先日、福岡市中央区天神にある福岡シンフォニーホールで開催された、ヴァイオリニストの千住真理子のリサイタルに行ってきた。デビュー50周年記念の公演とのことで、正直私は彼女を長いこと“若手”だと思っていたのだが、いつの間にかベテランになっていたことにまず驚いた(笑)。考えてみれば彼女が“天才少女”として賞賛されていたのは80年代初頭であり、自らの時間認識のいい加減さには呆れてしまう。
演目は、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」を除けばポピュラーな小品が中心。ヘンデルの「ラルゴ」やメンデルスゾーンの「愛の歌」「歌の翼に」(ヴァイオリン向けのアレンジ版)など、誰でも知っている曲ばかりだ。ただし一番印象に残ったのは、ヴィターリの「シャコンヌ」である。この曲だけは、私は聴いたことが無かった。トマゾ・アントニオ・ヴィターリという作曲者名も初耳だ。

何しろ「シャコンヌ」といえばバッハの手によるものが有名で、それ以外は知らなかったのだが、これは良いナンバーだと思った。ヴァイオリンを演奏する人にとっては有名な作品らしく、かなりのテクニックを要求する曲ながら、メロディは冴え冴えと美しく、泣けてくるほどだ。千住の資質が最もよく出た妙演である。
また、パッヘルベルの「カノン」は、ピアノ担当の山洞智による編曲が絶妙で、まさしく“カノン”の形式に昇華されていたのには感心。ラストナンバーのモンティの「チャルダッシュ」はかなり盛り上がり、演奏後は大喝采を浴びていた。アンコールとして「アメイジング・グレイス」と「ジュピター」が披露され、合計2時間あまり、満足出来るひとときを送ることが出来た。
会場はほぼ満員で、彼女の変わらぬ人気を再認識できる。CD購入者向けのサイン会も行なわれていたが、参加者が多すぎたので私は遠慮した(笑)。なお、彼女の兄は日本画家の千住博と作曲家の千住明である。兄たちとの共演も過去にあったらしいが、今一度観てみたいものだ。そういうコンサートの企画が持ち上がれば、万難を排しても足を運びたい。
演目は、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」を除けばポピュラーな小品が中心。ヘンデルの「ラルゴ」やメンデルスゾーンの「愛の歌」「歌の翼に」(ヴァイオリン向けのアレンジ版)など、誰でも知っている曲ばかりだ。ただし一番印象に残ったのは、ヴィターリの「シャコンヌ」である。この曲だけは、私は聴いたことが無かった。トマゾ・アントニオ・ヴィターリという作曲者名も初耳だ。

何しろ「シャコンヌ」といえばバッハの手によるものが有名で、それ以外は知らなかったのだが、これは良いナンバーだと思った。ヴァイオリンを演奏する人にとっては有名な作品らしく、かなりのテクニックを要求する曲ながら、メロディは冴え冴えと美しく、泣けてくるほどだ。千住の資質が最もよく出た妙演である。
また、パッヘルベルの「カノン」は、ピアノ担当の山洞智による編曲が絶妙で、まさしく“カノン”の形式に昇華されていたのには感心。ラストナンバーのモンティの「チャルダッシュ」はかなり盛り上がり、演奏後は大喝采を浴びていた。アンコールとして「アメイジング・グレイス」と「ジュピター」が披露され、合計2時間あまり、満足出来るひとときを送ることが出来た。
会場はほぼ満員で、彼女の変わらぬ人気を再認識できる。CD購入者向けのサイン会も行なわれていたが、参加者が多すぎたので私は遠慮した(笑)。なお、彼女の兄は日本画家の千住博と作曲家の千住明である。兄たちとの共演も過去にあったらしいが、今一度観てみたいものだ。そういうコンサートの企画が持ち上がれば、万難を排しても足を運びたい。