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Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

All Whites 来日中止… 対戦実現を信じて....

2011-03-21 | Aussie & Kiwi
3月11日の大地震、そして津波から10日が過ぎた。まだまだ東京都周辺は計画停電、ガソリン不足、一部の食品不足に悩まされている。それにまだ起きる余震…いつになったら地震前に生活に戻れるのだろう…。
しかしテレビに映し出される東北地方の被災者の方々を見ると自分達がどれだけ恵まれているか…住む家もある。失った私物は皆無。この程度で被災した何て恥ずかしくて言えない…

恥ずかしいと言えば…..
20年以上前、私は自衛隊と関わりをもっていた。その時ある部隊の幹部と何度か話した。その幹部が云ったことが印象的だった。

私達が暇な時が平和なんだよ….

そして私は思った。何だ… 国民の税金で…普段は何してるんや、俺も勉強し直して防衛大を出て一生楽して暮らせないかなぁ..
駐屯地の草刈りに、掃除、たまにソフトボールなんかやっていたなぁ…..
まだ自衛隊が海外派兵されることなんか誰も考えつかなかった時代だった。

しかし1995年、阪神淡路大震災で必死に救助活動をしていた自衛隊員をテレビで見た。中には家族が被災している隊員もいたらしい。しかし任務を遂行する彼らを見て昔抱いた事を思い出した。そして自分を恥じた。俺は何て恥ずべき男なんだ….
今回も被災地でそして福島の原子力発電所で救助活動や放水活動をする自衛隊員を見てまた昔の自分を恥じた。
そしてあの時の幹部の言葉も思い出した。

私達が暇な時が平和なんだよ….

日本列島にはやく平和が来てほしい。それが平和と気づく今…

All Whites withdraw from Japan match
3月17日 New Zealand Football 協会 ( N.Z.F. ) は今般の地震、津波による被災状況並びにその後の被害状況に就いて日本サッカー協会 JFA 並びに在日ニュージーランド大使館からの報告を受け3月29日の日本代表との親善試合そして福岡で開催される U-17 の Sanix Cup に選手達並びに役員達の健康と安全を保証出来ないと言う理由でそれぞれのチームの派遣を見送る決定したと発表した。
JFAは All Whites の試合会場を東京国立競技場から震災からの二次被害の可能性のより低い大阪長居競技場に変更する事を示唆したのだが…..
“試合を2週間後にひかえたこの決定は厳しいものだったがメディアが発する原子力発電所を取り巻く日本の不確かな状況を鑑み、判断を誤らぬようにとの用心から日本行きを断念する事にした。その瞬間はニュージーランドで感情的なものがひた走ったがこの状況でサッカーの試合を行う事は得策なことでは無いと感じた。この決定を尊重してくれた日本サッカー協会の理解には深く感謝する。 我々のハートは復興を前にした全ての人達そして日本人と共にある。 ニュージーランド協会は可能な限り日本と試合を組めるように努力する。“
ニュージーランド協会の Frank van Hattum 会長はこうコメントを残した。All Whites は3月22日武漢で中国代表と親善試合を行う。



Soccer: All Whites, Japan set for charity match
3月16日日本サッカー協会 ( JFA ) は3月25日のモンテネグロ戦を中止とし29日に行われるニュージーランド戦の試合会場を東京から大阪に移し、この試合をチャリティーマッチとすることを提案して来た。

“我々は3月29日、長居競技場でチャリティーマッチを行う。” JFA 小倉会長は共同通信社に語った。
もし All Whites が日本行きをキャンセルすれば対戦相手は日本代表と国内チームとすると発表したと共同通信社は報道した。

“日本の人達に大きな連帯感を持っているところを見せたかったがまずは選手達やスタッフに安全保証の確認をする必要がある。我々は今JFA としかるべき日本政府機関とこういった安全の保証がなされるかを確認する作業をおこなっている。”
NZF の Frank van Hattum 会長のコメントだ。

小倉会長は震災にあった二カ国同士が試合をする事は適切な事であると語った。
“まだまだ必要な詳細はあるが日本と同様大きな被災を負ったニュージーランドとは是非試合を行いたい。ザッケローニ監督と日本代表選手達は被害に遭った人達の為に何か手助けになりたい、と語っていた。” この様に話していたとの事だった。

地震、津波そして原子力発電所の事故…状況は厳しくなるばかり、折角入手した楽しみにしていた試合のチケットだけど今はそれを云っている場合ではなかったのだろう…..


Three new caps in All Whites squad
3月18日、Ricki Herbert All Whites 監督は中国遠征に向かう最終18選手を発表した。
そこにはMelbourne Victory のMarco Rojas, Major League Soccer でプレーするJake Gleeson そしてJ-League アルビレックス新潟でプレーするフルバックのMichael Fitzgerald ら代表デビューを迎えた3選手が含まれていた。



そしてこの遠征には前に試合で退場となった West Ham United のDF Winston Reid そして故障中のWellington Phoenix のDF Ben Sigmund は選出されなかった。そして怪我で離脱している Mark Paston も対象から外れた。
ワールドカップ前はレギュラーGKだった Glen Moss はこれからアピールのチャンスか….
その一方で南アフリカワールドカップメンバーに直前で漏れた Brisbane Roar の Kosta Barbarouses も遠征メンバーに選ばれた。今シーズン A-League で11ゴールを上げたのが評価されたらしい。
また先の A-League Grand Final に Central Coast Mariners のメンバーとして出場した MF Michael McGlinchey も選出された。 
このメンバーは2012年に組まれているワールドカップ予選6試合に向けてのチーム作りの礎となると言われている。

Goalkeepers
Glen Moss (Gold Coast United, Aus - 16/0) Jake Gleeson (Portland Timbers, Usa - 0/0)

Defenders
Tony Lochhead (Wellington Phoenix - 33/0) Ivan Vicelich (Auckland City, Nzl - 71/7) Ryan Nelsen (Blackburn Rovers, Eng - 45/9) Andrew Boyens (Chivas, Usa - 16/0) Tommy Smith (Ipswich Town, Eng - 7/0) Michael Fitzgerald (Albirex Niigata, Jpn - 0/0)
Midfielders
Michael McGlinchey (Central Coast Mariners, Aus - 7/0) Jeremy Brockie (Newcastle Jets, Aus - 21/0) David Mulligan (Auckland City, Nzl - 25/3) Aaron Clapham (Canterbury United, Nzl - 2/0) Marco Rojas (Melbourne Victory, Aus - 0/0)
Forwards
Shane Smeltz (Gold Coast United, Aus - 34/18) Rory Fallon (Plymouth Argyle, Eng - 11/3) Chris Killen (Shenzhen Ruby, Chn - 36/18) Chris Wood (Brighton And Hove Albion, Eng - 14/1) Kosta Barbarouses (Brisbane Roar, Aus - 1/0)



そしてこのメンバー発表後 Shane Smeltz の Perth Glory 移籍が発表された。

Ryan Nelsen をはじめ南アフリカワールドカップメンバーが13人含まれたこのメンバー。是非とも観てみたかった。
それだけに今回の決定は残念でたまらないがこう云う状況なら仕方ない。 
しかしながら All Whites もこの試合中止は大打撃だ。中国戦の後の代表戦は全く白紙らしい。そしてニュージーランドのワールドカップ予選は2012年6月からでこれも実は8カ月延期された。また Christchurch 地震のチャリティーマッチもなかなか決まらない。ニュージーランドサッカー界が最も懸念するのがワールドカップで得た機運を霧散させない事。
日本戦の“実現”はニュージーランド側も望んでいる事はよく理解できる。そして彼らもホームゲームは必要だ。9月、10月はラグビーのワールドカップでホームゲームは出来ないが…..

被災されている方々はスポーツ観戦どころでは無い。 状況が改善されまたスポーツ観戦が出来る日まで待とう。
そして Frank van Hattum 会長の言葉、両国が対戦できる日が実現する日を待とう……

See you in Japan , Next year …ACL !! 2010-11 A-League Grand Final

2011-03-21 | Aussie & Kiwi
延長戦が始まるとそれまでの劣勢が嘘だったように Mariners が、というよりも交替出場の Ibinilseiが攻め込む。91分48秒、 Ibinilsei が放ったドリブルシュートそしてその後のCKから 190cm CB Zwaanswijk が放ったヘッドを連続して Roar GK Theoklitcs がファインセーブで防ぐ。 しかし96分 Mariners の左からのCK が Roar CB Matthew Smith に当たって角度が変わり逆サイドの Ibinilsei に渡りそこから放たれたシュートは Roar のゴール前の選手にあたり Kwansnik の前に落ち、それを Roar ゴールに押し込み散々攻め込まれた Mariners に先制ゴールが生まれた。 



狂喜する Mariners の選手達、そしてサポーター達。 まだ試合は25分程残っているのでこの時点ではまだまだ Roar がすぐに挽回すると思われた。 98分14秒、 McKay がゴール前に迫るがシュートを撃つ前に Ryan が身を呈してキャッチ。Kwansnik のシュートが Theoklitos のファインセーブを引き出した直後の100分14秒には Murdocca からボールを受けた McKay がミドルを放つがクロスバーを越える。101分14秒。 Roar ベンチは最後の交替選手 U-20, U-17 経験者の Rocky Visconte を左 SB Stefano Shane に替って投入し攻撃陣を増やすが、その直後左サイドを突破した Ibinilsei が前線に走り込む Kwasnik にスルーパスを出す。延長戦から観戦位置を中央のやや高めに替えていた私はこれはオフサイド…と思ったがラインズマンのフラッグが上がらない。そのまま Kwasnik が放ったシュートは GK Theoklitos に当たりこぼれたところを詰めていた Oliver Bozanic が蹴り込みリードを拡げた。 ちょっとオフサイド臭かった気がするゴールだったなぁ… 目の前の Mariners サポーター達がビールの一杯に入ったプラスティックコップを放り投げて狂喜する。だがまだ延長後半が丸々残っている。1982年スペインワールドカップの準決勝戦、西ドイツ対フランスを思い出した…

延長後半に入るとビハインドを追う Roar の選手達、特に McKay, Henrique が球離れが悪くなってきた気がした。それでも110分19秒には右サイド Henrique がドリブルシュートを放ち GK Ryan がナイスセーブで弾いたこぼれ球を Broich が詰めるがシュートは外れる。 Mariners サポーター達から大歓声が上がる。 114分55秒、 Zwaanswijk が Broich へを倒し FK が与えられる。 McKay が直接狙うがクロスバーを越える。またも Mariners サポーター達が歓声を上げる。 
そして117分、 Solorzano が右サイドを突破し中に入れるとゴール前正面の Broich の足元に。しかし足元に入りすぎてシュートを撃てない。そこに Mariners DF陣が殺到する。早く撃てよ…と思うと右に走り込んだ Henrique に送りそのまま放ったショットは遂にGK Ryan を破りこの試合初めて Roar がゴールを挙げた。 
大歓声がスタジアムから沸き上がる。そして Suncorp が生き返った気がした。 オレンジ色の選手がボールを持つ度に大歓声が後押しし、黄色の選手がそれを阻むと数の上では劣勢の Mariners サポーター達が歓声を上げる。 Roar がゴールを挙げてからずっと耳をつんざくような大歓声が響きっぱなしだった。 
そして120分、 Visconte が Mariners ゴール前に迫りCKのチャンスを得る。これが最後のチャンスだろう、と誰もが思う。ほぼ全選手がPA内に犇めく。McKay がセットして上げたCKはまるでテレビドラマを見ている様にかつて 2003年FIFA U-20 に出場した 193cm のCB Erik Paartalu がヘッドで捉えて Mariners ゴールネットを揺さぶった。 聞いた事の無い様な大歓声が起こる。 CK を上げた McKay がピッチ上を駆け回る。



あぁこれがこのチームの今シーズンの強さか….しばし呆然とピッチで起こった事を眺めていた。そして横を見ると Mariners サポーター達はもっと呆然としており、彼らに対して ”それ見た事か“とばかりに地元サポーター達が歓声を飛ばしていた…… そして知らぬ間にタイムアップのホイッスルが鳴っていた….

PK戦の前に Arnold, Postecoglou 両監督が握手と抱擁を交わし健闘を誓っていた……PK戦になっても GK Ryan がこの日は良かったので私はまだまだ Mariners にチャンスはあると思っていた。試合後この試合の Man of the Match にあたる Joe Marston Award は Mathew Ryan に贈られた。
しかし立ちはだかったのは Brisbane Roar の GK Michael Theoklitos だった。3人目 McBreen, 4人目 Bojic のPKを連続してストップし、最後 Roar 4人目の Henrique がPKを沈め連続不敗記録を28試合に更新しチーム初の Grand Final のタイトルを勝ち取った。 試合内容からすれば Roar の方が勝者にふさわしかったかもしれない。 



表彰式が終わって再び Mariners サポーター達を訪れた。涙にくれるサポーター達もいた。みな丁寧に握手をしてくれ口々に地震で大変だろうけど have a nice flight …てなことを云われた。そしてそこに“心ある” Roar サポーター達も訪れて来てお互いに健闘をたたえ合っていた…..

久々に観た劇的な試合の余韻に浸りながら、記念写真を撮りながら両サポーター達に云った。

See you in Japan , next year …Asian Champions League !!




Full time
Brisbane Roar 2 (HENRIQUE 117’, Erik PAARTALU 120’)
Central Coast Mariners 2 (Adam KWASNIK 96’, Oliver BOZANIC 102’)
Penalties
Brisbane Roar 4 (Ivan FRANJIC, Erik PAARTALU, Matt McKAY, HENRIQUE)
Central Coast Mariners 2 (John HUTCHINSON, Alex WILKINSON)
Grand Final
Sunday, 13 March 2011
Suncorp Stadium, Brisbane
Referee: Matthew Breeze
Crowd: 50,168
Brisbane Roar line-up: 1. Michael THEOKLITOS (gk), 2. Matt SMITH, 4. Shane STEFANUTTO, 5. Ivan FRANJIC, 6. Erik PAARTALU, 7. Kosta BARBAROUSES (10. HENRIQUE 71’), 9. Jean Carlos SOLORZANO, 15. Matt McKAY (c), 17. Mitch NICHOLS (8. Massimo MURDOCCA 82’), 22. Thomas BROICH, 23. Milan SUSAK (14. Rocky VISCONTE 101’)
Substitutes not used:12. Matt MUNDY, 20. Andrew REDMAYNE (gk)
Yellow cards: Nil
Red cards:Nil
Central Coast Mariners: 3. Joshua ROSE, 4. Pedj BOJIC, 6. Patrick ZWAANSWIJK, 8. Rostyn GRIFFITHS (24. Bernie IBINI-ISEI 89’), 11. Oliver BOZANIC, 14. Michael McGLINCHEY, 18. Alex WILKINSON (c), 19. Matt SIMON (2. Daniel McBREEN 72’), 20. Mathew RYAN (gk), 22. Mustafa AMINI (7. John HUTCHINSON 60’), 23. Adam KWASNIK
Substitutes not used: 7. John HUTCHINSON, 17. Chris DOIG, 30. Paul HENDERSON (gk)
Yellow cards: Nil
Red cards: Nil

Dramatic !! サッカーはどこにでもある 2010-11 A-League Grand Final

2011-03-21 | Aussie & Kiwi
3月11日。商用で豪州滞在中の私は東北関東大震災の報を聞いた。家族の安全が確認されたのは翌日早朝午前2時だった。地震、津波の最も被害のあった地区ではなかったが安全の確認が取れるまで心配は募るばかりであった。
安全が確認された翌日、楽しみにしていた Grand Final の観戦に出かけた。こんな時にスポーツ観戦なんて罰が当たりそうな気がしたけど…
試合はまさに劇的だった。内容も結末も。たかがオーストラリアの国内リーグと云う輩もいるかもしれない。この試合を気に掛ける日本のスポーツジャーナリストは皆無だろう。元々殆どのジャーナリストは欧州シーンを“追い掛ける”だけのジャーナリズムに欠ける人間ばかりなのは云うまでも無いけど….. UEFA Champions League だろうが EURO だろうがアジアの片隅のリーグ戦だろうが…
サッカーは世界中にあるのだ。 私のこの試合を通じての収穫はこの当たり前のことを再確認出来た事だった……..

3月13日午前。10年来の取引先の方に連絡を入れた。何とか仕事を昼までに片付けたいから….先方も忙しいらしくなかなか良い時間が見つからない、ひょっとして…なんとなく訊ねてみたら…”今日は家族でサッカーを観に行くのですよ….”これを聞いて安心した。実は私も…. Grand Final でしょ…. 。顧客の驚いた声が帰って来た。どうして知っているんですか??
このお客様は日本人で奥さまはオージー女性。息子さんが2人おられ上の御子さんは地元チームでサッカーをしているとの事は知っていた。地元 Brisbane Roar のレギュラーシーズン1位そして Grand Final 進出にこの試合の家族観戦を前から楽しみにしておらたれそうだ。 だったら話は早い。試合が終わって飯でも食いながらゆっくり話しましょう。 試合開始までにそちらの用事も済ませて下さい…….

今年初め、大変な洪水に見舞われ多くの人が被害にあった Brisbane 。良く知る地域が水没していたシーンをテレビで何度も視た。 Grand Final の舞台である Suncorp Stadium もそうだった。 そしてまさにここでオーストラリア国内サッカーでの最高峰の試合が行われた。 
心配だったのはこの日の天気。数日前からこの地域の予報は“ Shower ” 昼過ぎではまだ晴天だったけど…。いつもはホテルから競技場まで歩いて行くのだけどこの日はシャトルバスが街の最大の列車、バスターミナルのある Roma Street 前から出ていた。さすがは Grand Final 。この日はブルーの日本代表の NAKAMURA のレプリカを着ていいたので車中では日本人とわかる私に色々地震の様子を訊ねて来る地元の方々が…日本を発つ前はこちらの知人達が洪水に巻き込まれなかったかとどう訊ねたらいいか…と思案していたのだが反対の気を遣わせる立場になってしまった。

Stadium に到着すると多くの人達が入口に。予約していたチケットを pick up するがキックオフ30分前のこの時点でもまだ当日券は有った様だった。しかしこの試合のプログラムは既に売り切れいていた。あぁもっと早く来ればよかったなぁ…..
着席する前にアウェーの Central Coast Mariners のサポーターシートに向かった。2年前、等々力で行われたフロンターレとの ACL の試合で写真を一緒に写した人達を探す為だった…. リーダーらしき人に写真を見せると周りに10人くらいの人達が集まって来て写真に写っている人達を呼んでくれた。そして写真を手渡すとみな大変驚いた様子だがもちろん大喜び。たちまち何十人の Mariners サポーター達に囲まれ何十枚も写真を撮られた。そして握手の嵐だった。ここでも地震の事を皆に訊ねられた。
みな Mariners の勝利を当然信じて疑っていない。新聞に Arnold 監督の“27試合は実現したが28試合目は難しい。”と云ったコメントを伝えると、“勿論そうだ !! “ と親指を立てるサポーター達が多かった.。みな私が Mariners を応援しにここに来たとも思っているらしかった…..でも本当に来て良かった….と思い、自分の席を探した。



Category 1 の自分の席は最前列から2列目の選手達の迫力がまさに伝わるピッチレベルの特等席。でもフォーメーションを確認するにはちょっと低すぎる場所だったなぁ…周りは殆ど地元 Brisbane Roar のサポーター達。そして数人来年の A-League 参戦を断られた North Queensland Fury のサポーターも数人….彼らみたいな人達の為にもクラブ経営に関わる人は責任があるんだ…と思わざるを得ない…..
やがて両チームのスタメンが発表される。 先に発表されるのはアウェーのMariners 。注目の FW はMatt Simon がワントップに起用され2列目左に Adam Kwansik が起用され、右に Michael McGlinchey。 Daniel McBreen はベンチスタート。そして怪我で離脱したアルゼンチン人 Patricio Perez に替って Gold Coast 戦に続いて Mustafa Amini がトップ下に入った。2月26日のBrisbane 戦で退場になった Pedj Bojic もこの試合は右SBのポジションに戻ってきた。 Graham Arnold 監督が映し出されるとひときわ大きな歓声が上がった。



一方のホーム Brisbane Roar は前の Major Semi Final 、Mariners 戦とまったく同じスタメンだった。 MF Matt McKay と Postecoglou監督が映し出されると大歓声が沸き上がった。





そして更なる大歓声に包まれて両チームの選手達が入場しピッチ上に整列すると場内アナウンスがあり2日前の日本での大地震と津波の被害に遭われた方々の為に黙とうが捧げられた。 思わぬ Silence Ceremony に日本人の私は涙が出そうになった。
帰国後スペインや欧州のサッカーシーンでこういうシーンがあった事が報道されたがここオーストラリアでも同じ様なセレモニーが催された。 そして周囲の方々からも声を掛けられた…….被災しなかったとは言え本当に有難かった。



