▸9日ブルク13で「菊とギロチン」を観ました。これはとても良かった! いや、今年の日本映画ベストかも。・・・って気が早いですが。タイトルだけでは何のことやらわからない人が大半かもしれません。「ギロチン」は大正時代末期の無政府主義テロリスト集団のギロチン社から。物騒な名称ですが、「首になった人間の集まりだから」ということで命名したそうです。「菊」は<皇室>でしょうね。ヒロインの女力士の名も花菊ですが。(<皇室>だとヤバい要素もありそうなので言い逃れ用? と見るのはうがち過ぎ?)
ギロチン社と、その中心人物の中浜哲等については→2年前の記事で書きました。(まだとても書き足りませんが。実は関連書20冊くらい読んだもので・・・。) この映画の前半部分は、この結社の所業をかなり史実に忠実に描いています。中浜(東出昌大)と古田大次郎(寛一郎←佐藤浩市の息子、つまり三國連太郎の孫なのか・・・)の人物造形も含めて、です。朝鮮がらみでいえば、この2人が朝鮮に爆弾入手のため義烈団のツテを頼りに朝鮮に行ったものの資金を持ち逃げされるのも事実。ただ豆満江までは行ってませんが・・・。
しかし、それでもはたしてどれだけイメージがわくかな 山川の日本史用語集で確認したら、<ギロチン社>が載ってる高校の教科書は皆無! 朴烈事件も金子文子も皆無! この時期の<主義者>で記載があるのは虎ノ門事件&難波大助だけ。それさえも載ってる教科書は半分にも満たないとはなんということか!? 昔はわずかながら載ってる教科書はあったと思うが・・・。「か」で始まる歴史用語で<金取遺跡>があって<金子文子>がないことの意味は大きい。私ヌルボが今高校教師なら、金子文子の「何が私をこうさせたか」(岩波文庫)を強く薦めるゾ!
あ、気持ちを整えて映画の話に戻ります。後半は各地を興行して廻る女相撲の方にかなり重点が置かれますが、コチラはフィクションがほとんど。といっても、こうした女相撲の組織があり、それも江戸時代からの歴史があったのは事実。この作品では、その力士たちの出自が乱暴な夫から逃れてきた等々ワケアリの女性たちが大勢いて、たまたまその相撲を見に来たギロチン社の連中が彼女たちと関わりを持つようになって・・・という展開が物語としての必然性を感じさせます。
瀬々敬久監督が30年も前から構想を練ってきたという思いのこもった作品で、出演希望者の公募には約700人も応募したとのこと。その公募HPを見て志願して出演することになった韓英恵と山田真歩の対談(→コチラ)を読むと、「日大の相撲部に通って稽古をさせてもらった」等々、いろんな裏話が書かれています。
細かなことを書くとキリがなくなりますが、とくに今の時代に、このような不穏なフンイキの漂う映画を、渾身の力と意志を込めて世に出した監督の心意気と、俳優(とくに女優)の皆さんの頑張りに感動した次第です。
というわけで多くの皆さんに強くオススメしたいところですが、上映館が少ないのが残念。189分という長尺で入場料も特別料金だし、パンフ1000円と値が張りますが、その価値あり。(とはいえ、食事1回抜きでも埋め合わせできないよ~(涙)。)
※「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載されませんでした。
★★★ NAVERの人気順位(7月10日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(2) アイラ 9.59(860)
②(1) ハー・ストーリー(韓国) 9.49(1,594)
③(-) バナナソングの奇跡(韓国) 9.31(61)
④(3) ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー 9.28(113)
⑤(6) 機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星(日本) 9.07(42)
⑥(10) 巨大な梨の信じられないような物語 9.00(241)
⑦(-) 映画しまじろう まほうのしまの だいぼうけん(日本) 8.99(124)
