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鬼怒鳴門

2012-03-09 | 日本文学
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2012年 3月 9日(金)16時12分22秒

>筆綾丸さん
『中世尼僧 愛の果てに』を読んでみましたが、私もあまり感心しませんでした。
『とはずがたり』における遊義門院の描写は謎が多く、日下氏が遊義門院との関係の分析に力を入れている点は多少評価できると思いますが、結論として『とはずがたり』が遊義門院からの「援助の見返りとして書かれた可能性が高く、最初の読者には女院が想定されているのであろう」(p54)となると、賛成はできかねますね。
金目当てだったら、少なくとも母親の東二条院の悪口をあれだけ書きまくりはしないと思います。
読後感を少し気取ってニーチェ風にまとめると、「後深草院二条という怪物と闘う者は、その過程で自らが怪物と化さぬよう心せよ。汝が『とはずがたり』の深淵を覗くならば、深淵もまた汝を覗き返すのだ」てな感じですかね。

>朝美納豆
ドナルド・キーン氏は雅号を「鬼怒鳴門」とするそうですが、鬼が怒鳴るのではあまり雅とは言えないですね。

http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20120308-OYT1T01125.htm

※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。
「朝美納豆」
https://6925.teacup.com/kabura/bbs/6275

コメント
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