地元 Roar のキックオフで始まった Grand Final は開始40秒 Bojic のロングシュートで始まった今シーズン27試合連続無敗試合を続ける Roar が攻め続ける展開。オレンジ色のユニフォームの選手達が相手ゴールに迫る度に大歓声が彼らを後押しした。
その中心だったのは Asian Cup でも存在感を示した Matt McKay 。Asian Cup では2列目左サイドだったが、この試合ではキックオフ直後の位置は2列目のトップ下だったが左右に動いて効果的なパスを前線に配給していた。12分にはかつて Borussia Mönchengladbach, 1FC Köln でもプレーしたドイツ人MF Thomas Broich が McKay からのパスを受け Bojic, Wilkinson をかわして切れ込み McKay に戻し Rostyn Griffith をかわしてシュートを放つがかつて大分トリニータでプレーした CB Zwaanswijk が必死のクリアー。19分には McKay から Broich を経由して前線に上がったボランチの Kosta Barbarouse に渡りシュートに持ち込むが18歳のGK Mathew Ryan の正面に。21分、今度は右サイドから Mckay が上げたクロスに 193cm で2003年 FIFA U-17 にオーストラリア代表で出場したCB Erik Paartalu が飛び込むが僅かに合わなかった。 Brisbane はボランチの Barbarouses, Mitch Nichols ( 地元QLD州 Southport 出身、2009年FIFA U-20 出場 ) の2人の押し上げが早くクリアーボールを拾ってすぐに攻撃に結び付けるので Mariners はなかなか前線にボールが繋がらない。 188cm長身ワントップ Simon ( 北京五輪メンバー ) がポジションを下げボールを受けにくるがそこから先にはボールが出ない。


 
しかし25分頃から Adam Kwansik がトップに上がり Simon と2トップを組み、ボランチの Oliver Bozanic が左サイドを抉る様になると Mariners の攻撃が目立つようになった。29分にはGKの位置を見て Kwansik がロングシュートを放ち弾道はクロスバーを僅かに越えるが Mariners サポーター達の威勢が大いに上がった。 そしてその後に Kwasik がワントップに入り Simon が2列目左に入った。34分に Simon がドリブルで左サイドを突破し DF ラインの裏に走り込んだ Kwansik にスルーパスを送る。ちょっとオフサイド気味だったけどわずかに Kwansik に合わずゴールラインを割ってしまった。オフサイドの判定を下さなかったラインズマンに Roar サポーター達から大ブーイングが沸き上がった。 36分にはCKのチャンスを得てMcGlinchey が上げたCKを Kwansik が折り返し Simon がシュートを放つが惜しくも外れて行った。
しかしこれが Mariners 前半最後のチャンスだった。以降は Roar が主導権を奪い返し 37分には CK から Ivan Franjic が放ったシュートはクロスバーを叩きそのリバウンドを拾って Barnarouses がシュートを放つが相手 DF に当たってゴールには至らなかった。41分にはまたも McKay からナイスパスが Broich に渡ったが GK 正面を突き、1分あったロスタイムにもゴールは生まれず両者スコアーレスのまま前半が終わった。 レギュラーシーズン1,2位の対戦にしてはちょっと一方的だなぁ…という前半。そしてさすが McKay と云う前半だった。そして前半終了間際から降り出した雨がハーフタイムに入ると雨脚が一気に強くなってしまっていた…



後半に入っても雨脚は弱まらない。 席に戻ると雨ざらしになるのでゴール裏の雨のしのげる所からしばし観戦する事に。そうするとよくフォーメーションが解った。 前半優勢だった Roar が更に攻め込んでくる。48分 McKay から Barbarouses に渡りかつてコスタリカ U-17, U-20 だったトップの Jean Carlos Solorzano に送られ放たれたショットは GK 正面に。56分にはFranjic のシュートがポストの右に外れ、57分には McKay が撃ったシュートはまたも GK Ryan の正面に。 58分には波状攻撃から連続して Barbarouses がシュートを放つがここも連続して Ryan がファインセーブでストップ。 試合開始から15分間はまさに Roar の攻撃一辺倒。それを GK Ryan が必死に守っているという立ち上がりだった。 



劣勢のMariners ベンチは60分 MF Amini に替えてマルタ代表歴のある A-League 発足時からMariners 一筋選手 John Hutchinson が投入される。 これで3度の Grand Final を経験した事になった。
これで Mariners が少しだが押し返す事が出来る様になった。そして70分近くになると雨脚も弱まり自分の席に戻る事にした。
攻勢にでながらゴールが奪えない Roar は71分 ボランチの Baribarous に替えて Major Semi Final の 2nd Leg で Mariners 相手に同点ゴールを決めた Henrique を投入し Solorzano のワントップのまま、2列目を左から Broich, Nichols , Henrique と並べ McKay はその後ろに入り、Franjic はボランチの位置に下がった。
するとその直後に Mariners ベンチは Simon を下げ FW Daniel McBreen を入れた。シーズン中はこの2人で2トップをよく組んでいたのだけど…
それ以降も Roar が攻めるシーンが続く。目の前を Henrique がドリブルで上がるが、ここで邪魔なのが T.V. Crew 。 Roar の攻撃をフォローする為にタッチライン沿いをカメラマンとアシスタントが2人で目の前を左右に動く為にここぞと言うシーンが遮られる。周りの観客も随分彼らに文句を言っているが一向に聞く気配が無い、と云うよりも聞こえないのではなかったか….ちょっと日本じゃ考えられない。プレーの邪魔にもなると思うんだけどなぁ…..



80分13秒。この試合の観客動員数が50,168人と発表された。そして大歓声が上がる。おそらく A-League 記録ではないかな…



82分 Roar ベンチは2人目の交替選手 Massimo Murdocca が投入された。2003年FIFA U-20にも出場した選手で A-League 創設時から Roar 一筋の選手だ。 ポジションはどうやらDefensive Half というよりワンボランチか…
88分24秒。今度は Mariners が最後の交替選手 Bernie Ibinilsei を Rostyn Griffiths に替えて投入し Kwasnik と2トップを組み McBreen を2列目に下げる。この交替が後に色々なドラマを引き起こすきっかけとなった事はこの時には解らなかった。
90分を過ぎロスタイム4分とアナウンスされるとスタジアムから歓声が沸き、 Roar が最後の力を振り絞る様に総攻撃を掛ける。
92分 McKay からボールを受けた Solorzano がシュートを放つが Ryan がナイスセーブで防ぎその直後も Broichi が放ったシュートは Ryan がストップ。 そして95分を過ぎてMatthew Breeze 主審のホイッスルが鳴り試合は前大会に続いて延長戦に突入する事となった… 延長戦に続く....


Grand Final 直前だけど.....

2011-03-13 | Aussie & Kiwi

3月11日。オーストラリア大陸を商用で巡回中、今回の出張で3つ目の訪問都市となったのがブリスベン。 今年初め大変な洪水と浸水等水害に見舞われた街だ。 シドニーからこの地に着き仕事をこなして車で約1時間半、 Gold Coast に入りそこのお得意さんの事務所に到着したのは現地時間の午後5時頃 ( 日本時間の午後4時頃 )。到着するや否や、ここの社員の方に “今大変な事が起こっていますよ。”と言われた。 ここの会社は在留邦人の方が立ち上げられた会社で社長以下日本人スタッフが多い。 事務所に通される間に日本を震度8.4 の大地震に襲われた事、そして事務所で日本のテレビを中継している事を教えてもらい、その画面を見ると被災地の様子が次々に映し出されていた.....
慌てて家族に電話を入れるも勿論繋がらなかった...しかし会社は繋がった。首都圏は地下鉄、JR、私鉄は全てストップ、結局家に帰れないサラリーマン、OLも多かったらしい....
“1月の水害、大丈夫でしたか...” と訊ねるつもりが反対に家族の安否を訊ねられた。 そしてこの会社の社員の方達の日本におられる安否も気遣われる事に.....そしてオーストラリア Gillard 首相の会見が始まり、日本に在留するオーストラリア人そして観光客の事も地元テレビ局で報じられ翌日の地元紙もこの地震の事が大きく報じられた。
そして家族との連絡がとれたのは深夜1時を過ぎてからだった.. それから会う人ごととの話題はこの震災の事ばかりだった。
この話題に触れる度に“余震が怖くて眠られない...” と日本に残した家族の心配が増大して来るのだった。



Postecoglou’s Roar vision pays off

IT was the moment Brisbane Roar held its collective breath.

レギュラーシーズンを圧倒的な強さで1位で終えた Brisbane Roar のAnge Postecoglou 監督がチームを引き継いだのは2009年10月、シーズン開幕1か月程度後、前任の元オーストラリア代表監督 Frank Farina 氏が更迭されてからだった。その時チームは当然最下位に低迷していた。
そして最初に着手した仕事はベテラン選手の“追放”と言われた。 その中にはスコットランド人ベテランの Charlie Miller そして現役オーストラリア代表選手だった Craig Moore が含まれていた。 実際 Postecogbu 監督は “チーム内の何人かのベテラン選手を排除したかった。なぜなら彼らは選手生活を楽しんでいるだけだったからだ。” 後日この様に話していた。
そして欧州の名門 Glasgow Rangers や Borussia Moenchengladbach そして Newcastle United を含めて13年間もプレーした Moore はチームのフロントに“ 自分をとるか Postecogbu を取るかどちらかにしろ。”と最終通牒を2度も突きつけていた。
そしてPostecoglou はチームに残り Moore はチームを去りワールドカップ出場の為にギリシアのKavala でプレーする事となった。そしてその翌年 Postecoglou監督はチームを初の A-League grand finalist に導いた。
今日、Postecoglou は過去の件に就き何ら謝罪をする準備は無いとの事である。
“あの時はそんなに難しい決定では無かった。新たな仕事に就くときは自分の頭の中には青写真やビジョンがある。文化の違いを求めるのはその過程の一部にすぎない。 Step1, Step 2 そして Step 3 と云った様に。
“いくつかの厳しい決定を下さねばならないがそれは不安を引き起こす。誰も変化は好まないからだ。常に激論も交わすが、それは案じてはいない。チーム役員には12カ月時間をくれと頼んだ。そして今私の方向性が正しかった事が証明されただろう。
ベテラン選手達の離脱に就いては“決して個人的なものではない。”と述べている。
Of the Moore situation, Postecoglou is adamant it was "never personal".
“私は Craig Moore そして彼が Brisbane Roar やオーストラリアサッカー界に残した事を尊敬している。それは個人的な事では無く自分の決めた道をただ行く為に決めた事だ。 そういった場合選手達は自分で決定を降す。周りは自分に合っているか、または充分にフェアーかと云う事は気にせず。 ”
“我々は全て大人の男性だ。けっして個人的な考えで行った事では無く、そういった選手達もそうであったとは思わない。 この後選手達と話した事があるが皆私の決定を理解してくれていた。”

Grand Final に先立ち A-League ベスト11が発表された
Michael Theoklitos, Luke DeVere, Ivan Franjic, Matt McKay, Thomas Broich そしてKosta Barbarouses ら Brisbane Roar の選手達6人が選ばれPostecoglou が監督に選出された。 他の5人を含めた全選手は下記の通りだった。
Goalkeeper: Michael Theoklitos (Brisbane Roar). Defenders: Luke DeVere (Brisbane Roar), Joshua Rose (Central Coast Mariners), Ivan Franjic (Brisbane Roar), Cassio (Adelaide United). Midfielders: Matt McKay (Brisbane Roar), Marcos Flores (Adelaide United), Thomas Broich (Brisbane Roar). Attackers: Sergio Van Dijk (Adelaide United), Robbie Kruse (Melbourne Victory), Kosta Barbarouses (Brisbane Roar). Coach: Ange Postecoglou (Brisbane Roar).

もう一つのGrand Finalist Central Coast Marinsers からは Joshua Rose のみの選出となった。


Roar's time away from home made their hearts grow fonder for success

Grand Final が行われるBrisbane Roar のホーム球場 Suncorp Stadium はワールドカップ予選が行われる程の質の良い競技場でA-League の本拠地の中では2010-11シーズンでは 5.0 点満点で4.5 点と最高の評価を得ている。
しかしここも1月の水害に遭いしばらく使える状態では無かったが Grand Final での舞台として“復帰”売る事が出来た。
Brisbane の MF Massimo Murdocca は1月末頃テレビに映し出された水没した競技場の周囲をカヤックが廻っている映像を見て。
“今シーズンはもうここではプレー出来ないと思った。映像を見た時は胸が潰れそうになった。” こう語った。
Suncorp Stadium の清掃が始まると Roar はGold Coast United の本拠地 Skilled Park を3試合に渡ってホームゲームとして使う事となったがそれでも無敗記録は途切れなかった。そのSkilled Park は Grand Final の対戦相手 Mariners のGraham Arnold 監督が“最悪のピッチ”と比喩するグランドで A-League の評価も下から4番目の3.5 点。ワースト評価はSydney Football Stadium の2.9だった。
Murdocca は A- League 発足以来数少ないRoar の生え抜き選手である。
また Asian Cup メンバーに加わっていたMatt McKay も遠征先のカタールでテレビを見ていた時に映し出された Suncorp を見て, Grand Final ではここは使えないと思った事を認めた。
“テレビの水没した Suncorp の様子が映し出された時、被害の大きさを測る事が出来た。まだ何人もの人達が水害の影響に喘いでおり中には完全な復興に何年も要する人達もいるだろう。しかし我々は Grand Final で勝ってそういう人達に笑顔を齎したい。” この様に語った。



Central Coast Mariners coach Graham Arnold turns up heat on Brisbane Roar
“Roar 程 Grand Final を前にプレッシャーを受けた事のある A-League のチームは決して無かった。我々が勝ちたいと思う程に彼らは勝つ必要がある。それは Queensland 州全体が彼らに期待をしているからだ。誰もがこのチームはリーグ史上最高のエンターテイナーだというたわごとを云っている。” Grand Final を前に mariners のGraham Arnold 監督はこう語った。
もしクラブ史上初となるGrand Final のタイトルを収めれば Roar の連続不敗試合記録は28となる。
“先週 Gold Coast と試合が出来た事は喜ばしい事だ。それは勢いを持続させる事ができたからだ。 Roar の選手達は週末は休息をとっただろう。それが我々にとっては Brisbane 戦に向けて最も有利な点となる。”
こう語ったのは Grand Final 3回目出場となる MF Alex Wilkinson 。過去2回、 Sydney FC 戦 ( 2005-06 ) Newcastle Jets 戦 ( 2007-08 ) にも出場している。そして2度とも敗れている。
FW Adam Kwasnik も同様に3度目の Grand Final となる。 John Hutchinson は3年前の Newcastle Jets 戦では出場したが Sydney FC 戦では膝の故障の為出場出来なかった。
Wilkinson は今回のチームを前回の Grand Final に出場したチームとは比較し難いと語っている。
“あの時からメンバーは10人か11人変わった。 Grand Final の経験者は少ないが同様にこういう状況におかれたことのある Roar の選手達もすくないだろう。” そしてWilkinson は Mariners を破るのは難しい事では無いとも語っている。
“彼らはファンタスティックなシーズンを送った。27試合も負けないなんて特に自分達のサポーター達のまで演じるなんてとてもとてもタフだ。しかし彼らはそれをやってのけたがもし最後の試合で敗れてしまったらそれまでの記録なんて意味が無くなる。これは大変なことだ。我々はそこ ( Suncorp Stadium ) にそれが正しいと言う事を証明しに向かうのだ。それが充分な理由だ。”
Willkinson はストライカーの Matty Simon が復帰して来た事がチームの自信に繋がると語っていた。
“ Matty はとても良い。3月10日の練習ではフルメニューをこなし脚はもう問題ない。”



Striking quality causes Mariners quandary
GRAHAM ARNOLD は今決勝戦に向けてある頭痛の抱えている。それはスタメンからどのFW選手を外すかという事だ。
シーズンを通して攻撃は Daniel McBrenn と Matt Simon の2人で決まりだったがここにきて Adam Kwasnik が復帰し結果を出している。
Kwansik は27試合中12試合が途中出場だが10ゴールも挙げている。それは Simon より1ゴール少ないだけだ。そして3月5日の Preliminary Semi Final ではスタメン出場を果たし75分に決勝ゴールを決めている。 そして怪我でベンチスタートだった Simon は69分に McBreen と交替でピッチに入った。 
Grand Final では再び Kwasnik がスタメンかそれともスーパーサブでベンチスタートか ???
“今シーズンはスタメン入りしたりしなかったりだった。そして殆ど途中出場だった、 そこで自分の役割をこなす一方で Arnie ( Arnold 監督 ) が正しい判断を降す事は疑いも無い。もし彼が私を前線で起用するのならば全力を尽くす。もし McBreen と Simon がスタメンならそうだろう。だれがスタメンであろうと任務に対しては充分にこなせる。なにも難しい事は無い。'
Matt はここ2試合スタメンでは無かったしかし彼は戦術になれている。彼は今日(3月5日)家で練習をこなした。次の Grand Final まで待てないだろう。“

FW は嬉しい悩みが尽きない Arnold 監督の心配の種はアルゼンチン人の Patricio Perez の怪我による離脱。 Gold Coast 戦では66分に怪我の為 17歳の Mustafa Amini と替ってベンチに下がったが試合前日の地元紙によると Grand Final はベンチにも入れないらしい。従って Amini のスタメンは決定的だ。
Amini は今シーズン11試合に出場しただけであるが Kwasnik は彼の事を“ Musti は素晴らしい才能を持った選手で将来性も充分だ。将来は Socceroos になるだろう。 ピッチ外でもかれの行動は成長が見られるがピッチ内では彼は同じ年代の選手達のお手本だ。それが彼の自信に繋がっているだろう。トレーニングも自分のスタンダードを上げる為にハードにこなしている。試合に起用されればチャンスを創ってくれるだろう。”
今回で3回目の Grand Final となる Kwqasnik は“過去2回は2,3人の選手しか Grand Final にフィットしていなかったが今回は違う。 Grand Final 経験者は2,3人しかいないが初めてとなる若手選手達もリラックスしている。 しかし楽しみを制限されているのではない。我々は彼らに試合を控えたこの1週間を楽しんでもらいたい。そして集中を持続させてほしい。”
Mariners の中盤はタレント揃いだ。Michael McGlinchey, Oliver]Bozanic, John Hutchinson, Mustafa, Patricio そして Rostyn Griffiths .中盤で Asian Cup で今や A-League の顔となった Socceroos のMatt McKay そして Thomas Broich らで構成される Roar との中盤でのマッチアップが最も大きな見どころだろう。
そして最後の対戦。 Mariners がアウェー Suncorp で2点をリードし Roar が追いついた試合。これが両チームの心理にどう影響するだろう....



試合が終わるまで雨が降らない事を祈るよ……


Hyundai A-League Grand Final への道 その2

2011-03-11 | Aussie & Kiwi
Brisbane Roar 2-2 Central Coast Mariners 26th Feb., Suncorp Stadium
Brisbane Roar の連続無敗試合は27となり初の Grand Final 進出を決めた。
ホームでの初戦を 0-2 で落とした Mariners は昨シーズンまで North Queensland Fury でプレーし Australia U-17 にも選出された MF Rostyn Griffiths 、そして NSW Premiership の Blacktown City FC に loan 契約でプレーしていた人気選手 Adam Kwasnik をスタメン起用。一方の Roar は初戦ベンチスタートだったチーム最多得点者の Carlos Solorzano をスタメンに並べた。
立ち上がりは初戦の後半終盤の延長の様にアウェーの Mariners が押す展開が続く。そしてついに39分、 DF Daniel McBreen のショットが Roar DF Matthew Smith の足に当たって Roar ゴールに吸い込まれ Mariners が先制すると、(記録では Smith のオウンゴール )その直後 Olyroos 候補選手Oliver Bozanic が左足から放った強烈なロングシュートが Roar ゴールネットに突き刺さりあっという間に2得点を挙げ、この時点で 1st Leg の負債を一気に返し更に昨年9月12日以来 Roar に土をつけ Grand Final 進出への視界が開けて来た。



しかし25,168 人の観衆の後押しを受けて後半に入り Roar は反撃に転じる。63分には Thomas Broich の巧みなフェイントでDF陣をかわしゴールを決め1点差に迫る。それでも先に Mariners が追加点を挙げれば Mariners が大きく一歩 Grand Final に続くがスコアーは動かかずロスタイムに入り91分 Massimo Murdocca のパスを受けた87分からピッチに投入されたブラジル人FW Henrique De Silva が同点ゴールを決め Brisbane Roar が6シーズン目にして初めてGrand Final 進出を決めた。 Henrique は9月12日 シーズンで唯一 Roar が敗れたMelbourne Victory 戦の開始6分 Kevin Muscat のチャージを受けて腕を骨折、長期離脱していた選手だった。



試合終盤はロスタイムにMariners , Pedj Bojic の Broich へのチャージに2枚目のイエローカードが出された退場となるなど激しいプレーが目立った。試合後 Mariners の Arnold 監督は 

“もし私が失望しているとしたらこの試合の2つの判定だ。 1つは Roar の1点目、Man Franjic はオフサイドのポジションにいたはずだ。そしてもう一つは Bojic の退場だ。 この判定をモニターで見たが、それは何の理由もなしに1人の選手が次の試合の出場権利を奪われたと言う事だ。” 試合後も怒りが収まらない様相だったらしい。
一方 Grand Final 進出を決めた Roar のAnge Postecoglou 監督はこの試合を3月13日の Grand Final への Wake-Up Call と位置付けた。
“我々は目標を達成したが自分自身に不安を与えてしまった。 もし試合そして対戦相手への尊敬が欠ければそれは自分自身に帰って来ると言う事だ。この試合を少し簡単に考えていた。”
Grand Final を前に手綱を締めることも忘れていなかった。