⑧(-) アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 8.96(33,798)
⑨(8) アイ・フィール・プリティ 8.94(2,258)
⑩(-) 聖なる秩序 8.92(24)
かなり入れ替わりましたが、新登場の作品はありません。
【記者・評論家による順位】
①(1) 顔たち、ところどころ 8.86(7)
②(3) バーニング(韓国) 7.69(13)
③(-) 共同正犯(韓国) 7.67(9)
④(4) 犬ヶ島 7.50(10)
⑤(5) 瑞山[ソサン]開拓団(韓国) 7.50(2)
⑤(5) メイプルソープ 7.50(2)
⑦(7) CUSTODY/カストディ 7.40(10)
⑧(8) 聖なる秩序 7.40(5)
⑨(9) デトロイト 7.13(8)
⑨(9) 遺伝 7.13(8)
こちらのランキングも新登場はありません。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月6日(金)~7月8日(日) ★★★
日本より2ヵ月近く早く公開 「アントマン&ワスプ」が1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・アントマン&ワスプ・・・・・・・・・7/04・・・・・・・・1,919,523・・・・・・・2,626,124 ・・・・・・・23,301・・・・・・・1,775
2(1)・・魔女(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/27 ・・・・・・・・・451,108・・・・・・・1,796,729 ・・・・・・・15,429 ・・・・・・・・808
3(24)・・辺山[ピョンサン](韓国)・・・・・・7/04 ・・・・・・・・・179,785 ・・・・・・・・282,204 ・・・・・・・・2,372 ・・・・・・・・695
4(2)・・探偵:リターンズ(韓国) ・・・・・・6/13 ・・・・・・・・・・93,547・・・・・・・3,061,037・・・・・・・26,185・・・・・・・・・468
5(7)・・幽霊船:時間の宝箱・・・・・・・・・・6/27 ・・・・・・・・・・27,566 ・・・・・・・・・96,575 ・・・・・・・・・728・・・・・・・・・231
※中国語の原題「潜艇総動員:時光宝盒」
6(5)・・ハー・ストーリー(韓国) ・・・・・・6/27 ・・・・・・・・・・24,852 ・・・・・・・・278,361・・・・・・・・2,101・・・・・・・・・276
7(8)・・ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~・・6/21・・23,421・・・・・・・219,522 ・・・・・・・・1,866・・・・・・・・・138
8(3)・・ジュラシック・ワールド/炎の王国・・6/06 ・・・・・20,663・・・・・・・5,645,065・・・・・・・49,639・・・・・・・・・141
9(6)・・ボーダーライン2 ・・・・・・・・・・・・6/27・・・・・・・・・・・19,705 ・・・・・・・・208,133・・・・・・・・1,757・・・・・・・・・162
10(4)・・オーシャンズ8・・・・・・・・・・・・・6/13 ・・・・・・・・・・・8,345・・・・・・・1,326,789・・・・・・・11,624・・・・・・・・・・89
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
1位以外は数字がパッとしませんね。夏の稼ぎ時を前にして満を持している? 今後公開予定の注目作はとみると、最近アメリカで2人一緒の写真を撮られて話題になったカン・ドンウォン&ハン・ヒョジュ、そしてチョン・ウソン主演の「人狼」(7/25~)、ハ・ジョンウ主演の「神と共に 因と縁」(8/01~)、「北朝鮮の核開発をめぐって安企部が云々」というファン・ジョンミン主演の「工作」(8/06~)といったところか?
