学友とともに初めて出向いた冬の上越線。新幹線も関越道もなく、そういう意味では道中大変だったはずだが、苦労した思い出は一つも残っていない。土樽駅前にあったユースホステルに皆で緊張しながら泊り、翌朝の行程をミカンを食べながら相談したことも鮮明だ。当時は、もちろんフィルムカメラでの撮影で、天候によっては撮影など出来る露出ではなくなり撃沈してしまう。特に山深いこの地では撮影は難儀したが、それでも雪中を歩き回り、それなりな画像が残っている。デジカメに慣れてしまった目では、どれもボヤけた画像に感じてしまうが、すでに40年以上の歳月が経過しており、同一には語れず許容すべきだろうか。
都会育ちの我々にとって、冬山の厳しさ、自然の力の大きさを思い知った場面でもあったが、その魅力的な奥深さも少しずつ理解して、益々鉄道撮影に精魂込めた時代だった。今回はそんな中から、撮影のメイン列車の一つ午後のスキー臨を掲載しておく。EF16の補機付きでやってくると思いきや、EF58が悠々と12系客車を牽いて通過していった。
1979-02-11 8702ㇾ EF58133 石打スキー2号 上越線:越後中里-土樽