Adelaide United 2-3 Gold Coast United 27.Feb. Hindmarsh Adelaide

レギュラーシーズン3位に入った Adelaide United は次の Minor Semi Final でもホームで戦える。
その Adelaide United が最も警戒する選手はかつて Adelaide でプレーした Shane Smeltz と Bruce Djite 。
Smeltz は A-League 発足前の 2003-04 1シーズンのみだが Adelaide United でプレーし England に渡った後2007 年から2シーズン Wellington Phoenix でプレーし2009 年に Gold Coast United に移籍。21得点を挙げシーズン得点王に輝き2010年ワールドカップにも出場。イタリア戦ではゴールを挙げている。ワールドカップ後はトルコの Genclerbirligi に移籍するも出場機会に恵まれず(6試合1得点)再び Gold Coast United に戻り10試合で7ゴールを挙げた。
Bruce Djite は2006年から2シーズン Adelaide United でプレーし当時21歳だった Djite は北京五輪候補選手でもあった。更にワールドカップ予選のイラク戦にも出場を果たした。しかし五輪は移籍の決まったトルコリーグ Genclerbirligi に早くフィットする様にとの当時の Arnold 監督の温情からメンバー入りはしなかった。Genclerbirligi では2シーズンで34試合に出場し6得点を挙げたが2009-10シーズン途中で Diyarbakrspor にローン移籍に出される等次第にチーム内でも存在感が薄れ今シーズンから A-League に復帰。 Gold Coast United では23試合に出場し10ゴールを決めた。
2人あわせて16ゴールの強力2トップをいかに止められるだろうか….そして MF Zenon Caravella も Adelaide 生まれだった….
“もしこの試合に勝てれば我々は Grand Final と ACL まであと1勝に迫る。これは驚くべき快挙だ。”試合前DF Kristian Rees はこう語った。

下剋上…. 小学校の社会の授業で初めて聞いた言葉、昨年の日本シリーズ、シーズン3位に終わった千葉ロッテが優勝を収めた時に、そして昨年 AKB48 の総選挙後にきいた言葉….だけど相変わらずドラマもCM も2位に前田敦子が中心で1位の大島優子よりも目立っている気がする…まぁ私はこの2人しかわからないけど…. その言葉が今年の A-League Final Series でも使われた。(俺しか使っていないか??) 
シーズン4位に終わった Gold Coast United が3位の Adelaide United をアウェーゲームで壮絶なゴールの応酬戦を制し昨年自分達がされた“下剋上”を今度は自分達が演じる番となった….
この勝利は今シーズンの平均観客動員数が2,000人足らずだった Gold Coast の Miron Bleiberg 監督にとっては自慢の為となる試合、と地元紙は報道した。
“まず第一に我々はまさに最後のプレーで相手を倒した。我々はどのチームをも倒せるしどのチームにも敗れる事がある。今ここで我々が行った事が Grand Final でRoar と対戦出来る事だ。それは大変楽しみな事だ。”
敗れた Adelaide のRini Coolen コーチは“敗れると言う事は時にはもし相手が強かった時には受け入れねばならないがこの試合ではそれは当てはまらない。なぜなら彼らは決して我々を上回っていなかった。それは受け入れられない敗北だ。”



試合は立ち上がりからホームの Adelaide が攻勢に出る時間が長かった。しかし38分に Smeltz が25mのロングシュートを放つとそれまで仕事が回ってこなかった Adelaide GK Galekovic を破った弾道がゴール右上過ぎに突き刺さり劣勢だった Gold Coast が先制ゴールを挙げた。
しかし57分Adelaide は同点に追い付く。 Gold Coast DF Sebastine van den Brink が Adelaide FW van Dijk ( 2人ともオランダ人選手 ) を引き倒し PKを得ると自らボールをPKスポットに置いた van Dijik が GK Glen Moss の反対側に蹴り込み大歓声のなか試合を振り出しに戻した。さらに Adelaide は69分 MF Cassio のシュートを GK Glenn Moss が弾いたところを詰めていた Mathew Leckie が押し込み試合をひっくり返した。



これで多くの Adelaide サポーター達は Preliminary Final 進出が確実になったと思っただろうが Gold Coast はその直後に試合を振り出しに戻す。自陣ゴール前からのクリアーボールが中途半端で Smeltz に飛びそのままヘッドを放つと一旦はGK Galekovic が弾くがリバウンドが Djite の前に転がりそのまま Adelaide ゴールに蹴り込み今度は Gold Coast が試合を振り出しに戻した。
そして79分 Adelaide DF Nigel Boogaard が Joel Prter をPA内で引き倒すと Chris Beath 主審はペナルティースポットを指す。大ブーイングの中 Smeltz がボールをセットする。そして Smeltz の蹴ったPKは Adelaide ゴールネットに突き刺さるが Djite が Smeltz が蹴る前にエリア内に入ったと言う事で蹴り直しを命ぜられた。しかしその蹴り直しも Smeltz が中央に蹴り込み Gold Coast が勝ち越した。それから10数分間 Gold Coast イレブンはブーイングの中、そして DF Dino Djulbic が怪我でピッチサイドに出ている時等はビールの入った紙コップを観客から投げつけられると言う仕打ちを受けながらも冷静に試合を運び、Preliminary Final 進出を決めた。 



Central Coast Mariners 1-0 Gold Coast United 5th Mar., Bluetonge Stadium Gosford

“けっして疑わなかった。”試合終了後 Grand Final とACL 進出を決めた Central Coast の Graham Arnold 監督が漏らした言葉だった。シーズンでの直接対決は1勝1敗1分。しかしここ Bluetonge では Gold Coast が3-2 で勝っている。
7,539人の観衆の前で勝負をつけたのは75分、 Michael McGlinchey のシュートがこぼれたところを拾った Adam Kwasnik が放ったシュートが Gold Coast ゴールに突き刺さりこれが決勝点となった。 
その直後 Gold Cost は Djite がシュートに持ち込むが19歳GK Mathew Ryan がナイスセーブで凌いだ。 
“我々はやや立ち上がりはミスが多かった。そして中央突破に頼りすぎた。 しかし90分を通じて我々は勝利に値するチームであった。 レギュラーシーズンでは9位に転落する事もあったがそれも克服し Grand Final 進出を決められた。”
シーズン最後の9試合は6勝3分と素晴らしいラストスパートを掛けシーズン2位にまで順位を押し上げた。



Alex Wilkinson 主将は“これは10ヶ月間やってきた事の集大成だ。 ここまでこれたと言う事はアジアの戦いにも参加出来ると言う事だ。これは素晴らし偉業だ。この試合はまずいところもありパスも乱れたが勝った事で良かったと思える。
Gold Coast の Grand Final Series は3回目。しかしまだ Grand Final での勝利は無い。しかし加盟2年目の Gold Coast のここまでの戦いは評価されるものだ。
Bleiberg 監督は “ 我々には夢があった。 来シーズンには多くの選手がチームを離れる。我々は Queensland で祝福できる様にあと1週間シーズンを続けたかったが。

Dino Djulbic, Steve Pantelidis ( Medan Bintang FC : Indonesia ) , Zenon Carvella ( Adelaide United ) , Sebastian van den Brink ( 釜山アイパークス ) , Shane Smeltz, Jason Culina ( Newcastle Jets ) ら7人の選手が来シーズンは移籍すると言われている……



Grand Final まであと数日、Queensland 州の天気が心配だ…..

Hyundai A-League Grand Final への道 その1

2011-03-09 | Aussie & Kiwi
3月6日、レギュラーシーズンを2位で終えたCentral Coast Mariners は4位だった Gold Coast Mariners を ホームBlue Tong Stadium で行われたPreliminary Final でAdam Kwasnik のゴールで降し3シーズン振りの Grand Final 進出を決めた。これで今年のGrand Final のカードは Brisbane Roar と Central Coast Mariners, レギュラーシーズンの上位2チームの対戦となった。

6シーズン目の A-League 。今シーズンは序盤から Brisbane Roar が快調に突っ走り、開幕戦こそアウェーで Gold Coast United に 0-0 のドロー発進だったが次節前シーズン王者の Sydney FC をホーム Suncorp Stadium で Matt McKay のゴールで1-0 で降すと第4節の Newcastle Jets 戦で敗れた後は1度も敗れる事は無く18勝11分1敗、勝点65、2位 Central Coast に8勝点差をつける圧倒的な強さでレギュラーシーズンの1位と来年のACL 出場権を手に入れた。 
対照的だったのが昨シーズン覇者の Sydney FC 。開幕戦、昨シーズンの Grand Final と同じ顔合わせとなった Melbourne Victory 戦では2点を先制するも3連続失点で逆蓮され 85分に Shanon Cole のゴールで追い付き何とかドローのスタートを切ったが最初の10試合で何と4分6敗の勝星を挙げられず11戦で Perth Glory をアウェーで 3-0で快勝しようやくシーズン初勝利を上げその後の6試合を3勝2分1敗と何とか上昇気流に乗るかと思われたが第18戦、アウェーでの Central Coast Mariners 戦で 0-4 の大敗を喫するとその試合を含めて1ゴールも上げられず5連敗。最後の 8試合は4勝4分けと頑張ったが11チーム中位に上がるのがやっとだった。重鎮だった Steve Corica は引退をし、ベテランAloisi そして GK Bolton の抜けた穴が最後まで埋まらなかったか….
今シーズンから新加盟となった Melbourne Hearts は開幕5戦目の North Queensland Fury 戦でようやく初勝利を収めその後も第9戦の Victory との Melbourne Derby では 25,897 人の観衆の前で勝利を収める等シーズン序盤は健闘を見せたが第15戦から引分け1つ挟んで6連敗を喫する等調子を落とす時期もあり最終的には8位に終わった。一時は Mark Viduka の入団の噂もあったのだけど…..監督はかつてキングカズと共に Genova でプレーした元オランダ代表の John van’t Schip 。来シーズンも指揮を執る事が決まっておりその巻き返しが注目されている。
そして最下位に甘んじた2年目の North Queensland Fury はシーズン終了後、財政的な問題から来シーズンの A-League 参加を FFA の方から断られ、来シーズンは10チームでのリーグ戦となる事となった……



毎シーズンだが熾烈なのが上位6チームに与えられる Final Series への出場権。 
私がシーズン注目するのはニュージーランドから唯一参戦している Wellington Phoenix 。万年最下位から昨シーズンは脱却しPreliminary Final まで進出を果たした。今シーズンもRicki Herbert 監督を含め New Zealand 代表選手を多く含むチームでワールドカップの好成績から期待はしていたがなかなか波に乗れず7位以下に低迷していいたが第25戦、1月30日に行われた Newcastle Jets とのホームゲームで 1-0 で勝利を収め、7位以下に3勝点差以上を着け残り4試合を2勝2敗で乗り切り6位に滑り込み2シーズン連続での Final Series 進出を決めた。
ニュージーランドのチームが避けて通れないのは遠征時の移動距離と過密日程。 例えば1月23日から30日までの8日間で3試合日程が組まれその間 Wellington と Brisbane を往復せねばならなかった。 Wellington-Brisbane 間は確か Qantas も Air New Zealand も直行便が無かったのではないか….そして更に最後の4試合は13日間で行われしかもオーストラリア大陸間を2往復もせねばならなかった。 
“オーストラリアのチームの日程をみると病気になりそうだ。彼らがどれだけ移動して週末以外の試合が何試合ある?我々がいちばん割を食っている….” これは Brisbane を襲った洪水で試合が組みなおされた事にも寄与しているが…..

そして2月10日 Adelaide Oval で Adelaide United は Melbourne Victory をPaul Reid, Travis Dodd のゴールで 2-1 で降しシーズン3位の座を決めた。 昨シーズン終了時迄で Adelaide United は Melbourne Victory 戦9連敗中。今シーズンも10月29日のアウェー戦で 2-0 で敗れついに10連敗となったが1月9日のアウェー戦では 4-1 とこれまでのうっ憤を晴らす様な快勝。そしてシーズン3戦目のホームゲームも勝利を収め3シーズン振りに対 Victory 戦のシーズン勝ち越しを決めた。しかし Victory のErnie Merrick 監督は昨シーズンの Grand Final での負傷で今シーズンは8試合しか出場出来なかったエースThompson が Gold Coast United との Elimination Final に先発起用出来る目処がついた事を喜んだ。しかしもう1人の中心選手 Carlos Hernandez の怪我の回復具合がまだ思わしくなかったらしい….

Adelaide United 1-0 Wellington Phoenix 18.Feb. Hindmarsh Adelaide
11,500枚以上の前売り券が売れ 10,285人の観衆が Hindmarsh Stadium に集い、この地域では珍しい大雨と強風の中で行われた Elimination Final は地元 Adelaide United がエース Travis Dodd のゴールで Wellington Phoenix の挑戦を退け Minor Semi-Final 進出を決めた。
この日のスタメンは13日前に当地で行われた同カードのスタメンから両チームとも2人ずつ選手を替えて臨んだが Phoenix は All Whites の Ben Sigmund がスタメンに加わっていた。
天候はまさに Wellington からのビジター Phoenix が慣れたコンディション。Best-suited to ducks と表現される水浸しのコンディション



最初の30分は Phoenix が一方的に押す展開になった。Dylan Macallister, Manny Muscat, Tim Brown らが連続してシュートを放つ。
32分に Marcos Flores が Sigmund を股抜きでかわして放ったショットは僅かにクロスバーを越え、このプレーから Adelaide が主導権を握る様になった。 34分には Dodd のFKを受けた Flores が上げたクロスに van Dijk がヘッドを放つがこれも僅かにクロスバーを越え、その数分後にも Flores が巧みなフェイントで Phoenix DF を切り裂き Cassio に絶妙のパスを出すも Cassio の強烈なショットは GK Vukovic がストップ。
それでも前半を終わってCKは Adelaide 1に対して Phoenix は6、枠内シュートは Phoenix 8に対して Adelaide は3だった。
Adelaide Galekovic , Phoenix Vukovic 共に好GKが揃った試合は内容も引き締まり好ゲームとなったが70分またも Flores がテクニックを見せて van Dijk にボールを送ると最後はオフサイドトラップを破ってDodd に送られ、Dodd が放ったシュートが Phoenix ゴールに突き刺さりこれが決勝ゴールとなった。
その6分後 Phoenix は Andrew Durante がFKからヘッドで合わせたがクロスバーを叩き、終了直前のロスタイムに入っても連続CKのチャンスがあったが最後までゴールを割れなかった。 
Phoenix はこれまでアウェー51試合で10勝しかしておらず、今シーズンもホームゲームは10勝3分2敗と大いに勝ち越すもアウェーゲームは2勝2分11敗に終わっていた。しかしその2勝目、アウェー通算11勝目が13日前のここ Hindmarsh での勝利だった。そしてアウェーゲームで7ゴールしか上げられなかったその1ゴールもその試合で Chris Greenacre が決めていた。 しかしこの Elimination Final ではゴールが上げられなかった、そしてアルゼンチン人MF Marcos Flores の華麗な個人技に何度も翻弄された….
レギュラーシーズン3位で終えた Adelaide はこれで翌日行われるもう一つの Elimination Final の勝者、 Gold Coast United か Melbourne Victory とここ Hindmarsh で対戦する事となった。
この試合で決勝ゴールを決めたチームの中心選手 Travis Dodd は結局、噂されていた通り翌シーズン Perth Glory に移籍する事が決まった…



Central Coast Mariners 0-2 Brisbane Roar 19th Feb., Bluetong Stadium Gosford
1位、2位対決の Semi-Final. しかしシーズンでの直接対決では Roar の2勝1分。11月28日の第19戦ではアウェーに乗込み Mariners を 5-1 で粉砕している。しかし1月12日の第27戦では同じ Bluetong でゴールの応酬の末78分 Roar は交替選手 James Myer の同点ゴールで何とか 3-3 で引き分けた。両チーム頭にあるのは11月の試合か1月の死闘か..
シーズン2位で終わった Central Coast Mariners の目標は3シーズン振りの Grand Final 進出。その為には何とかホームゲームでの初戦で Roar に25試合ぶりに土をつけ翌週アウェーの Suncorp Stadium で行われる第二戦に臨みたいところ。
しかし前半こそ 0-0 で折り返したが後半52分に Kosta Barbarouses そして73分には Asian Cup 決勝トーナメントからBrett Emerton からポジションを手に入れた Matt McKay の連続ゴールでビジターの Roar が快勝を収め、初の Grand Final 進出に大きく一歩前進を果たした。



Barbarouses の先制ゴールは Mariners FW Daniel McBreen のバックパスを McKay がインターセプトしそのまま Barbarouses に送られたパスからから生まれ Mariners DF , Patrick Zwaanswijk と Alex Wilkinson をかわして放ったシュートから、追加点は Baribarouses のクロスからフリーの McKay がヘッドで合わせたものでこの2人の活躍で2得点を上げ試合を決めた。 
Mariners も何度も Roar ゴールに迫り最終的には Roar のシュート数15を大きく上回る26本のシュートを放ったが、枠内シュート数では Roar の4に対して3に留まる等シュートに正確性を欠いた。また前半で1度、後半では2度もシュートがポストに当たるなど幸運にも恵まれなかった。特に61分には McBreen と Matt Simon のシュートが10秒間で連続してポストを叩くなどこの試合を象徴し10,116人集まったホームのサポーター達を喜ばす事は出来なかった。
これで Roar は26試合連続して負け試合が無い事となったが2点差の勝利を得たことで次戦はかなり優位に立つ事が出来た。敗れた Mariners は翌週のアウェー戦では攻撃的な布陣を敷くのではと思われたが試合後、元 Socceroos 監督の Graham Arnold 監督は“後半は何度かチャンスを創った。これは翌週に繋がる。選手達はやや消沈しているが効果はあった。”とコメントを残したが同時にメンバーは大幅には替えない事を示唆するコメントも残した。



Roar は Barbarouses と並んでチーム最多11得点を上げたコスタリカ人FW Jean Carlos Solorzano を怪我でベンチスタートなるスタメンであったがシーズンアシスト王のドイツ人MF Thomas Broich そして Asian Cup 日本戦でも活躍した Matt McKay ら選手層の厚さを見せつけた。レギュラーシーズン中でも Asian Cup で McKay が抜けた期間でも3勝2分けと無敗街道を走り続けた。

Gold Coast United 1-0 Melbourne Victory 20th Feb., Skilled Park Gold Coast
試合はロスタイムに入り、延長戦に突入かと思われた91分、CKのチャンスを得た Gold Coast はドイツ人 FW Peter Perchtold の上げたCK をDino Djublic がヘッドで合わせてゴール左上隅に決勝点を決め Gold Coast United が Final Series 初勝利を収めMelbourne Victory の3シーズン連続Grand Final 出場を阻んだ。
昨シーズンに続き Final Series 進出を果たした Gold Coast United だが今シーズンは開幕3試合で2分1敗のスタート。
だが第4戦、アウェーで Perth Glory を 1-0 で破ると以降その試合を含めて4引分を挟んで7連勝。 その後は2勝4敗2分で勝点を伸ばせない時期もあり最後は2連敗でシーズンを終えたが4位に留まり昨シーズン同様 Final Series に進出した。Shane Smeltz ら中心選手が移籍してしまい(しかし Smelz はまた戻って来たが ) 戦力ダウンが懸念されたが何とか持ち直した。しかし平均観客があまりにも少なく1,000 人足らずの試合もあった。 
一方、Final Series 常連の Melbourne Victory はシーズン開幕9試合で2勝5分2敗と今一勝点が伸ばせなかったが、12月に入り4連勝を飾る。翌月1月は中心選手の Robbie Kruse が Asian Cup に合流した事もあり2分2敗と勝点を伸ばせなかったがその直後から3連勝を上げ最終的に5位で日程を終え何とか Final Series 進出を決めた。



レギュラーシーズンでの直接対決は Victory の2勝1敗。 Skilled Park でも Victory が 1-0 で勝っている。
この Elimination Final では Thompson, Hernandez らはベンチスタートだったが開始から主導権を握ったのはビジターの Victory だった。 Danny Allsopp, そして Asian Cup で我々にも馴染みになった Robbie Kruse がシュートを放つが All Whites GK Glen Moss がファインセーブで防ぐ。そして United も Djite がTahj Minniecon からボールを受けチャンスを創りシュートに持ち込むが惜しくもゴール枠を捉えられない。
29分には 象牙海岸生まれの FW Adama Toraore がVictory DF を切り裂きシュートを放つが惜しくもポストをかすめる。だが後半に入ると再び Victory が主導権を握る。Toraoreも厳しいマークに動きが取れず49分に Joel Porter と替ってベンチに下がるが、55分その Porter が Perchtold からのクロスから強烈なボレーを放つがポストに直撃する。
そしてこの時間帯からホームの United が攻勢に出てくる。78分には Zenon Caravella が放ったシュートを GK Petkovic が弾くのが精一杯でそのこぼれ球が Victory ゴールに向かって転がるが Adrian Leijer が必死に戻ってクリアー。
Victory は53分に Thompson , 68分に Hernandez を投入するがゴールが奪えない。 そして後半もロスタイムを迎えたのだった….
シュート数は Gold Coast 23 に対して Victory 14, 枠内シュートは Gold Coast 11, Victory 5。この数字を見ただけでもこの試合結果は順当だったのかもしれない。だがこの試合の観客数も僅か 3,281人だった…..
そして Melbourne Victory は3月から始まる Asia Champions League に集中できるだろう…..


頑張れ ニュージーランド !!

2011-03-07 | Aussie & Kiwi
2月22日。日本時間午前11時少し前。私の携帯に text が送られてきた。 

“生きています。前回(の地震)よりも更に大きいものでしたが住むところも大丈夫です。ライフラインがいつ復旧するかわかりませんが…..”

送り主は南半球ニュージーランド第二の都市 Christchurch に在住の取引先の方…というよりももう友人づきあいに近い方で私同様大変なサッカーファンというよりも現地在住は10年近くなり今でも在留邦人の方達とチームを組んで地元のリーグ戦でプレーされる“現役選手”だ。

あぁまた地震が起きたのか….その時はその程度しか思っていなかった。しかし昼休みいつも覗いている“オーストララリア”の新聞サイトを見てみるとその地震の様相が写真速報で伝えられていた。あの街のシンボルであった大聖堂が崩れ落ち馴染みのある中心街も相当な被害にあっていた….それでも2週間もすれば何とか復旧し予定通り出張に出られるだろう…と思っていた….

