BIKEBIND自転車日記ブログ2

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2012 ラピエール・新29erフルサス登場!

2011-11-01 19:01:00 | 自転車
どこかで見たことがあるような……、ないような……? いや同じヨーロッパでありましたね……。とても残念な感じのバイクが(苦笑)。

ところが同じようなことをフランス人がすると、こうもまとまってしまいます。ニコが好きだから私の目が曇っていることは無いはず……。

無いはずです!

この新作、XRチーム29erは29インチホイール、フルサスという重量的にハンデのあるスペックであるにもかかわらず、プロトタイプながら10キロを下回る9.9キロ、フレーム単体で1.7キロ! というワンダフルなバイクです!




















http://www.tri-ride.com/bike-industry/lapierre-xr-team-29/
http://www.bikeradar.com/news/article/lapierre-xr-team-29er-first-look-31995



もちろんリヤサス形式は違います。

これは……、シングルピボット式ですね。しかもエンド部分にピボットがないのにユニットへの入力部にはリンクを用いています。昔のトレック・フューエルもこんな感じでしたか。この形だとストロークするとわずかですが、リヤ三角が開く方向へ力が掛かってしまいます。

概念図を見るとエンド部分にもう一つピボットがあるのか赤丸がついていますが、現物にはありません。一瞬考えてしまいましたが、たぶんこれは新世代の概念が取り入れられているのでしょう。フューエルはエンド部はアルミで135㎜のクイックエンドでした。

ところがXRチーム29erは違います。フルカーボンでエンド部分は142㎜のスルーアクスルです。動いても破断しないように考えられているのでしょう。どこか一部分、もしくは全体的にしなるように出来ていると予想されます。カーボンの特性を生かした設計ですね。

フレーム重量1.7キロというのはこのような最小限度のパーツ構成で出来ているが故に達成できる数字なのでしょう。面白い、非常に面白いバイクです。

ほかのスペックとしては、ワンポイントファイブテーパーコラム、プレスフィットBB、ワイヤ内装、トラベルは100㎜です。さらに独特なのはジオメトリーです。ヘッドアングルもシートアングルもかなり寝ています。ヘッド69.5度、シートはちょっとわかりません。ここら辺はニコがはじき出した数値のようなので信頼して良いでしょう。

デリバリーは来年の春。期待して待ちましょう!



多分これと同類

2011-11-01 14:27:00 | 自転車
やっとこさ供給が始まろうとしている話題のカーボンバイク、BMC・インペック。

今年はBMCがフレーム供給するカデル・エヴァンスが悲願のツール・ド・フランス総合優勝を成し遂げたので、話題性としては遅れて良かったような気がします(笑)。

チューブからラグまで独創性に溢れるバイクなのですが、そのチューブを作っているのは多分これと同類の機械ですね。


この動画は日本メーカー・レクサスの工場のものですが、もうちょっと小規模ならタイムでもありましたね。BMCはなにやら『スターゲート』とキューブリックの映画に出てきそうな名前をつけていましたが(笑)。



こうやってオリジナルで編み込んで、後で樹脂を含浸させているのでしょう。そのあとにサーモプラスチックのラグでつなぎます。まあ細かい作り方はどこかの別冊オマケについていたので、そちらを参照してください(苦笑)。

私が思ったのは「ああ、自転車業界も本当のカーボンの使い方に気がついてきたな」ということです。もちろんバカにしている訳ではありません。各社にいる専門家は私よりもはるかに自転車を知り、カーボンの扱いに長けているはずですからね。でもコストやら技術やらの制限で実際に作り出すことができなかったのでしょう。

それはカーボンファイバーを切断せずに長く使うということ。ジャイアントも新生アドバンスドSLに『コンティニアス・ファイバー・テクノロジー』という名称で採用しています。文字通り繊維を長く使っています。これは製造の形式を問いません。そういう意味ではタイムやコルナゴも同類でしょう。

カーボンは焼いたり表面をなだらかにして塗装してしまうと、内部がどうあれ一体化したように見えてしまいます。しかし応力が掛かれば折れるところはレイアップの境目だったりするのです。

さらにレイアップされた部分は、あくまで樹脂または接着剤の力で繋がっているにすぎません。それはカーボンファイバーのような20トンとか40トンとかの桁違いな強さとは全く別物です。カーボンとつなげる、しかも出来るだけ鋭角にならないように。この考え方はこれからのカーボンフレームの一つのベースになっていくのでしょう。

ロードバイクで培われた技術がMTBにドドン!と流れ込んできていますが、耐破断性というのはロードよりもむしろMTBでメリットがある特性である気がします。最終的にはサーモプラスチックという手もありますが……。

まだまだ高級品だけなので、もうちょっと待ちたいところです。

インペックについてはかなりさらっとになってしまいました。ま、いいでしょう(笑)。そもそも今年のツールでは多用されたのが他のモデルというのは、ジョークが効きすぎです(苦笑)。記念モデルは……、ねえ(苦苦笑)?