気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

きのうの朝日歌壇

2007-01-30 18:12:18 | 朝日歌壇
歳末の日暮れははやし歯科医にて口あけている間に暗くなる
(高松市 菰渕昭)

家族してコンビニへゆく昼さがりうぶ毛のごとし元日の幸
(和泉市 長尾幹也)

妹の命奪いし兄の記事読みつつ火垂るの墓を思いぬ
(静岡市 安藤勝志)

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一首目。十二月の日暮れの早さを歌った。この「はやし」がひらがなであるのが面白い。「早し」とも読めるし、名前の「林」とも読める。こういうワザをちょっと見つけたときに嬉しくなる。
二首目。ささやかな幸せを「うぶ毛のごとし」と表現したのがうまい。わが家もそろって、ちょっと遠くのジーンズショップまで散歩がてら出かけて、みんなでお父さんにあれこれ買ってもらったのだった。すみません。
三首目。この事件の家族も歯科医だった。そこの患者さんはきっと別の歯科医に行くのだろうな。先生には申し訳ないが、わたしなら気分悪くて、やはり行けない。



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