今回の新登場は1・5・6・7位の4作品です。
1位「アントマン&ワスプ」は、2015年の「アントマン」に続くアメリカのアクション第2作。今回は、アントマンがヒロインのワスプとタッグを結成して、アントマンの秘密を狙う強敵に立ち向かう、ということのようです。韓国題は「앤트맨과 와스프」。日本公開は8月31日ということで、もう予告編やってますね。
3位「辺山[ピョンサン]」は韓国のドラマ。駐車場やコンビニのバイトできつい青春時代を過ごしている無名のラッパーのハクス(パク・チョンミン)ですが、またしても予選で落ちてしまい、人生最悪の瞬間を迎えたその時、1本の電話がかかってきて、故郷の全羅北道・辺山に久しぶりに帰ることになります。実は彼に片思いしているソンミ(キム・ゴウン)の策略に引っかかったというわけ。そして、ハクスは昔の友人たちにしつこくつきまとわれる中、忘れていたかった黒歴史が一つ二つと浮上してきて、1日も早く故郷を立ち去りたいと思いながらも、予測不可能の事件に遭遇して大ピンチを迎えることに・・・。原題は「변산」です。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~・・6/21 ・・・23,421 ・・・・・・・・219,522 ・・・・・・・・1,866・・・・・・・・・138
2(新)・・イングランド・イズ・マイン・・・・・7/05・・・・・・・・・・・・2,881 ・・・・・・・・・・4,063・・・・・・・・・・・36・・・・・・・・・・42
3(新)・・ロンドン、人生はじめます・・・・・・7/05・・・・・・・・・・・・1,947 ・・・・・・・・・・3,263・・・・・・・・・・・26・・・・・・・・・・34
4(4)・・顔たち、ところどころ・・・・・・・・・・・6/14・・・・・・・・・・・・1,687 ・・・・・・・・・21,407・・・・・・・・・・174・・・・・・・・・・21
5(8)・・ヤンヤン 夏の想い出・・・・・・2000/10/28・・・・・・・・・・・・1,350 ・・・・・・・・・・5,406・・・・・・・・・・・54・・・・・・・・・・22
2・3・5位の3作品が今回の新登場です。
2位「イングランド・イズ・マイン」(仮)は、80年代のUKロック界で注目され、大きな足跡を残しながらも5年で解散したバンド、ザ・スミスのリードボーカルであるモリッシー(ジャック・ロウデン)の若き日を描いたイギリスのドラマ。オスカー・ワイルドが好きな文学青年だった彼でしたが、税理士の退屈な日常から抜け出そうと、バンドを結成し、彼の友人リンダ・スターリング(ジェシカ・ブラウン)やバンド仲間と地元のマンチェスターで過ごした日々や音楽に対する情熱を描きながら、夢を切り拓いていきます・・・。韓国題は「잉글랜드 이즈 마인」。日本公開は未定のようです。
3位「ロンドン、人生はじめます」は、日本ではすでに4月から公開されています。韓国題は「햄스테드」です。
5位「ヤンヤン 夏の想い出」は、もちろんあのエドワード・ヤン監督の2000年の作品の再上映。韓国題は「하나 그리고 둘」です。
ギロチン社と、その中心人物の中浜哲等については→2年前の記事で書きました。(まだとても書き足りませんが。実は関連書20冊くらい読んだもので・・・。) この映画の前半部分は、この結社の所業をかなり史実に忠実に描いています。中浜(東出昌大)と古田大次郎(寛一郎←佐藤浩市の息子、つまり三國連太郎の孫なのか・・・)の人物造形も含めて、です。朝鮮がらみでいえば、この2人が朝鮮に爆弾入手のため義烈団のツテを頼りに朝鮮に行ったものの資金を持ち逃げされるのも事実。ただ豆満江までは行ってませんが・・・。
しかし、それでもはたしてどれだけイメージがわくかな 山川の日本史用語集で確認したら、<ギロチン社>が載ってる高校の教科書は皆無! 朴烈事件も金子文子も皆無! この時期の<主義者>で記載があるのは虎ノ門事件&難波大助だけ。それさえも載ってる教科書は半分にも満たないとはなんということか!? 昔はわずかながら載ってる教科書はあったと思うが・・・。「か」で始まる歴史用語で<金取遺跡>があって<金子文子>がないことの意味は大きい。私ヌルボが今高校教師なら、金子文子の「何が私をこうさせたか」(岩波文庫)を強く薦めるゾ!
