AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

嵌ったら辞められない(8)

2017-06-11 18:39:58 | アイディアのIdentity






在職中 若手プランナー育成の為のプランニング ツールを開発したことがあります。
ウエッブもhtmlで1枚8千円の時代から、オークションのテンプレート化からはじまり、
今ではサイト構築のテンプレート化があまりにも進み、誰もが作れてしまうのです。







企業もWordpressにコーディングして欲しいという依頼も多くなりました。
気になりますのは、動画をふんだんに埋込み その凄さに「この制作会社は凄いところだ!」と騙されてしまう中小企業も多いと思います。制作した作品を視れば「一目瞭然」マーケティングも含めて何も解っていない「張子の虎」が多い事に注意していただきたいものです。Wordpressや
Wixが多く濫立してしまいましたら「騙される」事も多くなり、逆に言いますとウエッブの作りだけで企業も代理店も制作会社もマーケティング会社も決められないでしょう。




汐留のウエッブも開設当時と比べフロントページも紆余曲折がありましたが、良い意味で当たり前になっております。良い意味で普通が一番良いのです。







一時期話題となりましたLeoBurnet 立体ロゴのフロントページですが、ワールドワイドに展開する広告企業としては「おどかし」は必要なかったと思います。
アニメーションの重要なポイントを司る動画ですが、これもまた描けば描くほどに知識と腕があがります。スタジオジブリのメンバーの凄さは、巨匠宮崎監督 いや彼等にしたら「神」でしょう。そこで怒られながら腕を磨いていくこと。AのKeyからどう描いてBになるのか?其処が各々の監督によって違うのです。前回 アップしましたガーシュインのパンチング スタインウェイも後世の若き音楽家を目指す方々には必要な知識の財産でしょう。Adobe Flashで求め得る制作コスト 労働力の削減とは一線を画すことです。良い意味日本の徒弟制度は必死に覚え、努力し 師の腕を盗むことでしょう。それとは別に教育用として、各監督のアーカイブを作る事です。シナリオライターのデジタルアーカイブを作るのと同じ事です。バブルが弾けてしまい、その後企画もコピーもデザインも時代を繋ぐ事がなくなってしまいました。「嵌ったらやめられない」のはどのフィールドでも同じ事です。如何に可視化し時代を繋げていくかです。

嵌ったら辞められない(7)

2017-06-10 16:11:55 | アイディアのIdentity




若かりし頃 以前の会社の社長に「ディズニーでもハンナバーバラ、ピクサーでも何処でも良い。自分でコンタクト取って1年から3年くらい行って来い。」当時のCGでは米国では許される質は出来ても日本人を納得させるアニメーションは出来ない。特に「喜怒哀楽のモーフィングなんか無理だ。」その結論で広告界へと遅ればせで仕事を転職したのです。彼処で米国に行って入れば違う人生もあっただろう。人間誰しもターニングポイントはあるものです。 多くの大学や専門学校がアニメーション学科を作り、声優学校も多いのです。 そんなに作っても需要と供給がない。それと夢もない。 好きだから、低賃金でもやりたい。未来があればそれも良いでしょうが、その徒弟制度に脱落していく若い人を見ると忍びないのです。昔学校の依頼でミキサーを教えていた頃、「局に入れますか?」そういう若い希望を自分も騙してきたのかもしれません。どの業界であっても「好きだからなれるものでもなく、好きでなくてもなってしまうもの」話が逸れましたが、宮崎監督は、森羅万象の動くものに貪欲に探っていける。やはり稀有な、だから巨匠なのでしょう。 Adobeでの動画化で制作の労働時間を抑え、賃金もちゃんとアニメーターに支払える。 好きだからタダでもやれるものではありません。これはCMプランナーもコピーライターもアートディレクターも同じ事でしょう。この動画のプロセスをどう現在のデジタル化で補えるのか? これは各アニメ監督の技量に負うところが大だと思います。



宮崎監督は動画過程のCG化に頭から否定はしておりません。そこまでちゃんと考えているか?だと思います。 森羅万象の動きを描くのは不可能に近いでしょう。「これくらいでいいや、、。」「此れでは駄目だ!」この塩梅です。