それから数日後、弊社は毎年出展参加している東京で開催される見本市に今年も出ていた。そこに偶然 Christchurch に行く度に立ち寄らせて頂いている日本レストランのオーナー御夫妻が立ち寄られた。自己紹介そして何度か行かせて頂いた事を話し、この度の震災に就いても話を聞いた。
“実はもっと早く”帰国“する予定でしたがこの見本市がある事を知って予定を変更して日本滞在を延長したのです….現地の日本人の友人達に様子を訊くと、今は何も復旧していないからまだ帰ってこない方が良いと言われたので余計に心配なんです…
この見本市のおかげで震災に巻き込まれずに済んだのですが..”と云っておられた。 
9月の地震と異なり震源地が近くしかもその震源は前回よりもかなり浅いところだったらしい。そして人通りの多い時間帯で街の真ん中を直撃した地震、まさになす術なく天災に飲み込まれた人達…人命救助が当然優先され、水道、電気等のライフラインの復帰工事は後回しにされている……
遠く離れていたとは言えその災害規模を過小していた自分が恥ずかしくなった….
富山県の語学学校の学生さん達が多く被害に遭われたあの建物…良く知っている建物だ。 この時期出張を予定していた俺も被害に遭わなかったと・・・・もしあと少し地震が起こるのが遅かったら・・・・絶対に言えなかった…。
“こんどチャーチ( Christchurch )に来た時も是非うちで食事して行って下さい。“ こう語ってスタンドを後にされた御夫妻の後ろ姿を見て ”俺は何にもしてあげられないなぁ…..” と切なく思った…..
震災に巻き込まれ命を落とされた方達の御冥福をお祈りします….そして1日でも早く皆が復興する事を望みます。

All Whites 来日決定 !! 24th December 2010

ワールドカップイヤァーも残り1週間となった日に私にとってはまさに Christmas Present だった。(この歳になると貰うより準備する事の方が主となっている….)

3月25日に南寧で中国代表と親善試合を行った4日後の3月29日、東京国立競技場で日本代表との試合が組まれる事となった。これはニュージーランドとしては史上初の2大会連続出場を狙う次のワールドカップ予選に備える為の試合。こんなに早い時期に始動を始めるなんてこれまで無かった事。それも前回のワールドカップでの好成績が反映されている。
“これは本当に重要な事だ。恐らく我々はこんなに素晴らしい機会(テストマッチをこの時期に組むこと)等は無かっただろう。日本はワールドカップに出場したばかりで中国も強化を続けている。”
Ricki Herbert 監督はこの様にコメントしながらもまだメンバーに就いては言及していない。
“ワールドカップ予選に向けてのチーム再編成を行う上で良いチャンスだ。 新しい選手を試すのに良い機会だ。チーム編成は入れ替わるわけではないが確かに新しい選手達も起用して行く。”
オセアニア地区のワールドカップ予選は今年8月後半に New Caledonia で行われる Pacific Games での上位3カ国とニュージーランドが加わった4カ国で10月からホームアンドアウェー方式で行われる。そして1位チームが他の大陸代表チームとプレーオフを行うがまだその相手は決まっていない。
過去中国との対戦はニュージーランドの6勝3敗2分となっているが、両国とも最も印象に残るのは1982年1月10日、シンガポールで行われたワールドカップスペイン大会アジアオセアニア地区の最終予選プレーオフ。 
中国が先に最終予選の全日程を終え、最後ニュージーランドはアウェーのサウジアラビア戦が残っていた。ここでニュージーランドは5点差の勝利でなければ中国のワールドカップ出場が決まるところであったがアウェーの試合にも関わらずニュージーランドは5ゴールをサウジゴールに叩きこみプレーオフに漕ぎ着けた。そのプレーオフも当初は香港開催が予定されていたが香港は中国の準ホームと云うニュージーランド側の抗議がFIFAに受け入れられシンガポール開催となった。ここでニュージーランドは Wynton Rufer そして Steve Woodin のゴールで中国を 2-1 で破りワールドカップ出場を決めた。この試合は数週間後日本でも三菱ダイヤモンドサッカーでも録画放送された。この録画試合を視ていた当時の私は伝説の中国人選手、容志行ばかり追いかけていた….
日本との対戦は何とニュージーランドの3勝1敗。憶えておられる方も多いと思う2003年の FIFA Confederations Cup で中村俊輔のFK等で日本が 3-0 で勝った試合が史上初のニュージーランドからの白星だった。 ロス五輪1次予選で日本はニュージーランドと同組になったがその時は Auckland 1-3, 東京 0-1 で日本は2連敗。(それでも最終予選に進出したがそこで4連敗。) 1981年9月9日にもマレーシアで対戦しているがそこでも 0-1 で敗れていた。 
時代は流れ日本サッカーは大躍進を遂げているがその前にはこの様な積み重ねもあったのだ…..

19歳 Chris Wood のゴールで ホンジュラスと引分け 09 Oct. 2010
ワールドカップが終了してから約3カ月後。 ニュージーランド協会はホンジュラス、パラグアイを招いて2連戦の親善試合を組んだ。その連戦は ASB International Series と銘打たれ第一戦のホンジュラス戦はAuckland の North Harbour Stadium で開催された。ワールドカップでの“予想外”の好成績を受け、この試合の前売り券の販売状況は好調だったらしい。

ワールドカップ後初の試合となった New Zealand All Whites の対戦相手ホンジュラスはこの時 FIFA ランク54位。そしてニュージーランドは51位だった。ワールドカップ直前はホンジュラスが40位、ニュージーランドが74位であったがワールドカップでの好成績が反映され順位が入れ替わった。そして現在はホンジュラスが39位、あまり試合の無いニュージーランドが64位に後退いしている。
All Whites のスタメンは全てワールドカップメンバー。 Premiership でプレーする Ryan Nelsen も加わった。一方のホンジュラスは9月8日 Montreal で行われたカナダとの親善試合での出場メンバーが4人。ワールドカップメンバーも GK N. Valladares, M. Sabillon, W. Matrinez そして S.Mendoza の4人だけだった。交替出場選手の中でも J. Palacios だけがワールドカップメンバー。 チームは過渡期なのかもしれない。
それでも試合はビジターのホンジュラスが主導権を握る立ち上がり。15分にはワールドカップのスイス戦以来代表2試合目の出場となる Walter Martinez が放ったショットを GK Paston がストップ。しかし64分にバックヘッドで同点ゴールを決めたのも W. Martinez だった。 
先制したのはホームの All Whites 。 それは19歳の新鋭 Chris Wood がスタメン起用の期待に応えものだった。前半終了間際に Brockie のクロスをヘッドで捉え見事なゴールを決めた。 Wood はその後もホンジュラスゴールを襲うヘッドを放つがこの日のGK Noel Valldaresも好調でファインセーブを連発し追加点を許さなかった。
試合後半は All Whites が攻勢に出る場面が続いたがシュートが味方の選手やゴールポストの当たる不運が続きそして終了間際にPKを得た All Whites であったが Shane Smeltz のPKはポストを直撃そしてこぼれ球も自らシュートを放ったがクロスバーを大きく越えてしまい、試合はドローに終わった。
“勝利は手中にあった。我々は勝たかったがこの試合はエンターティニングゲームでもあった。そして観客にはチケット代に値する試合だっただろう。ホンジュラスもよくプレーしてくれてkの10年間でニュージーランドが行かに進歩したかを見せられただろう。若い自信を得た選手がゴールパフォーマンスで自分のパンツをずらす事は面白い事だ。それが自分の自信に繋がるだろう。こんな大観衆の前 ( 18,153人 ) でプレー出来るなんて最高だ。 正直にここまで来るのには「大変遠かった。選手達のプレーが反映される事は楽しい事だ。 彼らは自分達がやっている事を表現したり楽しませようとしているのだ。“  Nelsen 主将はこう語った。 
All Whites の次の対戦相手は Australia に 0-1 で敗れたパラグアイであった。
New Zealand 1 (Chris WOOD 45) Honduras 1 (Walter MARTINEZ 64)
North Harbour Stadium Auckland Crowd: 18153

New Zealand: 1-Mark PASTON (GK), 4-Winston REID, 5-Ivan VICELEICH, 6-Ryan NELSEN (captain / 2-Ben SIGMUND 82), 7 Simon ELLIOTT, 8-Tim BROWN (21-Jeremy CHRISTIE 75), 9-Shane SMELTZ, 10-Chris KILLEN, 11-Leo BERTOS (16-Aaron CLAPHAM 88), 20-Chris WOOD, 22-Jeremy BROCKIE (15-Michael MCGLINCHEY 75).
Substitutes not used: 12-Glen MOSS (RGK), 13-Cole PEVERLEY, 14-Rory FALLON, 17-David MULLIGAN, 18-Andrew BOYENS.
Coach: Ricki HERBERT
Cautions: Winston REID 27, Chris WOOD 45+1, Jeremy BROCKIE 56, Jeremy CHRISTIE 82

Honduras: 18-Noel VALLDARES (GK / captain), 5-Erick NORLAES, 7-Emil MARTINEZ (4-Johnny PALACIOS 85), 9-Georgie WELCOME, 10-Mario MARTINEZ, 15-Walter MARTINEZ (13-Jerry BENGSTON 83), 16-Maurico SABILLON, 17-Eddie DELGADO (14-Oscar BONIEK GARCIA 46), 19-Ivan GUERRERO, 21-Jorge CLAROS, 23-Sergio MENDOZA.
Substitutes: 1-Ricardo CANALES (RGK), 2-Quiarol ARZU, 11-Roger ROJAS.
Coach: Juan de Dios CASTILLO
Cautions: 23-Sergio MENDOZA 47, 10-Mario MARTINEZ 90, 16-Maurico SABILLON 90, 13-Jerry BENGSTON 90



Paraguay All Whites を沈める  12th October 2010
Nelson Valdez と Osvaldo Martinez の連続ゴールでParaguay がNew Zealand を 2-0 で降した。
Wellingtonで行われた ASB International Series の第二戦は FIFA ランク24位のパラグアイが相手。
All Whites のスタメンは怪我が心配されたNelsen と Smeltz に替って Ben Sigmund とFW McGlinchery が先発出場となった。 一方のパラグアイはオーストラア戦からGK D. Barreto を含む3選手を替えて来た。スタメンを見ると9月の日本戦出場メンバーがGK J. Villar を含め3人しかいなかったがワールドカップ日本戦出場メンバーが7人入っている事から9月の日本戦よりかは強いメンバーだったと思われる。 
“チャンスを創ったのは素晴らしかったがゴールネットを揺らせなかった。” Herbert 監督は試合後こう語った。
”この試合はワールドカップメンバーを5人欠いたが何とか試合を創れた。 わずか10分余りに時間でやられてしまったが後半は良い時間帯もあった。“ 
Michael McGlincheyが Chris Killen と Chris Wood の後方のトップ下に置かれ Sigmund が Reids と共に3バックの前の守備的MFの位置に置かれた。まだ所属先の決まらない Simon Elliot は中盤に入りそして注目の地元 Westpac Bank で働くアマチュア選手 Rory Fallon が79分に大歓声を浴びてピッチに投入された。
“今最も重要な事は一休みする事だ。 5年前は誰もこんな機会を与えてくれなかった。しかし我々はワールドカップ予選を素晴らしく突破した。我々は次のワールドカップ予選に向けても良いスタートを切れるだろう。そして評価も悪くは無いだろう。” Ricki Herbert 監督はこの様に結んだ。

New Zealand 0 Paraguay 2 (Nelson HAEDO VALDEZ 22-pen, Osvaldo MARTINEZ 27)
Westpac Stadium, Wellington

New Zealand: 1-Mark PASTON (GK / 12-Glen MOSS 79), 2-Ben SIGMUND (18-Andrew BOYENS 52), 4-Winston REID, 5-Ivan VICELICH, 7 Simon ELLIOTT, 8-Tim BROWN (captain), 10-Chris KILLEN, 11-Leo BERTOS (16-Aaron CLAPHAM 82), 15-Michael MCGLINCHEY (14-Rory FALLON 79), 20-Chris WOOD, 22-Jeremy BROCKIE (21-Jeremy CHRISTIE 52).
Substitutes not used: 13-Cole PEVERLEY, 17-David MULLIGAN.
Not available: 6-Ryan NELSEN, 9-Shane SMELTZ.
Coach: Ricki HERBERT
Cautions: Jeremy BROCKIE 49, Ivan VICELICH 55 Red Cards: Winston REID 90

Paraguay: 1-Justo VILLAR (GK /captain), 2-Dario VERON, 3-Claudio RODRIGUEZ, 6-Carlos BONET (4-Cesar BENITEZ 58), 8-Osmar MOLINAS (15-Victor CACERES 82), 10-Edgar BENITEZ (11-Nestor CAMACHO 57), 13-Enrique VERA (17-Marcos RIVEROS 83), 14-Paulo DA SILVA, 16-Cristian RIVEROS, 18-Nelson HAEDO VALDEZ (9-Federico SANTANDER 59), 20-Osvaldo MARTINEZ (7-Hernan Perez 78).
Substitutes not used: 12-Diego BERRETO (RGK), 19-Derlis ORUE.
Coach: Geraldo MARTINO



All Whites could play charity match at Wembley 6th March 2011

Christchurch 地震へのチャリティーマッチが聖地 Wembly で開催されるかもしれない。
David Chung オセアニア連盟会長が FIFA にこの案を申し入れている。 試合日程は未定であるが Wembly で2012年ロンドン五輪メンバー候補に England, Wales, Scotland そして北アイルランドの over-age 選手3人を含めた五輪候補チームと All Whites が親善試合を行いその収益を震災の復興費用に充てようと言う企画らしい。もし五輪候補チームが無理なら対戦相手は Premiership または UEFA内の強豪チームとなるかもしれないとの事だ。
FIFAは我々のコンセプト Football for Hope match を容認している。この要望はすぐに様々な事を確認せねばならないず時間もすこしかかるだろうが、我々はニュージーランド協会と共に適当な試合日程を調整している。 All Whites と世界選抜XI も考えたがそれは難しそうだ。 All Whites のメンバーと約20人程度の選手の旅費を FIFA と共に試算してみたが NZ$300,000 ( 約1,900万円 ) は下らない。

オプションとしては All Whites が欧州でチャリティーマッチを行う事であるが、または New Zeland で David Beckham や Ronaldo の様なスーパースター達を招いて All Whites 達と共に夕食会を企画する事だが、もしニュージーランドが Wembly でクラブか選抜チームと試合が出来れば例え収容能力の半数しかチケットが売れなくても ( 約 40,000 枚 ) 収益は NZ$260万 ( 約1億6200万円 )にも上る。そちらの方がニュージーランドで行うよりもコストもかからず収益も容易に上がる。
David Chung 会長はTai Nicholas OFC secretary general と共に 3月6日にWales で開催されるInternational Football Association Board meeting に出席しそこに集まる英国4協会の役員に打診するとの事である。

実現すれば、特に五輪候補チームとの対戦が決まれば非常に面白しと思う。
しかし昨年のワールドカップ開催地投票の件、果たして England 側は忘れてはいないだろう…なぁ….

ならば日本協会に打診してくれ、All Whites vs J-League 選抜…さいたまスタジアムでやってくれたら満員になる事は私が保証しよう….( 保証にならないか??) 
まずは3月29日の All Whites 戦が楽しみだ…..

スタジアムと Culina は良かった...Gold Coast vs Central Coast

2010-09-24 | Aussie & Kiwi
極寒の Melbourne から“亜熱帯”の Cairns に移動。
気温と湿度の差は感じたものの、暑さは今夏の(まだ続いているかも…)日本程では無く、寒い Melbourne よりはずっと過ごしやすかった。 Cairns から南下し Brisbane  に。 そしてGold Coast の Sunshine を大いに期待したのだけど待っていたのは連日の雨。 それも朝から断続的にほぼ終日…. 地元の顧客に尋ねると

“先週までは良い天気だったんですよ… 何か連れて来ましたか?? “

そういえば中学時代は入学式から林間に修学旅行に体育祭、卒業式以外の行事は殆ど全て雨にたたられ、学年を挙げて誰が雨男で雨女かを真剣に探しあった…30年以上も昔の懐かしい思い出だけど、今回の出張は本当に参ったなぁ…

Gold Coast を本拠地にする A-League のチーム、Gold Coast United は昨シーズン加盟したチーム。しかし Debut Year は開幕から快進撃を続け常に首位争いに絡み続け、レギュラーシーズンは3位で日程を終え Final Series に進出。残念ながら Elimination Final で Wellington Phoenix に PK 戦で敗れたが、debut season としては上々の結果だったと思う。
だが今シーズンのスタートは出遅れ気味。開幕3試合2分1敗は11チーム中10位。
Week 6 では首位を行く Perth Glory にアウェーで Jason Culina のゴールで今シーズン初勝利を挙げ7位にまで順位を挙げた。
今シーズンの出遅れの原因ははっきりしている。昨シーズンチームの総得点39の半分以上の19ゴールを挙げた New Zealand All Whites の Shane Smeltz がすったもんだの末にトルコリーグの Genclerbirligi に移籍し、更にチームの second best となる 5得点を挙げた Joel Porter が怪我で離脱。得点源2人が抜けてその穴が埋まっていない。他にも前年レギュラー、 Anderson と Chalie Miller が抜けた。
そこでクラブ側は昨シーズンまでトルコリーグのGenclerbirligi でプレーしていいた、かつて Adelaide United でエース級の活躍をしSocceroos でワールドカップ予選にも出場した経歴のある Bruce Djite と契約し前節の Perth Glory 戦からデビューさせた。( このクラブは Genclerbirligi と特別な関係でもあるのか?) Djite は北京五輪メンバー候補でもあったが、当時移籍の決まっていた Genclerbirligi との合流時期の兼ね合いもあり、当時の Graham Arnold 五輪監督と話し合い北京五輪メンバーには招集しない事になったらしい。 Arnold 氏はけっこう選手の事を思いこういう“便宜”を図る人だ。 2007年の Asian Cup 前も Glasgow Celtic 入りが決まったScot McDonald を同様の理由でメンバーに入れなかった。その“便宜”は全て今年のワールドカップに向けての事だったかもしれないが、2人ともメンバーには残れなかった… その Graham Arnold 氏はこの日の対戦相手 Central Coast Mariners の監督に就任している…

     

更に昨シーズンまで Melbourne Victory のGK だった New Zealand All Whites のワールドカップメンバー GK Glenn Moss もシーズン開幕後に獲得。 Moss は All Whites でも Melbourne Victory でもレギュラーだったけど All Whites ではオセアニア地区予選でレッドカードを受け4試合も出場停止となり、結局ワールドカップでも出番が回ってこなかった。 Victory でも終盤は調子を落とし、 Grand Final では GK は Mitchell Langerak に譲った。Gold Coast で新規巻き返しを図る…

Gold Coast United がホームとする Skilled Park は Robina 駅から歩いてすぐの場所にあるのだが宿泊している場所の関係上車で出掛けた。困ったのは駐車場。はじめて行く場所で周辺の事は皆目解らないので結局競技場から離れた巨大な Shopping Centre の駐車場にとめた。しかし駐車料金も取られないし歩いても10分程度なのでこれでよしとしたけど、競技場のすぐ近くにどうやら駐車するところがあったらしい… Skilled Park は地元 Rugby League の Titans のホームグラウンドでもあるのだが、実に立派な Stadium 。Melbourne の AMMI Stadium と言い今の日本ではちょっと見られない新しいデザインの競技場といった印象を受けた。

    

この日の対戦相手 Central Coast Mariners とは私も雨を通じて縁がある。初めて観戦した A-League の 試合 ( Sydney FC vs Mariners ) 、そして昨年等々力での ACL ( フロンターレ戦 ) そしてこの試合と雨続きだ。特に昨年の ACL の試合は豪雨だったなぁ…..でも 2007-08 の Grand Final は好天だった。 Mariners は毎年けっこう安定した強さを見せており昨シーズンこそ8位に低迷したがこれまでの5シーズンで3度 Final Series に進出しており、優勝はまだないものの2度は Grand Finalist に。
今シーズンは開幕から好調で前節もホームで Melbourne Hearts を 1-0 で降し首位戦線に絡んでいる。これまでの5シーズン、3位、8位、1位、4位、8位とほぼ1年ごとに上位に残っているので今年は上位に留まる順番かもしれない…

Gold Coast のスタメンは前節 Perth 戦でスタメンだったべテラン右 SB の Steve Fitzsimmons に替ってブラジル人の ’99 FIFA U-17 優勝メンバーだったAnders Alaves da Silva を起用。 彼はボランチを務める Robson Alaves da Silva の弟らしい。 そこ以外はすべて Perth 戦と同じスタメン。CB の Michael Thwaite は Carl Valeri, Mile Jedinak, Alex Brosque そしてこの日の対戦相手のCB Alex Wilkinson らと共に’03 FIFA U-20 でベスト16に残ったYoung Socceroos メンバー。
ワントップには前述した Bruce Djite 。 そして何と言っても重鎮は PSV Eindhoven で4シーズンプレーし ’99 FIFA U-20, シドニー五輪、ワールドカップ 2006,2010 でもレギュラーだったJason Culina 。Socceroo ではボランチで起用されていたがここでは攻撃的なポジションだった。彼のプレーを見るのが一番の楽しみでもあった。

