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Hyundai A-League Grand Final への道 その2

2011-03-11 | Aussie & Kiwi
Brisbane Roar 2-2 Central Coast Mariners 26th Feb., Suncorp Stadium
Brisbane Roar の連続無敗試合は27となり初の Grand Final 進出を決めた。
ホームでの初戦を 0-2 で落とした Mariners は昨シーズンまで North Queensland Fury でプレーし Australia U-17 にも選出された MF Rostyn Griffiths 、そして NSW Premiership の Blacktown City FC に loan 契約でプレーしていた人気選手 Adam Kwasnik をスタメン起用。一方の Roar は初戦ベンチスタートだったチーム最多得点者の Carlos Solorzano をスタメンに並べた。
立ち上がりは初戦の後半終盤の延長の様にアウェーの Mariners が押す展開が続く。そしてついに39分、 DF Daniel McBreen のショットが Roar DF Matthew Smith の足に当たって Roar ゴールに吸い込まれ Mariners が先制すると、(記録では Smith のオウンゴール )その直後 Olyroos 候補選手Oliver Bozanic が左足から放った強烈なロングシュートが Roar ゴールネットに突き刺さりあっという間に2得点を挙げ、この時点で 1st Leg の負債を一気に返し更に昨年9月12日以来 Roar に土をつけ Grand Final 進出への視界が開けて来た。



しかし25,168 人の観衆の後押しを受けて後半に入り Roar は反撃に転じる。63分には Thomas Broich の巧みなフェイントでDF陣をかわしゴールを決め1点差に迫る。それでも先に Mariners が追加点を挙げれば Mariners が大きく一歩 Grand Final に続くがスコアーは動かかずロスタイムに入り91分 Massimo Murdocca のパスを受けた87分からピッチに投入されたブラジル人FW Henrique De Silva が同点ゴールを決め Brisbane Roar が6シーズン目にして初めてGrand Final 進出を決めた。 Henrique は9月12日 シーズンで唯一 Roar が敗れたMelbourne Victory 戦の開始6分 Kevin Muscat のチャージを受けて腕を骨折、長期離脱していた選手だった。



試合終盤はロスタイムにMariners , Pedj Bojic の Broich へのチャージに2枚目のイエローカードが出された退場となるなど激しいプレーが目立った。試合後 Mariners の Arnold 監督は 

“もし私が失望しているとしたらこの試合の2つの判定だ。 1つは Roar の1点目、Man Franjic はオフサイドのポジションにいたはずだ。そしてもう一つは Bojic の退場だ。 この判定をモニターで見たが、それは何の理由もなしに1人の選手が次の試合の出場権利を奪われたと言う事だ。” 試合後も怒りが収まらない様相だったらしい。
一方 Grand Final 進出を決めた Roar のAnge Postecoglou 監督はこの試合を3月13日の Grand Final への Wake-Up Call と位置付けた。
“我々は目標を達成したが自分自身に不安を与えてしまった。 もし試合そして対戦相手への尊敬が欠ければそれは自分自身に帰って来ると言う事だ。この試合を少し簡単に考えていた。”
Grand Final を前に手綱を締めることも忘れていなかった。



Adelaide United 2-3 Gold Coast United 27.Feb. Hindmarsh Adelaide

レギュラーシーズン3位に入った Adelaide United は次の Minor Semi Final でもホームで戦える。
その Adelaide United が最も警戒する選手はかつて Adelaide でプレーした Shane Smeltz と Bruce Djite 。
Smeltz は A-League 発足前の 2003-04 1シーズンのみだが Adelaide United でプレーし England に渡った後2007 年から2シーズン Wellington Phoenix でプレーし2009 年に Gold Coast United に移籍。21得点を挙げシーズン得点王に輝き2010年ワールドカップにも出場。イタリア戦ではゴールを挙げている。ワールドカップ後はトルコの Genclerbirligi に移籍するも出場機会に恵まれず(6試合1得点)再び Gold Coast United に戻り10試合で7ゴールを挙げた。
Bruce Djite は2006年から2シーズン Adelaide United でプレーし当時21歳だった Djite は北京五輪候補選手でもあった。更にワールドカップ予選のイラク戦にも出場を果たした。しかし五輪は移籍の決まったトルコリーグ Genclerbirligi に早くフィットする様にとの当時の Arnold 監督の温情からメンバー入りはしなかった。Genclerbirligi では2シーズンで34試合に出場し6得点を挙げたが2009-10シーズン途中で Diyarbakrspor にローン移籍に出される等次第にチーム内でも存在感が薄れ今シーズンから A-League に復帰。 Gold Coast United では23試合に出場し10ゴールを決めた。
2人あわせて16ゴールの強力2トップをいかに止められるだろうか….そして MF Zenon Caravella も Adelaide 生まれだった….
“もしこの試合に勝てれば我々は Grand Final と ACL まであと1勝に迫る。これは驚くべき快挙だ。”試合前DF Kristian Rees はこう語った。

