気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

BS短歌スペシャル復習編

2007-05-01 23:33:06 | NHKBS短歌スペシャル
木となりてケイタイ画面見つめいるわが年齢(とし)格好のおとこの孤独
(小高賢)

くすの樹の肌にながるる千年のゆふやみに溶けて聴く青嵐
(日置俊次)

大楠は薄暮インコの木となりて天然色の眠り実らす
(谷岡亜紀)

仰ぎゐてせつなかりけりもののふの由縁(ゆかり)の樟に若葉噴きあぐ
(秋山佐和子)

葱の花咲けば父母思はるる母を遺して死にゆきし父
(河野裕子)

会はぬと決めて会はざる日々にハナミズキ若き名もなき木に替はりたり
(澤村斉美)

********************

先日のNHKBS短歌スペシャルのプロの歌人の歌会の自由詠。
それぞれが前もって用意した自信作なのだろう。
目立つ言葉を使ってもそれが浮かない工夫がなされていたり、あざとくキャッチーな言葉で押してみたり、ああでもない、こうでもないと推敲に推敲を重ねているのがわかる。この日は、神戸市の相楽園という庭園の和室で歌会があったので、木を歌った作品が多かった。ここでは、澤村斉美さんの作品が最高得点だった。

身近なところでは、久保寛容さんのところのとうげ歌会第15回が無事終了。
こちらは、半月に一回のペースで進む。



最新の画像もっと見る