ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 Daumの人気順位 と 週末の興行成績[7月22日(金)~24日(日)]

2011-07-26 18:15:06 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 せっかく良い映画でも、大々的に宣伝費をかけられない等の事情で、探索網にひっかからず見逃してしまったり、映画祭のような中でしか上映されなかったため観られないケースが往々にしてあるのは残念なことです。
 <映画生活>のサイト中のランキングはずいぶん参考にしていますが、私ヌルボの今年前半のベストの「テザ 慟哭の大地」は採点者2人の平均点が75点なのに表示は65.63点、「あぜみちジャンピンッ!」「グッド・ハーブ」は採点者1人が100点をつけているだけで表示は66.38点。「コクリコ坂から」は実際の平均は70点(採点者137人)ですが表示は69.64点。このように大々的な宣伝で集客力のある映画が上位にランクされる仕組みになっています。作品の認知度をいかに高めるかが、とくに宣伝にお金をかけられない独立系の映画の場合は大きな課題ですが、ファンの側もいろいろと目配りする必要があります。
 ということで、本ブログでも毎週KOFICのサイトから観客動員数の上位10位までを紹介していますが、ずっと下の方(70~100位)を見てみると、案の定注目作がいろいろ。
 ・・・で、その中からマイナーな韓国映画を紹介、と思ったところ、ふと見ると日本映画で「번개」とか「흐르다」という見慣れない作品名がいくつもあります。調べてみたら、7月15~24日、鍾路のソウルアートシネマで韓国シネマテーク協議会主催・成瀬巳喜男監督作品特別展という催しが開かれていたんですね。※関係記事(日本語)→コチラ
 上映作品は以下の12作でした。
 「妻よ薔薇のやうに(아내여 장미처럼)」「おかあさん(엄마)」「稲妻(번개)」「あにいもうと(오누이)」「山の音(산의 소리)」「晩菊(만국)」「浮雲(부운)」「流れる(흐르다)」「女が階段を上る時(여자가 계단을 오를 때)」「放浪記(방랑기)」「乱れる(흐트러지다)」「乱れ雲(흐트러진 구름)」
 それぞれ約100~200人くらいの観客が来たようで、ささやかではあれ、日本の過去の名作が韓国でも上映されるのはうれしいことです。ヌルボが観たのは12作中9作かな。大好きな「鶴八鶴次郎」が入ってないのはちょっと残念ですが・・・。あ、「歌行燈」も・・・。

    ★★★ Daumの人気順位(7月26日現在上映中映画) ★★★

【ネチズンによる順位】

①トゥルー・マッ(味)・ショー(韓国)  9.6(98)
②ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2  9.4(827)
③アンサンディ  9.4(40)
④インサイド・ジョブ  9.4(39)
⑤サニー(韓国)  9.3(3128)
⑥未来を生きる君たちへ  9.1(67)
⑦カストラート  9.1(55)
⑧ごめんね、ありがとう(韓国)  8.9(58)
⑨プレイ(韓国)  8.9(41)
⑩イリュージョニスト  8.9(27)

 ③と⑨が新登場です。
 ③、今年のアカデミー賞外国語映画賞にノミネートされたカナダ映画で、原作はレバノン出身のカナダ人ワジディ・ムワワッドの戯曲。アラブ系カナダ人の双子の姉弟が母の死後、遺言書で父と兄が中東にいることを知り、妹が一人彼らを探しに向かうが・・・。ん? レバノン内戦? 予告編→コチラ。これはおもしろそうな予感がしますよ。今秋日本公開。韓国題は「그을린 사랑(焼け焦げた愛)」、フランス語の原題「Incendies」は火災、戦乱という意味です。
 ⑨は「本格音楽映画」と銘打たれた韓国映画。カフェで偶然知り合った若者2人、バンドを組もうということになって、これにドラマーも加わってモダンロック・バンドを結成する。音楽の中に自分たちの夢とためらいがちな愛等を感性的なメロディとともに描く・・・。予告編は→コチラ

【専門家による順位】

①ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2  8.5(4)
②トスカーナの贋作  8.3(6)
③イリュージョニスト  8.0(6)
④アンサンディ  8.0(5)
⑤茂山日記(韓国)  7.9(11)
⑥インサイド・ジョブ 世界不況の知られざる真実  7.5(2)
⑦告白(日本)  7.3(9)
⑧高地戦(韓国)  7.2(9)
⑨大切な日の夢(韓国)  7.0(6)
⑨コパカバーナ  7.0(6)

 ④だけが新登場です。(上述しました。)

   ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績[7月22日(金)~24日(日)] ★★★
         「サニー」が700万人を超える

