裏磐梯 秋元湖にほど近い森の中から・・・

裏磐梯の森の中の家、薪ストーブ、庭、山、酒、音楽を愛する独居老人の日常生活の記録、綴り続ける備忘録。

 

パスティス そして『ノルウエイの森』

2022年02月04日 | 飲む 食べる

薪ストーブ前、本を読む時は酒を飲みながら、今宵は何を飲もうか、ほとんど手をつけたことのない下段、

見覚えのない、埃だらけのボトルが出てくる。よく見れば LE COMPTOIR DE MATHLDE「Pastis de Marseille」

イギリスの作家ピーター・メリルのエッセイ『南仏プロバンスの12ヶ月』   

1993年本訳本が発売され、日本でもベストセラー、私も読み、いつかプロバンスにいつか行ってみたい、と思った。

文中、飲酒場面が多く、特に「パスティス」がやたら出てくる、「パスティス」?

アブサンの毒性で身を滅ぼす人が多く出て(ベルレーヌ、ロートレック、ゴッホなど)フランスでは1915年製造中止となった。

その「まがい物」としてペルノ、リカール等の「パスティス」が誕生、パスティスとは「まがい物」の意。

本のヒットで酒屋から「パスティス」が消えた。地方の酒屋には置いてない、青山の紀伊国屋でも売り切れだった記憶がある。

無論現在の我が家の酒棚にペルノはある。

マルセイユで作られ、アルコール度数45度以上、アニスが1リットルあたり2グラム以上含まれるものには 「Pastis de Marseille」

と表示されることが認められる。この埃だらけの「Pastis de Marseille」はいつ、どこからやってきたのかだろうか?

そういえば若い頃、読んだヘミングウェイの『日はまた昇る』主人公ジェイクが街で拾った若い娼婦とカフェーで酒、

娼婦はペルノを飲む。若い女が飲む酒じゃない、ジェイクが言う。

ペルノとは一体どんな酒か、知らない私はとても気になった記憶がある。

昨夜は村上春樹『ノルウエイの森』を「Pastis de Marseille」を飲みながら、レイコさんがレコードがすり切れるほど聴いたという

ブラームス『ピアノ協奏曲第2番』を聴きながら薪ストーブ前で読了。

『ノルウエイの森』の読後感は追ってまた・・・

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