気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

短歌人1月号 同人のうた 1月の扉

2011-12-29 22:47:13 | 短歌人同人のうた
龍泉寺一葉の碑を横に見て入りゆく墓地ぞ汝の眠れるは

金婚の記念日なれども喜ばぬ妻に龍胆買ひて帰りぬ

(川 明  龍)

季寄せから削除されたる青龍の目覚むる春となりにけるかも

楽人の龍笛の音は絶え絶えに霧をわたりてわれに届けり

(有沢螢 青龍)

昼寝する子が寝返れば火星では今日の竜巻が走りはじめる

<六甲のおいしい水>を一息に飲めば内なる竜が身じろぐ

(猪幸絵 風の竜)

竜田姫いまし触れしかはうき草ほのくれなゐの茎のさざめく

胆のう炎をわづらひし母に手向けしは竜の胆なるりんだうの花

(杉山春代 龍)

**********************************

短歌人1月号、同人1欄、1月の扉より。
今年から扉のページは題詠になり、今回のお題は「龍」。四人の歌人が悪戦苦闘しているのがわかる。八首はなかなかきつい。思えば、題詠マラソン、題詠ブログに参加していたが、それぞれ一首のみだった。龍で八首も作れるだろうか・・・。

最新の画像もっと見る