「青島幸男」が亡くなりました。
彼の事を知ったのは、高校に入った頃です。その当時、「青島」は「ヒーロー」でした。
「カッコ良かった」のです。これまでに出会ったことのない存在でした。「努力」とか「苦労」とか、無縁に見えたのです。
才能だけで生きている。何をやっても「簡単に成功してしまう」そんな風に見えたのです。
映画「鐘」を観ました。生まれて始めての「ロードショー」でした。有楽町?、日比谷?、丸の内?、そんな都心の映画館でした。長い階段が脇にあった記憶があります。友達と数人で行ったと思います。
その時、舞台挨拶に来た「青島」を「生」で見ました。小柄なのに驚いた記憶があります。映画を見終わり、長い階段を降りて行くと、途中に青島が居て、数人の人と立ち話をしていました。
我々は、「彼」の存在に気が付かない素振りで、その脇を通り過ぎました。視線を向けたり、話し掛けたり、そんな大胆なことはできませんでした。
映画は、お寺にあるような「鐘」をトラックに積んで、走っている情景しか覚えていません。内容はまったく記憶にないのです。兎に角、映画まで作ってしまった青島に「凄い」と思ったのです。
歌、コント、映画、小説、役者、すべて大成功。
参議院議員に当選し、佐藤栄作首相に対する「財界の男妾発言」で喝采を受けました。
しかし、彼自身が、想定していなかった、東京都知事に当選し、「ファン」の「期待」大きく裏切り、その後は、第一線から消えていきました。
彼は、時代の批評家として天才でした。しかし、権力者の立場に回ったとき、戸惑い、悩み、混乱し、自信を失いました。何もできなくなり、役人の操り人形になることを自ら選択しました。
知事に「間違って」当選していなければ、批評家としてその後も長く、世の中に貢献していたと思います。
知っている「有名人」が「亡くなって」行く、そのことに「寂しさ」を感じる・・・・・。今までにないことです。
青島と言えば、クレージーキャツです。
ハナ肇、安田伸、石橋エータローがいなくなり、残るは、植木等、犬塚弘、谷啓、桜井センリの4人になりました。
「クレージーキャツ」の映画は、「底も抜け」、「天井も抜け」、すべてにおいて「突き抜け」、「通り越し」た、不思議な映画でした。
「青島幸男」「クレージーキャツ」不思議な世界を見せてくれました。
青島さん、面白かったですよ! お疲れさまでした。
おやすみなさい。。。。。。。