書名 「炎の回廊 満州国演義 4」
著者 船戸与一 出版社 新潮社 出版年 2008
この作品は叙事詩をめざしているような気がする。昭和初期舞台は満洲なのだが、戦争、侵略、軍部の独走、それを制御できなかったのは何故だったのか、確かに敷島四兄弟の運命を軸にはしているが、著者は昭和史を書こうとしているのではないだろうか。今回のクライマックスは満洲ではなく本土の叛乱、2・26時件である。満洲を舞台にしながらこの2・26時件を書くことを意識しているので、伝聞というかたちで書かなくてはいけないというのは結構辛い作業だったと思うが、なんとか乗り切ったと思う。さてこのあと話しはどう展開していくのであろう。満洲を舞台にした傑作漫画『虹色のトロツキー』は、壮大なロマンであるが、途中で不意に終わらされてしまったという気がして残念だっのだが、船戸のこの連作は最後まで行くような気がする。でも次回作はいつ出るのだろう。
著者 船戸与一 出版社 新潮社 出版年 2008
この作品は叙事詩をめざしているような気がする。昭和初期舞台は満洲なのだが、戦争、侵略、軍部の独走、それを制御できなかったのは何故だったのか、確かに敷島四兄弟の運命を軸にはしているが、著者は昭和史を書こうとしているのではないだろうか。今回のクライマックスは満洲ではなく本土の叛乱、2・26時件である。満洲を舞台にしながらこの2・26時件を書くことを意識しているので、伝聞というかたちで書かなくてはいけないというのは結構辛い作業だったと思うが、なんとか乗り切ったと思う。さてこのあと話しはどう展開していくのであろう。満洲を舞台にした傑作漫画『虹色のトロツキー』は、壮大なロマンであるが、途中で不意に終わらされてしまったという気がして残念だっのだが、船戸のこの連作は最後まで行くような気がする。でも次回作はいつ出るのだろう。