順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・封切り日・・・・・・週末観客動員数累計・・・・観客動員数・・・・上映館数

1・・ハリー・ポッターと・・・・・・・・・7/13・・・・・・・・・・・716,937・・・・・・・・・・・・2,976,590・・・・・・・・・628
     死の秘宝 PART2
2・・高地戦(韓)・・・・・・・・・・・・・・・7/20・・・・・・・・・・・559,220 ・・・・・・・・・・・・・825,034・・・・・・・・・721
3・・クイック(韓)・・・・・・・・・・・・・・・7/20・・・・・・・・・・・440,123 ・・・・・・・・・・・・・635,592・・・・・・・・・633
4・・トランスフォーマー・・・・・・・・・6/29・・・・・・・・・・・226,298・・・・・・・・・・・・7,361,063・・・・・・・・・478
     ダークサイド・ムーン
5・・カーズ2 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/21・・・・・・・・・・・179,524 ・・・・・・・・・・・・・219,974・・・・・・・・・456
6・・HOP・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・7/21・・・・・・・・・・・・82,698 ・・・・・・・・・・・・・100,680・・・・・・・・・268
7・・サニー(韓) ・・・・・・・・・・・・・・・・5/04 ・・・・・・・・・・・73,073・・・・・・・・・・・・7,100,402・・・・・・・・・216
8・・猫:死を見る2つの目(韓) ・・・7/07・・・・・・・・・・・・16,286 ・・・・・・・・・・・・・655,725・・・・・・・・・120
9・・赤い帽子の真実2 ・・・・・・・・・7/13・・・・・・・・・・・・10,878 ・・・・・・・・・・・・・152,377 ・・・・・・・・・・65
10・・庭を出ためんどり(韓)・・・・・・7/28・・・・・・・・・・・・・8,097 ・・・・・・・・・・・・・・35,355 ・・・・・・・・・・48
                               ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。

 5・6・10位が新登場。その中で、今週も「サニー」は3位と健闘、700万人に迫ってます。
 1位は「ハリポタ」が2週連続。
 2・3位の韓国の大作は、先週は先行上映でさほど数字は多くなかったんですね。今週はそれなりの数字にはなっていますが、これが多いと言えるかどうか・・・。今後に注目。
 5位、ディズニー・アニメ。日本でも7月30日に公開されます。韓国題は「카 2」。
 6位もアメリカの実写+アニメ。ティム・ヒル監督の作品はこれまでも「アルビン/歌うシマリス3兄弟」が韓国では好評だったようです。イースター島からロックバンドのドラマーを目指してアメリカにやってきたイースターラビット、自動車にひかれて負傷してしまいますが、その後次々と騒ぎを引き起こし・・・。原題は「HOP」、韓国題は「바니버디(バニーボディ)」。
 10位は韓国アニメ。一般公開は28日からですが、前評判は良いようです。養鶏場を脱出して外の世界に出ためんどりとマガモの夢と自由を求める勇敢な挑戦の物語、だそうです。原題は「마당을 나온 암탉」。

今晩韓国KTVで日韓合作映画「東京タクシー」(2009)放映  パソコンでタダで観られます!

2011-07-26 11:39:36 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 本ブログ先週7月20日の記事に載せた情報ですが、今日(7月26日)の23時から、韓国KTVの番組<独立映画劇場>で、日韓合作映画東京タクシー」(2009)が放映されます。

 先の記事でも記したように、KTVの番組表の左上隅の<생방송(生放送)>を押すとバッチリ観られます。(画面が小さいのが難ではありますが・・・。)
 字幕がどうなっているかわかりませんが、日本語のセリフ部分に韓国語字幕でしょう、たぶん。

※[2014年5月5日の追記] 現在、KTVの視聴は会員加入手続が必要で、その中で住民登録番号の入力が求められます。ということは、外国人はダメ。なんとか手だてはないか問い合わせてみます。

 この作品は、過去韓国文化院で上映されたり、<大阪アジアン映画祭>で上映されたりしてきましたが、一般公開はなし。ということで私ヌルボは未見。この機会に観てみようと思います。

 内容は、Innolifeの記事等によると、次の通り。
 日本で売れないロックバンドをやっている青年が、韓国で開催されるロックフェスの出演依頼を受ける。しかし、彼は飛行機恐怖症。困り果てた彼はなんとタクシーで韓国のソウルに向かうことに・・・。しがない中年タクシードライバーを巻き込み展開する世代、国境を越える驚きと笑い、切なさが溢れる新感覚ロードムービー!
 さらに詳しくは、<映画分析研究所>の宮城所長の大阪弁による紹介参照。→コチラ
※SARUさんがupしたキム・テシク監督のインタビュー動画は→コチラ