年の瀬恒例の(?)2011年の個人的な映画ベストテンを発表したい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6c/5d/cb9a10b3c23cdfb0360fd3b77f24e684.jpg)
日本映画の部
第一位 冷たい熱帯魚
第二位 ヘヴンズ ストーリー
第三位 一枚のハガキ
第四位 監督失格
第五位 マイ・バック・ページ
第六位 まほろ駅前多田便利軒
第七位 歓待
第八位 ツレがうつになりまして。
第九位 YOYOCHU SEXと代々木忠の世界
第十位 スマグラー おまえの未来を運べ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/d1/fddf76f5d44b9759c6270a0c05c874fb.jpg)
外国映画の部
第一位 白いリボン
第二位 キック・アス
第三位 トスカーナの贋作
第四位 ソーシャル・ネットワーク
第五位 シリアスマン
第六位 再会の食卓
第七位 ザ・ファイター
第八位 ブラック・スワン
第九位 キッズ・オールライト
第十位 ヤコブへの手紙
2011年3月11日に東日本を襲った大災害は国内外に衝撃を与えたが、この事件が映画の題材として取り上げられるのはこれからだと思う。ただし残念ながら(大手が関与する)日本映画についてはさほど期待出来ない。シビアな現実社会から目を背けて毒にも薬にもならないような微温的展開に終始している今の邦画にとって、真実を鋭く抉った見応えのある作品を提供するのは無理だ。ヘタすれば震災をネタにした“お涙頂戴劇”を何本か製作して終わるかもしれない。
で、当然のことながら私が選出した10本の日本映画は大半が単館系である。ぬるま湯的な作劇が目立つ大半のメジャー系作品(その多くはテレビ局とのタイアップ)には用はないというのが正直なところだ。
なお、以下の通り各賞も選んでみた。まずは邦画の部。
監督:園子温(冷たい熱帯魚)
脚本:瀬々敬久(ヘヴンズ ストーリー)
主演男優:豊川悦司(一枚のハガキ)
主演女優:神楽坂恵(恋の罪)
助演男優:でんでん(冷たい熱帯魚)
助演女優:山口紗弥加(ラーメン侍)
音楽:岩崎太整(モテキ)
撮影:藤澤順一(八日目の蝉)
新人:寉岡萌希(ヘヴンズ ストーリー)、大野いと(高校デビュー)、深田晃司監督(歓待)
次に洋画の部。
監督:ミヒャエル・ハネケ(白いリボン)
脚本:アッバス・キアロスタミ(トスカーナの贋作)
主演男優:ハビエル・バルデム(BIUTIFUL ビューティフル)
主演女優:ジェニファー・ローレンス(ウィンターズ・ボーン)
助演男優:ジェフリー・ラッシュ(英国王のスピーチ)
助演女優:ミラ・クニス(ブラック・スワン)
音楽:トレント・レズナー(ソーシャル・ネットワーク)
撮影:クリスティアン・ベルガー(白いリボン)
新人:ヘイリー・スタインフェルド(トゥルー・グリット)、ヘンリー・ホッパー(永遠の僕たち)、ジェイ・ブレイクソン監督(アリス・クリードの失踪)
さて、以下はついでに選んだワーストテンである(笑)。
邦画ワースト
1.白夜行
吹けば飛ぶような軽い作劇と、弛緩したドラマ運びには呆れるばかり。原作も大して面白くはないが、ここまではヒドくない。
2.日輪の遺産
3.コクリコ坂から
スタジオジブリはすでに“終わって”いる。誰が監督しても同じこと。
4.あぜ道のダンディ
5.神様のカルテ
6.タンシング・チャップリン
日本映画はバレエをキッチリと撮れないのか・・・・。
7.これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫
8.電人ザボーガー
9.ワイルド7
10.デンデラ
洋画ワースト
1.ツリー・オブ・ライフ
ここ10年間観た映画の中では一番つまらない。とにかく作者の思慮の浅さが全面開示しており、加えてチラチラと目障りな映像処理が不愉快な気分を増幅させる。観ている間はまさに悪夢。
2.ゴーストライター
3.ブンミおじさんの森
4.SOMEWHERE
5.悲しみのミルク
6.蜂蜜
以上、有名映画祭で賞を取ったからといって、優れた映画とは限らないことを如実に示している作品群である。
7.ラビット・ホール
8.ミスター・ノーバディ
9.キラー・インサイド・ミー
この3本を観ると、中途半端な“作家性”を娯楽映画のスキームの中で発揮すると、愉快ならざる事態に陥ることが実によく分かる。
10.マイティ・ソー
別にこの作品が特別に低レベルだったわけではない。有象無象の大味なハリウッド製大作を代表してランクインさせた次第である。
地元ネタとしては、2011年には新しい博多駅ビルにシネコンがオープンしたが、ミニシアター系が相次いで閉館したことを挙げたい。結果として福岡市での全体的な上映本数が減ってくるのは仕方がないだろう(ソラリアシネマはTOHOシネマズ天神ソラリア館として再開するが、番組編成については期待できない)。
