goo blog サービス終了のお知らせ 

アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

山の機関車で溢れた新鶴見界隈~EF64 0番台

2021-01-20 17:00:00 | 鉄道写真(EL)

今でもよく訪れる新鶴見界隈。昔からこの地は鉄道の聖地であり、蒸機の時代から広大なヤードを行き来する貨物列車、複雑に入り組んだ線路配置、そして高い送電線を含んだ架線柱などは、この地の象徴として今でも健在だ。機関車にカメラを向けることもなく、通り過ぎる列車たちを見ているだけでも、鉄道ファンなら飽きることはない、今では貴重とも言える鉄道スポットだろう。

撮影画像を振り返っていく中で、やはり過去に集中して新鶴見界隈へ足を向けていたことがあった。それは、当時アントンKが好きだったEF64の0番台が重連で新鶴見界隈まで運用されている時代で、よく重連で発車していくオイルトレインを見に行っていた。信号が青に変わり、ロクヨンのブロア音がダブルで始動、重そうにゆっくりタキを引き出し、進むロクヨンの振る舞いは、モーター音の高鳴りを伴って力強く、何度見ても飽きなかった。掲載画像は、そんな時代の1コマ。ロクヨンの重連が行き交う光景は、南松本や篠ノ井で見た景色と重なり、最初は違和感を覚えたものの、日に日に病みつきになっていったのだ。

現在このロクヨンすら壊滅状態だなんて、夢にも思えなかった当時は、平和そのもので、今よりゆっくりとした空気が流れていたような気がしてしまう。ネット社会ではないあの頃を思うと、無性に懐かしさがこみ上げてくるのだ。発車時刻を待つEF64重連の向こうに、重連で帰区するロクヨンが通り過ぎる。時を忘れて見ていたい光景がいつもあったことに今さら気づいてしまうのである。

2002-08-24   5479ㇾ  EF64 61+45          JR東日本/新鶴見信号場