一方ビジターの Mariners もタレント揃い。188cm のワントップの Matt Simon は北京五輪メンバー。2列目真ん中のアルゼンチン人 MF Patricio Perez は前節先発の Oliver Bozanic に替って起用された。’01 FIFA U-17, ’03 FIFA U-20 そして北京五輪メンバーの CB Willkinson と組むもう1人の 長身190cm のCB オランダ人Patrick Zwaanswijk はかつて大分トリニータでプレーをした。 Simon, Wilkinson の他に右SBの Peaj Bojic とボランチの John Hutchinson が昨年の ACL 経験者だ。 

                  1 Moss 

   8 Anders da Silva 3 Thwaite  16 Rees  6 Djulbic

       2 Pantelius           5 Robson da Silva 

    7 Caravella       10 Culina    22 Treore

                  11 Djite 

                  19 simon 

    2 McBrean       10 Perez     14 McGlinchey 

       7 Hutchinson           8 Griffith

   3 Rose      6 Zwanswijk   18 Wilkinson  4 Bojic 

                   20 Ryan

試合はキックオフからホームの Gold Coast が Central Coast ゴールに迫る。
9分10秒には右SB Djubic からボールを受けた Robson da Silva が 絶妙のスルーを Djite に送るが ボランチの Griffith と CB Zwanswijk が厳しいマークでシュートを撃たせない。14分25秒には GK から直接ボールを受けた Djite がポストプレーで Treore のシュートを演出するがクロスバーを大きく越えた。
そして何と言ってもトップ下の Culina の動きとプレーはピッチ上のどの選手達よりも1枚も2枚も役者が上と云う感じがした。ワールドカップではボランチのポジション、代表で一緒にボランチを組む Grella は守備的で Culina はどちらかと云うと攻撃的であったが、この日の様にこんなに攻撃に絡む事は少なかった。前線ですばやくサポートに入りボールを受けると、1人、2人に囲まれてもその包囲網を突破したり、味方にボールを出して素早く動き再びボールを受けたりと縦横無尽の動きでチャンスを演出する。18分には連続でボールを繋ぐがその愛で二2度も起点になった。

        

19分にもTerora がCulina とのワンツーで中央を突破しシュートを放つがクロスバーを越えた。21分28秒には Culina が右からクロスをあげボランチの Pantelidis がシュートに持ち込むが GK Ryan がキャッチ。Ryan は18歳で次の五輪代表候補らしい。

25分には Panteldis が右サイドを突破し中央に走り込んだ Culina に送る、Culina はGK Ryan を引きつける様なタイミングで左から走り込んだ Traore に送り、 Trare が放ったグラウンダーのシュートは Ryan を破ったがファーポストの僅かに右に外れて行った。 前半最も沸いたシーンだった。
その直後にはセットプレーからチャンスを掴み Djulbic, Djite が連続してシュートを放つがゴールネットを揺らせない。41分にはまたの Culina のゲームメイクからチャンスを掴むが得点には至らない。 
Central Coast は 長身CB の Zwanswijk, Wilkinson が何度もクロスを跳ね返す等必死の守り。  Gold Coast ゴールに迫ったのは 24分23秒に中央をPerez がドリブル突破した時と31分にセットプレーのチャンス時に攻撃参加をした Wilkinson が飛び込みキーパーチャージを取られた時ぐらいで All Whites GK の Moss を脅かすシーンは殆どなく両者無得点のまま前半を終えた。

     
    


後半に入っても Gold Coast 優勢は続く。 52分56秒、カウンターに転じた Gold Coast はセンターサークル付近から Culina が GK の位置を見て超ロングシュートを試みるがこれは大きく外れた。 55 分には中央から左サイドに切れ込んだ Culina が中に入れるとそこに Djite が走り込むが Wilkinson と Bojic が必死に戻りシュートがジャストミートしなかった。
65分 Central Coast セットプレーから Griffith が惜しいシュートを放ったのが後半最初のチャンスらしいチャンス。セットプレー時には CB の2人が上がりベテラン MF McBrean が最終ラインに入るが、どうも相手を崩して得点が入る様には思えなかった…
攻めているのになかなか得点は決まらない Gold Coast は 68分 ボランチの Robson Da Silva と 右サイドの Treore の2人を下げて かつて Manchester United, Blackburn そして Nottingham Forest でプレーしたベテランJohn Curtis と 188cmの長身 FW Andrew Barisic を入れて Djite と2トップを組ませる。 しかし更に守りを固める Central Coast の最終ラインをなかなか破れない。 73分25秒には FK のチャンスを得て Culina が Caravella に送るがシュートは GK Ryan の正面。76分53秒には Panteldis がドリブルで突破してくるがシュートは打たせて貰えない。
74分には雨脚が強くなってきた。Central Coast は Simon 以外はみんな深く下がり守りを固めていると言う感じだった…. それでも80分には MF Perez を下げて FW Adam Kwansnik を入れて2トップにするが、中盤での Perez のドリブルはけっこう武器になっていたと思ったんだけど…

82分この日の観客数の発表があった… 2,037 人…..私が観た A-League の試合では最低人数。後で知ったけどこれは史上ワースト2位だったらしい…

      

Gold Coast ベンチは 83分、後半半ばから動きの落ちた Djite を下げて 20歳のエリトリア生まれの FW Golgol Mebrahtu を投入する。 Mebrahtu は混乱のエリトリアを家族で逃れてオーストラリアに移民し帰化したらしい。そして彼も次の五輪候補らしい… Gold Coast は右 SB の Djulbic を中盤に上げ3バックにし、最前線を Mebrahtu と Barisic の2トップにする。 87分 Central Coast は2列目左サイドの McBrean を下げて  DF の Brad Porter を入れる。 あぁ守備固めに入ったか…

      

時間は過ぎ、このままこの退屈な試合も終わりか…と思った89分21秒、 Caravella の右からのクロスが中央に走り込んだ Mebrahtu を越えてフリーの Barsic が至近距離からボレーを放った。そのゴール裏に陣取った Gold Coast サポーター達は決勝ゴール !! とだれしも思っただろうが、弾道は大きくクロスバーを越えてしまった…
3分と表示されたロスタイム、91分には Djulbic が Kwansnik へのチャージで Central Coast が良い位置でFKを得る。もうこれが最後のチャンスと身を乗り出してゴール前を凝視するが、直接狙ったFKはポストの左に外れて行った…
92分に Central Coast ベンチは Hatchinson を下げて今シーズン Melbourne Victory から移籍のベテランFW  Nik Mrdja を投入する。この時間帯の交替は時間稼ぎだろう…

そして93分に主審のホイッスルが鳴り、退屈な試合が終わった。最近はスコアレスドローの試合観戦も珍しくなったかなぁ………

後日の専門紙を見ると Gold Coast の Miron Bleiber 監督と Jason Culina が

“ 明らかに Central Coast はここに守りに来ていた。“
と対戦相手は専守に徹したとコメントを残したらしいが、 Arnold 監督は 

”守備重視の戦いではなく、そういう風に見えただけだ。ここには決して守りを固めに来たわけではない。 勝点1には満足しているが、この日の試合内容には満足していない。“ と勝つ為にやって来た事を強調したらしい。

しかし観客数 2,037 人は少な過ぎる。立地は悪くはないと思うのだけど Gold Coast 地区は完全な車社会でもっと駐車場を整備と云うか、自動車で来れる様にしないと観客数は伸びないと思う。
後日の地元紙には Clive Mensinik CEO が今シーズン末までには経営不安が一掃できないのではないかとのコメントを出し、週末にも Gorman Lyall A-League 会長と話しチームとリーグ全体の経営好転の為に合うとの事であった。
今シーズンで契約切れとなる選手が12人もおり、このままでは契約延長も怪しくなってくるとは新聞の見通し、それでも“まだ10人の選手が来シーズン末まで契約が残っている。”と選手の確保には見通しが立っている事を Mensinik CEO は主張。 
だが3日後にホームで行われる New Castle Jets 戦も観客の入りがこんな程度だったらチーム絶滅の危機に瀕するかもしれないとも漏らしていたらしい。

その New Castle 戦は終了直前ベテラン FW Curtis の劇的なゴールで勝利をものにしたが観客数は Central Coast 戦より少し多い 2,091 人だった…….チームは5位に浮上したけど大丈夫かなぁ…

帰りは雨の中運転をして帰った、印象の残ったのは Jason Culina のプレートスタジアムの素晴らしさ.. だけだったかな….
でも機会があればまた観に来たいなぁ…. と思った。 

雨はホテルに近づくほどにだんだんひどくなってきていた…..

寒い中で熱い試合を… Melbourne vs Wellington

2010-09-19 | Aussie & Kiwi

やっぱり専用競技場は良いなぁ… 陸上競技出身者としては陸上トラックをただ見ていても飽きないけど、サッカーは専用競技場で観た方が断然観易い…
今シーズン A – League に新たに Melbourne Hearts が加盟したので Melbourne が最初のフランチャイズを2チーム持つ都市となった。その2チームが今シーズン開幕前に完成した AMMI Stadium をホームスタジアムとして使用する。昨年6月に Melbourne に来た時はまだ工事中だった。完成したスタジアムに来てみると本当に素晴らしいスタジアムだと感じた。 10月2日にはここで最初の Melbourne Derby が10月2日に予定されている。

新生Melbourne Heartsの監督はかつて Serie A Genoa で KAZU と共にプレーをした John Van’t Schip 。2006年ワールドカップ、EURO2008 ではオランダ代表のアシスタントコーチを務めた。
選手では Sydney FC でプレーし ACLでは浦和と戦った GK Clint Bolton, 2006, 2010 ワールドカップメンバーの Michael Beachamp, Newcastle Jets で中心選手だった Matthew Thompson と Jason Hoffman。 北京五輪メンバーの Kristian Sarkies ,シドニー五輪、2006 ワールドカップメンバーのベテラン Josip Skoko そして2006ワールドカップ、2007 Asian Cup の日本戦でゴールを決めた John Aloisi らが入団した。

9月15日ここ AAMI Stadium に Melbourne Victory は Wellington Phoenix を迎えた。昨シーズン レギュラーシーズンは2位に入り Grand Final に進出するも最大のライバル Sydney FC に PK 戦で敗れた Victory は開幕5試合で1勝2分2敗やや出遅れ気味。エース Archie Thompson が Grand Final で怪我をして今シーズンの復帰時期の目処が立っていない。そして5試合で9失点と云う結果が守備力で定評の高かったVictoryが今一調子に乗れていない原因か… しかし前節はホームで Brisbane Roar を 3-0 で降し勝点を8に伸ばし、この Wellington 戦に勝って上を行く勝点11で並ぶ2位 Perth Glory, 3位 Central Coast Mariners に並びたいところだ。そして Hearts には先輩の意地を見せたいところだろう…
守備の要、ベテランの Kevin Muscat が Brisbane 戦で足首を痛めて Wellington 戦は欠場。替って Diego Ferreira が右SBに入った。そして前節途中交代で得点を挙げたベテラン Tom Pondeljiak と北京五輪メンバーのBilly Celeski がスタメン起用された
一方の Wellington Phoenix は A-League の中では私が最も贔屓にするチーム。
監督は Rickie Herbert , 2007年、チーム創設以来の監督で昨シーズンは遂に Final Series に Phoenix を導いた。 Preliminary Final では Sydney FC に “疑惑のハンドゴール” を決められ2-4 で敗れたがこれまで低迷しえいたのとは別のチームの様な快進撃を見せた。そして2005年から率いる New Zealand All Whites を遂に 28年振りにワールドカップ出場を決めたばかりか、本大会ではイタリアと引き分ける等その存在を世界に示した。(多分日本の“ジャーナリスト”は誰も気が付かなかっただろう。) 今のニュージーランドサッカー振興の立役者だ。メンバーもワールドカップでファインセーブを連発した Mark Paston, ドリブルでイタリアDF陣を悩ませた Leo Bertos をはじめ Tony Lochhead, Ben Sigmund, Tim Brown ら All Whites メンバーそして昨シーズンチーム最多13得点を挙げた Paul Iffilらが今シーズンも健在。 そして驚いた事に昨シーズンまで Victory の中心選手だった Nick Ward がシーズン途中なのに Phoenix に移籍、前節の Sydney 戦では名刺代わりにゴールを決めた。こういった陣容で今シーズンはGrand Final 進出を目指す。前節は Sydney FC を破り勝点7としたが、消化試合は Victory より1試合少ないのでこの試合に勝てば上位争いに割って入れるがアウェーゲームはちょっと苦手だしなぁ……. この日のスタメンには Socceroos にも選ばれ、韓国 K-League でもプレーした Jade North がCBに起用された以外は前節 Sydney 戦と同じメンバーだった。 

            1 Petokovic

 13 Ferreira  23 Leijer  12 Vargas  5 Sukha

     8 Brebner         6 Broxham

16 Hernandez    15 Pondeljak     14 Celeski

             9 Ricardino

             9 Greencre
  8 Ifill                     7 Bertos

      4 Ward           6 Brown

             2 Manny Muscat

 3 Lochhead  15 North   22 Durante  18 Sigmund

             19 Vukovic

楽しみにしていたのは “ GK 対決 “ Victory は Glenn Moss, Phoeix は Mark Paston, 共に All Whites のGKでワールドカップメンバーだったが、 Moss は Gold Coast United に移籍してしまっており Paston は怪我のせいかベンチスタートだった。 Victory のGKはMichael Petkovic 。かつての Socceroos 。
Wellington の GK は Danny Vukovic かつては Grand Final に進出した時のCentral Coast に所属したがその Grand Final の終了直前に主審に手を出して退場、更に数カ月の出場停止処分となり確実視されていた北京五輪のレギュラーの座もフイにしてしまった不運のGK.  今シーズンはトルコリーグの Konyaspor と契約したが出番が難しいと悟りすぐに A-League に戻り Phoenix と1年契約した。昨年のACL では川崎フロンターレ戦に出場した…. この試合はアウェーゾーンで観戦した。 
チケットを買う時2度ほど窓口のおねぇさんに確認されたけど…
Melbourne に住む Kiwi 達だろうか? けっこうな人数のサポーターが陣取る。
しかしここは Melbourne。 Phoenix 側が何かコールを始めるとそれを消す勢いの声援やブーイングがスタジアムの至る所から飛んで来る。その度に警官、警備が出てくる。
だがピッチ上はアウェーの Phoenix が押す展開の立ち上がり。SB の Lochhead と Sigmund の上がりが良い。さすが All Whites ワールドカップメンバー。 8分30秒には Sigmund の素晴らしい右からのクロスに Ifill がヘッドで合わせるが GK Petkovic が倒れ込んでセーブ。さすが Socceroos のGK。11分50秒には中央突破した Greenacre が右サイドを上がった Bertos に送りそこからナイスクロスが上がるが CK に逃れられる。そのCK から Ward がシュートを放つがポストのわずか右に。 
シーズン開幕前に発行されたガイドブックではまだ Victory のページに紹介されていた Ward は19分12秒にも Broxham をかわしてシュートを放つがDFに当たってCKに。古巣 Victory 相手に溌剌とプレーする Ward を見た Victory サポーター達の心中はいかに…
立ち上がり押され気味の地元 Melbourne は18分に左サイドを突破し Hernandez からボールを受けた 右SB Ferreira が放ったシュートがサイド直撃をしたシーンが初めて地元観衆を沸かせたシーンだった。
Wellington DFはラインコントロールも良く11分50秒には Sukha , 22分31秒には Hernandez のスルーパスがオフサイドに引っ掛った。
だが20分を過ぎたころからボランチの Brebner と Broxham の位置が高くなり相手陣内でボールが回る様になる。23分にはそのボランチ2人を経由してボールを受けた Hernandez がドリブルシュートを放つがここは CB Durante に当たった。  Wellington DF 陣はボールを持った時もボールの出しどころを探すシーンが続いた。 この状況に Wellington はアンカーの Manny Muscat が30分頃から前に上がり前線をサポート。この時間帯、中盤でのボールの奪い合いは観ていいてなかなか迫力があった。お互いのサポーター達がそれぞれの贔屓チームがボールを奪ったり相手選手がミスをしたりするとその度に大歓声が上がる。

     
     

Wellington の選手が倒されてファールを貰い、 Victory の選手が主審に抗議をすれば Phoenix 側が“ He is right’n , you always cheating !! “ と“合唱”すればこちらに近いバックスタンドから “ Sit’in , Shout Up, Sit’in Shout Up !! “ と返ってくる。 
このやりとりも観ていて楽しかった…
43分、 Ifill がマークをかわして Greenacre にボールを送り強烈なシュートを放つが GK Petkovic がナイスセーブでCKに逃れる。そのCKから今度は Ifill がシュートに持ち込むが惜しくもゴール枠を外してしまう。そして Wellington 優勢のまま前半が終わり、 Phoenix サポーター達の大歓声を背に選手達は控室に消えて行った。Phoenix がこんな優勢にしかも Victory 相手に試合を進める何て誰も予想しなかったんじゃないかな……… 

   
   


ハーフタイム中にピッチでは子供達がピッチの隅でミニゲームに興じている。これもファンサービスの一つだろう。これには Phoenix サポーター達からも歓声が送られる。 そして女性のチームトレーナーが近くを歩くと更に歓声が送られる。何て言っているんだろう….みんなけっこうビールを飲んでいる。こんなに寒いのに….. 欧州でもそうだけど競技場でのビールの販売量は多分 J-League の試合の2倍は行くんじゃないかなぁ..
ここはPremier ship のホームグラウンドの様に塀が低いのでピッチも本当に近く感じる。やがてハーフタイムも終わりが近づき、塀が空いて子供たちがPhoenix サポーター席の近くのスタンドの階段を上りに戻って来る。1人の Phoenix サポーターがハイタッチをしようと手を出していたので私も掌を出したら子供達はみんな思いっきりタッチをして去って行った。そして“引率”の女性係員までハイタッチをして去って行った…

    


後半開始早々左から Ifill, Brown と繋がったボールが更に右の Bertos に送られミドルを放つ。ここから Victory は右SBの Ferreira を高い位置に上がる様になる。
すると50分から Wellingotn は Bertos はIfill よりかは守備能力があるのでFerreira 対策か、Bertos と Ifill の位置を変える。 そして Bertos は得意のドリブルで左サイドを上がるが Bertos へのフォローが遅く数人に囲まれてしまうシーンも。だが57分36秒には波状攻撃を見せ最後は Ifill が叩きつける様なシュートを放つがこれは大きく外れてしまった。
後半に入っても劣勢続きの Melbourne は 60分に Pondeliak を下げて Mate Dugandzic を入れる。 Dugandzic は投入直後にカウンター攻撃から Hernadez にナイスパスを送りシュートに導くがここは GK Vukovic がナイスセーブで防ぐ。
だがその直後からも Wellington の攻勢が再び展開される。69分には Brown が Ward とのワンツーで抜け出し放ったシュートは惜しくもポストの右に外れる。71分40秒にはBertos がドリブル突破、ナイスクロスを入れるが逆サイドから走り込んだ Ifill には僅かに合わない。この間に Melbourne は Celeski からボールを受けた Ricardinho がドリブルシュートを放つが Vukovic がファインセーブで防いだのが数少ない決定機だった。
70分過ぎからは Victory はRicardino と Dugandzic の2トップにし 2列目右サイドに Hernandez 左サイドに Celeski を置きボランチの Brebner と Broxham を前に出すがシュートに持ち込めない。アンカーの Manny Muscat が効いていた。

      
      

76分には Wellington ベンチは Greenacre を下げて長身の Miljon Pavlovic を入れる。 ポストプレー狙いか?
77分45秒、スルーパスに反応した Ifill が抜け出したところを線審の旗が揚がりオフサイドの判定が出るがそれに気が付かない Ifill はそのまま走り込みシュートに持ち込むが、このプレーに主審はイエローカードを提示する。この主審の判定に怒りだした Phoenix サポーター達は一斉に “ You don’t know what you do !! “ のコールを送る… Victory サポーターの子供達がこっちを見ている....
80分、 Victory は右SB の Ferreirra を下げて Matthew Froschini を投入し、 Wellington は Ifill を下げて ブラジル人FW Daniel を入れて2列目左に置き、65分から Ifill とポジションを再チェンジしたBertos が右サイドに入り、 Brown が最前線に上がり Greenacre と2トップを組ませる。
84分 にはBertos が Sukha をかわしてシュートを放つが僅かにポストの右に外れる。85分には Victory ワントップの Ricardinho が下がり Geodd Kellaway が投入される。 Wellington の交替は1点を取る為、ホームの Victory は1勝点を守る為の交替に思えた…
残り時間は共にカウンター攻撃から相手ゴール前に迫るシーンが続き、その度に両チームのサポーター達から大歓声が上がる。相手ボールを取る度に、相手の選手がミスをする度にそしてGKがファインセーブを見せるたびに…. そしてロスタイム3分を過ぎても得点は生まれずスコアレスドローに試合は終わった。
ホイッスルが吹かれるとピッチ上の選手達はお互いの健闘をたたえ合い、 Phoenix サポーター達から大歓声が上がる。そして “ Oh Wonderful Phoenix “ の“合唱”が始まる。

     

Phoenix の選手達がこちらに両手を挙げながらやって来る。そして Herbert 監督も頭上で拍手をしながらこちらに歩んでくる。 サポーター達から “ Ricki !! “ の声援が飛ぶ。しかしこちらの前まで来ずに踵を還して戻ってしまった。前に Etihad Stadium で観戦した時はサポータ席の直前まで来て私を含めたサポーター達と色々話してくれたんだけど……

        

そして私はホテルまで寒い Melbourne の街を通り抜けて徒歩で帰った……

翌日の地元紙には “ Fatigue takes toll on Victory : 疲労が Victoryに被害をもたらす。“との見出しが。
そして Merrick 監督の “ DF 陣は強固な守備を見せたが MF陣はいつもの様なパフォーマンスでは無かったのでいつもの様にチャンスを創れない五分五分の試合内容だった。 スイッチが入り判断が冴え、そしてボールを前線に送る…こういった一連の事は疲れが影響する。 言わせてもらえばこの試合はDF陣に好印象を見た。” とのコメント。
Kevin Muscat の抜けた4バックは前半だけで3度の Petkovic のファインセーブに救われたと…
Muscat のポジションを埋めた Adrian Leijer は“これが好結果だとは思わない。
今夜は勝点3を期待した。疲れはあったが Phoenix も週末に試合をしている。 だから言い訳には出来ない。今夜の我々はただ不充分であった..” とのコメントを残した。

試合の2日後、私は Melbourne を後にする為に空港に向かった。
すると空港には次の試合の為の遠征に向かう Victory 一行とであった。
そして Guide Book に監督、多くの選手にサインをしてもらった。
Merrick監督には Phoenix 戦を観戦した事、そして半年後の ACL には Thompson は回復するのか?Muscat はいつ頃復帰出来るか?と尋ねると、我々は強いチームだから控えの選手でも戦う事が出来る、と答えた。翌年の ACL を本当に楽しみにしています。日本で会いましょう…というと丁寧に握手をしてくれた。
Sukah には近々バンコックに行く事を告げ、“コップンカ~ップ”と言って両手を合わせた。
Hernandez には“水曜日は Unlucky でしたね…”と云うと、肩をすくめていた….

