気まぐれ徒然かすみ草

近藤かすみ 

京都に生きて 短歌と遊ぶ

箸先にひとつぶひとつぶ摘みたる煮豆それぞれ照る光もつ

NHKBS短歌

2007-04-30 00:49:48 | NHKBS短歌スペシャル
戦友のねむるみなみの青海原父の遺灰をはつか撒き来ぬ
(秋山佐和子)

一生を遊ぶと決めて見ていたり青き亀浮くはつなつの水
(谷岡亜紀)

補助輪をはずす自転車いまだ青き生きる速度もひとつあがりぬ
(小高賢)

みづあかり障子を青く揺さぶりてゆさぶりてつひに日永ひらかず
(日置俊次)

背に青を載せつつ沈みゆく亀の一瞥われを水辺に佇たす
(澤村斉美)

青空の遠い所に窓ひとつ開かれてありしづかに光る
(河野裕子)

**********************

きのうはNHKBS短歌スペシャルの日だった。午前11時から午後4時まで、途中すこしの休憩をはさんで、延々5時間つきあってしまった。
お題は「青い」「窓」で、プロの歌人の歌会あり、視聴者のFAXでの投稿ありと、みっちり短歌に付き合う時間を持てた。選者は岡井隆、安永蕗子、尾崎左永子、穂村弘、高橋睦郎の各氏。わたしもFAXで投稿して、穂村弘氏に批評をいただいたが、50選には残ることが出来なかった。歌を取り上げられた人たちには、知った名前が多く、みんなやってるなあ・・・と思う。顔を知らないけれど、おなじみなのだ。
プロの歌会は、さすがに秀歌が出された。自由詠での歌会もあったが、それは後日アップする予定。



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7 コメント

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Unknown ()
2007-04-30 03:12:19
やっぱり、みんな人知れずに、たくさん歌を作っていらっしゃるんでしょうね。

塚本邦雄さん、小高賢さんは一日十首を、梅内美華子さんは月百首を実行されていたんだとか。

そんな作歌体力ないですから、って弱音を吐きつつ、己の怠惰を反省させられる話。



今日の歌、下句は抽象的ですが、「青葉」は若さの象徴。つまり若者との隔たりを表しているのでしょうか。

上句は、わかりやすくて実感が出ているな、と思いました。
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Unknown (かすみ)
2007-04-30 21:10:45
自分では若いつもりなんですが、現実が現実なもので・・・
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Unknown (黄菜子)
2007-05-01 00:40:46
こんばんは。
短歌スペシャルは、最初の1時間を見逃しましたが、かすみさんのお歌のところはしっかり見ました。
うーん、残念でしたね。
でも、四千通近い中から目に止まるなんて、さすが!かすみさん!と拍手していました。
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Unknown (かすみ)
2007-05-01 10:15:00
黄菜子さん 見てくださったんですね。
ありがとうございます。
以前、50選まで残ったことが3回あって、つい期待して最後まで見てしまいました。
でも、選ばれるかどうかということより、選者がどのように歌を読み、批評するかを聴くのが貴重な勉強になりました。プロの歌会も面白かったですよね。
それぞれいろいろ言いながら、自分の歌を認めて欲しいし、巧い人には嫉妬するし、人間だなあと思ったことでした。
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Unknown (黄菜子)
2007-05-01 22:14:38
プロの歌会、面白かったですね。
日置俊次さんの「窓あかり」の歌、美しかった。
美しい歌になる条件が整いすぎているかな、と思ったぐらい。
女性の作だとばかり思っていました。意外でした。
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Unknown (黄菜子)
2007-05-01 22:17:13
>日置俊次さんの「窓あかり」の歌

「みづあかり」の歌でした。
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Unknown (かすみ)
2007-05-01 23:36:57
黄菜子さん こんばんは。
男女の差よりも、個人差の方が大きいらしいですね。
短歌をやろうとする人は、男女に関わらず繊細で、普通の人の気づかないことが見えるような人が多いと思います。それって、結構しんどいですね。
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