気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

今日の朝日歌壇

2010-12-12 19:01:31 | 朝日歌壇
霜の朝キュッと葉を立て泣くキャベツ葉脈に太る青虫抱きて
(宇治市 神崎政子)

遠い日のわたしが埋めたビー玉を化石にするためコンビニが建つ
(姫路市 波来谷史代)

黙すとき声あげるときわきまえてスーチーさんの白いくびすじ
(三島市 浅野和子)

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一首目。畑のキャベツの様子が生きいきと表現されている。作者は実際に栽培している方だろうか。「泣くキャベツ」がとてもいい。買って食べているだけの私にはこの表現はできない。
二首目。ビー玉、化石、コンビニの取り合わせが面白い。しかし最近のコンビニは経営がうまく行かないと、すぐに潰れるので、化石になるまでに掘り返されるかもしれない。そう思うとロマンがなくなるが・・・。
三首目。生活すべてを、「わきまえて」行わねばならない立場のスーチーさんの「白いくびすじ」に着目したのが手柄だと思う。

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4 コメント

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朝日歌壇 (水田まり)
2010-12-14 21:34:57
我が家も朝日新聞です。キャベツの歌、ビー玉の歌、スーチンさんの歌よかったですね。
かすみさんも読んでいらしたんですね。キャベツにはよく虫がつき、農薬嫌いの私は割り箸で一匹づつとっています。この一首はキャベツが泣いていますが、故人の義母の言葉を思い出しました。余りにも青虫が多くて虫の合唱がが聞こえたよ。写真のキャベツはとってもきれい、農薬なしのキャベツはレース模様になります。
青虫が菜っ葉とともに湯がかれて鍋の底より現れいたる
こんなことが何度もありました。
びー玉はいろんな夢が詰まっているようで子供のころも大人になっても大好きです。コンビにの取りあわせが現代的。
スーチンさんがやっと解放されてほっとしましたが本当の解放はまだ先ですよね。
白いくびすじ、スーチンさんはなぜか白いイメージが私の頭の中にはあります。早く平和な国になってほしいですね。
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Unknown (かすみ)
2010-12-15 01:37:20
水田まりさん

丁寧に読んでいただいてありがとうございます。
自分で勝手に3首と決めて、コメントをつけています。ほかに選びたい歌もありますが、、結局3首に絞る。ちょっと選者の気分になれます。
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青虫 (水田まり)
2010-12-15 16:39:15
昨夜あれからふとんに入って義母の言葉を考えていたら、思い出しました。青虫が菜っ葉を食べるしゃきしゃきかざわざわかなにしろ合唱のように聞えるのだそうです。北海道の同人二の三浦さんが以前北海道集会で隣だったかしら、お話していたら害虫の駆除は牛乳を薄めてかけるといいよ。と教えてくれました。
それからは私は牛乳を殺虫剤の代わりに使っています。
効き目はいいですよ。つまらないことを書いてしまいました。
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Unknown (かすみ)
2010-12-15 18:43:07
そうですか。
私は町育ちでキャベツの栽培のこと、よく知りませんでした。一個買うとなかなか減りません。はじめはロールキャベツに、あとはサラダかお好み焼きにします。
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