今はなくなってしまったのか?シェルマン三兄弟 自動楽器を扱っていたショールームで、スタインウェイからパンチングカードでガーシュインの引いた打ち込まれ打ち込まれた「ラプソディー イン ブルー」の旋律、演奏者によって違うペダルと鍵盤を叩くタイミング。 これと同じだと思います。

だから各々の巨匠と呼ばれる監督の動画の分析をテンプレート化出来るか出来ないかでしょう。


嵌ったら辞められない(6)

2017-06-10 15:42:05 | アイディアのIdentity






6月7日放送の『NHK クローズアップ現代+』で「2兆円↑アニメ産業 加速する“ブラック労働”」と題して、アニメ業界の現状を特集しておりました。丁度 アニメ業界の賃金体型に関してかいていたところでした。
アニメーターをはじめとするスタッフの低賃金問題などに斬り込んでおりますが、アニメを愛する若者達を苦しめる業界のすがたでしょう。アニメ業界は映画などのヒットで活況を呈しており、史上初めて2兆円市場に達したと言われている。その一方で、夢の仕事だとして業界の成長を支えてきたアニメーターや制作会社には十分な対価は還元されず、低賃金や長時間労働が常態化している。業界のリーダーたちからも「このままでは日本アニメの未来はない」と危惧の声が上がっており、2017年3月に開催された「あにめたまご2017」の完成披露上映会でも労働環境の改善についての発言があった。疾走感あふれるアニメ作品の鬼才・湯浅政明監督。独自のアニメ制作が話題だ。「フラッシュ」を活用して、制作現場に新風を吹き込んでいる。
それが「夜明けを告げるルーの歌」です。
4月7日公開の長編アニメ「夜は短し歩けよ乙女」が大ヒットを続けている。原作は森見登美彦の同名小説。監督はテレビアニメ「クレヨンしんちゃん」の作画監督としても知られる湯浅政明。長編アニメ制作には年単位の時間がかかるのが普通だが、5月19日にはもう一作、湯浅が監督した「夜明け告げるルーのうた」が公開された。




「鉛筆で描くよりきれい」

この作品で試したことがある。全編をアドビシステムズのアニメ制作ソフト「フラッシュ」で作ることだ。フラッシュはウェブでの動画や広告の制作では一般的。最近は短編アニメにも使われるが、長編をすべて作るのは珍しい。
「アニメも4Kなど高解像度への対応が求められている。フラッシュで作った画像は拡大したり変形させたりしても荒れません。鉛筆で描くより滑らかできれいな線の絵が描けます」7、8年前、仏の会社のフラッシュアニメを初めて見た。
「これはきれい。劇場だともっときれいに感じるのでは」
と、この会社でフラッシュの技術を学んだ。2013年設立の自身の会社「サイエンスSARU」ではフラッシュをメインにアニメを制作。これまでに松本大洋原作のテレビアニメ「ピンポン」などが話題を集めた。
フラッシュ導入の副産物は、制作プロセスが効率化され、現場が「ホワイト」になったことだ。アニメ制作現場は深夜まで続く長時間労働と低賃金で「ブラック」と言われるが、SARUではほとんどのスタッフが定時退社で土日もきちんと休む。
(https://animeanime.jp/article/2017/06/07/34165.html. anime anime NHK クローズアップ現代 https://dot.asahi.com/aera/2017052600037.html AERA dot より一部引用させて頂きました。)

若かりし頃3DCG初期の頃、ユタ大学 とデンバーコロラド Computer Image Cooperation (旧東洋現像所 IMAGICA Scanimateの次のCEASER)から色々と学びましたが、3DCGはジェームズ・キャメロン監督でタイタニックからavatarと随分進化させましたが、アニメーションにおけるKeyアニメからin between (動画)は非常に難しい事です。昨日「終わらない人 宮崎駿」を深夜再放送で観ましたが、やはり監督には自然の摂理がちゃんとありますと申しますか?あるから数々の名作品を世に出してきたのでしょう。




言の葉のパースペクティブ(1)