ミニ・シアターが冬の時代を迎え、ショッピングモールに併設されたシネコン一辺倒になってくると、大衆レベルでの映画の見方も変わってくるのだろう。
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日本映画の部
第一位 冷たい熱帯魚
第二位 ヘヴンズ ストーリー
第三位 一枚のハガキ
第四位 監督失格
第五位 マイ・バック・ページ
第六位 まほろ駅前多田便利軒
第七位 歓待
第八位 ツレがうつになりまして。
第九位 YOYOCHU SEXと代々木忠の世界
第十位 スマグラー おまえの未来を運べ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/11/d1/fddf76f5d44b9759c6270a0c05c874fb.jpg)
外国映画の部
第一位 白いリボン
第二位 キック・アス
第三位 トスカーナの贋作
第四位 ソーシャル・ネットワーク
第五位 シリアスマン
第六位 再会の食卓
第七位 ザ・ファイター
第八位 ブラック・スワン
第九位 キッズ・オールライト
第十位 ヤコブへの手紙
2011年3月11日に東日本を襲った大災害は国内外に衝撃を与えたが、この事件が映画の題材として取り上げられるのはこれからだと思う。ただし残念ながら(大手が関与する)日本映画についてはさほど期待出来ない。シビアな現実社会から目を背けて毒にも薬にもならないような微温的展開に終始している今の邦画にとって、真実を鋭く抉った見応えのある作品を提供するのは無理だ。ヘタすれば震災をネタにした“お涙頂戴劇”を何本か製作して終わるかもしれない。
で、当然のことながら私が選出した10本の日本映画は大半が単館系である。ぬるま湯的な作劇が目立つ大半のメジャー系作品(その多くはテレビ局とのタイアップ)には用はないというのが正直なところだ。
なお、以下の通り各賞も選んでみた。まずは邦画の部。
監督:園子温(冷たい熱帯魚)
脚本:瀬々敬久(ヘヴンズ ストーリー)
主演男優:豊川悦司(一枚のハガキ)
主演女優:神楽坂恵(恋の罪)
助演男優:でんでん(冷たい熱帯魚)
助演女優:山口紗弥加(ラーメン侍)
音楽:岩崎太整(モテキ)
撮影:藤澤順一(八日目の蝉)
新人:寉岡萌希(ヘヴンズ ストーリー)、大野いと(高校デビュー)、深田晃司監督(歓待)
次に洋画の部。
監督:ミヒャエル・ハネケ(白いリボン)
脚本:アッバス・キアロスタミ(トスカーナの贋作)
主演男優:ハビエル・バルデム(BIUTIFUL ビューティフル)
主演女優:ジェニファー・ローレンス(ウィンターズ・ボーン)
助演男優:ジェフリー・ラッシュ(英国王のスピーチ)
助演女優:ミラ・クニス(ブラック・スワン)
音楽:トレント・レズナー(ソーシャル・ネットワーク)
撮影:クリスティアン・ベルガー(白いリボン)
新人:ヘイリー・スタインフェルド(トゥルー・グリット)、ヘンリー・ホッパー(永遠の僕たち)、ジェイ・ブレイクソン監督(アリス・クリードの失踪)
さて、以下はついでに選んだワーストテンである(笑)。
邦画ワースト
1.白夜行
吹けば飛ぶような軽い作劇と、弛緩したドラマ運びには呆れるばかり。原作も大して面白くはないが、ここまではヒドくない。
2.日輪の遺産
3.コクリコ坂から
スタジオジブリはすでに“終わって”いる。誰が監督しても同じこと。
4.あぜ道のダンディ
5.神様のカルテ
6.タンシング・チャップリン
日本映画はバレエをキッチリと撮れないのか・・・・。
7.これでいいのだ!! 映画★赤塚不二夫
8.電人ザボーガー
9.ワイルド7
10.デンデラ
洋画ワースト
1.ツリー・オブ・ライフ
ここ10年間観た映画の中では一番つまらない。とにかく作者の思慮の浅さが全面開示しており、加えてチラチラと目障りな映像処理が不愉快な気分を増幅させる。観ている間はまさに悪夢。
2.ゴーストライター
3.ブンミおじさんの森
4.SOMEWHERE
5.悲しみのミルク
6.蜂蜜
以上、有名映画祭で賞を取ったからといって、優れた映画とは限らないことを如実に示している作品群である。
7.ラビット・ホール
8.ミスター・ノーバディ
9.キラー・インサイド・ミー
この3本を観ると、中途半端な“作家性”を娯楽映画のスキームの中で発揮すると、愉快ならざる事態に陥ることが実によく分かる。
10.マイティ・ソー
別にこの作品が特別に低レベルだったわけではない。有象無象の大味なハリウッド製大作を代表してランクインさせた次第である。
地元ネタとしては、2011年には新しい博多駅ビルにシネコンがオープンしたが、ミニシアター系が相次いで閉館したことを挙げたい。結果として福岡市での全体的な上映本数が減ってくるのは仕方がないだろう(ソラリアシネマはTOHOシネマズ天神ソラリア館として再開するが、番組編成については期待できない)。
ミニ・シアターが冬の時代を迎え、ショッピングモールに併設されたシネコン一辺倒になってくると、大衆レベルでの映画の見方も変わってくるのだろう。