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小松基地問題研究会

20240205 続々・志賀原発の周りじゅうに活断層!

2024年02月05日 | 原発(志賀原発)
20240205 志賀原発の周りじゅうに活断層!

 第1図は2024年1月1日以降に頻発している能登半島地震の震源域である。北東に延びる活断層帯があり、最大M7.6(震度7)を筆頭に地震がくりかえし襲っている。志賀原発(★印)はその活断層帯の端っこに位置している。
第1図              第2図       
 

 第2図は「原子力資料情報室通信」(586号/2023/4/1)に掲載された図であり、志賀原発(★印)を取り囲むように、縦横に広がる活断層が描かれている。
 今回の地震では、被害が大きかった輪島や珠洲に注目が集まっているが、活断層帯の南西の際には、富来川南岸断層(第3図)があり、鈴木康弘さんの調査で、今回の地震でたわみやズレが起きていたことがわかった(2024/1/17北中)。
 富来川南岸断層は志賀原発の北9キロの陸地にあり、その海側は志賀原発近くの海域まで延びている可能性(太い実線)を指摘する学者がいる。
 富来川南岸断層については、渡辺満久さん(2012年)と立石雅昭さん(2013年)が調査をおこなって、「浸食作用ではなく、活断層」(2013/9/13北中)であることを確認した。今回の地震で、富来川南岸断層にたわみやズレが出て、私たちの目の前で活断層であることが証明されたのであり、今後この断層(海岸の延長線を含めて)を震源とする大地震が起きれば、志賀原発は無傷ではおられまい。

第3図         第4図
 

 第4図を見れば、原発建屋の下に、いくつもの断層が走っており、北電は必至になって「活断層ではない」と主張している。1987年1号機原子炉設置許可申請書提出時には、北電はろくな調査もせずに、「浸食作用でできたもの」と主張し、断層がひしめくところに原子炉を設置したのである。

 2024年能登半島地震では、志賀原発は震度5強で揺れ、3メートルの津波が襲った。北電は能登半島北部沖の地震では、最大津波3・8メートルの津波を想定し、原発は標高11メートルに建っているから安全だと主張している(2014/8/27北中)。しかし、1995年に石川県防災会議が作成した「区域図」では、能登半島東方沖でM7・8の地震が起きれば、原発周辺では11メートルまで浸水すると記されている(2012/4/11北中)。
 今回の地震では、外部電源5ルートのうち2ルートに亀裂が走り、使えなくなり(普通の産業機器並みの耐震性しかないという)、116カ所のモニタリングポストのうち18カ所が使えなくなり(民間の通信網使用)、原発事故が起きた時の避難の目安となる放射能濃度の情報が途絶えたのである。まさに、北陸電力は金儲けのために、能登半島の住民を見殺しにしようとしているのではないか。
 2月1日の国会では、今回の事故の検証もせずに、国民民主党(玉木)の尻馬に乗って、ウソも百篇繰り返せば「真実」になるかのように、岸田は「志賀原発に安全確保に影響のある問題は生じていない」(2/2北中)とわめきはじめた。
 だが、実際に巨大地震が起きたではないか、実際に原発敷地内に地割れや隆起が生まれ、外部電源が遮断され、それを補うための緊急電源も一部は機能しなくなっていたではないか。
 能登の人々を見殺しにするような政権を打倒しなければならない。
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