あ、気持ちを整えて映画の話に戻ります。後半は各地を興行して廻る女相撲の方にかなり重点が置かれますが、コチラはフィクションがほとんど。といっても、こうした女相撲の組織があり、それも江戸時代からの歴史があったのは事実。この作品では、その力士たちの出自が乱暴な夫から逃れてきた等々ワケアリの女性たちが大勢いて、たまたまその相撲を見に来たギロチン社の連中が彼女たちと関わりを持つようになって・・・という展開が物語としての必然性を感じさせます。
瀬々敬久監督が30年も前から構想を練ってきたという思いのこもった作品で、出演希望者の公募には約700人も応募したとのこと。その公募HPを見て志願して出演することになった韓英恵と山田真歩の対談(→コチラ)を読むと、「日大の相撲部に通って稽古をさせてもらった」等々、いろんな裏話が書かれています。
細かなことを書くとキリがなくなりますが、とくに今の時代に、このような不穏なフンイキの漂う映画を、渾身の力と意志を込めて世に出した監督の心意気と、俳優(とくに女優)の皆さんの頑張りに感動した次第です。
というわけで多くの皆さんに強くオススメしたいところですが、上映館が少ないのが残念。189分という長尺で入場料も特別料金だし、パンフ1000円と値が張りますが、その価値あり。(とはいえ、食事1回抜きでも埋め合わせできないよ~(涙)。)
※「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は先週掲載されませんでした。
★★★ NAVERの人気順位(7月10日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(2) アイラ 9.59(860)
②(1) ハー・ストーリー(韓国) 9.49(1,594)
③(-) バナナソングの奇跡(韓国) 9.31(61)
④(3) ボムシェル:ヘディ・ラマー・ストーリー 9.28(113)
⑤(6) 機動戦士ガンダム THE ORIGIN 誕生 赤い彗星(日本) 9.07(42)
⑥(10) 巨大な梨の信じられないような物語 9.00(241)
⑦(-) 映画しまじろう まほうのしまの だいぼうけん(日本) 8.99(124)
⑧(-) アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー 8.96(33,798)
⑨(8) アイ・フィール・プリティ 8.94(2,258)
⑩(-) 聖なる秩序 8.92(24)
かなり入れ替わりましたが、新登場の作品はありません。
【記者・評論家による順位】
①(1) 顔たち、ところどころ 8.86(7)
②(3) バーニング(韓国) 7.69(13)
③(-) 共同正犯(韓国) 7.67(9)
④(4) 犬ヶ島 7.50(10)
⑤(5) 瑞山[ソサン]開拓団(韓国) 7.50(2)
⑤(5) メイプルソープ 7.50(2)
⑦(7) CUSTODY/カストディ 7.40(10)
⑧(8) 聖なる秩序 7.40(5)
⑨(9) デトロイト 7.13(8)
⑨(9) 遺伝 7.13(8)
こちらのランキングも新登場はありません。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績7月6日(金)~7月8日(日) ★★★
日本より2ヵ月近く早く公開 「アントマン&ワスプ」が1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・アントマン&ワスプ・・・・・・・・・7/04・・・・・・・・1,919,523・・・・・・・2,626,124 ・・・・・・・23,301・・・・・・・1,775
2(1)・・魔女(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・・6/27 ・・・・・・・・・451,108・・・・・・・1,796,729 ・・・・・・・15,429 ・・・・・・・・808
3(24)・・辺山[ピョンサン](韓国)・・・・・・7/04 ・・・・・・・・・179,785 ・・・・・・・・282,204 ・・・・・・・・2,372 ・・・・・・・・695
4(2)・・探偵:リターンズ(韓国) ・・・・・・6/13 ・・・・・・・・・・93,547・・・・・・・3,061,037・・・・・・・26,185・・・・・・・・・468
