気まぐれ日記☆着物の小部屋

2007年耳下腺癌の手術で顔が変わり、生活が一転。街歩きと着物と芝居のブログをどうぞ宜しく♪

靴下編んでみました♪ 最近読んだ本

2021-01-27 13:26:03 | 読書
 
 
実家からから持ってきた毛糸がうんざりするほど大量にあるので、靴下を作ってみた。
 
ウール100パーセントの靴下なんて洗濯が面倒で絶対に作る気なんて無かったのだけれど、
 
大量の毛糸と有り余る暇。それに写真が可愛い。履いてみたくなった。
 
毛糸を減らさなくちゃと頑張ってみたが、5日かかって毛糸が減ったのはほんのわずか。
 
殆どが中細の細い糸しかなく、編むのに時間がかかり、しかも茶色とかグレーとか地味な色ばかりある。
 
残りをどうしようかな。2本取りにしてセーターでも編もうかしら。
 
ちなみに布も沢山あり、一部は寄付したけれど、和の布以外は大量に袋を作る予定。
 
老い先短いかもしれないしね。
 
コロナ自粛期間、手先を動かし毛糸と布の在庫を減すつもりです。
 
 
 散歩 
 
1昨日は山の上のスーパーに買い物がてら散歩



冬枯れの木々



山の中腹にある古城跡。周囲は梅林。
 
この場所に来る人は少ない。
 
 
満開になったらまた来ましょう。ひっそりとしたたたずまいが気に入っている。
 
 
 最近読んだ本 
 
 
 明治11年に東北地方を旅したイザベラバードの「日本奥地紀行」を赤坂憲雄氏が解説した本。
 
イザベラバードを知ったのは15年以上前に日光金谷ホテルに泊まり、
 
金谷ホテルの前身にあたる建物がまだ残されている事のを知り、訪ねて行った時だった。
 
宿泊者だけの限定公開であり、予約すると見せてもらえる。
 
若い時はさぞ美しかったと思えるおばあさまが室内を案内して下さった。
 
その時に、明治時代、大英帝国の探検家、旅行家として有名なイザベラ・バードのがここに宿泊したのを知った。
 
明治時代に日光まで旅行に来る女性もいたのだという認識しかなかったが、
 
今回この本を読んで驚きの連続だった。
 
 
 
 赤坂氏の前書きに、イザベラバードが虚弱体質ゆえに、鍛える意味もあり世界各地へ旅する事となったと書いてあった。
 
サラッと書いてあったけれどこの部分もっと知りたい。
 
普通は虚弱体質を鍛えるならもっと穏やかな旅行を好むのでは?
 
人の行かない所を好んで行く理由は?
 
おそらく虚弱体質なのに世界各地への抑えがたい好奇心があったと思うが、
 
なぜ命を削るような旅を続けたのだろうか?
 
イザベラの世界を旅する動機を知るには疑問だらけではあるけれど、
 
この時代の女性として逞しい挑戦者であることは分かった。
 
 
 
 前書きでは、各地の人を描写するのに、偏見に満ちた部分が多いけれど、読者は気にするな!
 
褒めてあったら気分良く読もうなどと書いてあり最初はその意味が分からなかったが、
 
読み進むうちに合点がいった。
 
そしてイザベラがそれ以上に冷静にその時代の東北を見ている事実を評価すべきともあった。
 
 
 
 イザベラが東北に出かけたのは明治11年6月から9月、日光から会津、新潟、最終的に蝦夷まで到達。
 
日光までは外人が旅行する事もあったが、それより奥は今だ誰も行ったことがない。
 
初めて見る外人、それも女性に、人々はどんなに驚いただろうか。
 
明治11年と言えば、大政奉還からまだ11年、会津戦争の10年後という時代。
 
よくそんな時に女性一人が通訳の若者一人連れ旅してまわったと思う。
 
驚いたのは、この時代の東北の貧しさと困窮の度合い。
 
場所によっては不潔極まりなく、皮膚病、眼病の多さには驚くばかり。
 
彼女が一人の病気の子供に薬を与え治ると明くる日から数十人、多い時は1,000人の人々が宿舎を取り囲む。
 
農村では労働者は上半身裸、女性も働く時は上半身裸、これは敬虔なキリスト教徒のイザベラには
 
許しがたいことであり、無知な人種であるとも言っている。
 
 また日本人の外観に関しては、みじめな体格、へこんだ胸、がにまた、平べったい鼻、
 
よろよろ、よちよちした歩き方で、劣った民族と断定、言いたい放題である。
 
 
 
 反対に良い点として挙げているのは、人々は礼儀正しく、勤勉で優しくて、貧しくても、自立した生活をしている。
 
暑いからとうちわで1時間も扇いでくれた女性はお礼を渡そうとしても受け取らない。
 
そしてただの一度も乞食、浮浪者に出会わなかったと驚いている。
 
女性の一人旅であっても危険を感じる事はなく、これは驚くべき事であり、他の国でそんな場所は無かったそうだ。
 
 交通は宿場ごとに交通社があり、連携が取れていて旅するのに便利だったと書いている。
 
そして美しい地方に行くと心からの賛辞を送っている。
 
 
 
 面白かったのは、彼女が次の宿場の様子を役人や住民に聞いてもみな「知らない」というばかり。
 
無知で世の中に関心のない堕落した民族とも言っている。
 
しかし、赤坂氏の解説では、次の宿場の情報を知らぬはずはなく、会津戦争10年後という時代でもあり、
 
得体のしれない女性にむやみに情報を与える危険を考えたのだろうと言っている。
 
そして通訳の伊藤という人物が、イザベラに何の情報も与えなかったのは、
 
伊藤自体が政府の息のかかった人物だったのでは?などと書いている。。
 
 
 
