HAPPY MANIA

おいしい、まいにち。
あじわう、せいかつ。

サウンドスリープ

2007-01-13 23:21:00 | ♪DIARY♪
東京メトロの主要駅で配られている
「metropolitana」っていうフリーマガジンを知っているかな?

毎月10日に発行されるのが楽しみで、
すっかり“通勤の友”と化している「metropolitana」

その1月号にspecial short storyとして掲載されていたのが、
劇作家のふじきみつ彦さんが書いた「サウンドスリープ」でした。





お話の内容としては、


一緒に住む男女の物語。
よく笑う彼女が仕事の配置転換をきっかけに
自信をなくしてしまって笑わなくなった。
それに合わせるように彼の帰りも極端に遅くなっていて、
そうこうしているうちに彼女との距離が離れてしまった。

あるとき彼女がこうつぶやく。
「仕事を辞めて、実家に帰ろうかな」

ある夜、ふとしたきっかけで久々に二人で話をする。
そのうちなんだかおかしくなって二人とも笑い出す。
それがやむと、
彼女は「ここにいるから」と言って少し泣いて、
彼は気づく。
“彼女はずっと一人だったんだ”

彼女にとって必要なのはきっとこういうことで、
そしてここが彼女にとっての唯一の居場所なんだ。
この場所だけは絶対に守ろうと、彼は心に誓う。


かなり大まかだけど、こういうお話だったの。



あることが、自分でも不思議なくらい心に響いてしまう。
いつもなら何気なく通り過ぎる場所で、
なぜか立ち止まってみたくなる。

そんなことって、ないかな。

わたしはこの「サウンドスリープ」に、
後ろからセーターの裾を引っ張られているような感じがしたんだ。



きっと。
一人でいる淋しさはそれほど身に浸みない。
ほんとうの淋しさは、
二人でいるのに自分が一人だと感じること。

物理的に同じ空間に二人でいるのに、
ひとりぼっちだな、って感じる瞬間。
いちばん近くにいる人が、
いちばん遠くに感じる瞬間。

これ以上の淋しさは、きっとない。


あたたかな毎日を過ごすには、どうしたらいいのかな。
久しぶりに時間に余裕のある土曜日。
ぼんやりと考えてみる。

見えない向こう側には、いったい何があるのかな。

そんなことを考えながらチップスターを頬ばっていたら、
いつのまにやら全部なくて
次のいちごポッキーに手をのばしてました。


お菓子を食べ過ぎた土曜日も、もうすぐ終わります。





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6 コメント

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う~む、考えさせられます (Aya)
2007-01-14 03:19:42
>二人でいるのに自分が一人だと感じること

これほど惨めで寂しいと思うことは無いですよね。
でも、物語の二人はそこにちゃんと気付いたようで何よりです。(^^)

心のアンテナはちゃんと整備しておかないとね!!
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☆Ayaさんへ☆ (CHACO)
2007-01-15 22:56:44
ほんとうに。
二人でいる淋しさに比べたら、
一人の淋しさなんて全然たいしたことないです。

お互いを思いやることがいちばん大切だし、
それができないようなら一緒にいるべきじゃないと
わたしは思います。

このお話の二人は、
きちんと「かけがえのないもの」に気づくことができて、
よかったですよね。
わたしもこのお話を読んで、
「当たり前の危うさ」について、ちょっぴり考えてしまいました☆
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当たり前のことであったとしても・・・ (Aya)
2007-01-19 01:34:43
やはり、それを忘れてしまうっていうのは人間にはありがちですよね。
そんなときこそ、自分を取り巻く環境が当然ではなく、必然だったのだと認識できたら幸せですね。

物語では二人が大切なことに気が付いたってことが、素晴らしく幸福なことだと思います。

当たり前と思わないように生きる・・・難しいかもしれないけど、決して忘れたくないことですね。
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☆Ayaさんへ☆ (CHACO)
2007-01-19 23:36:36
そうなんですよね。
ありがちなんです・・・。

「いつもあるもの」だと
「なくなったらどうなるか」なんて
考えなくなってしまうんですよね。きっと。
あって当然だと思ってしまう。

ものでも、ことでも、ひとでも、
ときどき立ち止まって見つめ直して、
当然のようにそこにあるものに対して感謝する気持ちを
いつまでも持ち続けたいものです。

なくしてみてはじめて気付く。
なんてことが、ないように。
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Lost paradise (Aya)
2007-01-24 01:47:24
なくしてから気付く・・・

それは過去に何度か食らいましたよ。
えぇ、殆どは自分のせいです。他人を責めることができるはずもありません。

それだけに、なくす前に気が付つくということの素晴らしさを骨身にしみて知っています。ただ、これは偉そうに言えることではありませんけどね。(^^;)

まぁ、私としては、そんな余計な苦労をせずに、日々きちんと感謝の気持ちを持ち続けられたらどんなに幸福だろうかと思うんです。

ある意味、後悔だらけの人生なので。(^^;)
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☆Ayaさんへ☆ (CHACO)
2007-01-27 00:12:19
でもでも。
人生は経験ですものね。

自分が辛い思いをしなければ、
誰かの辛い思いを理解することはできないし、
失敗したからこそ見えるものってあると思うんです。

その繰り返しで、いろいろなことが淘汰されて、
自分にとって「ほんとうに」たいせつなことが
残るのではないかしら。

なんて。
わたしも失敗ばかりの今までなので(笑)
(・・・あまり後悔しないところがたちが悪い・・・)
自分に言い聞かせているんですけど・・・。
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