J-Leaguer 達とはなかなかこういう機会が無い。
だから私は A-League が好きなのだ……

      


6年目の Hyndai A-Leauge  Adelaide vs Newcastle

2010-09-17 | Aussie & Kiwi
2005年にデビューした Hyndai A-League は6年目を迎えた。 
今シーズンから新チーム Melbourne Hearts を加え11チームとなり、各チーム3回戦総当たりの30試合のレギュラーシーズンが始まっている…

8月5日、ワールドカップ終了約3週間後に開幕した今シーズンは9月 Week 5 を終えて昨シーズン最下位だった Adelaide United と5位だった Perth Glory が勝点11で首位に並んでいた。
昨シーズン覇者のSydney FC は勝星なしの2分3敗で最下位。 もう片方の Grand Finalist であった Melbourne Victory も7位と出遅れいていた。また昨シーズンから A-League 入りし3位となった Gold Coast United も勝ち星無しの10位。 
好成績を残したチームが翌シーズンは主力選手が他チームのオファーに引き抜かれて下位に沈むと言う A-League の“悪循環”は今年も“健在”の様だった…
9月10日、Week 6 の最初の試合で Central Coast Mariners は Melbourne Hearts を 1-0 で降し勝点を11と伸ばし、得失点差で後塵を拝しているものの Adelaide, Perth と並んで勝点を11とした。そして私は9月11日に Hindmarsh Stadium で行われた Adelaide United vs Newcastle Jets の観戦の機会を得る事が出来た….

Adelaide United は上述した通り昨シーズンは最下位に沈んだが今年は第5節を終わっても負けなしと好調だ。昨シーズンが終わっても一昨シーズン、Grand Final に進出した事から今年2月に始まった Asian Champions League の出場権を獲得しており、 ACLではベスト16に進出した。クラブ経営が一時悪化しA-League 当局の管理下に置かれていた時期もあったが主力選手残留を決めた事から今年は出だしから好調を見せている。A-League 開幕以来 1位、2位、6位、2位 10位 の順位に終わっているので今年は上位に進出のシーズンと思っているファンも多いとか…
一方、対戦相手のビジター、 Newcastle United は今シーズンまだ勝ち星がない。
前節を終えて4試合で僅かに1得点。 生え抜きでチームの重鎮であり昨シーズンチームの得点王だった Matt Thompson そして Jason Hoffman までもが新生 Melbourne Hearts に移籍してしまい、戦力的にも精神的にもその穴が埋まっていない様に思われた。
そして今シーズンは未だメインスポンサーが決まっておらず財政的にも心配されるシーズンインだった。 2007-08 のシーズンは Grand Final で Central Coast Mariners を降し見事に優勝を果たしたのだが…. その時も主力が次々と流出してしまっていた。歴代の在籍選手を見ても Adam & Joel Griffith の兄弟選手, 五輪代表GKだった Ante Covic , Jason Hoffman, James Holland,  Socceroos の Jade North 今 JEF千葉でプレーする Mark Milligan…素晴らしい選手達がプレーしたんだけどなぁ…
サラリーキャップ制度を導入している事もありこういう事実は避けられないのが A-League の現状だ….

                                          GK Ben Kennedy

11 Tarek Elrich   5 Ljubo Milicevic   4 Nikolai Topor-Stanley   3 Adam D’Apuzzo

           7 Kasey Wehrman                                  6 Ben Kantarovski

                                          8 Michael Bridge

          18 Marko Jesic                                              16 Jeremy Brockie 

                                               9 Zhang Shuo

                                               9 Sergio van Djik

      7 lucas Pantelis                 10 Marco Flores                 19 Mathew Leckie

                           12 Paul Reid                          8 Adam Hughes

    6 Cassio           4 Ian Fyfe             5 Daniel Mullen     24 Cameron Waston
 
                                                    1 Eugrn Galekovic

ホームの Adelaide は前節 アウェーでSydney FC を 3-1 で降した試合と同じスタメン。一方の Newcastle は中心選手の Ruben Zadkovich が前節 Brisbane Roar 戦で退場となり出場停止。この日は中国人FW Zhang Shuo がスタメン起用された。

試合は立ち上がりからホームの Adelaide が攻勢に出る展開。特に左サイドバックの Cassio と2列目左のPantelis のドリブル突破が効果的で何度も Newcastle ゴールに迫る。中盤戦は1対1でも圧倒的に Adelaide に分があり、最後は何とか CB の Milicevic と Topor-Staley が身体を張って止める。それでも19分にはCKからこぼれ球を拾った Bridge が右ポストをかすめる強烈なミドルを放ちゴール裏に陣取る Adelaide サポーター達の肝を冷やす。このCKでは長身 189cm の Tipor-Stanley が上がって来た。かつては Sydney FC でプレーし、2007年ACLでは浦和レッズと対戦。マークをしたワシントンを見事に完封したCBだ。その後も北京五輪に出場する等の実績もある選手。ポストワールドカップにはCBで代表も..と思っていたんだけど…まだ Lucas Neil が起用されている。そのうち今浦和でプレーする Spiranovich とCBを組むじゃないかな…とちょっと想像している。
ピッチの上では Adelaideの攻勢が続き先制点も時間の問題と思った22分49秒。またも Cassio のドリブル突破で左サイドを崩し最後は Pantelis の入れたクロス に Leckie が合わせたヘッドが Newcastle ゴールネットに突き刺さった。オーストラリア U-20 代表のLeckie の見事はヘッドだった。
劣勢の Newcastle がゴールを先制許したことでAdelaideのゴールラッシュもあるのではないかと思ったが30分を過ぎると今度は Newcastle が攻勢に出る時間が俄然増えた。左サイドの Brockie 右サイドの Jesic がワイドに開き両サイドにボールが回る様になる。更にトップ下の Bridge も前線に絡みトップの Zhang Shuo と合わせた4人が最前線に入りボールが回る様になる。そしてカウンター時には右サイドバックの生え抜き選手 Elrich が効果的に押し上げてくるので Adelaide が後手に回るシーンが続く。29分には Brockie のシュートが左ポストを叩き、そのこぼれ球を拾った Bridge のシュートは GK Galekovic がナイスセーブで防ぐ。その直後には Jesic がドルブルシュートを放つがこれは Galekovic の正面。更に32分にはCKから Zhang Shuo が押し込もうとするが Galekovich が倒れ込んでキャッチ。 この数分間でも決定機が3度もあったがワールドカップメンバーだった GK Galekovich のセーブもあって同点ゴールは阻止される。
前半終了直前にも Elrich がBridge との素晴らしいワンツーで抜け出すがシュートには持ち込めなかった。 1分あったロスタイムも過ぎ前半は何とか Adelaide リードのまま終えたが、失点後の Newcastle を見ると今度は同点ゴールは時間の問題かと思わされた。 早く同点に追い付けば面白くなるのになぁ…と思いながらハーフタイムにゴール裏に移動した…

   

ハーフタイム中に移動した席の隣に座っていた初老のサポーターに声を掛けられた。私が手にしていたメモ帳を見て。 “ You はスパイか?”と訊かれたので “2年後のACLに向けて調べに日本から来た。”と答えた。今シースンはかつてオランダの Twente でも指揮を執った Rini Coolen 新監督になってまだ負け無しで好調なことを話していた。そして Cassio 位置だけど彼は今シーズンからサイドバックになったのか?と尋ねたら、彼は元々あのポジションだ。と言っていた。ACL での印象は左サイドをドリブルであがる印象があるのでMFかと思っていたと話した。 
3月の広島戦は彼が入って流れが変わった。 Adelaide は ACL では鹿島、ガンバ大阪、広島等と対戦しているので日本でも結構馴染みのあるチームだと言うとけっこう喜んでいた。 ここで最も知られるJ-League のチームはガンバ大阪と浦和 REDS だった…

   

後半に入って立ち上がりこそ Adelaide が攻め込み FK のチャンスから Pantelis がヘッドを放つが(その前にファールを取られた。)1点ビハインドの Newcastle が攻めるシーンが続く。しかし前半の様に顕著にサイドを使うわけではなく, 中盤からスルーパスを狙う様になっていた。だが相手DFラインの裏への飛び出しが少なく、タイミングが合わなかったりこちらから見てのパスの出しどころが解るので前に繋がってもシュートを読まれておりゴールには至らない。 
57分には FW Zhang Shuo が下がって Newcastle のルーニーこと Sean Rooney が投入される。2008-09 のACL の北京国安戦では終了直前奇跡のゴールを決めてチームをベスト 16 に導いた選手だ。62分には強烈なミドルを放った。
後半に入り押される展開が続く Adelaide は 右サイドバックの Waston を下げて 197cm の長身DF Cornthwaite を入れる。 ACL の広島戦では強烈なヘッドを決めた選手だ。だが追加点を上げたのは空中戦ではなく アルゼンチン人MF の Marcos Flores のドリブル。65分中盤で van Dijek からボールを受けると Wehrman, Kantarovski をかわして中央をドリブル突破。最後は Milicevic, Elrich もかわしてそのまま見事なドリブルシュートを決めた。Flores は勢い余ってそのままゴール裏のサポーター達に抱きついてしまった。 さすがアルゼンチンと思わせる素晴らしいドリブルシュートだった。

   

このゴールは得点力の乏しい Newcastle には重くのしかかった事だろう。
追加点を機会に Adelaide が勢いを取り戻す。73分には右サイドを崩し Leckie の上げたクロスに中央でフリーの van Djik がヘッドで押し込む。大歓声があがるが線審がオフサイドの判定。 Newcastle は最終ラインのマークが甘い。
CB のTopor Stanley が攻撃参加しその裏を元シドニー五輪メンバーのボランチ Wehrman が下がって埋めるがそこを狙われているみたいだった。
77分に Newcastle ベンチはその Wehrman を下げて Brodie Mooy を投入し左サイドバックに入れ D’Apuzzo を中盤に上げる。 Mooy は オーストラリアU-17, U-20 代表にも選出された20歳の選手だが緊張のせいかプレーが堅かった。投入早々クリアーボールを中に入れてしまいそこから拾われて繋がれ Leckie にシュートを撃たれるがクロスバーを越えた。 Newcastle の Branko Culina 監督が腕組をしてピッチを見つめている…. かつては Sydney FC を率いてさいたまスタジアムで浦和レッズと対戦した監督だ。
78分、2点目を決めた Flores が大歓声を受けてベンチに下がり Iain Ramsay を投入し 84分には Pantelis を下げて Joseph Keenan を入れ守備固めを図る。2点差の余裕か…89分にはスルーパスが Leckie に入りフリーでシュート体勢に入るが今度は Mooy が必死に戻ってブロックでCKに逃れた。
ロスタイムに入り Adelaide の勝利が秒読みか..となった89分、 Cassio が不用意なバックパスを送るとそれを見た Rooney が走り込み、そのままスライディングシュートを放ち Adelaide ゴールに捻じ込んでしまった。スタジアムには歓声が上がらず静寂が支配したので最初はゴールインかどうか解らなかった。 しかし向こう正面の7,8人しかいない Newcastle のサポーター達が狂喜しているのが見えたのと Rooney がボールを拾ってセンターサークルに疾走しはじめたのでゴールインと解った。大活躍の Cassio だったけど、バックパスをする距離では無かったなぁ…
ロスタイムが3分と表示される。試合終了間際になりこれで試合が面白くなると思った。 92分 Newcastle は左サイドで FK を得る。  Miliceiv ,Topor-Stanley といった長身CBががゴール前に入る。そして D’Apuzzo が入れたFKが右ポスト前でジャンプした Topor-Stanley にぴたりと合う…. しかしそこから放たれたヘッドは僅かにゴールポストの右に外れた…
恐らくそちらのゴール裏にいた Adelaide のサポーター達は心臓が凍っただろう…. 練習でもあんなに良いクロスは上がらないんじゃないかな…
そしてタイムアップのホイッスルが吹かれ、ホームチームの勝利に大歓声が上がった。 これで Adelaide は勝点14に伸ばし首位をキープした…

試合後、“恒例の” Stadium Bar に向かう。多くの子供達がサインを貰おうと選手達の登場を待っている…子供だけでは無い、老若男女が….選手達はみな丁寧にサインや写真撮影に応じている…今の J-League ではちょっと不可能なシーンだ、何とか人気獲得を…と云う A-League ならではのシーンだ。
私も数人の選手と話をする機会が…. Cassio には最後のバックパスの事を… van Dijk にはオフサイドゴールの事を…そして Fyfe とはかつて Sydney FC 時代にさいたまスタジアムで浦和レッズと対戦した事を言うと、懐かしそうに色々話してくれた。“ウラワレッズは今も強いのか?またあそこで戦いたい.. “ そして当時レッズの監督だったオジェク氏が今 Socceroos の監督に決まった事には彼も少し驚いたらしい…. こんな会話が出来るのも A-League ならではだ…

翌日、空港で今度は Newcastle の選手達と偶然に出会ったので Season Guide Book にサインをしてもらった。右サイドバックの Elrich は主審がずいぶんホームチームよりだったと少し不機嫌義気…Culina監督は…と尋ねると、おそらく Bath Room で髪を整えているだろう….と髪の毛を櫛でとぐしぐさをしておどけていた

こんな事が出来るのも A-League の醍醐味かもしれないな……. そう想いながら私はメルボルン行きの機内に乗り込んだ....

   

Hyndai A-League Grand Final 後半 Sydney FC 戴冠 !!

2010-03-25 | Aussie & Kiwi
後半にはいり、49分、Hernandez がドリブルで上がったところを Colosimo がファールで止める。これが Sydney 10個目のファール。そして Melbourne はまだ3回しかファールが無かった。  Sydney は今シーズン Fair Play Award を受賞したんだけどなぁ…
Melbourne は後半から Hernandez がやや中盤に下がりゲームメークの役割を。
そして MF の Broxham, Ward らが上がるシーンが目立ちだした。 
48分41秒 Broxham のボールを受けた Hernandez が上げたボールを 184cm のCB Vargas がヘッドで合わせポストを叩いたがその前にオフサイド。50分14秒にはカウンターから Vargas がドリブルで上がったところを Colosimo がファールで止めてイエローが出される。 51分31秒には Broxham のCKから Ward がヘッドでゴールを狙うが GK Bolton がキャッチ。 その直後にも Hernandez から絶妙のスルーパスが Kruse に通るがオフサイド。 61分10秒には Ward に Colosimo が激しくチャージ。しかし Delokovich 主審は笛を吹かずに Muscat が激しく抗議をするとその Muscat にイエローが出された。
劣勢続きの Sydney はDFラインのコントロールで何とか Hernandez からのスルーパスを防ぐべくオフサイドトラップを敷いて決定機を防いでいたが、その Sydney に Dramatic な先制ゴールが生まれる。 61分、 Hernandez の右からのスルーパスを左サイドで受けた Vargas が Sydney ゴールに蹴り込み、先制ゴール !! と誰もが思ったがそれがオフサイド。そして GK Bolton がすぐさまボールをセットし前線に送りだし最後はBrosque が左サイドでボールを受け Vargas を振り切り入れたクロスは Sukha に当たって大きく弾みそこに走り込んだ Bridge が Melbourne ゴールに押し込んだ。Melbourne の選手達は一斉に線審を見るがオフサイドは無く Sydney が先制ゴールを決めた。

 

Victory サポーター達にとってはまさに天国から地獄への展開だった。
先制ゴールを挙げた Sydney はここから一気に攻勢に出る。 65分には Mascut を振り切った Brosque が入れたクロスを受けた Payne がフリーで撃つが外してしまう。その1分後にカウンターからまたも Payne が Melbourne ゴールに迫るがここはCBの二人が戻ってシュートを撃たせない。 36歳の Muscat は振り切られるシーンあ続きだした。  
Melbourne ベンチは71分 Sukha を下げて Evan Berger を投入し3バックにして CB のVargas を中盤に上げる。そして75 分には Sydney がFW Payne を下げて 左サイドバックの Shanon Cole を入れるが、時間はまだ早くは無かったか?
ただ Cole は攻撃力があるので MF の位置に置かれた。 
75分には再び Melbourne ベンチが動く。 MF Ward に替えて 19歳の Aziz Behich を投入する。その直後に Sydney は決定機を作る。 Brosque が Vargas からボールを奪い入れたクロスに Kisel がヘッドを撃つが僅かにクロスバーを越えた。 
これが決まって入れば勝負は90分で決まっていただろうに。
その3分後 右サイドで FK を得た Melbourne は Muscat と Hernandez が蹴る態勢に入り、Muscat がゴール前に放り込むと右サイドバックの Leijer が Ryall と競りながら走り込んで放ったヘッドが Sydney ゴールネットを揺らし同点に追いついた。 



Etihad Stadium の大観衆の待ちに待った同点ゴールが生まれ大歓声が沸き上がった。 Sydney DF 陣は恐らく Hernandez が蹴ると思ったのではないだろうか? 
このゴールは2分前の決定機を Kruse が空振りしたミスを帳消しにした。 
そして選手交替で攻撃力をアップしていた Melbourne が怒涛の攻撃を展開する。 84分には Kruse が Keller を倒してFKを得ると、今度はHernandez がFKを蹴るが壁に当たってCKに。その Broxham が入れたCKに Leija が今度はフリーでヘッドを放つが惜しくもバーを越える。 87 分 Behich がドリブルシュートを放つがDFに当たってCK. そのHernandez が入れたCK を near に走り込んだ Leija が角度を変えて far side に流すとそこに走り込んだ Behich に当たる。ボールがこぼれ誰もがゴールインと思ったがゴールライン僅か手前で Bolton が抑えた。 完全に決まったと思われたシーンだったが、これが結局試合結果を左右する事に。



勝負は90分では決着がつかずに延長戦へ。 延長戦では Brosque が足を痛めてベンチに下がるなど Sydney は劣勢が続いたが MF McFlynn そして GK Bolton がセーブを連発し、勝敗はPK戦に委ねられる事となった。

PK戦はまずSydney 1人目 Colosimo が左下隅決め、Melbourne の Muscat が登場する。アナウンサーが “ 2001年ワールドカップ予選のウルグアイ戦で PK を決めた事を話すが、 Muscat の蹴った弾道は左ポストを直撃してしまった。 Etihad Stadium が静まりかえる。 
しかし続く Sydney 2人目の Cole のPKを今度は Melbourne GK Langrek が右に飛んでファインセーブ。 静まり返った Stadium に大歓声が再び沸き上がった。
続く Melbourne Brebner, Sydney Foxe が連続して決めた後、 Melbourne 3人目の Angulo のPKを Bolton が右に飛んでセーブ。 再び Sydney がリードを奪う。 
そして Sydney 4人目 Foxe が GK Langerek が右に飛ぶのを予測してか真正面に蹴り込み一気に Sydney が優位に立つ。 
後が無くなった Melbourne は4人目 Broxham が GK Bolton が飛んだ反対の右方向に蹴り込み望みをつなぐが、Sydney 5人目韓国人DF 卞 盛煥 がゴロで右に流し込み死闘に終止符が打たれた。 

Sydney の選手達、サポーター達が喜びを爆発させる。決勝戦は Steve Corrica , John Aloisi のベテラン勢を怪我で欠き苦戦が予想されたが Brosque と2トップを組んだ、この大舞台で抜擢された代役の Chris Payne ががんばり、怪我が心配された Mark Bridge が間に合い、 Terry McFlynn が攻守に活躍しベテラン2人の穴を埋めた。そしてGK Clint Bolton がゴールをよく守った。 しかし Sydney はこのベテランGK Bolton とは契約を延長せず、 Bolton は来シーズンから A-League 入りする Melbourne Hearts との契約が噂されている。2007年の ACL ホームでの浦和REDS 戦で痛恨の落球をし永井に同点ゴールを喫した Bolton であるが一時は Schwarzer に次ぐ Socceroos の第二GKの座も射程距離だった。今年のワールドカップは…少し難しいか?そして試合翌日ベテランMF かつてはサンフレッチェ広島でプレーした Steve Corrica の引退が発表された。来年 ACL で彼のプレーを見られるか?と思ったんだけどなぁ…..




