→ <チョウセントラの過去と現在> ①はじめに =歴史・文化・民俗・絶滅危惧種等々=
→ <チョウセントラの過去と現在> ②トラを見にズーラシアに行った、のですが・・・
<チョウセントラの過去と現在> ③野毛山動物園のメイメイの「虎」独、麝香虎骨膏のこと等
1月4日横浜市立野毛山動物園のトラ・メイメイが亡くなりました。
数日後そのことを知りましたが、2010年と昨16年現地取材して記事を書いたこともあって他人事とは思えず、12日に行ってみました。
メイメイが居たオリに掲示板が掛けられていました。
横にまわってみると献花台が設けられていました。在りし日の写真等が置かれ、台上には花が供えられています。
猛獣舎の中に入ると、メイメイの居た部屋(外のオリの奥側)にはたくさんの花や思い出の品々が置かれています。
そして獣舎の通路の壁には「メイメイ おもいで写真展」ということで赤ちゃんの時からの写真が10数枚展示されていました。
この動物園で生まれたのが1996年10月3日。上左は生後1~2ヵ月。右は母親のヤンユェン、双子の姉妹リリーと一緒に写っています。
以前の記事(→コチラ)に記したように、10年前にはズーラシアに両親が、そして野毛山にはメイメイとリリーがいて4頭健在だったのにその後メイメイ以外の3頭が相次いで世を去り、2009年12月からはメイメイだけになってしまいました。20歳と3ヵ月。人間でいうと90歳以上とのことで、「天寿を全うした」と言っていいでしょう。
ブイで遊ぶのが好きだったそうです。そういえばネコには毬の類、とくに毛糸玉が付き物のようですね。獲物を獲る訓練になるのかな? 右は猛獣脱出対策訓練の時にトラの代役を務めたキグルミの人との対面の場面。どう思ったのでしょうね?
献花台が置かれている最終日は22日ということで、その日も行ってみました。
日曜日とあって、子供連れで来ている人が大勢いました。(左)
メイメイの部屋の前にもメイメイの訃報を知っている人、知らない人それぞれいろんな話をしています。(右) 「あの大きなボールは何なの?」と言っている小さな子がいたので教えてあげました。
メイメイのファンからの手紙や写真、寄せ書きも置かれています。
右は「20年前の命名式に参加しました」という方からのお手紙。当時6歳だったお子さんが今は青年。トラと人間の「トラの時間」と「人間の時間」の違いを痛感します。
私ヌルボがメイメイに関心を持つようになったのは、先の記事にも書いたように「アムールトラ(=チョウセントラ)」だからです。もちろんトラのこととてメイメイはそんなことも、自らが絶滅危惧種であることも知りませんが・・・。
以前→コチラの過去記事にも書いた「生まれたらそこがふるさと」という言葉をなんとなく思い出しました。元は李正子の短歌の一節で、在日朝鮮人や朝鮮生まれの日本人のアイデンティティを問うた言葉ですが、メイメイの場合、ただこの野毛山で20年を過ごしてきたわけで、まぎれもなく「ここがふるさと」であり、そして野生のトラとはいかにかけ離れたものであっても、このように多くのファンに愛されてきた幸せな生涯だったといってよさそうです。(トラの心は読めませんが・・・。)
[追記①] メイメイについては、野毛山動物園の担当さん(大滝さん)のとても心の籠った記事(→コチラ)があります。ぜひご一読を。また→コチラのブログ記事も。
[追記②] <アムールトラねっと>の記事(→コチラ)によると、首都圏でアムールトラがいるのは多摩動物公園だけになってしまったようですね。
[追記③] 韓国ではもう野生のチョウセントラ(アムールトラ)はいないと言われています。北朝鮮はよくわかりませんが、北の国境方面にもしいるとしてもごくわずか(10頭くらい?)。韓国の動物園にはどのくらいいるのか? ちょっと検索してみたら、2016年4月の→コチラの記事(韓国語)によると「ソウルの動物園に現在23頭の韓国トラ(アムールトラ)がいる」とあります。私ヌルボ、2014年に果川にある国立現代美術館には行ったものの、「美術館の隣の動物園」にはいかなかったからなー。しかし、ここのトラのうち2頭(オス&メス)は2011年ロシアから贈られたのですが、その後13年にそのオスの方(ロストフ)に飼育員が襲われ死亡するという事故が起こってるからちょっと恐いかも。(野生の個体に近い遺伝子とのこと。その後ロストフは謹慎生活?)
