ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [6月9日(金)~6月11日(日)]

2017-06-13 02:10:01 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▶7日に四国・中国~関東地方が梅雨入りしました。といっても私ヌルボ、カサをささなければならないほどの雨には見舞われてないですけどね。
 ところが下の天気予報を見てみてください。
 これはどこの天気予報かというと、台湾の台中。韓国の梅雨が日本より半月ほど遅いことは知っていましたが、台湾は日本より早く大体5月中・下旬~6月中旬とのことです。
 で、この雨続きという5日間が私ヌルボの初の台湾旅行に重なるのです(トホホ)。そういえば「牯嶺街少年殺人事件」でも雨がざあざあ降っていたなー。韓国の梅雨同様、日本みたいなシトシト降るような雨じゃなさそう。不安が心配です。
 旅行の動機は、ここらへんで台湾を見ておくと韓国・朝鮮をまた新たな視角から見られると思って。・・・と、さる知人に語ったら、「そのまま台湾オタクに鞍替えした人を何人か知ってるよ」と言われました。

▶昨日ようやく観た「ムーンライト」は、これまで観たアメリカ映画にはなかったような映画でした。なるほど、白人は全然でてきません。「アカデミー賞はエンタテインメントの世界一を決める場ではないのか」という感想が出てくるのもわかります。(この作品ではなく、アカデミー賞自体の問題。) 感動というものではありませんが、いろんなことを考えさせられました。

▶6月10日、イメージフォーラムで「マダム・ベー ある脱北ブローカーの告白」を鑑賞。脱北者の手記だと、手に汗握る内容のものがいろいろあります。最近ではパク・ヨンミ「生きるための選択」イ・ヒョンソ「7つの名前を持つ少女」など(どちらもオススメ!)。「マダム・ベー・・・・」にはそんなハラハラドキドキ感はありませんが、脱北者の現況(の一端)や、困難な状況の中で生きる女性のしたたかさには舌を巻きます。逆に彼女のパワーで韓国に暮らすこととなった夫や息子兄弟の男3人の生気の乏しさは対照的。それはたまたまなのか、脱北者男性が全般的にそうなのかは不明。

▶その10日夜は神保町のチェッコリで「韓国映画100年史」(明石書店)の著者・鄭琮樺(チョン・ジョンファ)さんの<韓国社会がよく反映されている映画10本、そして監督10人>と題したお話を聞いてきました。なかなか興味深い内容でしたが、とりあえずは10人の監督名とその代表作品名だけを書いておきます。あ、①~⑩の前に⓪があったから11人ですね。
 ⓪崔寅奎(チェ・インギュ)「授業料」 ①韓瀅模(ハン・ヒョンモ)「自由夫人」 ②申相玉(シン・サンオク)「地獄花」 ③金綺泳(キム・ギヨン)「下女」 ④兪賢穆(ユ・ヒョンモク)「誤発弾」 ⑤李晩煕(イ・マニ)「休日」 ⑥河吉鍾(ハ・ギルチョン)「馬鹿たちの行進」 ⑦李長鎬(イ・ジャンホ)「風吹く良き日」 ⑧林権澤(イム・グォンテク)「チャッコ」 ⑨李滄東(イ・チャンドン)「ペパーミント・キャンディー」 ⑩奉俊昊(ポン・ジュノ)「殺人の追憶」
 たとえば林権澤監督にもいろいろ名作がある中で、なぜ「チャッコ」なのかお尋ねしたら「好きだから」と、とてもわかりやすいお答えが返ってきました。

▶主目的は自分用です。キネカ大森<韓国映画“夏祭り”~さよならCJEJ~>のスケジュールを張っておきます。

▶先週も「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されませんでした。

         ★★★ NAVERの人気順位(6月12日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) 吾輩は猫である(韓国)  9.55(58)
②(-) 謝罪[アポロジー]  9.53(121)
③(1) マリアンヌとマーガレット(韓国)  9.49(78)
④(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.43(212)
⑤(-) 風の踊り手(韓国)  9.31(16)
⑥(5) 徐舒平(ソ・ソピョン)、ゆっくり穏やかに(韓国)  9.27(485)
⑦(6) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.25(1,581)
⑧(7) 劇場版 黒子のバスケ LAST GAME(日本)  9.24(388)
⑨(-) KING OF PRISM -PRIDE the HERO-(日本)  9.19(80)
⑩(9) ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣  9.14(597)