敗れた Melbourne はPK戦に持ち込まれた事が敗因だろうが Thompson の負傷退場が全てだった。 結果論だがThompson に替って投入された Angulo がPK戦で失敗してしまった。しかしそれ以上に中盤に下がって Game Make も出来る Thompson がベンチに下がった事が痛かっただろう。 Thompson の怪我は全治10カ月以上と診断されたらしいが、彼に替るFWとして Mark Viduka の Victory 入りが噂されたが後日契約に至らなかったと発表された。 Viduka は同じ Melbourne でも Hearts と契約するかもしれないらしい。
Melbourne は今シーズン Ernie Merrick 監督が Manager of the Year, Hernandez がMVP に当たる Johnny Waren Medal を獲得、Thompson が第16節の Wellington 戦で決めたゴールが Season of the Goal ( シーズンベストゴール ) に選ばれる等表彰ラッシュだったが、Regular Season そして Grand Final の2大タイトルは Sydney FC に譲った。気になるのは Kevin Muscat の去就なんだけど、現役を続けてるくれるのか? この試合の3日後に等々力競技場で行われた ACL の川崎フロンターレ戦では 0-4 と完敗。ちょっとモチベーションが上がらなかったかな? これでACL は3連敗。 今年も決勝トーナメント出場は難しくなった。




そしてこの Grand Final に Surat Skah ( タイ ) 卞 盛煥 ( 韓国 ) の2人のアジア人選手が出場していた。いつの日か日本人選手が Grand Final でプレーするとは…. ちょっと考えられないか? そうすれば日本のマスコミも駆けつけるか?
そしてまた無知のオンパレードだろうなぁ....


しかし、私はまず来年の Grand Final を観戦できないかな? と試合後にそう想った。 

A-League Grand Final 前半 Thompson 負傷退場....

2010-03-23 | Aussie & Kiwi

Sydney FC 1 - 1 Melbourne Victory ( PK 4-2 ) 20th March
Melbourne Etihad Stadium

A-League 発足5シーズン目にして遂に実現したtwo tribes 間の頂上決戦。
Grand Final で初めての対決と云うのも非常に意外な気がした。これまでの4シーズンで A-League debut year に Sydney FC が優勝して以来宿敵 Victory は2度 Grand Final 優勝を果たしている。その間、 Sydney FC は Final Series に進出したのが1度だけ。しかし今シーズンは巻き返しを見せ見事に Regular Season で優勝を飾り、 Major Semi Final で Melbourne に敗れたものの Preliminary Final で Wellington を降し、4シーズン振りのGrand Final 進出を決めた。 
この大一番が行われた日、私はオーストラリア大陸にいながら現場観戦が出来なかった。Melbourne から 遠く数百キロ離れた Brisbane にいた。どうしても外せない仕事が入っておりテレビ観戦を余儀なくされた。

試合は FOX SPORTS で生中継された。最近のオーストラリアのホテルは FOX SPORTS が見られる様になっている。このホテルも1年半前からようやくそうなった。 ホームの Melbourne Victory はこの Grand Final には Archie Thmpson が
昨年11月26日の Wellington 戦以来6試合ぶりにスタメンに起用された。
そして MF Tom Pondelijak が負傷の為ベンチ入りできなかった。
それ以外は約2週間前の Sydney 戦と同じメンバー。その Sydney 戦でスタメン起用されゴールを挙げた Robbie Kruse もスタメン入りし、 Thompson と2トップを組む事に。 

      21 Robbie Kruse              10 Archie Thompson

                 16 Carlos Hernandez

       22 Nick Ward                 6 Leigh Broxham

                   8 Grant Brebner

23 Adrian Leijer    2 Kevin Muscat   12 Rodrigo Vargas   5 Surat Sukha

                   GK 1 Michell Lagerak



3バック+ 両ウィングバクの布陣でなく、最終ラインは4バックだった。
心配されたのは Asia Champions League とのスケジュールの兼ね合いだった。
Final Series が気になったか 2月23日の北京国安戦、3月9日の城南一和戦で連敗。 Final Series に関係なかった Adelaide United が連勝スタートを切ったのとは対照的だった。

一方の Sydney は John Aloisi が前の Wellington 戦で追った脚の負傷が治らずメンバーから外れ、Steve Corica も怪我が治らず Grand Final に間に合わなかった。
そして Aloisi が負傷退場した後に疑惑のゴールを含めて2ゴールを挙げた Chris Payne がスタメンに抜擢され Alex Brosque と2トップを組む事に。
GK Boltonと Brosque が3年前 ACL で浦和 REDS と対決したメンバー。( あと怪我の Corica も )

          16 Chris Payne    14 Alex Brosque

     15 Terry McFlynn  19 Mark Bridge   6 Karlos Kisel

               8 Stuart Musialik

22 卞 盛煥  4 Simon Colosimo   3 Stephan Keller  2 Sebastine Ryall

               GK 1 Clint Bolton

注目は右サイドバック。攻撃力に長けた Shanon Cole のスタメンも予想されたが、安定した守備の Sebastian Ryall が名を連ねた。

試合は中盤での潰し合いから始まった。Muscat が攻撃参加すると Sydney MF, DF 陣は激しく当たりに来る。8分にはロングフィードを受けた Brosque が左に流れながらドリブルシュートを放つがファーサイドを狙ったシュートはポストの右に外れた。 
12分、この試合を左右する出来事が起こる。 Muscat から Broxham を経由しThompson がPA内の右サイドでボールを受けると マークに入った卞 盛煥をかわして切り返したところに Colosimo がマークに入り交錯して倒れ、左太股を抑えて立ちあがれない。ピッチの外に運び出されて手当てを受けるが結局ベンチに下がり Marvin Angulo が投入された。 翌日の報道で Thompson は今年いっぱいプレーが出来ない事が発覚。わずかに望みを持っていたワールドカップメンバー入りの夢も絶望となった。しかし32歳はすぐに引退する年齢ではないので今後の復帰を祈った。




Angulo は昨年9月に契約したCosta Rica の Club Sport Herediano に所属していた team mate の Carlos Hernandez 同様Costa Rica 国籍の選手。 Final Series では2試合とも途中出場であった。
しかし以降は Melbourne の攻勢が続く。 20分には Kruse が Kisel に倒されへのファールでFKを得ると Hernandez が蹴ったFK は惜しくもポストの左に外れる。 
33分、Kurse が Musialik をかわして上がって来た Nick Ward に繋ぐが Colosimo がコーナーに逃れる。そのCK から Hernandez が放ったミドルはバーを越えて行った。 Sydney DF ラインは Melbourne のスルーパスを警戒してか引き気味なのでかえって自軍PA付近までボールを運ばれてしまう。

そして徐々に双方当たりが激しくなる。 23分、中盤で Hernandez と Ryall が競って落ちたこぼれ球にMusialik がクリアーに入るが態勢を崩した Ryall が頭から突っ込んだ形になり Musialik は Ryall の頭を蹴ってしまいファールを取られれば、Leijaer がドリブルで上がったところを Bridge が激しくタックルに入りイエローを受ける。Sydney DF 陣は今シーズン最少失点で定評が高かったが、この試合は少し荒っぽすぎると思った。


43分には Hernandez が右サイドで卞 盛煥を振り切り Ward に送り Kruse がスルーをしノーマークの タイ人DFSukha がミドルを放つがクロスバーを越えてしまい頭を抱えた。
おされ気味の Sydney は39分22秒に FK のチャンスを得て卞 盛煥のFKから波状攻撃を見せ、 ロスタイム直前の 44分33秒、Colosimo がWard がマークに入る前にドルブルシュートを放ったのが数少ない見せ場であった。 

ロスタイム2分が過ぎ、前半は両チーム無得点に終わったが、ボール支配率は Melbourne 53, Sydney 47 、CK , Melbourne 5-5 Sydney, SH Melbourne 5-5 Sydney であったが相手PA内侵入回数は Melbourne 10 – 6 Sydney となっており Melbourne の攻勢が目立った。特に Hernandez のボールキープに手を焼くシーンが多くみられた。  

                                           後半に続く


A-League Grand Finalist 決定 !!

2010-03-21 | Aussie & Kiwi
Sydney FC 2-2 Melbourne Victory 7th March Sydney Football Stadium
Victory Grand Final 進出

23,818 人集まった観衆の8割は Sydney FC のサポーター達だった。COVE と呼ばれる Sydney のサポーター席は2週間前のリベンジが果たされるものと信じて疑わなかった。彼らの多くは2007年4月 ACL で対戦した浦和REDSサポーター達の熱狂的ながら非常に統制の取れた応援に“真のサポート”を見たと今でも語る。この年に地元テレビ局 SBS が The Great Club と題して浦和REDDSの特集まで行ったがその半分はサポーター達の様子やリーダーたちの事だった。

試合は90分を終えて 2-1 で Sydney がリードしていた。しかし 1st Leg では Melbourne が 2-1 で勝っていたので得失点差で並んでおり、延長戦へと突入していた。そしてPK戦に突入かと思われた 113 分。 Melbourne は FKのチャンスを得る。 そしてボールをセットした Kevin Muscat がボールをセットするや否や、すぐにエースストライカーの Archie Thompson にボールを出す。 そして Thompson はそのままドリブルで持ち込み放ったシュートは GK Clint Bolton を破りゴールネットに突き刺さる。 あっという間の出来事だった。 
頭を抱える Sydney の選手達、そしてサポーター達。 Melbourne からやって来た Victory サポーター達の狂喜乱舞する歓声だけが Sydney のホーム、Sydney Football Stadium にこだました。 


 

アウェーの Melbourne が Grand Final 進出と地元での開催権獲得を決めた瞬間だった。怪我でプレーできるか解らなかった 2006年ワールドカップメンバー(出場記録は無かった)の Archie Thompson はこの試合65分からの途中出場だったが見事にその責務を果たした。さすがエースストライカーと思われた。

 

今シーズン5回目の直接対決。そして通算では17回目の対戦となりこれまでMelbourne の6勝6分4敗。ただでさえヒートアップするMelbourne, Sydney と云うオーストラリア大陸を2分する大都市同士の戦いはこと A-League に関しては他のスポーツ以上にエキサイトする。それは Rugby Union, Rugby League, そして Aussie Football League ではこの大都市周辺にクラブ数がいくつかあるのに対し、 A-League だけは今シーズンまで1つずつしかフランチャイズにするクラブが存在しないからだ。
今シーズンでも Regular Season では観客動員数上位3試合はいずれもこの両者の直接対決。

第10節 Etihad Stadium 30,668 人、Melbourne 0-3 Sydney
第20節 Etihad Stadium 27,344 人 Melbourne 0-0 Sydney
第27節 Sydney Football Stadium 25,407 人 Sydney 2-0 Melbourne.  

ただこの Final Series ではまだこの観客数を上回れていなかった。
ホームの Sydney FCは2週間前の Melbourne 戦からDF Shannon Cole に替って Sebastian Ryall, 右 MF Brendan Gan に替って 北京五輪メンバーだった Mark Bridge が起用された。この二人は怪我の為の長期離脱後の復帰戦となった。
一方の Melbourne は前の試合で得点を挙げながら退場となったに替り21歳の 2005年FIFA U-17 Peru 大会に出場した Robbie Kruse がスタメンに。そして Archie Thompson が何とかベンチ入りを果たした。
1st Leg で黒星を喫した Sydney は開始早々 Karol Kisel の CK に Alex Brosque がヘッドで合わせるがゴールラインぎりぎりのところで Melbourne DF Tom Pondeljak がクリアー。先制ゴールが欲しかったのは Sydney であったが15分、 Nick Ward のパスを受けた Robbie Kruse が2シーズンぶりのゴールを決め、アウェーの Melbourne が先制をした。元 Brisbane Roar のスター選手だった Kruse がこの大舞台の抜擢に見事に応えた。そして Ernie Merrick 監督の起用が当たった。これで Sydney はあと最低2ゴール挙げねばならなくなった。 更にその直後には Carlos Hernandez がドリブルシュートを放つがここは GK Clint Bolton がセーブ。これを決められていたら Sydney は5ゴール必要となっていたので貴重なファインプレーであった。

ホームの歓声を背になんとか早い時間に追い付きたい Sydney は35分、幸運が訪れる。PA 付近でドリブル突破をはかった Brosque が Adrian Leijer に倒され Strebre Delovski 主審はすかさずペナルティースポットを指す。 ゴール裏の Melbourne サポーター達のブーイングが止まらない中 Karol Kisel が左隅に決めてこの試合を振り出しに戻した。 




この判定には Melbourne の Merrick 監督は全く納得せず、前半終了直後、審判団が控室に戻る際に Delovski 主審に詰め寄るシーンが見られた。後半開始間もない53分、 Sydney が遂に“追い付く”。元蔚山現代のスター選手で韓国代表歴もある左サイドバック 卞 盛煥 から上げられたクロスを Kisel が後ろに戻し走り込んだ Bridge が Melbourne DF Grant Brebner をかわして Melbourne ゴールに蹴り込み、 2-1 とリードを奪い2試合合計得点を 3-3 とした。その12分後の65分、Merrick 監督は遂に Archie Thompson を Kruse に替えて投入する。その投入直後、PA内に侵入した Thompson が倒されるが Delovski 主審はノーファールのジェスチャー。 
更に Hernandez, Pondeljak, Thompson と繋いでフリーの Brebner に渡るがシュートはクロスバーを越えてしまった。その直後に卞 盛煥 が至近距離からボレーを放つが僅かにポストの外に外してしまう。87分には McFlynn からボールを奪った Thompson がフリーでシュートを放つ。誰もが決まったと思われた弾道は GK Bolton がファインセーブで凌ぎ、勝負は延長戦へともつれ込む事になった。

Regular Season では Sydney に対して勝星どころか得点すら挙げられなかった Melbourne だったが、この Major Semi Final では見事な勝負強さを発揮し、2シーズン連続の Grand Final 進出を決めた。一方の Sydney は Grand Final 進出というよりも Melbourne へのリベンジの挑戦権を掛けて6日後の Wellington Phoenix との Preliminary Final に ホームの Sydney Football Stadium にて臨む事となった。 

Sydney FC 4-2 Wellington Phoenix 13th March Sydney Football Stadium
Wellington の進撃はここまで Sydney 4シーズン振り Grand Final 進出

今シーズン快進撃を見せた Wellington Phoenix の Grand Final 進出の夢は実現できなかった。多くのサポーター達あこの快進撃に満足し、そして来シーズンこそ Grand Final 進出と云う夢がシーズンオフから新シーズンが開幕しても見られるだろう。と試合後少しの満足感に浸ることのできたサポーターはどうも多くは無い様だ。

Wellington の Riki Herbert 監督は試合後も怒りが収まらなかった様だった。
1-1 で迎えた31 分、卞 盛煥の FK に走り込んだ Chris Payne がそのままWellington ゴールに蹴り込み再び 2-1 とリードを奪ったのだが、 GK Liam Reddy を始め Wellington の選手達から Payne にハンドがあったと激しく抗議。しかし Peter Green 主審はゴールを認めた。Wellington 側は11月にフランス代表の Thierry Henry の Handball Goal を彷彿させる“事件”と捉えられている。 

 

“酷い事だったと思わないかい? 誰がこの件で詫びるというんだ? 最終日に、ただこのレベルの試合で許されない事だ。一顧だにしない結果だ。大変に残念で選手の事を考えると同様に受け入れられない。
世界中で起こった事と比較して観ればいい。 もしあなたが敗れようとしているならそれでいい。我々も多くを失った。しかし大変に残念に思う。アイルランド戦でのゴールと何ら変わらない。クラブとしてどれだけの損失かそしてそれが受け入れられる事か考えられるか?"

その失点がどれだけWellington に影響を及ぼしたかの問いに就いては
“誰が解る?それは100万ドルの質問だ。 しかしただそれは起こるべきでは無かった?なぜ他のゴールの様にリプレーがスクリーンに映らない? 私は公式には訊ねていない、彼らが何を言おうとしている? それが全てより明らかだ。競技場にいた多くの人が何が起こったか見たと思う。
結果に就いてではないが、 Sydney FC にとっては素晴らしいシーズンだっただろう。 だが誰が事実を釈明する責任があるのだろうか? もし 1-1 のままだったら結果はもっと変わっていただろう。しかし今や誰も解らない。” 

ゲームメーカーの Durante は FFA に専門のレフリーを要求した。 
“ラインズマンも主審も素晴らし型が彼らは full-time, 専属の審判ではなかった。  A-League はその事に注視する必要がある。 ナイトゲームの試合の練習と教育を受けさせるべきだ。私はまさにそこにいた。そしてそのシーンを見た時に真っ先に線審のところに駆け寄った。私はハンドがあった事を解っていた。しかし線審も主審も見ていなかった。ハーフタイムの時に尋ねると主審は”これは intentional ( 故意) では無いから。と云った。何とも滑稽な話だ。 “
"まさに試合を変えてしまった瞬間だった。もし 1-1のままだったら我々の自身は高く持ち続けられただろうに。 この様なビッグゲームでこの様な大きなことが起こり試合の流れを変えられてしまった本当に残念だ。” Sydney は我々を圧倒していたが 1-1 の同点に追いついた。そしてまた力が湧いてきたところだったのにこんな目にあってしまった。”

Sydney FC の Vitezslav Lavicka 監督はハンドボールを認めたそしてそれが故意的でない事も。 “私は見なかったが試合後控室でその事に就いて話し合った。” と彼は言った。
“Payne は彼はボールを見失い故意でなくボールが当たりゴールに入ったと語っていた。彼はいいプレーをしたそして2ゴールを挙げた。2点目は物議を醸す得点であったがあれは故意的ではない” Alex Brosque は“それはコンマ何秒の間に起こった事だ。私が観たところからでは彼は故意的にやったとは言えなかった。しかし彼はボールを突いた様に見えた。そして故意的にも見えた。ただ不運だったが我々は他にも3ゴールを挙げた。” と語った。

Sydney FC は前節の Melbourne 戦と同じスタメン。
一方の Wellington は All Whites の Ben Sigmund がベンチスタートで Jon McKain が Perth 戦以来のスタメン。 Regular Season の直接対決では Sydney が3戦全勝で得点6、失点はわずかに1.Wellington はかなりの劣勢が予想された。
しかし19分、 Sydney は得点源の Aloisi がハムストリングを痛めて退場してしまう。
Aloisi 自身Grand Final への出場がこれで厳しくなった。

そして替って投入されたのが20歳の Chris Payne 。その Payne がわずか2分後に先制ゴールを決めた。今シーズンは出場13試合のうちスタメン出場はわずか1試合。それでも3ゴールを決めると言う勝負強さを持っている。 

しかしその5分後 Wellington は Durante のゴールで同点に追い付く。 Sydney にやって来た Phoenix のサポーター達は大喜び。 




さぁこれから、と云う時に Handball 事件が起こってしまった。追い付いた直後の失点、しかも疑惑のゴール。まだ時間があるので焦る必要はないと思われたが、結局62分に Alex Brosque, 70分には Mark Bridge がそれぞれ追加点を挙げ、 Wellington は81分に Eugene Dadi がゴールを挙げ一矢報いるのが精一杯であった。
選手交替も58分に Troy Hearfield に替ってDaniel, 65分にTim Brown に替って Dadi と攻撃的選手が投入されたがその直後に失点を喫し点差を広げられ苦しい展開となってしまった。 

Wellington は最後は後味の悪い試合内容となったが、今シーズンの New Zealand Football 界を象徴する様な快進撃を見せた。 All Whites は24年振りのワールドカップ出場を決め、 Auckland City FC は Club World Cup で2勝を挙げ、そして Wellington Phoenix はPreliminary Final にまで進出した。


 

これらは All Whites 監督を兼任する Wellington の Riki Herbert 監督の手腕によるところが非常に大きい。 2007年のシーズンから新たに誕生した Wellington Phoenix の指揮を任されたが同時に就任した代表チーム All Whites も見事にワールドカップに導いた。 私は個人的にワールドカップでの All Whites のプレーに非常に興味を持っている。

そして Grand Final は A-League 5シーズン目にして Sydney と Melbourne の対決が遂に実現した。 この試合を現場観戦出来ない事を非常に残念に思った……     http://www.plus-blog.sportsnavi.com/daihyou/tb_ping/44

A-League Grand Final への道

2010-03-20 | Aussie & Kiwi
Melbourne Victory 2 Sydney FC 1 21st February Melbourne Etihad Stadium

A-League 屈指の好カードがついに Final Series で実現した。昨シーズンまでの直接対決は12試合で Melbourne の5勝5分け2敗。 ライバルと言うには Sydney FC の奮起が必要な結果だった。しかし今シーズンの直接対決は Sydney の2勝1分け。 第10節ではアウェーの Etihad Stadium で Alex Brosque そして, Mark Bridge の2ゴールで 3-0 で宿敵を下し第20節でのアウェーでの直接対決はスコアレスドローそして最終節ホームでの Regular Season での優勝の掛かった Melbourne 戦は 2-0 の快勝を収め宿敵の前で Season 優勝を飾った。そして通算の直接対決でも4勝6分5敗とほぼ五分に星勘定を戻してきた。
しかしこの試合はホームの Melbourne Victory が 2-1 で勝利を収め今シーズン対 Sydney FC 戦初勝利を挙げた。チームの重鎮である Kevin Muscat の復活が大きかった。  Melbourne の2ゴールはいずれも Muscat から作られたチャンスだった。16分には Sydney DF Stephan Keller と Simon Colosimo の間に割って入った Nik Mrdja に絶妙のパスを出し先制ゴールを演出し、40分には Alex Brosque からボールを奪いカウンター攻撃に繋げ最後は Hernandez のゴールを引き出した。先制ゴールの Nik Mrdja は A-League 創設以来 Central Coast Mariners に所属していたが今年2月5日、突然 Melbourne Victory と契約し物議を醸した。これは負傷した Melbourne のFW Billy Celeski の戦線離脱の補充とされている。そして来シーズンから再び Central Coast でプレーするらしい。 

