《久保磨崖仏を正面と側面の双方から見る》
分類・地
所在地 いわき市鹿島町久保薬師前
久保の磨崖仏(まがいぶつ)は鹿島街道沿いにあり、車で走行中でも良く見ることができます。 ここは元禄年間(1688~704)頃に薬師堂があったということは、地名に 「薬師前」 として残っているだけでも当時存在していたのを示す証拠で、土地(地元)の人たちは磨崖仏のある場所を今でも岩薬師と呼んでいます。 《市指定の久保磨崖仏》 《磨崖仏の概要が記されている案内板》
平成21年(2009)4月に磨崖仏は市文化財に指定されました。「磨崖仏は風化されていく危険性はあるものの、当初からの原型は保たれているもの」とし、いわき市指定文化財としての価値を認められたものです。 しかし、鎌倉時代(1190~1334)に彫られたと云われる4体の如来形の坐像は、現状では長期保存は難しいのではないかと危ぶまれています。なにしろ凝灰岩の脆い岩質で、風雨にまともに晒されている訳ですから [指定した] だけではなく、今後の保存方法について何らかの処置を施して欲しいものです。