下剋上…. 小学校の社会の授業で初めて聞いた言葉、昨年の日本シリーズ、シーズン3位に終わった千葉ロッテが優勝を収めた時に、そして昨年 AKB48 の総選挙後にきいた言葉….だけど相変わらずドラマもCM も2位に前田敦子が中心で1位の大島優子よりも目立っている気がする…まぁ私はこの2人しかわからないけど…. その言葉が今年の A-League Final Series でも使われた。(俺しか使っていないか??) 
シーズン4位に終わった Gold Coast United が3位の Adelaide United をアウェーゲームで壮絶なゴールの応酬戦を制し昨年自分達がされた“下剋上”を今度は自分達が演じる番となった….
この勝利は今シーズンの平均観客動員数が2,000人足らずだった Gold Coast の Miron Bleiberg 監督にとっては自慢の為となる試合、と地元紙は報道した。
“まず第一に我々はまさに最後のプレーで相手を倒した。我々はどのチームをも倒せるしどのチームにも敗れる事がある。今ここで我々が行った事が Grand Final でRoar と対戦出来る事だ。それは大変楽しみな事だ。”
敗れた Adelaide のRini Coolen コーチは“敗れると言う事は時にはもし相手が強かった時には受け入れねばならないがこの試合ではそれは当てはまらない。なぜなら彼らは決して我々を上回っていなかった。それは受け入れられない敗北だ。”



試合は立ち上がりからホームの Adelaide が攻勢に出る時間が長かった。しかし38分に Smeltz が25mのロングシュートを放つとそれまで仕事が回ってこなかった Adelaide GK Galekovic を破った弾道がゴール右上過ぎに突き刺さり劣勢だった Gold Coast が先制ゴールを挙げた。
しかし57分Adelaide は同点に追い付く。 Gold Coast DF Sebastine van den Brink が Adelaide FW van Dijk ( 2人ともオランダ人選手 ) を引き倒し PKを得ると自らボールをPKスポットに置いた van Dijik が GK Glen Moss の反対側に蹴り込み大歓声のなか試合を振り出しに戻した。さらに Adelaide は69分 MF Cassio のシュートを GK Glenn Moss が弾いたところを詰めていた Mathew Leckie が押し込み試合をひっくり返した。



これで多くの Adelaide サポーター達は Preliminary Final 進出が確実になったと思っただろうが Gold Coast はその直後に試合を振り出しに戻す。自陣ゴール前からのクリアーボールが中途半端で Smeltz に飛びそのままヘッドを放つと一旦はGK Galekovic が弾くがリバウンドが Djite の前に転がりそのまま Adelaide ゴールに蹴り込み今度は Gold Coast が試合を振り出しに戻した。
そして79分 Adelaide DF Nigel Boogaard が Joel Prter をPA内で引き倒すと Chris Beath 主審はペナルティースポットを指す。大ブーイングの中 Smeltz がボールをセットする。そして Smeltz の蹴ったPKは Adelaide ゴールネットに突き刺さるが Djite が Smeltz が蹴る前にエリア内に入ったと言う事で蹴り直しを命ぜられた。しかしその蹴り直しも Smeltz が中央に蹴り込み Gold Coast が勝ち越した。それから10数分間 Gold Coast イレブンはブーイングの中、そして DF Dino Djulbic が怪我でピッチサイドに出ている時等はビールの入った紙コップを観客から投げつけられると言う仕打ちを受けながらも冷静に試合を運び、Preliminary Final 進出を決めた。 



Central Coast Mariners 1-0 Gold Coast United 5th Mar., Bluetonge Stadium Gosford

“けっして疑わなかった。”試合終了後 Grand Final とACL 進出を決めた Central Coast の Graham Arnold 監督が漏らした言葉だった。シーズンでの直接対決は1勝1敗1分。しかしここ Bluetonge では Gold Coast が3-2 で勝っている。
7,539人の観衆の前で勝負をつけたのは75分、 Michael McGlinchey のシュートがこぼれたところを拾った Adam Kwasnik が放ったシュートが Gold Coast ゴールに突き刺さりこれが決勝点となった。 
その直後 Gold Cost は Djite がシュートに持ち込むが19歳GK Mathew Ryan がナイスセーブで凌いだ。 
“我々はやや立ち上がりはミスが多かった。そして中央突破に頼りすぎた。 しかし90分を通じて我々は勝利に値するチームであった。 レギュラーシーズンでは9位に転落する事もあったがそれも克服し Grand Final 進出を決められた。”
シーズン最後の9試合は6勝3分と素晴らしいラストスパートを掛けシーズン2位にまで順位を押し上げた。



Alex Wilkinson 主将は“これは10ヶ月間やってきた事の集大成だ。 ここまでこれたと言う事はアジアの戦いにも参加出来ると言う事だ。これは素晴らし偉業だ。この試合はまずいところもありパスも乱れたが勝った事で良かったと思える。
Gold Coast の Grand Final Series は3回目。しかしまだ Grand Final での勝利は無い。しかし加盟2年目の Gold Coast のここまでの戦いは評価されるものだ。
Bleiberg 監督は “ 我々には夢があった。 来シーズンには多くの選手がチームを離れる。我々は Queensland で祝福できる様にあと1週間シーズンを続けたかったが。

Dino Djulbic, Steve Pantelidis ( Medan Bintang FC : Indonesia ) , Zenon Carvella ( Adelaide United ) , Sebastian van den Brink ( 釜山アイパークス ) , Shane Smeltz, Jason Culina ( Newcastle Jets ) ら7人の選手が来シーズンは移籍すると言われている……



Grand Final まであと数日、Queensland 州の天気が心配だ…..


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