 

しかし Mrdja は73分に Sydney の Shanon Cole に肘を入れて一発退場となってしまう。これで次のSydney FC とのMajour Semi Final, には出場出来なくなってしまった。それでなくとも Melbourne のFW は Robbie Kruse, Archie Thompson の二人が負傷で離脱中なのだが。 この Mrdja のプレーには伏線があった。 先述した離脱中の Kruse だがの負傷は Regular Season 最終節で Terry McFlynn からの後方タックルを受けた為。 試合前からホームの Victory サポーター達は異様な雰囲気を醸し出していたらしい。
そして2点ビハインドの Sydney FC は43分、 Brosque のヘッドを受けたワールドカップ、Asian Cup の日本戦でゴールを決めた John Aloisi のボレーシュートが Melbourne ゴールに突き刺さり1点を還した。今シーズン自身5ゴール目。そして A-League 通算10ゴール目であった。 Aloisi のアウェーゴールは敗れたとはいえ次のホームでの一戦を大いに楽にしてくれる得点と思われた。

“我々は次の試合で何をすべきかを解っている。 先週の日曜日(シーズン最終戦)で行った事をすればいいんだ。そこには大観衆がいる。日曜日と同じ雰囲気を作ってくれるだろう。 Melbourne は素晴らしいチームだ、我々を撃ち負かすことが出来る。しかし我々がしっかりと守れば、我々がゴールを挙げる事が出来る。”
試合を振り返った Aloisi は“我々は日曜日の試合よりもいいスタートを切る事が出来た。そんな中で Melbourne が先制をし、更にその後の20分主導権を握られ、2失点目を喫した。1点を還した時に何とか挽回できると思ったが相手が1人少なくなった事に乗じる事が出来なかった。我々はもっとやれたはずだった。” と語った。
そして試合後噂される来シーズンからA-League に加盟する新チーム Melbourne Hearts との契約に就いては“まだ何も決まっていない。”とコメントした。

一方 1st Leg で勝利を収められなかった Sydney FC の Lavicka 監督は試合を振り返りまず。 “ Disappointed ( 失望した)“と2点失点を悔いた。
“我々はもっといい結果を望んでいいた。2nd Leg に向けてのアウェーゴールは良かった。ゲームはまだ続いており Sydney での 2nd Leg は非常に興味がある。”
DF陣が何度もスルーパスを通された事に就いては、 “相手攻撃陣は素晴らしい攻撃を見せた事は解っている。彼らは2度我々をスルーパスとロングボールで危険な目にあわせた。 ハーフタイム中に相手の攻撃に就いて確認仕合、後半はそれに対応できたと思う。”
勝利を収めた Melbourne のErnie Merrick 監督は “アウェーゴールは気にならない。この試合は勝った試合だ。次の試合では我々がアウェーゴールを記録できる。” とのコメントを残した。
次の試合もライバル心むき出しの好ゲームが期待されると思った。 

 


Wellington Phoenix 3-1 Newcastle Jets 7th March  Wellington Westpac Stadium

All Blacks から All Whites そして Yellow Fever

万年最下位。まさにその言葉がぴったりだったのは一昨年までだった。
A-League 発足後の New Zealand のチーム、New Zealand Knights そしてWellington Phoenix 。しかしそれも今シーズンから無縁になりそうだ。
Cake Tin と呼ばれる Westpac Stadium には 32,792 人の大観衆が集った。そしてその9割以上は地元 Wellington Phoenix を後押しする。 そして彼らはその大観衆の期待に応えた。シーズンの成績は Wellington が3位、Newcastle が6位。そして直接対決では開幕戦で当たった Jets に Phoenix はアウェーで敗れたが ( 2-3 ) 続く11月4日の第10節ではホームで 3-0 の快勝を収め、11月22日の第14節でもアウェーながら Paul Ifill のゴールで勝利。シーズンは2勝1敗であった。
しかし1発勝負の 試合では前節の Gold Coast 戦の様にしぶといところを見せて勝ちに繋げるのが 2007-08 の Grand Final 覇者の Newcastle Jets であった。

Wellington のスタメンは Perth 戦で警告を2枚受け退場になった DF Jon McKain に替って All Whites の Ben Sigmund がスタメンで起用された。他にも Tim Brown, Tony Lochhead そして Leo Bertos が All Whites のメンバーだが彼らは Los Angels で行われたメキシコとの Friendly Match を終えて2日前に Wellington に帰って来たばかりであった。その主力選手達の移動時間と時差がコンディションにどれだけ悪影響を与えるかが心配された。
Newcastle のスタメンは Gold Coast 戦でスタメンだった攻撃的MF Labinot Haliti に替って2008-09 シーズンに 16歳208日で A-League 最年少記録デビューを飾った Ben Kantarovski が起用された以外は同じメンバーだった。
そして先制したのはアウェーの Newcastle だった。20分、 Wellington ゴール前に入れられたボールは Sigmund がヘッドでクリアーするもそのこぼれ球を Mat Thompson に拾われそのまま放たれたシュートは Wellington のゴールネットを揺らしてしまった。
先制点を許した Wellingtonであったが大歓声を背に次第にペースを握る。特に Manny Muscat がスペースを作る動きをしてチャンスを作る。そして37分、Greenacre がNewcastle のDF Ljubo Milicevic を振り切り入れたクロスをファーサイドの Tim Brown が Newcastle ゴールに蹴り込み同点に追い付く。 Gold Coast 戦では奇跡のファインセーブを繰り返した GK Ben Kennedy だったがこのシュートは止められなかった。 そして以降、90分を終わって Ball possession が Wellington 56-44 Newcastle , そしてシュート数が Wellington 10-5 Newcastle と数字が物語るようにホームの Wellington が攻め込むシーンが続いた。
しかし最も得点に近い決定機を作ったのは Newcastle だった。 Tarek Elrich が GK と1対1になるシーンがあったがシュートを Wellington ゴールに捻じ込む事は出来なかった。
延長戦に入っても先の決定機を迎えたのは Newcastle . 交替出場の Sasho Petrovski のシュートはゴールポストを激しく叩いた。 
しかしながら試合を決めたのは地元の大歓声を受けた Wellington Phoenix のストライカー Paul Ifill 延長前半ロスタイムに Adam D’Apuzzo のマークを外して放った低い弾道のシュートがKennedy の手を掻い潜って Newcastle ゴールに突き刺さり遂にリードを奪う。Ifill は Newcastle 戦3試合連続ゴールとなった。
更に115分、交代出場のブラジル人 コンビ Daniel と Diego のコンビでチャンスを作ると もう1人の交替出場選手 Eugene Dadi がダメ押しのゴールを決め Preliminary Final 進出を決めた。

  
試合後 Wellington のRiki Herbert 監督は “ 全くもって素晴らしい“と試合結果を喜んだ。 ”選手達にはこういう事もさせることもある。 彼らは私を失望させなかった。 誰も疲れを見せなかったと思う。 Leo Bertos は試合にやや入り切れていなかった様だったが Tim Brown の疲れを感じさせない動きは驚くべき称賛に値する。 延長戦に入ればあとはメンタル勝負以外の何ものもでもない。最後まで走り続けた事が決勝の2得点に繋がった。“

メキシコ戦を終えたばかりのAll Whites 達のスタメン起用に就いては、
“彼ら代表選手をどうしてクラブチームで使いたくないんだ? クラブが選手を育てておりこういう強行スケジュールは起こりうることだ。精神的に我々は疑っていない。この試合での選手達は素晴らしかった我々は多くを行わなかったが、彼らは本当によくやってくれた。この試合結果はまだ一つのチャプターに過ぎない。” 
名匠 Herbert 監督 の次の狙いは Grand Final 進出だ。  続く

 

5シーズン目の Hyundai A-League

2010-03-20 | Aussie & Kiwi
オーストラリアの A-League 。Final Series も終わりGrand Final 進出の2チームが決まった。来る3月20日、メルボルンの Etihad Stadium で行われる Grand Final は地元Melbourne Victory が Regular Season の覇者であり宿敵 Sydney FC を迎える。 5シーズン目にしてこの両者が Grand Final で対戦するのは初めて。サポーター同士はこの“世紀の一戦”にむけて早くもヒートアップしていると思われる。
5シーズン目に入った Hyundai A-League は今シーズンから Gold Coast United と North Queensland Fury の2チームの新加入が認められ10チームで覇を競う事となった。シーズン序盤はGold Coast United が好スタートを切った。開幕戦で Brisbane Roar を3-1 で降しいきなりデビューイヤァー初勝利を飾ると North Queensland, Adelaide United を破り3連勝。そしてシーズン後半になっても優勝争いに留まった。 その原動力となったのが昨シーズンまで Wellington Phoenix でプレーした New Zealand All Whites のエースストライカー Shane Smletz。昨シーズンまで弱小チーム にいながらゴール数は2007-08 が 9. 昨シーズンは12と得点王に。そしてシーズン最優秀選手賞ともいえる Johnny Warren メダルをも受賞した。 Gold Coast に移籍した今シーズンはなんと 19 に跳ね上がりリーグの2年連続得点王に。そして昨シーズンまでPSV Eindhoven でプレーしたSocceroos のDF Jason Clina の活躍も見逃せない。 Debut Year の快進撃は2009年8月現在 Queensland 州でもっともリッチと認定された、オーナーのProfessor Clive Palmer 氏の潤沢な資金に依るところ大きい。やはり資金力は重要な戦力か?
第14節を終わっても勝点26は2位 Sydney, 3位 Melbourne を抑えての首位だった。しかし昨シーズンの覇者 Melbourne も黙ってはいなかった。第15節、11月21日、アウェーで Brisbane Roar を Archie Thompson のゴールで 1-0 で降すと Gold Coast が Adelaide と引き分けた為首位に立ち、15節から5試合3勝2分けで首位を走る。
だが今シーズンは久々に好調なところを見せる Sydney FC が12月5日、第17節の North Queensland Fury 戦で 4-1 の快勝を収め、12月23日の Central Cost Mariner 戦まで3勝1分けで Melbourne を追走。 そして12月27日、第21節でベテラン Steve Corica のゴールで Adelaide を破り North Queensland に敗れた Melbourne を抜いて単独首位に立った。 
ここで再浮上してきたのが Gold Coast United 。第21節時点では Brisbane Roar を 5-1 で粉砕し Melbourne を抜いて首位 Sydney と2勝点差の2位に上がると、そこから5試合3勝2分けで23節ではSydney , Melbourne を従え再び首位に立つ。そして第25節まで首をキープした。
しかし第26節で敗れ、 Sydney, Melbourne が勝利を収めた為3位に転落。最終節を残しての上位の順位は下記の通りだった。

Melbourne   47 47-30 +17
Sydney       45 32-23 +10
Gold Coast  44 38-33  +5
Wellington    37 34-29  +5
Perth          36 38-24  +4
Newcastle    34 32-43 -12

最終節、首位の Melbourne は2位の Sydney と直接対決というしびれるカードが残されていた。勝つか引き分ければ Melbourne は2シーズン連続の Regular Season 制覇となる。Sydney FC が勝てば、初のタイトルとなる。そして3位の Gold Coast は7位の North Queensland Fury との対戦。 この時点で Gold Coast の優勝は皆無に等しかったが2位に入れば Major Semi Final からの登場となり Grand Final への道がぐっと近くなる。
2010年2月14日。 Sydney Football Stadium で行われた優勝のかかった大一番。ホームの Sydney は 25,407 人を集めたホームの声援を後押しに受けライバル Melbourne を 2-0 で破り5シーズン目にして初めて Regular Season のタイトルを奪い、来年の Asia Champions League 出場権を勝ち取った。今のシーズンは守備の強さが特徴。失点23はリーグ最少失点で堅実に勝星を重ねた。
Gold Coast は最終戦では North Queensland に 1-2 で苦杯を喫し3位に留まった。しかしその躍進は特筆される結果。 North Queensland Fury はかつての Liverpool の英雄 Foweler の入団等で話題をさらったがシーズンの成績は8勝8分11敗で7位。 最後は同じリーグ新加盟の Gold Coast を破り意地を見せた。
3位以下では今シーズンは Wellington Phoenix と Perth Glory が大健闘。毎シーズンこの東西両端のチームは最下位争いを続けていたが、今シーズンはこれまでと異なり上位争いに加わることも。 特に Wellington は最後の3試合を3連勝で締めくくりシーズン4位に滑り込んだ。 最終節、 Central Coast Mariners を 3-0 で破った事は大きく、 Final Series をホームで戦える事となった。
低迷したのは昨シーズンの Grand Finalist でもあった Adelaide United 。 Pre Season Match が始まっても全オーナーの Nick Bianco氏の後任は決まらず Sasa Ognenovski ら主力選手の流出で序盤から勝ち星が伸びず10月24日アウェーで Melbourne Victory に 1-3 で敗れる引分け2つを挟んで4連敗。ようやく第18節、アウェーで Brisbane を 1-0 で破ったがその後も第25節まで3分4敗。最後の2節に連勝したものの最下位に終わってしまった。最後の19試合で3勝5分8敗、勝点11しか上げられなかった。だがシーズン後の Asia Champions League では好調。来シーズンは期待出来るかもしれない。

Gold Coast United PK 戦で沈む Minor Semi Final 2月20日 
Gold Coast United のホームグラウンド Skilled Park で行われた Newcastle Jets との Minor Semi Final は90分を終わっても両チームゴールは決まらず延長戦に入っても決着はつかずPK戦にまでもつれ込んだ。Regular Season での順位は Gold Coast 3位。そしてNewcastle Jets は6位。しかし今シーズンの対戦成績は Newcastle Jets の2勝1敗だった。その直接対決の結果の方がこの試合に反映されたのかもしれない。 試合は Gold Coast が立ち上がりから主導権を握る。22分には All Whites のエースストライカー Shane Smeltz が Charlie Miller のスルーパスを受けフリーで Newcastle ゴールにシュートを放つが GK Ben Kennedy が右足でクリアー。決定的な先制のチャンスであった。その直後にも Miller が Newcastle ゴール前でボールを浮かせて相手DF陣の背後にボールを入れ Gold Coast FW Joel Porter が走り込むがここはかつて Sydney FC のメンバーで浦和 REDS のワシントンをマークした北京五輪メンバーの Topor Stanley がカバーに入る。劣勢だった Newcastle は38分、2007年 Asian Cup 優勝のイラク代表のメンバーだったAli Abbas のスルーパスから Matthew Thompson が抜け出し強烈なショットを放つが Gold Coast  GK Jess Vanstrattan がストップ。その1分後、再び Gold Coast は Newcastle ゴール前に迫り Smletz  が Caravella のスルーパスを受けてシュートに持ち込むが低く抑えられた弾道は、またもGK Kennedy がストップ。前半は両チームのGKのファインセーブで締まった試合となった。
しかし Kennedy の快進撃は後半になっても止まらない。 65分には Socceroos のレギュラー Jason Culina が攻撃参加してシュートを放つが Kennedy がナイスセーブでクリアー。 Jason Culina の父親、 Branko Culina はかつて Sydney FC を率いて ACL で浦和 REDS と対戦。そして今は対戦相手の Newcastle Jets の指揮を今シーズンから担っている。 83分には 交替出場の Dino Djulbic のクロスに逆サイドに走り込んだ Porter が合わせたヘッドは遂に Kennedy の守るゴールを破るかと思われたが僅かに右上にそれた。試合はスコアレスのまま延長戦に入る。開始早々には ブラジル人 MF Anderson Alves da Silva が100分には Smletz がそれぞれ強烈なショットを放つがゴールネットは揺らせられない。 逆にその直後、 Anderson がボール処理を誤り 交替出場の Gold Coast FW Mirjan Pavlovic がボールを奪いフリーでドリブルシュートに持ち込むが必死に戻った Gold Coast DF Bas Van Den Brink のタックルが失点を防ぐ。延長後半に入っても Gold Coast の攻勢は続くが Smeltz のシュートは 守備に入った Newcastle のFW Tarek Elrich がクリアー、その後の James Brown, Smletz の連続シュートも GK Kennedy がファインセーブを連発しついにスコアレスのまま勝負はPK戦に委ねられた。
PK戦では5人ずつが決め、 サドンデスに入ったNewcastle 6人目、かつては韓国 U-17, U-20 代表選手だった Song Jin Hyung を迎えた。しかし Song 撃ったシュートはクロスバーを越えてしまった。 これで試合内容が圧倒的に押していた Gold Coast は続く Kristian Rees が決めれば勝負はついたのだが Ress のシュートも Song 同様クロスバーを越えてしまった。 Newcastle は7人目の Topor Stanley が決めたが Gold Coast は Caravella のPKはこの試合の “MVP” Kennedy に防がれ万事休す。 相手のシュート数を12本も上回る29本のシュートを放った Gold Coast のデビューシーズンの挑戦は 2007-08 シーズン覇者の Newcastle Jets と言うよも GK Ben Kennedy の前に終わりを告げた。シーズン得点王となった Smeltz は最後の6試合は得点を挙げられずこの試合も無得点で終わった。そして観客数は天気が良かったにも関わらず僅かに 4,109 人。これは昨シーズンの Adelaide vs Brisbane 戦の 8,472 人を大きく下回る Final Series のワースト記録であった。

  
 

Wellington Phoenix  PK戦の末に次ラウンド進出を決める 

Minor Semi Final Minor Semi Final のもう一つのカードは Wellington Phoenix vs Perth Glory 。A-League 加盟10チームで東 ( Wellington ) と西 ( Perth ) の両端に位置する都市をフランチャイズにおくチームの対戦となった。これまでは最下位を争う両チームだったが今シーズンは Final Series 進出を果たした。 Regular Season での直接対決は1勝1敗1分け。 しかしここ Westpac Stadium では Wellington の1勝 ( 2-1 ) 1分け ( 1-1 ) であった。
そしてこの Minor Semi Final も試合はPK戦にもつれ込み Wellington Phoenix が勝利を収めた。試合は開始4分にPhoenix の MF Tim Brown が額の負傷で一旦ピッチの外に運び出されれば Perth FW Steven McGarry が交錯プレーでピッチで倒れて運び出される両選手とも現場に戻ってこられたが激しい肉弾戦の応酬となった。そして Perth がやや攻勢に試合を進める。 23分には Scott Neville が右サイドを突破、 Phoenix 左サイドバックの Tony Lochhead を振り切り放ったシュートは GK Liam Reddy がストップ。開始から Neville は何度も対峙するAll Whites の Lochhead を振り切るシーンを見せチャンスを作った。 Wellington はAll White のエースストライカー Leo Bertos が執拗なマークにあいなかなか動けない。
しかし先制したのはホームの Phoenix 。今シーズン対 Perth 戦では2ゴールを挙げているPaul Ifill の素晴らしいヒールパスに走り込んだ Manny Muscat がエリア内にボールを送ると Chris Greenacre の右足を振り抜き Perth ゴールネットを揺らした。 そして観客 24,267 の9割以上が地元サポーターと思われる大歓声の後押しを受けて一気に Phoenix が主導権を握り攻勢に出る。 前半ロスタイムには Ifill のミドルシュートが Perth ゴールを襲うが GK Tando Velaphi がファインセーブでクリアー。51分には再び Velaphi が Vince Lia の至近距離からのショットをセーブ。 
Perth ベンチは57分、 Wayne Srhoj, Todd Howarth を下げて Scott Bulloch そして Soccreoos の Mile Sterjovski を投入し挽回をはかる。そして遂に67分、 Jacob Burns のFKがファーサイドでフリーの Neville を捉えて Neville が押し込んで Visitor のPerth が同点に追いついた。 
そして 1-1 のまま試合は延長戦にはいり 104分、 Wellington DF Jon McKain が Perth FW Danny McBreen の背後からタックルを入れこの試合2枚目の警告を受け退場となりホームの Phoenix は1人少ない状況となってしまった。 ここで Wellington ベンチは得点者の FW Greencre を下げて All Whites の DF Ben Sigmund を投入し守備を固め、Brown, Lochhead のAll Whites メンバーがしっかりと守備に入り残りの約16分間を守り切りPK戦へと突入していった。
PK 戦は3人目まで Wellington が Ifill, Durante, Brown と連続で決めたのに対し、Perth は2人目 Sekulovski, 3人目Bulloch のショットが連続して GK Liam Reddy に止められ、Wellington 4人目 Adrian Caceres が決めて大観衆の集った Cake Tin ( ケーキ鍋 ) の愛称の Westpac Stadium の大歓声を引き出した。 この大歓声は3か月前、ワールドカップ予選のプレーオフで All Whites が歓喜の予選突破を決めた試合を彷彿させた。 

 
 

これで Phoenix は2週間後、再び Westpac Stadium で Newcastle United と Preliminary Final 進出を掛けて相対する事になった。

Perth Glory は敗れはしたが今シーズンの A-League を大いに盛り上げた立役者である事は変わらない。 A-League 発足前の NSL から存続するチーム。NSL 時代は Grand Final にも進出するチームだった。今シーズンの結果を今後の躍進の礎として欲しい。    続く