五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

美を求める

2013年11月06日 | 第2章 五感と体感
詳しい事は解りませんが、ナチスドイツに略奪された絵画1400点余りが、ある人物の管理で良い状態で見つかったニュースを聞きました。

人は何故美しいものを希求し自分のものにしたいと思うのか。。。
このニュースの場合、自分のものにしたいという以前に保管し続けた人物の想像を絶する使命感のようなものを感じ取っていますが。。。

これを目の当たりにした人々の感情を是非とも聞いてみたいものです。

台湾の故宮博物館に納められている数々の名品。
ロマノフ王朝の宝物。
これらの移動に関するドラマのような真実。。。

人が命を掛けて守ろうとする美術品には、人の欲だけでは治まらない美の希求があるように思ってなりません。

利休が求めた美も然り。

求めるものが大きくなればなるほど茶室が狭くなっていきます。
目で見える範囲のものを自分の美意識が超えた時、もしかしたら茶室の狭さどころか、自分以外何も要らなくなるのかもしれません。それが日本人の持つアイデンティティの要素の一つであるかもしれません。

人に自ずから芽生える美意識や見えないものを見たい情動を抑える事はとても難しいことででしょう。

それらのものを全て破壊し今になってから希求する人々が何かを求め出したり、美しきものを番人のように守り続けた人がいたり、日本では朽ちて錆びていくことに美を見い出す感性が育まれながら物そのものよりも精神性が継承されたり、、、

それぞれの美の保存についての考え方はそれぞれでありましょう。

戦後保管され続けた絵画を巡り、どのようなドラマが繰り広げられていたか興味が尽きません。

70年あまりの封を解かれた絵画が息を吹き返すことへの感動も密閉された古墳の石室の扉が開くときの感動も、いずれも打ち震える様なものであると推察します。

人の面白さは、この感情の領域そものもだと改めて思うのです。

ともかく絵画を守り続けた人物を誰が映画で表現するかツラツラ考えると、パイレーツ オブ カリビアンでもなく、インディージョーンズでもなく、、、叶わぬ夢ですがヴィスコンティーが相応しいと、、、妄想を巡らしております。

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