歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

小津安二郎の「東京物語」-1剥がれ落ちる同潤会三ノ輪アパート

2006年09月28日 | 建物の話し
4年ほど前に、三河島付近を歩いていたら、モルタルが剥がれ落ち、鉄筋の露出したコンクリートのアパートを発見しました。
写真がそのアパートです。まさに崩壊寸前、警察?、消防?、東京都?、国土交通省?どこの管轄だか解らないけど、よくもまあこの状態で放っておくものだと思いました。(この時カメラがなく写真は撮りませんでした)
それから一年ほどして、NHKのBSで小津の「東京物語」が放送され、録画したものを後日観たら、何と三河島の鉄筋露出アパートが映ったのです。
尾道から子供達がいる東京に出て来た老夫婦の笠智衆と東山千栄子が、戦死した次男の嫁(原節子)が住むアパートを訪れたシーンで、あのアパートが映ったのです。
アパートの外観カットをデジカメで撮り、次の日、確認に行ってきました。その時の写真がこれです。
間違いありませんでした。外観が一致しました。
その後、ネットで調べると「洞潤會アパート」と判明。
取り壊しで騒がれた「あの原宿」の「あのアパート」です。「関東大震災」の後に耐火耐震建築のアパートとして、当時、東京に16棟建てられたものでした。
現在(2006年4月)残っているのは、三河島駅に近い「三ノ輪アパート(三ノ輪からかなり離れているのに、そういう名称が公式になっている)」と、上野駅から5分ほどの距離にある「上野下アパート」の2軒と書かれていました。
偶然発見したポロアパート(失礼)が、名作の舞台とは面白いものです。
だから歩くのは止められない。・・・・・・(^_^)
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