5(7)・・幽霊船:時間の宝箱・・・・・・・・・・6/27 ・・・・・・・・・・27,566 ・・・・・・・・・96,575 ・・・・・・・・・728・・・・・・・・・231
※中国語の原題「潜艇総動員:時光宝盒」
6(5)・・ハー・ストーリー(韓国) ・・・・・・6/27 ・・・・・・・・・・24,852 ・・・・・・・・278,361・・・・・・・・2,101・・・・・・・・・276
7(8)・・ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~・・6/21・・23,421・・・・・・・219,522 ・・・・・・・・1,866・・・・・・・・・138
8(3)・・ジュラシック・ワールド/炎の王国・・6/06 ・・・・・20,663・・・・・・・5,645,065・・・・・・・49,639・・・・・・・・・141
9(6)・・ボーダーライン2 ・・・・・・・・・・・・6/27・・・・・・・・・・・19,705 ・・・・・・・・208,133・・・・・・・・1,757・・・・・・・・・162
10(4)・・オーシャンズ8・・・・・・・・・・・・・6/13 ・・・・・・・・・・・8,345・・・・・・・1,326,789・・・・・・・11,624・・・・・・・・・・89
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
1位以外は数字がパッとしませんね。夏の稼ぎ時を前にして満を持している? 今後公開予定の注目作はとみると、最近アメリカで2人一緒の写真を撮られて話題になったカン・ドンウォン&ハン・ヒョジュ、そしてチョン・ウソン主演の「人狼」(7/25~)、ハ・ジョンウ主演の「神と共に 因と縁」(8/01~)、「北朝鮮の核開発をめぐって安企部が云々」というファン・ジョンミン主演の「工作」(8/06~)といったところか?
今回の新登場は1・5・6・7位の4作品です。
1位「アントマン&ワスプ」は、2015年の「アントマン」に続くアメリカのアクション第2作。今回は、アントマンがヒロインのワスプとタッグを結成して、アントマンの秘密を狙う強敵に立ち向かう、ということのようです。韓国題は「앤트맨과 와스프」。日本公開は8月31日ということで、もう予告編やってますね。
3位「辺山[ピョンサン]」は韓国のドラマ。駐車場やコンビニのバイトできつい青春時代を過ごしている無名のラッパーのハクス(パク・チョンミン)ですが、またしても予選で落ちてしまい、人生最悪の瞬間を迎えたその時、1本の電話がかかってきて、故郷の全羅北道・辺山に久しぶりに帰ることになります。実は彼に片思いしているソンミ(キム・ゴウン)の策略に引っかかったというわけ。そして、ハクスは昔の友人たちにしつこくつきまとわれる中、忘れていたかった黒歴史が一つ二つと浮上してきて、1日も早く故郷を立ち去りたいと思いながらも、予測不可能の事件に遭遇して大ピンチを迎えることに・・・。原題は「변산」です。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~・・6/21 ・・・23,421 ・・・・・・・・219,522 ・・・・・・・・1,866・・・・・・・・・138
2(新)・・イングランド・イズ・マイン・・・・・7/05・・・・・・・・・・・・2,881 ・・・・・・・・・・4,063・・・・・・・・・・・36・・・・・・・・・・42
3(新)・・ロンドン、人生はじめます・・・・・・7/05・・・・・・・・・・・・1,947 ・・・・・・・・・・3,263・・・・・・・・・・・26・・・・・・・・・・34
4(4)・・顔たち、ところどころ・・・・・・・・・・・6/14・・・・・・・・・・・・1,687 ・・・・・・・・・21,407・・・・・・・・・・174・・・・・・・・・・21
5(8)・・ヤンヤン 夏の想い出・・・・・・2000/10/28・・・・・・・・・・・・1,350 ・・・・・・・・・・5,406・・・・・・・・・・・54・・・・・・・・・・22
2・3・5位の3作品が今回の新登場です。
