ひと頃“映像の魔術師”だ何だと持て囃され、ハリウッド進出も果たしたツイ・ハーク監督だが、今では見る影もない。本作のように得意のジャンルであるはずの武侠アクションを手掛けてみても、全盛時とは比べようもなく、寂寥感さえ漂う。
清王朝建国直後の中国を舞台に“禁武令”を発した朝廷とそれに反発する武術家たち(及び平民)との闘いを描くこの映画は、話の整理が全然ついておらず、行き当たりばったりに画面を繋いでいるうちに、上映時間が153分にも延びてしまったという印象を受ける。
最初に強調すべきはずの7人のキャラクター設定と得意技もスッポ抜け、それどころか埃っぽい映像に顔までマスキングされたかのように、登場人物の見分けも付かないのだから呆れる。

それでもさすがにアクションだけは良く撮れている・・・・と言いたいのだが、終盤の狭い通路での立ち回りだけは“おおっ!”と思わせるものの、それ以外は暗い画面に加えて意味のない接写が目立ち、さらに無駄にカメラをブン回しているおかげで、何がどうなっているのかさっぱり分からない。これがあの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズ等でアクション描写の新しい地平を開いた監督の近作かと思うと、悲しくなってしまう。
それにしても当作を「HERO」や「LOVERS」の同系列作品として売ろうとした配給会社のしたたかさには苦笑するが、それも大した成果を上げていないってことは、ガラガラの劇場が証明していた(^^;)。
清王朝建国直後の中国を舞台に“禁武令”を発した朝廷とそれに反発する武術家たち(及び平民)との闘いを描くこの映画は、話の整理が全然ついておらず、行き当たりばったりに画面を繋いでいるうちに、上映時間が153分にも延びてしまったという印象を受ける。

最初に強調すべきはずの7人のキャラクター設定と得意技もスッポ抜け、それどころか埃っぽい映像に顔までマスキングされたかのように、登場人物の見分けも付かないのだから呆れる。


それでもさすがにアクションだけは良く撮れている・・・・と言いたいのだが、終盤の狭い通路での立ち回りだけは“おおっ!”と思わせるものの、それ以外は暗い画面に加えて意味のない接写が目立ち、さらに無駄にカメラをブン回しているおかげで、何がどうなっているのかさっぱり分からない。これがあの「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナ」シリーズ等でアクション描写の新しい地平を開いた監督の近作かと思うと、悲しくなってしまう。
それにしても当作を「HERO」や「LOVERS」の同系列作品として売ろうとした配給会社のしたたかさには苦笑するが、それも大した成果を上げていないってことは、ガラガラの劇場が証明していた(^^;)。