気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

短歌スペシャル宇治歌会

2005-04-24 00:57:55 | NHKBS短歌スペシャル
錆ふかき自転車を置く水のほとりゆうぐるるまで待つひとわれは
(渡英子)
くちびるがうすく色づき動きだす記憶が戻るまでを待つ間に
(東直子)
たまさかに恋に飛びこむ女いて口あけて待つ水の濃緑(こみどり)
(大口玲子)
来世紀と来世はとても似ていたりいずれを待つや阿弥陀如来像
(大松達知)
もののふの宇治の川舟橋姫の訪ないを待つほどの揺らめき
(高野公彦)
書店にて人を待ちつつ白き本に巻かれし帯のゆがみを直す
(吉川宏志)

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NHKBS短歌スペシャルのプロの歌人さんによる歌会での作品。
席題「待つ」は高橋睦朗氏の出題。、かな使いは作者を伏せる意味もあって今回のみ、新かなにするというルールだった。題を与えられて、一時間ほどで作られた作品。さすが。


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