地方では、全州動物園で昨年6月オスの双子が誕生し、公募によってチョンドン(雷)とポンゲ(稲妻)と命名されたとのことです。(→コチラの記事(韓国語)参照。) ということは両親もいるということか?
※韓国の記事ではふつう「시베리아 호랑이(シベリアトラ)」としているようです。
→ <チョウセントラの過去と現在> ②トラを見にズーラシアに行った、のですが・・・
<チョウセントラの過去と現在> ③野毛山動物園のメイメイの「虎」独、麝香虎骨膏のこと等
【今は亡き横浜・野毛山動物園のトラ・メイメイ(1996年10月3日生まれ.雌) 2016年2月19日撮影】
1月4日横浜市立野毛山動物園のトラ・メイメイが亡くなりました。
数日後そのことを知りましたが、2010年と昨16年現地取材して記事を書いたこともあって他人事とは思えず、12日に行ってみました。
そして獣舎の通路の壁には「メイメイ おもいで写真展」ということで赤ちゃんの時からの写真が10数枚展示されていました。
以前の記事(→コチラ)に記したように、10年前にはズーラシアに両親が、そして野毛山にはメイメイとリリーがいて4頭健在だったのにその後メイメイ以外の3頭が相次いで世を去り、2009年12月からはメイメイだけになってしまいました。20歳と3ヵ月。人間でいうと90歳以上とのことで、「天寿を全うした」と言っていいでしょう。
日曜日とあって、子供連れで来ている人が大勢いました。(左)
メイメイの部屋の前にもメイメイの訃報を知っている人、知らない人それぞれいろんな話をしています。(右) 「あの大きなボールは何なの?」と言っている小さな子がいたので教えてあげました。
私ヌルボがメイメイに関心を持つようになったのは、先の記事にも書いたように「アムールトラ(=チョウセントラ)」だからです。もちろんトラのこととてメイメイはそんなことも、自らが絶滅危惧種であることも知りませんが・・・。
以前→コチラの過去記事にも書いた「生まれたらそこがふるさと」という言葉をなんとなく思い出しました。元は李正子の短歌の一節で、在日朝鮮人や朝鮮生まれの日本人のアイデンティティを問うた言葉ですが、メイメイの場合、ただこの野毛山で20年を過ごしてきたわけで、まぎれもなく「ここがふるさと」であり、そして野生のトラとはいかにかけ離れたものであっても、このように多くのファンに愛されてきた幸せな生涯だったといってよさそうです。(トラの心は読めませんが・・・。)
[追記①] メイメイについては、野毛山動物園の担当さん(大滝さん)のとても心の籠った記事(→コチラ)があります。ぜひご一読を。また→コチラのブログ記事も。
[追記②] <アムールトラねっと>の記事(→コチラ)によると、首都圏でアムールトラがいるのは多摩動物公園だけになってしまったようですね。
[追記③] 韓国ではもう野生のチョウセントラ(アムールトラ)はいないと言われています。北朝鮮はよくわかりませんが、北の国境方面にもしいるとしてもごくわずか(10頭くらい?)。韓国の動物園にはどのくらいいるのか? ちょっと検索してみたら、2016年4月の→コチラの記事(韓国語)によると「ソウルの動物園に現在23頭の韓国トラ(アムールトラ)がいる」とあります。私ヌルボ、2014年に果川にある国立現代美術館には行ったものの、「美術館の隣の動物園」にはいかなかったからなー。しかし、ここのトラのうち2頭(オス&メス)は2011年ロシアから贈られたのですが、その後13年にそのオスの方(ロストフ)に飼育員が襲われ死亡するという事故が起こってるからちょっと恐いかも。(野生の個体に近い遺伝子とのこと。その後ロストフは謹慎生活?)
地方では、全州動物園で昨年6月オスの双子が誕生し、公募によってチョンドン(雷)とポンゲ(稲妻)と命名されたとのことです。(→コチラの記事(韓国語)参照。) ということは両親もいるということか?
※韓国の記事ではふつう「시베리아 호랑이(シベリアトラ)」としているようです。
【昨年全州動物園で生まれたアムールトラの双子(オス)】
冥福を祈ります。