磐越西線での蒸機列車運転。現在運転されているC57180による「ばんえつ物語号」が走る前には、郡山を起点に電化区間を蒸機が走ることがあった。特に90年代は、冬場に毎年のように運転があり、雪中での蒸機を体験できるということでよく出向いてたものだった。
今回は懐かしく当時の画像から1枚掲載しておく。この時は、吹雪いていわゆるホワイトアウト状態、何も見えなくなったと思えば、雲の切れ間から光の矢が差し込むような、不安定な荒れ狂った空模様。風は強いは、露出は無いは、いつ列車が来るのか判らないはで、身も心も限界が近い時、蒸機の接近とともに、ほんの一瞬風が止み、日が射し辺りが明るくなった。カメラを持つ手も、寒さで痛かったが、汽笛とともに緊張感が高まり、バケペンのシャッターを下ろした。そんな微かな記憶がこの画像から蘇ってくる。ブルーの12系客車も、何だか懐かしく思うのはどうしたことだろう。
1996-02-03 9229ㇾ D51 498 JR東日本/磐越西線:猪苗代付近