BIKEBIND自転車日記ブログ2

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2012 レノボ・木製MTB

2011-11-03 22:39:00 | 自転車
竹に続いて木も熱心なフリークがいます。それに応えるメーカーは少ないですが、ポートランドのレノボはその一つです。アウディのバイクにもフレームを提供しているということです。

ここまで作り込むと、逆にカーボン製フレームのようです(笑)。このシルエットは各部のオーバーサイズであったり、アーチシェイプのトップラインがもたらしています。ロードやTTバイクも作っていますので色々なところから支持を得ているようです。










http://www.tri-ride.com/bike-industry/renovo-bicycles-la-soluzione-e-nel-legno/

ああ、アメリカ人だなあ……と思うのはエンド部ですね。ここをもっと気合いを入れて作ればもっと格が上がるのに(苦笑)。スチール用のラグとかではヨーロッパ人をしのぐこだわりを見せるところもあるのですが。

木材は誰もが知っているように下から上へ伸びています。切れば繊維方向は一つしか無く、カーボンでいうならばUDに相当する素材だと言うことがわかります。こうした素材は本来ならあらゆる方向からの力が掛かるバイクフレームにはちと不向きです。もちろん自然界に生えているので樹木にも色々な方向から力がかかりますけど、自転車フレームとして考えると部分強度的に劣ります。

それを補うためにレノボは大胆なオーバーサイズチュービングを採用しています。部分的な強度で劣る分、大口径化で剛性を補おうというカーボンと同じ考えです。通常の木フレームは積層などで身が詰まったものが多いのですが、これは中空です。断面を見ると無垢材をくりぬいているようです。さすがに無垢では重すぎますか。

しかし繊維が単一方向だけであることは変わりません。どのような走りなのか、非常に気になるところです。

こういうものを作る人達が主張するのが、あらゆる面でカーボンやアルミなどの主流素材より優れている! というようなことです。こういうことを言わなければいいのに……(苦笑)。各素材にはそれぞれ良いところがありますから。そもそも耐衝撃テストも写真ではチタンが一番優秀に見えてしまうのは私だけでしょうか(笑)?

ま、同じ天然素材の竹より複雑な形に加工しやすいですし、気になる耐候性もポリウレタンやエポキシを使用することで対策をしているようです。

こういう自由な発想のバイクは面白いですねえ。



2012 RST・サスペンション群、電子制御システム完成!

2011-11-03 01:15:00 | 自転車
『インテグレイテッド・ワイヤレス・テクノロジー』

昨年のプロトタイプ

基本的にF1RSTに搭載されるようですが、前後ショックをワイヤレスでコントロールする技術はMTB用としては世界初でしょう。モニター部やコントロールスイッチを少々変更してきましたが、どうやら完成のようです。昨年の写真をよく見ればスピードセンサーも付いてましたね。

どうやらフルロックに近いところまで、コンプレッションダンパーを5段階調整出来るようです。






























http://bikemag.hu/tech/eurobike-2011-az-rst-ujdonsagai



はっきりいって他のラインナップは電子制御の前にはまったく霞んでしまいます(苦笑)! まあ、残念ながら10万円以下くらいのグレードに使われることが多いだけでなく、新スペックや新提案、グラフィックの向上などが見られないので仕方ないですね。そこはSRサンツアーとまったく道が分かれてしまいました。ちょっと前まで同じようなくくりだったのに……。向上心というのは大切ですねえ。

とはいえ、電子制御を先んじて完成させたのは素晴らしいことです。しかもワイヤレスですから。2012年はフォックスもサブ的な使い方ですがスマートフォンを取り入れてきましたし、SRサンツアーもフロントショックは有線ですが電気の力を取り入れています。それらよりも一歩も二歩も先に行っていると言っても過言ではないでしょう。

当初はコントロール部のボタンが4つあったのでこのような単純な5段階調整ではなく、もっと複雑なコントロールを目指していたと考えられます。ここに落ち着いたのは……、締め切りと価格との兼ね合いでしょうか(笑)?

搭載予定のフォークを見ても、単体で1.8キロと特別重いわけではありません。これでRSTが新たなる地平に立つことができるかも……、そう思わせる製品です。