AD際族

コロナ共存の広告表現の近未来観

嵌ったら辞められない(7)

2017-06-10 16:11:55 | アイディアのIdentity




若かりし頃 以前の会社の社長に「ディズニーでもハンナバーバラ、ピクサーでも何処でも良い。自分でコンタクト取って1年から3年くらい行って来い。」当時のCGでは米国では許される質は出来ても日本人を納得させるアニメーションは出来ない。特に「喜怒哀楽のモーフィングなんか無理だ。」その結論で広告界へと遅ればせで仕事を転職したのです。彼処で米国に行って入れば違う人生もあっただろう。人間誰しもターニングポイントはあるものです。 多くの大学や専門学校がアニメーション学科を作り、声優学校も多いのです。 そんなに作っても需要と供給がない。それと夢もない。 好きだから、低賃金でもやりたい。未来があればそれも良いでしょうが、その徒弟制度に脱落していく若い人を見ると忍びないのです。昔学校の依頼でミキサーを教えていた頃、「局に入れますか?」そういう若い希望を自分も騙してきたのかもしれません。どの業界であっても「好きだからなれるものでもなく、好きでなくてもなってしまうもの」話が逸れましたが、宮崎監督は、森羅万象の動くものに貪欲に探っていける。やはり稀有な、だから巨匠なのでしょう。 Adobeでの動画化で制作の労働時間を抑え、賃金もちゃんとアニメーターに支払える。 好きだからタダでもやれるものではありません。これはCMプランナーもコピーライターもアートディレクターも同じ事でしょう。この動画のプロセスをどう現在のデジタル化で補えるのか? これは各アニメ監督の技量に負うところが大だと思います。



宮崎監督は動画過程のCG化に頭から否定はしておりません。そこまでちゃんと考えているか?だと思います。 森羅万象の動きを描くのは不可能に近いでしょう。「これくらいでいいや、、。」「此れでは駄目だ!」この塩梅です。






今はなくなってしまったのか?シェルマン三兄弟 自動楽器を扱っていたショールームで、スタインウェイからパンチングカードでガーシュインの引いた打ち込まれ打ち込まれた「ラプソディー イン ブルー」の旋律、演奏者によって違うペダルと鍵盤を叩くタイミング。 これと同じだと思います。

だから各々の巨匠と呼ばれる監督の動画の分析をテンプレート化出来るか出来ないかでしょう。


嵌ったら辞められない(6)

2017-06-10 15:42:05 | アイディアのIdentity






6月7日放送の『NHK クローズアップ現代+』で「2兆円↑アニメ産業 加速する“ブラック労働”」と題して、アニメ業界の現状を特集しておりました。丁度 アニメ業界の賃金体型に関してかいていたところでした。
アニメーターをはじめとするスタッフの低賃金問題などに斬り込んでおりますが、アニメを愛する若者達を苦しめる業界のすがたでしょう。アニメ業界は映画などのヒットで活況を呈しており、史上初めて2兆円市場に達したと言われている。その一方で、夢の仕事だとして業界の成長を支えてきたアニメーターや制作会社には十分な対価は還元されず、低賃金や長時間労働が常態化している。業界のリーダーたちからも「このままでは日本アニメの未来はない」と危惧の声が上がっており、2017年3月に開催された「あにめたまご2017」の完成披露上映会でも労働環境の改善についての発言があった。疾走感あふれるアニメ作品の鬼才・湯浅政明監督。独自のアニメ制作が話題だ。「フラッシュ」を活用して、制作現場に新風を吹き込んでいる。
それが「夜明けを告げるルーの歌」です。
4月7日公開の長編アニメ「夜は短し歩けよ乙女」が大ヒットを続けている。原作は森見登美彦の同名小説。監督はテレビアニメ「クレヨンしんちゃん」の作画監督としても知られる湯浅政明。長編アニメ制作には年単位の時間がかかるのが普通だが、5月19日にはもう一作、湯浅が監督した「夜明け告げるルーのうた」が公開された。




「鉛筆で描くよりきれい」

この作品で試したことがある。全編をアドビシステムズのアニメ制作ソフト「フラッシュ」で作ることだ。フラッシュはウェブでの動画や広告の制作では一般的。最近は短編アニメにも使われるが、長編をすべて作るのは珍しい。
「アニメも4Kなど高解像度への対応が求められている。フラッシュで作った画像は拡大したり変形させたりしても荒れません。鉛筆で描くより滑らかできれいな線の絵が描けます」7、8年前、仏の会社のフラッシュアニメを初めて見た。
「これはきれい。劇場だともっときれいに感じるのでは」
と、この会社でフラッシュの技術を学んだ。2013年設立の自身の会社「サイエンスSARU」ではフラッシュをメインにアニメを制作。これまでに松本大洋原作のテレビアニメ「ピンポン」などが話題を集めた。
フラッシュ導入の副産物は、制作プロセスが効率化され、現場が「ホワイト」になったことだ。アニメ制作現場は深夜まで続く長時間労働と低賃金で「ブラック」と言われるが、SARUではほとんどのスタッフが定時退社で土日もきちんと休む。
(https://animeanime.jp/article/2017/06/07/34165.html. anime anime NHK クローズアップ現代 https://dot.asahi.com/aera/2017052600037.html AERA dot より一部引用させて頂きました。)

若かりし頃3DCG初期の頃、ユタ大学 とデンバーコロラド Computer Image Cooperation (旧東洋現像所 IMAGICA Scanimateの次のCEASER)から色々と学びましたが、3DCGはジェームズ・キャメロン監督でタイタニックからavatarと随分進化させましたが、アニメーションにおけるKeyアニメからin between (動画)は非常に難しい事です。昨日「終わらない人 宮崎駿」を深夜再放送で観ましたが、やはり監督には自然の摂理がちゃんとありますと申しますか?あるから数々の名作品を世に出してきたのでしょう。