デラシネ日誌

私の本業の仕事ぶりと、日々感じたことをデイリーで紹介します。
毎日に近いかたちで更新をしていくつもりです。

モスクワ郊外の夕べ編 1 出発

2009-08-20 15:14:27 | お仕事日誌
朝飯は、泉屋のいなり寿司。フライトインフォメーションをチェック。20キロのスーツケースを引きずって冨岡の駅まで。汗だくになる。電車も混んでいる。しかたがない。8時20分のリムジンでYCAT出発。10時前に成田着。西田さんが来るのを少し待って、チェックイン。ガラガラというわけではなさそうだ。コーヒーを飲んで、免税店でお土産の酒、確かアエロフロートではドリンクサービスにビールが出なかったような気がしたので、缶ビールを購入。定刻通りに乗りこむ。案の定ビールは出なかった。持ってきた長谷川海太郎の『踊る地平線』を読む。モスクワ時間17時30分シェルメチボ空港着。なんと入国手続から15分ほどで出国。トゥイチーと、今年の春リトルに来ていたストラップのコーリャが出迎えに来ていた。あまり早く出てきたのでびっくりしていた。いろいろルスツのメンバーから依頼された品やお金を渡すことになっているのだが、なかなか現れない。とにもかくにもあまりにも我々が早く出てきたからに他ならない。ワーリャの弟、マリーナ、マヤのお姉さんなどがやっと現れる。それぞれに頼まれた品やお金を渡す。予想されたことだが、渡してくれと預かり物。それに今日誕生日ということで自分への贈り物。皆に送られてトゥイチーの車に乗って、彼の家まで。肌寒いのにびっくり。なんでも今年の夏はずっとこんな感じらしい。通常だと30分ぐらいで着くらしいのだが、とんでもない渋滞に巻き込まれる。にっちもさっちもいかない、歩いた方が早いぐらいとトゥイチーが言っていたが、まさにそんな感じ。途中回り道をしたが、それも渋滞、結局、3時間かかって到着。こっちよりも運転していたトゥイチーが疲れたはず。ずっと待っていた奥さんのズフラーの手料理とビールで再会を祝う。トゥイチーは早々と明日見せてくれる作品について詳しく説明。モスクワ時間23時すぎに(日本時間朝5時)就寝。


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

悪い仲間 マカールの夢

2009-08-20 00:23:20 | 買った本・読んだ本
書名 「悪い仲間 マカールの夢」
著者 コロレンコ 訳者 中村融   出版社 岩波書店(岩波文庫)   出版年 2007

内村剛介のロングインタビューの中で、コロレンコのことが出ていて、気になった。ひとつは彼自身がヤクートで囚人生活をおくっていたこと、内村がとりあげた「鷹の島脱獄囚」の舞台がサハリンであったこと、これが決めてとなり購入。この短編集には三つの作品が収録されている。チェーホフとは違う、なんていうんだろうロシア的もものの原点というか、底辺で生きる民衆の情念のようなものが、ほとばしる。「鷹の島脱獄囚」の囚人たちが、なぜこれまで自由を求めるのか、その根っこのようなものがここに描かれている。バルテバスのロシア映画『シャーマン』と通じる自由への渇望、とにかく自由への本質的な欲望にうちのめされる。「マカールの夢」、「悪い仲間」でえぐり取られる根源的な貧困、何故そんな目にあわなくてはいけないのかというのではなく、貧困の極限、それを受け入れる、受け入れなければならないのではなく、受け入れる人々の強さと危うさ、それを見事に書く。自由への渇望、貧困を受け入れる、きっと長谷川濬が大好きだった作家ではなかったか。読んでほんとうに良かった。もう一冊『盲音楽師』という翻訳があるのでこれも注文した。
満足度 ★★★★
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=deracinetuush-22&o=9&p=8&l=as1&m=amazon&f=ifr&md=1X69VDGQCMF7Z30FM082&asins=4003262417" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>


コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

カレンダー

2009年8月
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31

バックナンバー