み込んだ絵が並ぶ。ちょっと肉眼では見ることができないようなそのスケッチに描かれているのはすべて家族、子どもと妻たちである。同じテーマでいくつも版画や絵も残っているのだが、この銀紙に刻まれた家族の絵は、とにかく細かくこれでもこれでもかと描きこんでいる。肉眼ではわからないくらい細かい描写をこれでもかこれでもかと、刻み込んでくる。それでなくてもわかりにくいのに、なんでこんな絵に描くよりももっとたくさんの、そして細かく刻み込もうとするのだろう。その思いがせつなく伝わってくる。これはひとつの執念ともいえるものではないか。2階にあがっての第三コーナーのメイン妻や子どもたちにあてたレター絵と牛の絵。レター絵にはこれだけ混み合っているのに、かぶりつくようにそこに書かれている日本語を読みはじめていると、ずっと立ち尽くし読まざるを得なくなる。自分の家族への愛をどう伝えようと必死になっているその言葉が胸に響いてくる。生一杯と書く彼の思いが伝わってくる。文面を読んでいると何度かこみあげてくるものがあった。やさしい挿絵ばかりだ。家族を描くとき、その深くせつない思いがみんなを絡み合わせながら結んでいっているのではないか。今回の展覧会のまさに核となっているコーナーであった。そして力強い牛の絵も並ぶ。そしてこのシリーズに最後には葉山の展示会でも展示されていたあの「旅立つ家族」があった。どん底にいた時代に描かれたものとは思えない力強く、未来をしっかりとみつめた絵である。
最後のコーナーは晩年の彼の絵が並ぶ。彼が精神を病んでいたことに描いた「帰らざる河」シリーズが目を引く。なんとも物憂げで窓から見ているのはおそらくは自分で、彼が見ていたものは故郷の村だったのではないか。あれだけ力強く未来を見つめた「家族」を描いた彼がみた絶望の深さがわかるような気がする。
文化座の芝居でも描かれていたソウルで開催された展覧会の様子も写真で紹介されている。そして彼の作品集なども展示される中、自分も見た映画「「ふたつの祖国、ひとつの愛-イ・ジュンソプの妻」の奥さんのインタビューのシーンが流されていた。妻の話だとこの映画はいまソウルで上映中とのこと。
およそ2時間近くじっくりと見ることができた。イ・ジュンソプという画家の軌跡をこれだけたくさんの絵を通じてたどることができた。もしかしたらまだ彼の絵はもっとあるのではない。それでもやはりソウルまで来てこれだけたくさんの絵を見れたことでかなり気持ちは火照っていた。美術館を出ると雨がまだ降っていた。この火照りをすこしさましてくれるようなやさしい雨だった。

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ソウル秋の旅2-イ・ジュンソプ展を見る 1

2016-10-31 06:00:54 | 
目覚めて外を見ると、昨日夜歩いたザハ設計のある流線状の建物が古い町並みの間から浮かぶように見える。街の景観とは明らかに異物となっている。傘をさす人が多い。天気予報も雨。市庁前まで地下鉄で出て、まずは朝飯を食べる。お餅が有名だというお菓子屋さんがやっているカフェでお粥の朝飯。美味しかった。近くのスタバでコーヒーを飲んでから、徳寿宮まで歩く。ソウルでも観光名所のひとつなので人が群がっている。今回のソウルツアーの最大の目的であるイ・ジュンソプ生誕百年記念展覧会の入場券を購入して、徳寿宮の中にある国立現代美術館へと向かう。日曜日、そして明日が最終日ということもあるのか場内はかなりの混雑となっている。
そもそもなぜこの展覧会を見にここまで来るようになったのか。
いまから2年ほど前になると思うが文化座の「旅立つ家族」という芝居を見た。画家イ・ジュンソプと家族の愛を軸に彼の波瀾の生涯を描いた評伝劇である。まったく知らないこの画家の妻や子供たちへの強い思い、そしてなによりも絵への熱情が強くにじみ出た骨太の芝居であった。背景に映し出される彼の絵にも魅せられた。公演では彼の画集(韓国で出版されたもの)も販売していたのだが、高いうえに薄い画集で買うには至らなかった。彼の絵がみたいと思っていたときに去年葉山の神奈川美術館で「日韓近代美術家のまなざし」という展覧会に彼の絵も何点か出展されると聞いて、見に行った。あの芝居でも最初と最後に映し出された「旅立つ家族」の絵も出展されていた。意外に小さい絵だったのにちょっと驚いたが、あの芝居のモチーフとなった本物の絵が見れて感動した。その他に銀紙(たばこの包装に使われているもの)に刻まれた絵が2点と彼がよく描いていたという牛(闘牛)の絵、そしてこのときに一番感動した絵「夫婦」の合計5点の絵を見ることができた。やっと本物に会えたという喜びと同時にもっともっと彼の絵を見たいという思いがふくらんだ。そんなとき韓国の情報をこまめにチェックしている妻が、今年夏から彼の生誕100周年を記念した大規模名展覧会がソウルで開かれると教えてくれた。これは絶対に見たいと思っているうちに出張が続き、行くタイミングを失い、気づけば10月3日には閉幕するというので、仕事も忙しかったのだが、とにかく見たいという思い一心で、この日ソウルにやってきたのだ。
明日で閉幕ということもあって、美術館には大勢の人が押しかけていた。この絵を見るためだけに来たのだ、どんだけ並んでも一日かけるつもりで見ればいいのだと、長蛇の列に並んだ。
展覧会は4つの展示室に分かれていた。


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