 ①⑤⑨の3作品が今回の新登場です。
 ①「吾輩は猫である」は韓国のドキュメンタリー。余裕満々の日本のネコ、威風堂々の台湾のネコ。そして人目を巧みに窺う韓国のネコ。台湾には観光名所になっている新竹市の猴硐(ホウトン)猫村があり、日本には人よりもネコが多く住む<福岡県相島(あいのしま)等のネコの島もあるというのに、・・・と考えるソウルの野良猫ヤオン。吾輩も日本のネコや台湾のネコのように幸せに暮らしたい。彼の地に暮らすネコ仲間たちはその方法を知っているかな? ・・・というわけで、ヤオンは道端でも人と一緒に暮らしていける妙案を探すために旅に出ることを決心します。まずは台湾、そして日本をめぐり、また韓国に帰ってきます。原題は「나는 고양이로소이다」です。しかし、とくに21世紀に入って以降、韓国人もすっかりネコ好きになっちゃいました。文在寅大統領も元ノラ猫のチンチンイを飼っているし・・・。(→コチラ参照。) 19世紀には、屋内で突然飛び出してきたネコに驚いて気絶した人もいたというのに・・・。
 ⑤「風の踊り手」も韓国のドキュメンタリー。幼い頃白黒テレビでバレエの公演を見て以来、イ・サムホンは鳥のように自由に舞うバレリーノになるのが夢でした。しかしそれは1980年の光州虐殺事件によって挫折してしまいます。その後彼は華やかな舞台ではなく、デモが起きた現場で踊ります。30年以上時代の痛みを体全体で表現してきたストリートダンサーのイ・サムホンの舞は、韓国現代史をかろうじて生きている大韓民国国民に対する献舞であり、決して手放せない自由への渇望です・・・。原題は「바람의 춤꾼」です。
 ⑨「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」は、つい半年ほど前韓国でも公開され、先月までこのランキングにも入っていた「KING OF PRISM by PrettyRhythm」に続くアニメ。この作品に限らず、この手の日本アニメの熱心なファン層がいるようですね。韓国題は「킹 오브 프리즘 프라이드 더 히어로」です。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(-) 風の踊り手(韓国)  10.00(1)
②(1) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
③(2) ラ・ラ・ランド  8.34(14)
④(3) セールスマン  8.20(5)
⑤(4) 夜の海岸で独り(韓国)  7.83(6)
⑥(5) ジョン・ウィック チャプター2  7.67(3)
⑦(6) 聲の形(日本)  7.50(4)
⑧(-) 謝罪[アポロジー]  7.33(3)
⑧(-) 吾輩は猫である(韓国)  7.33(3)
⑩(7) THE NET 網に囚われた男(韓国)  7.25(8)

 ①「風の踊り手」と⑧「吾輩は猫である」今回の新登場ですが、いずれについても上述しました。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績6月9日(金)~6月11日(日) ★★★

