端布に恋した私

小さな端布を 縫い集めてつくるパッチワークは 
私の楽しい趣味の一つです。

騙 す

2008-09-24 | 趣味
あんなに 暑かった夏の夜も 昨晩はさすがに秋の夜でした。
タオルケットでは寒く 夜中に薄い上掛けを眠さをこらえつつ出し
ました。

娘の頃 こんな朝 母は「女を騙しているのだよ」が口癖でした。
解き洗いした 布団の綿入れや 洗い張りした着物の縫い直しなど
女の仕事の冬支度を 早くするようにと 騙すのだ と私に言って
いました。

今時 こんなことで騙されるような 女性は居ませんが 尋常小学校
しか出ていない母が 娘である私への教育だったのでしょう。

母が私に聞かせる 色々な昔話は 必ず其の話の教訓もありました。

母の記憶の中で話すので 毎回違っていましたが 何回も何回も
聞いたのか 今でも耳の奥に残っています。

年頃になって一人前に 理屈を言う私に ことわざや四文字熟語で
さらりと やり返していました。
「安宅の関所」の話などするときは 弁慶の心の内や 義経のつらさ
等 女性弁士顔負けで語っていました。
歴史の雑学は母の独断と偏見に学んだようなものです。

娘の頃 母のような人生は 送りたくないと母の生き方まで 黄色嘴で
反発して居ましたが この歳になって 改めて母は偉かったと 
思い返しています。

私も 背中に背負いきれないくらいの荷物を 背負っていたことも
ありましたが 今は自分の荷物だけです。

こんな 気持ちのいい秋の日 母が健在なら 一緒に温泉でも行って
親孝行できるのに と一人胸の奥でつぶやいています。


 
これ 何に使うのですか? と質問されても困ります。
でも いいでしょう。
人生 無駄なことも 必要です。



ウサギの周りに 波がデザインしてあります。
「因幡の白兎」 でしょうか
布団側だったらしいのですが 時代は 新しいと思います。
この布で 何を作るか 思案していますが 当分は 眺めるだけにします。
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4 コメント

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あ~いいですね~ (akkomam)
2008-09-24 11:12:22
歳とともに父母の教えが思い出されますが、
私はこのように子ども達に思い出してもらえる様なことがあるだろうか?と、しばし考えてしまうこの頃です。

<戦争を覚えている最後の世代>と自分では思っていますが、それからの時代の推移は激しくて巻き込まれながらの毎日だったようでしたが、その中でも、父母の教えはどっかで生きる指標になっていて、今はそのことに感謝しています。

ハスの実の穴に彩られた布の色に、懐かしさと
安らぎを感じている私です。

秋もどんどん深まってくることでしょう。
寝室の厚手のカーテンもしっくり馴染んできました。
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Unknown (とんぼ)
2008-09-24 21:54:38
母の口癖は「ばぁばがよく言ってた、何々は…」と
いつも祖母のことを引き合いに出して、
お説教をしたり「知恵」を伝えたりしました。
祖母の時代は女に学問はいらない時代、
母の娘時代は戦争さなか、
「学びたくても学べなかった、それでもこういう
大事なことは、お前より知ってるぞ」という、
プレッシャーをかけてきましたねぇ。
「フン」と聞いていましたが、
そのどれもが正しいとわかる今、
耳たこができるほど聞かせてくれてよかった、と
思います。認知症が進んで、ボロボロと記憶が
落ちている母ですが、ふと「ばぁばがよう言うてた」ということはまだあるんです。
いつまで聞けるかと、耳をすまして聞いています。
シアワセですね、私。

桃兎、ですね。かわいいです。
さて何になるんでしょう!
私はドギツイ「鳥さん柄」にほんろうされてます!

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akkomamさんへ (穴熊の女房)
2008-09-25 07:31:38
日中は まだまだ暑いですが 朝夕は大分涼しくなりました。
よたよたしながら 口だけは元気に 動いています。
お大事に。
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とんぼさんへ (穴熊の女房)
2008-09-25 07:36:45
とんぼさん ご両親お元気で いいですね。
「子供は親の親になる」なんていっていましたが
今のとんぼさんですね。
「鳥さん柄」挑戦しがいがありますね。
きっといい帯になると思います。

「桃兎」ですか ホント桃ですね。
昔のデザイン 今でもモダンで驚いています。
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