気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

豆ごはんまで 坪内稔典歌集 つづき

2008-05-12 00:52:08 | つれづれ
手も足も勝手に動く感じしてキリンを見たりそのあと河馬も

職業は教師?いやいや、木の中の木の言葉など考えてます

ぼくの中にぼくの顔した河馬がいて水に写った虹を食べてる

えんどうの花のあたりに風が立ち遠い昔の鈴鳴るような

むの字には○がありますその○をのぞくと見えるえんどう畑

(坪内稔典 豆ごはんまで ながらみ書房)

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稔典先生は、とても忙しくいつも次々と予定をこなしておられるようだ。基本的には俳人で、性格も俳句的。著書『俳句的人間短歌的人間』にそのあたりは詳しく書かれている。題名、俳句的・・か短歌的・・かどちらが先がわからないような本の作りになっている。
きょう取り上げた歌の中では、特に最後のむの字の歌が好きだ。むの字に○があるという発想をいままでだれがしただろうか。とてもユニークだ。
↓の歌は、稔典先生の俳句講座で作った俳句から、発展させて短歌にしたもの。俳句のままの方がよかったそうな・・・。俳句は私には向いていないようで、行かなくなってしまった。すみません。

白日傘さして私を捨てにゆく とつぴんぱらりと雲ケ畑まで
(近藤かすみ)


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