         日本では来月公開の米映画「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」が1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(45)・・ザ・マミー/呪われた砂漠の王女・・6/06 ・・1,128,441 ・・・・・・・・・2,384,221・・・・・・・・20,003・・・・・・・・1,254
2(36)・・悪女(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・6/08・・・・・・・・・・・381,123 ・・・・・・・・・・・458,841・・・・・・・・・3,785 ・・・・・・・・・679
3(1)・・ワンダーウーマン・・・・・・・・・・・5/31・・・・・・・・・・・240,549・・・・・・・・・・1,859,930・・・・・・・・15,061 ・・・・・・・・・611
4(2)・・パイレーツ・オブ・カリビアン・・5/24・・・・・・・・・・・149,680・・・・・・・・・・2,881,504・・・・・・・・23,622 ・・・・・・・・・512
        /最後の海賊
5(4)・・盧武鉉です(韓国)・・・・・・・・・・・5/25・・・・・・・・・・・137,279・・・・・・・・・・1,567,799・・・・・・・・12,375 ・・・・・・・・・530
6(3)・・代立軍(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・5/31・・・・・・・・・・・・35,263・・・・・・・・・・・・792,635・・・・・・・・・6,011 ・・・・・・・・・442
7(5)・・ゲット・アウト・・・・・・・・・・・・・・・・5/17・・・・・・・・・・・・22,245・・・・・・・・・・2,105,876・・・・・・・・17,184 ・・・・・・・・・180
8(6)・・ベイブレードバースト ゴッド ・・6/01・・・・・・・・・・・・19,375 ・・・・・・・・・・・103,135・・・・・・・・・・・779 ・・・・・・・・・161
        :ゴッド ヴァルキリーの誕生(日本)
9(7)・・ザ・ボス・ベイビー・・・・・・・・・・・・5/03 ・・・・・・・・・・・18,199・・・・・・・・・・2,432,721・・・・・・・・18,800 ・・・・・・・・・166
10(48)・・続・深夜食堂(日本)・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・16,323 ・・・・・・・・・・・・21,234・・・・・・・・・・・170・・・・・・・・・・235
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 一体いつまで続くのか、1週間交代のアメリカのアクション。今回はファンタジー等の要素も混じってはいますが・・・。
 今回の新登場は1・2・10位の3作品です。
 1位「ザ・マミー/呪われた砂漠の王女」は、1932年の映画「ミイラ再生」をトム・クルーズ主演でリメイクしたファンタジー・アクション・アドベンチャー。物語の始まりは古代エジプト。気高く美しい王女アマネット(ソフィア・ブテラ)は、次期女王として選ばれていたもののその約束は裏切られ、権力への野望を強く抱いていた彼女は激しい怒りとともに闇に堕ち、生きながら棺に封印され、地下深く埋められてしまいます。ところが2千年後の現代、中東の砂漠の戦闘地帯でで彼女の棺が発掘されます。発掘に立ち会った米軍関係者のニック(トム・クルーズ)や考古学者のジェニー(アナベル・ウォーリス)等が調査のためにその石棺をイギリスに空輸する途中にアクシデントが発生し、ジェニーは辛うじて脱出しますが、ニックたち米軍関係者を乗せた輸送機は・・・。そしてニックは・・・。2千年の時を超えたアマネットの想像を絶する復讐が始まります・・・。韓国題は「미이라(ミイラ)」。日本公開は7月28日です。
 2位「悪女」は韓国のアクション。幼い頃から殺し屋として育てられてきたスッキ(キム・オクビン)は、国の秘密組織にスカウトされ、新しい生活の機会を得ます。「10年だけ働いてくれれば君は自由だ。しかし、偽のように見えたらその瞬間、私たちは君を除去する」。生きるために殺さなければならないスッキの前に、真実を隠した謎の二人の男が登場し、自分を取り巻く巨大な秘密に直面することとなった彼女は、運命に立ち向かい始めます・・・。原題は「악녀」です。
 10位「続・深夜食堂」は日本では昨年11月公開で評判も良かったようですが、私ヌルボは観てません。「深夜食堂」は韓国でも人気で、ドラマも放映されるし、韓国版リメイクもSBSで制作・放映されるし、原作漫画も当然刊行されていて(日韓同時発売もあったりとか)、2012年には作者の安倍夜郎は富川漫画大賞海外作家賞を受賞してます。あ、韓国ではミュージカルも作られたりしてるようですよ。え、台湾に続いて中国でもドラマ化ですか? すごいすごい。韓国題は「심야식당 2」です。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・上映館数
1(18)・・続・深夜食堂(日本) ・・・・・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・16,323 ・・・・・・・・・・・21,234・・・・・・・・・・・・・170・・・・・・・・・235
2(1)・・君と100回目の恋(日本) ・・・・・・・・・5/25 ・・・・・・・・・・・・4,703 ・・・・・・・・・・・75,927・・・・・・・・・・・・・597・・・・・・・・・・52
3(14)・・ヨンスン(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・・3,957 ・・・・・・・・・・・・6,602・・・・・・・・・・・・・・48・・・・・・・・・126
4(新)・・吾輩は猫である(韓国)・・・・・・・・・・6/08 ・・・・・・・・・・・・3,084 ・・・・・・・・・・・・4,348・・・・・・・・・・・・・・36 ・・・・・・・・・・41
5(3)・・夢のジェーン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・5/31 ・・・・・・・・・・・・2,299 ・・・・・・・・・・・15,445・・・・・・・・・・・・・127・・・・・・・・・・39

 1・3・4位の3作品が今回の新登場です。
 1位「続・深夜食堂」と4位「吾輩は猫である」については上述しました。
 3位「ヨンスン」は韓国のドラマ。昨年の釜山国際映画祭で大明カルチャーウェーブ賞を受賞した作品です。ヨンスン(イ・スギョン)は18歳の女子高生。陸上部員で、顧問の先生(パク・クルロク)に熱い片思いをしています。しかし、先生に別の女性ができたみたい。オンマ(お母さん)のような友人のムニ(チャン・ヘッサル)と、カタキのような男子の友人パッキュ(キム・ドンヨン)がヨンスンに協力して調べてくれますが一向に証拠はつかめません。さらに悪いことには、父親(チェ・ドンムン)が、母のいない娘のためにと、モンゴルから新しいオンマを連れてきます・・・。原題は「용순」です。

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