スイスデザインも素晴らしいのですが、じゃあ日本は? って事で、日本のデザインも見たいものだと思ったら、芸術の森の工芸館で「大切にしたい日本の手しごと展」というのをやっていました。
「伝統的工芸品の普及、需要拡大を活動の根幹とする伝産協会を紹介するとともに、伝統工芸青山スクウェアで取り扱う全国の逸品を展示・販売する。経済産業大臣によって指定された伝統工芸品は平成27年度現在222品を数えますが、本展ではそのうち63品目およそ300点を紹介します」(チラシより)
展示品はざっと輪島塗、京うちわ、江戸切子、大館曲げわっぱ、阿波和紙、大阪浪華錫器などなど、どれもうっとりさせられるほどの美しさ。
テレビ東京系、和風総本家でも見た事がある錫でできた急須も展示されていたり、先日のNHKでの超絶 凄技!で対決し、辛くもワイヤに破れはしたものの善戦したロープで、応用された組み紐などがあったりと、奥の深さも感じられる展示の数々でした。
それから、こけしは土産物として生産がされたとか、地域の活性化に始まった江戸時代から続く工芸品があったり、つくづく日本て凄いな~と思わされます。
スイスデザインにも全くひけをとらないどころか、独自の文化を再認識させられます。
しかし後継者不足などで苦境に立たされているものもあるようですし、全国でも数人しかその技術を受け継いでいないというものも。
展示されている品には価格も表示されていましたが、私にはとっても買えないような、0が一つ多いんじゃないの?という価格なのは、手しごとだからこそなのですが、もう少し価格を抑えて多くの人が買うことができるものが、できないのかとも考えてしまいます。
それとも、これらの物を買えるようにもっと自分の仕事を、頑張らなきゃいけないんだろうなとも反省しなければ。
また、経済産業大臣指定の222品目中、北海道の指定品は「二風谷アットゥシ」と「二風谷イタ」のアイヌ関連の二品だけというのはなんとも寂しい。
歴史の浅い北海道だから仕方ないとも言えるけれど、旭川の家具とか小樽のガラス工芸、伊達の日本刀(刃物)なんかも今後認められると良いんではないでしょうか。
本当に良い展示でした。こちらは11月15日まで、観覧無料。