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近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

映画『小さいおうち 』 ② 何故?手紙を渡さなかった?捨てなかった?

2014年02月14日 | 映画の話し
前回の続きです。

『小さいおうち』 何故かわたしは『小さ“な”おうち』と記憶してしまいました。←どうでも良いことです。


この時代、女性にとっては不倫は犯罪でした。犯罪として取り締まると云う事は、それなりの行為が、それなりの件数で発生していたのでしょう。

いつの世も、男と女、時代背景の制約を受けつつも、それなりに自然に、いろいろな愛情関係があり、いろいろ縺れたりするのです。原作の設定では時子は子連れ再婚だったようです。

人妻と、年下の独身男と、道ならぬ恋に落ちた、時子と正治、


そこに、正治とタキ、


そして、時子とタキ、


三人を、いろいろな糸が、いろいろな絡まり方で、纏わり付いてしまうのです。

そして正治に招集令状が届き、最後の別れ、正治の下宿に逢いに行こうとする時子、必死に思い止まらせるタキ。時子の想いを手紙にしたため、タキに託す事でその場を納める。


時子は正治の訪れるのを待つが、トキから手紙を受け取った筈の正治は、いくら待っても時子の前に現れなかった。

このシーンは真っ赤な屋根、真っ白い窓枠、佇む時子、暗い緑色?との色調の対比がとても鮮烈でした。この作品、時子の衣装がとてもヨカッタ!

時子の想いを綴った手紙は正治には届けず、戦後、死ぬまで開封されずにタキが隠し持っていたのです。


何故?どうして?タキは時子の手紙を正治に届けなかったのか?ここは、観る人の解釈の分かれ道。その人、その人で、いろいろ解釈できるのです。

そうなんです。実は監督も、演じる役者も、判らないのです。判らない事は、判らないまま、曖昧に表現した方が、いろいろと解釈が可能で、そのことで、作品に、厚みと、奥深さと、感動と、余韻と、味わいが生まれるのです。

名作は、細部を、あまり語らず、あまり描かずで、曖昧なのです。

それで、タキは死ぬまで一生、ひとりで秘密を抱え、罪として背負い、悩み苦しみ、責め続けて、一生を終えるのです。

でも、ホントに、人間は、それほど長く過去を引き摺るの?と思ったりするのです。心の片隅に、すこしだけ、いつまでも・・・が、自然で普通に思えるのです。

それで、タキは、何故、手紙を渡さなかったのか?捨てられなかったのか?です。

続きは次回。

※次回は2月18日の記事
 こちら http://blog.goo.ne.jp/cocoro110/e/2bb920d0d54506ca3604354887cf74ce


それで、都知事選挙の細川護煕さんですが、何と云っても準備不足でした。“原発ムラ”の反原発、反細川のキャンペーンへの対応がまったく無策でした。小泉任せ、風任せでした。

そして、そして、護煕さんは、やっぱり殿様で、賞味期限も過ぎていました。ところが、奥さんの佳代子さん、私、初めて見たのですが、見た目も、演説も、元気さも、旦那より、ずっと、ずっと上で、とても魅力的な女性でした。

都知事候補は、細川護煕ではなく、細川佳代子だったのです。政治家に向いています、小泉さんの勘も賞味期限が切れていたようです。

宇都宮陣営は細川の得票を上回り、前回の得票も上回り、かなり喜んでいるようですが、2位では負けなのです。やはり、始めから選挙の目的は当選ではなかったのです。

再稼働を第一の目的とした勢力と、都知事選を単なる党勢拡大の一つの手段として考える勢力に寄って、原発即時ゼロを第一の目的とした勢力が潰されたのでした。

ホント、細川を担ぐなら、護煕さんではなく、佳代子さんでした。



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