青空のふかき一日ことばみな忘れてしまひ青草を刈る
山人(やまびと)とわが名呼ばれむ萬緑のひかりの瀧にながく漂ふ
蛇苺踏みてあゆめりそのかみは剽盗(ひはぎ)なりしか菩薩なりしか
わかき日は駱駝を欲しとおもひしにやさしき瘤のごとくに老いぬ
雪雲(ゆきぐも)のあかく焼けたるゆふまぐれ天狗のむれと呑む鬼ごろし
(前登志夫 流轉 砂子屋書房)
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題詠ブログで歌を詠む方が忙しいが、やはり読まないと出来ないので、歌集も少しずつ読む。
いままで余り読んでいなかった前登志夫の歌集。
奈良県吉野の山の中に住んでおられて、自然と共に暮らしていて出来る歌の数々。
飄々としていて、人生を達観しているように見える。
山人(やまびと)とわが名呼ばれむ萬緑のひかりの瀧にながく漂ふ
蛇苺踏みてあゆめりそのかみは剽盗(ひはぎ)なりしか菩薩なりしか
わかき日は駱駝を欲しとおもひしにやさしき瘤のごとくに老いぬ
雪雲(ゆきぐも)のあかく焼けたるゆふまぐれ天狗のむれと呑む鬼ごろし
(前登志夫 流轉 砂子屋書房)
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題詠ブログで歌を詠む方が忙しいが、やはり読まないと出来ないので、歌集も少しずつ読む。
いままで余り読んでいなかった前登志夫の歌集。
奈良県吉野の山の中に住んでおられて、自然と共に暮らしていて出来る歌の数々。
飄々としていて、人生を達観しているように見える。
若いころから短歌を読んで来られたのですね。
私が初めて買った歌集は、小池光の『静物』でした。
短歌人に入った頃です。それまで全く短歌に縁のない生活をして来ました。私はキャリアが短いから出来が悪くてもしょうがありませんね。これからです。