 明治時代は、幕末からの動乱を経て、華々しい活気あふれる時代と思いがちで、
 
この時代の東北の様子、それも山村に暮らす人々の事はほとんど知らなかった。
 
まだ文明の恩恵を受けず、江戸時代から続く生活を送る人たちを、
 
日本人とは異質の視点で見たイザベラ・バード。図書館で偶然手に取った本が面白かった。
 
 
 
 
よくある色の解説本かと思った全く違った。
 
明治、大正、昭和、平成の時代を
 
絵画、建物、衣装、街、昭和からは現代美術、映画、家電、などから流行色を分析している。
 
太陽の塔、ガングロのコギャル、イサムノグチの陰影感、田中一光のポスターの色彩
 
あらゆるものを材料に流行色を分析する。
 
嬉しかったのはゴミ焼却場・大阪市環境局・舞洲工場が出てきたこと。
 
フンデルトワッサーという人の設計で、私はオーストリアのウィーンで、この人の建物巡りをしている。
 
この工場の色彩が本に取り上げられるなんて!
 
余り雑誌などにも出てこないが、いつかこのゴミ工場に行こうと思っている。
 
          
 
 
 
 
☆ そうそう、昨年私の一番好きなテレビ番組は「名建築で昼食を」という番組だった。
 
田口トモロウ、池田イライザの建築巡りの師匠と弟子のお話。
1月23日にそのスペシャル番組・横浜編があった。
 
関心ある方はティーバーで30日まで。お洒落で雰囲気のある番組です。
 
 
 
 
コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ZOOMに挑戦 1月の舞台 | トップ | ZOOMで プレ新年会 »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (tona)
2021-01-28 21:45:18
編み物もお上手なのですね。
私も以前靴下をウール100%で編んだのですが、すぐ踵が抜けてしまったのです。
ところが手袋はもう同じのを30年以上使っていますが痛みません。2本どりなので暖かいです。
私は毛糸がまだ少し、布も少々残っています。フェルトや刺繍糸が沢山あり過ぎてどうしようと思ってもそのままです。整理しなくては。

イザベラ・バードのこの本を読みました。当時の日本の様子が凄いですね。
他に韓国や中国のもあるようですがまだなのです。もっとすごいかしら。

返信する
tonaさん (☆銀河☆)
2021-01-29 11:47:51
 わかる~!もし履いたらすぐに踵が抜けそうです。
だからしばらく履きません(笑)
眺めて楽しみます。
観賞用の靴下?もう1セット作ろうかと考えてます。
でも余り毛糸が地味なのばっかりなのが残念です。
手袋は30年持ちましたか!丈夫ですね。

イザベラバード、読まれましたか。
私は「日本奥地紀行」の原本ではなく、この解説本で読み良かったと思いました。原本なら日本人の描き方に反感を持ったかもしれません。
でもそれが現実だったのでしょう。

私達は頭の中で歴史を美化して考えてしまいがちだけれど、一般の庶民の生活はこんなものだったのでしょう。
普段着の日常にずかずかと踏み込んで描写した生々しさがありますね。
返信する
Unknown (kiki)
2021-01-29 17:26:54
銀河さん こんばんは
編み物までできちゃうんですね。本当に器用だこと
羨ましい限りです。
この靴下の色合いが良いこと素敵ですよ。私は結婚後 編み物したくて家庭用機械まで買ってセータを5枚だけ編んだだけでやめてしまいました。
出来ないと思ったらできない人なんですよ(笑・・)
銀河さんのスーパーに行く途中の景色 静かなところなんですね。
赤坂憲雄さん よく新聞などで見かけると思ったら
こんなに有名だとは知らず、福島県の博物館長さんだけだと思いやすごい方だったんですね。
勉強不足です・・・
コロナ渦で家の中での生活が多いですが、早く収束してほしいですね。
返信する
kikiさん (☆銀河☆)
2021-01-31 10:44:18
 機械編み・・・・懐かしい!
私もやりましたよ。私もいくつか編みましたが、結構手がかかる。
いつの間にか手編みのみとなり、機械は棄ててしまいました。
靴下の濃い青の糸は、その時息子に作ったセーターの残りです。
赤坂憲雄さん、夫は知っていて有名な方なんですね。
博物館長さんだったのですか。
私の方こそ何にも知らなかったです。
コロナですっかり出不精になってしまいました。
お互いに体力維持には気をつけましょうね。
返信する
Unknown (yasukon)
2021-01-31 17:47:56
こんばんは!

何と可愛い靴下でしょう・・暖かそう♪
私は編み物は機械編み 手編みとしたのですが靴下や手袋など編んだことがありません。
編地も変わっていて素敵です。

イザベラバードのこの本 読んでみたいですね~。
最近 読書かた遠ざかっていますがこの本 探してみたいと思います。
ご紹介がお上手です♪

返信する
yasukonさん (☆銀河☆)
2021-01-31 18:21:23
 わ~~、褒めて頂き嬉しいです。
靴下を編んだのは生まれて初めてです。
本に出ていた写真があまりにも可愛くって、これを履いたら自分も可愛くなるかなと思いました(笑)
もったいなくてまだ履いてませんが・・・

この本図書館で借りました。
解説本なので冷静に読めるけど、
原本(日本語訳出てます)で読むとムカムカするのではないかしら。
庶民の困窮と病気とで、カルチャーショックでした。
返信する

コメントを投稿

読書」カテゴリの最新記事