2位「イングランド・イズ・マイン」(仮)は、80年代のUKロック界で注目され、大きな足跡を残しながらも5年で解散したバンド、ザ・スミスのリードボーカルであるモリッシー(ジャック・ロウデン)の若き日を描いたイギリスのドラマ。オスカー・ワイルドが好きな文学青年だった彼でしたが、税理士の退屈な日常から抜け出そうと、バンドを結成し、彼の友人リンダ・スターリング(ジェシカ・ブラウン)やバンド仲間と地元のマンチェスターで過ごした日々や音楽に対する情熱を描きながら、夢を切り拓いていきます・・・。韓国題は「잉글랜드 이즈 마인」。日本公開は未定のようです。
3位「ロンドン、人生はじめます」は、日本ではすでに4月から公開されています。韓国題は「햄스테드」です。
5位「ヤンヤン 夏の想い出」は、もちろんあのエドワード・ヤン監督の2000年の作品の再上映。韓国題は「하나 그리고 둘」です。
韓国映画のグエムルを観て以来、韓国映画にも少しずつ興味を持ち始めた最近にこのブログに出会いました。
映画のみならず、日韓の歴史問題、韓国情勢など、左右のバランスをとった冷静な視点からの分析はとても勉強になります。
さて映画のほうですが、十勝川を演じた韓英恵さんが好きな女優でして、今回も衝撃を受けました。
以前に彼女の日韓の国籍をめぐるドキュメンタリーについてもやっていただけに、やはり並々ならぬ思いがあったのかもしれませんね。
インディーズ系に出ずっぱりの彼女ですが(韓国の女優でいうとキム・コッピみたいな立ち位置だと思います)、日韓のアイデンティティを持つ女優として、ぜひ注目していただけると。
http://biz-journal.jp/2013/06/post_2366.html
「左右のバランスをとった・・・」という感想はこれまで何人かの人からも聞きました。自分ではかなりはっきりと「左」の方だと認識しているのですけどね。しかし「右」側にも傾聴に値する人もいる一方、思い込みが強すぎる韓国の「左」はもちろん、日本の「左」もナサケナイ状況で、結果的に「どちらともいえない立ち位置」になっちゃうんですね(笑)。ちなみに北朝鮮の独裁政権に対するシンパシーは1970年代から皆無です。以前の朝鮮学校の無償化問題でも賛成派・反対派どちらも批判しましたが、→
https://blog.goo.ne.jp/dalpaengi/e/3da898f87ae1b813d9ee89544c63c3c3
最近の朝鮮学校の修学旅行生の土産没収問題についても、私としては双方(税関&日本政府 vs 朝鮮総連&北朝鮮)に対して強い憤りを感じています。(あ、冷静さを失っちゃったかも(笑)。この件、近日中に記事にしますかねー。)
韓英恵さんは2016年の「知らない、ふたり」以来。今作でもホントに存在感がありましたね。
リンク先のドキュメンタリー関係の記事は5年前のものなのですね。その番組のことも、この記事の内容もほとんど知りませんでした。
山田真歩さんとの対談記事のリンクを張ったのは、映画の裏話云々よりも、何と言ってもお二人の話に込められた俳優魂といったものに感じ入ったからです。
(直接関係ない思い出話。山田さんが読んだという伊藤野枝の伝記というのは瀬戸内晴美「美は乱調にあり」でしょうね。何十年も前の高校教師時代に授業の中で薦めたら、後日一女生徒が「すごく感動しました!」と言ってました。)
返信をどうしようかなと書きあぐねていたうちに1ヶ月も経ってしまいました。
さて、前のコメントの続きですが、「左右のバランスのとれた」はイマイチ表現としてはよくなったですね(他に表現が思い付かず…)。
韓国については言及できるほど存じていないのでコメントは控えて、
自分としては、日本の左派も問題があるというのは十分理解できますが、ツイッターを見てると左派・リベラル叩きだけが自己目的化したツイート(俗に言う冷笑系)が散見される方がうんざりさせられます。
かといって、自分には明確な立ち位置もなく、未だ思索中なのですが…。
左右もどっちもどっちとか言って思考停止する人もツイッターでは少なくない中、ヌルボさんのように物事の本質を見極めようとする姿勢には感心させられます。
今後も韓国の映画評論と鋭い分析を期待しています。
先のコメントでなんのかのと書きましたが、それでも皆さんの「左右のバランスのとれた」という評は好意的に受けとめています。実際そういう気持ちが感じられるし・・・。
今後も時おり当ブログを訪ねてくだされば幸いです。