むううううううう!
こう来ましたか!
MTBフォークにおいて圧倒的なシェアを誇るフォックス。それはXCやDHといった特定のジャンルやレースだけに留まることなく、すべてのジャンルを網羅しています。
そんな中でもDHフォークは後発組ながらもロックショックス、マニトウ、マルゾッキなどの先行組をぶち抜いて、支持を獲得しています。
40は登場時から現在に至るまで、基本的なシルエットを変えていません。インナーチューブを名前の通り40㎜にすることで、圧倒的な剛性を誇ってきました。しかも正立式をとり、ねじれ剛性に対してもかなり強くしてありました。ですが中身のFITカートリッジは完全に密閉されて、ダンパー部分は実は上の方にある、中身だけ倒立式というべきフォークでした。
フォックスはMTB以外のジャンルのサスペンションも製作しており、やはりフロントフォークの倒立式の有効性は認識していたのでしょう。ここにきてまだプロトタイプでしょうが、実戦投入を始めました!
http://www.pinkbike.com/news/Fox-Prototype-Inverted-DH-fork-World-Exclusive.html
倒立フォークのメリットは複数あります。まずは前後剛性の向上。ねじれ剛性の緩和、バネ下重量の軽減などです。
ちなみにロックショックスも一時倒立式を試していました。これです。
http://www.bikerumor.com/2010/11/30/factory-tour-rockshoxs-colorado-headquarters/
まあ、モーターサイクルを見ればレーシングモデルはほぼ100%倒立式ですから、サスペンションを作るものとしては、避けて通れないのでしょう。マニトウもドラドを作り最近になって復活させましたし、マルゾッキもシバーがありました。
ボスもVプロセス時代は倒立式でしたからね。コーワだってXフュージョンだってあります(あった)から。
ただフォックスの場合、ダンパーにFITを採用しているのでバネ下重量の軽減というのはあまり当てはまらないかも知れません。すでに軽いですから(笑)。
とするとメリットは……、前後剛性ですか。クラウン部のクランプ径がさらに大きくなるので上がることは確実ですが、今でも十分以上の剛性を持っていますから、何をどこまで狙っているのやら?
重量も軽くは……、ならないでしょうし。倒立式のアウターにマグネシウムを使う? それも前代未聞ですね。通常はアルミですから。今のアウターレッグは鋳造でしょうから、割れたりしませんかね? そうするとやはり重くなる?
フォックスのことですから、なにか意図があるのでしょう。まだ私には分かりませんが……(苦笑)。
その意味はじっくりと待ちましょう。