2017-06-08 11:51:13 | 言の葉の輪転機

先日湘南台の藤沢総合図書館で一冊の本を借りてきました。
「女性の心をつかむ!広告コピー グラフィックス」なる著籍物です。
在職中、シャンプーなどの香粧品を担当したことがありますが、バブルが弾けて言葉が薄すぺらな物になったと思うのは私ばかりではないでしょう。バブルが弾けて、「24時間戦えますか」のビジネスマンの終焉から「東北大陸」みたいな自分を見つめ直す表現が多くなりました。一時期 「癒しの表現へ」と言われたものです。







ブラウン管から、CMの言葉の深淵さ パースペクティブがなくなってきた時に出てきたサントリー「恋は遠い花火ではない」資生堂にいらっしゃった小野田隆雄さんのタグライン 企画は川野さんだったと思います。「恋は遠い花火ではない」私は芥川龍之介の花火を思い、各々の視聴者は自分の心の中の火を絶やさないようにと思った方も、消えてしまった心の火をつけなおした方もいたと思います。タグラインで歩んできた道自分の道を思い起こさせるのも言葉の深淵さ、パースペクティブだと思います。
でこの女性のための好感度を持つというコピーをデザインとともに観ていったのですが、
Earth&Ecologyもおしなべて、薄すぺらなタグラインが続く。よく先輩から言われた事
「Between the line 」言葉の行間から醸し出されてくる 女性一般の悩みだったり、今日生理の気持ちもあるだろう。その語感が「頭でっかちでこねくり回して作ったタグライン」だとみすこされてしまう。時代がアメリカ同様に「Ilove you!」と言わないと通じない時代なのかもしれません。

この

著作

物でやはり伝統を繋いでいるのは、KIKKOMANさんにヒゲタ醤油さん、それに味の素辺りです。日本古来の和歌は反語を入れて文面とは違う裏の男女の心の内を表しておりましたが、それがなくなってきたのでしょう。良い作品を見ないと自分の質もレベルも悪い意味 固定化されてしまいます。今は亡き 真木準さんのコピーをあげておきます。


10歳にして愛を知った




恋を何年、休んでますか。



恋が着せ、愛が脱がせる。



広告ポスターや新聞、雑誌でふと自分を振り替えせてくれる五感を持つ文字がそのひとのパースペクティブも広げてくれると思います。
そういう言葉を頭ではなく、女性であれば子宮で書く事です。本音を書けば、消費者の皆様に伝わるものです。

嵌ったら辞められない(5)

2017-06-07 20:35:02 | アイディアのIdentity


短編アニメーションの優れもののランキング作品がありました。
トップは、チャゲ&アスカのON YOUR MARKです。




スタジオジブリの名作が散りばめられたミュージック プロモーションビデオです。
確か「耳をすませば」と同じく上映されたものです。




「君の名は」の新海監督の作品でした。

NHKスペシャル「やめれない人 宮崎駿」
「風立ちぬ」で長編からは身を引いた宮崎監督がやりたくなるのも判ります。
昨年の2作品に触発されたのでしょう。
但しジブリは閉めちゃいましたから、現在アニメータースタッフを募集しております。
そこで是非とも考えて頂きたいことは、「若手の育成と生活費」を考えて欲しいことです。「雪とアナの女王」のメイキングをNHKスペシャルで観ましたが、彼等の制作過程は、誰もが各々セクションが違っても意見を出し合い進めていく。では日本のアニメーション業界はどうなんでしょう?宮崎監督も高畑監督も、そのイメージは巨匠達の頭の中にあり
アニメーター達はその駒にすぎません。ジブリで監督になれるのが一握りいや1人くらいでしょう。消耗品にすぎない。若かりし頃 CG研究で情報収集で大学や研究所、企業にも参りましたがセサミストリートのCTW(Children Television Workshops) も自由に言い合える制作環境でした。それとアニメーターの低賃金です。声優のたまご達もアニメーターのたまご達も徒弟制度は良いとしても、低賃金では暮らしていけません。
これは広告業界を含めて映像制作会社の課題でもあります。