五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

腰越から見える富士山

2011年11月02日 | 第2章 五感と体感
昨日は、抜けるように澄んだ空気が秋から冬を思わせ、空の高さが一層感じられた一日でした。

江の島の背景に、丹沢、足柄、箱根、伊豆の山々が連なり、北側に少しだけ雪を被った富士山が悠々と姿を現していました。

勉強会で訪れる腰越の会場からは、お天気に恵まれるとこの風景を見渡すことができます。

いにしえの人々は、大阪から京都、そして琵琶湖を越え、歩いて旅をしてきました。そして、最後の難関がこの山々です。機会を得ては、関西を歩いていますが、最近は都市と都市とを結ぶ山々の存在に妙に気持が動きます。

奈良や京都を拠点に都市をつくり上げた人々、そして、その政権争いの中で蠢く人々は、これらの山々を巧みに利用し、戦略を練っていきます。
中世ヨーロッパにいても、近年の戦争においても、山や森は、それらの戦略や逃亡に、生き延びる人の力を貸してきました。

腰越は、箱根の山から降り、相模湾はの平坦な道を歩き続けたとしたら、鎌倉に入るために越えなくてはならない小山です。鎌倉に入るには、低くいとはいえ、数時間山道を歩かなくてはなりません。

義経は、まさにこの腰越で、頼朝に鎌倉入りを拒否されます。

腰越の万福寺にて、頼朝の返事を悶々と待つ義経を思うと、目の前の江の島や小動(こゆるぎ)不動が、物悲しく見えてくることもあります。

山を越え、海を渡り、自分の居場所を目指してきた時代は、昔話だけのことではなく、今も続いていると言えそうです。

クリック応援お願いします♪♪「生き甲斐の心理学」
人気blogランキング
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする