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上川陽子現外相が法相の頃のひどい政治  ~ ウィシュマさん死亡事件、入管法改悪など ~

2024-06-08 22:20:37 | ヌルボの意見・主張・寸感
 現在外務大臣の上川陽子外務大臣。一部では初の女性総理の声もあるようですが、私ヌルボとしては不安がつのるばかりです。皆さんは上川氏が菅義偉内閣の法務大臣の頃(2020~21年)法務大臣を務めていたことを憶えているでしょうか? メディアで大きく報道されたのがウィシュマさん死亡事件(→ウィキペディア)でした。
 名古屋入管に収容されていたスリランカの女性ウィシュマ・サンダマリさんが体調が悪化して病院での診療を求めても入管職員らは詐病と見て取り合わず結局は入管職員の呼びかけに応じない状態になってやっと病院に搬送され、死亡が確認されたという事件です。ニュース等でこの事件を知った人の多くは入管職員たちの仕打ちに「ひどい!」と思ったのではないでしょうか? 今私ヌルボは「多くは」と書きましたが、実は最初「ほとんどは」と書いたのを書き直しました。どうもこの頃「このような人たち(=入管職員等)によって不法滞在外国人の収監・送還が適切に行われている」と評価する向きも相当数いるようなので不本意ながら「訂正」しました。
 事件当時上川法相がそんな民意を読んでそれに迎合したのか、あるいはそんな民意を醸成しようとしたのかはわかりません。
 ところが上川法相はこの問題の多い入管法をさらに改悪し、難民認定申請者を強制送還できるよう例外規定を設けること(=文字通り「死地に追いやる」)や、送還を拒む外国人に対して刑事罰を加える(どんな「犯罪」を犯したのか?)こと等を盛り込んでいるのです。
 これに対し、ヤフーニュース
「国連に逆ギレの上川法務大臣、問われる資質―「拷問、虐待」「国際法違反」特別報告者ら入管を批判」と題した志葉玲さんの記事がありました。
 これによると国連人権理事会等から批判が多々寄せられ、国際人権規約等に反するとの指摘も出ています。
 コチラ
の記事でも書いたように日本も1981年に難民条約に加入しました。しかし今そのことを知っている日本人はどれほどいるでしょうか? 現在日本の難民認定率は2.0%。他の国々と比べると誇張ではなく「極端な低さ」です。2023年は13,823人が難民申請を行い、過去最多の303人が認定されましたが不認定は7,627人と依然として非常に少ない認定数といえます。
 参考として米欧4ヵ国のデータを掲げておきます。日本の数値と比べてみて下さい。

 国名   2021年認定数 2021年申請数
アメリカ       20,590人      210,488人
イギリス       13,703人       60,950人
ドイツ        38,918人          253,688人
フランス     32,571人         171,323人

 このような難民条約加入の事実も無視してきた結果多くのわれら日本国民はその事実も知らず井の中に居ることさえ知らない蛙のようになってしまっているようです。
 おりしも今晩(2024年6月8日)の午後11時からNHK Eテレで特集番組として「改正入管法施行へ」が放映されます。これは見なくちゃ・・・て、あと1時間もない? あー、あせるあせる! ま、後でNHK+で見てもいいけど・・・。

※上記以外に2018年7月に松本智津夫元死刑囚等オウム真理教関係の13人の死刑を執行しました。私ヌルボが死刑に反対であることはこれまでにもブログに書きましたが、上川法相は彼らの処刑に対して<明鏡止水>という言葉を使っているのです。「澄み切った心でことにあたるという意味がある。私も鏡を磨きながら、そこに映し出されるさまざまな事柄について澄み切った心でしっかりと向き合っていきたい」とのことですが、先進国の指標ともいうべきOECD加盟38ヵ国中唯一の死刑存置国であることはご存知なのでしょうか?

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